グレートマジンガーは、1974年9月8日~1975年9月28日までフジテレビ系列で毎週日曜日19時から30分まで全56話が放送された東映動画製作のロボットアニメ、またそれに登場するスーパーロボットの名称。
前作マジンガーZの続編として、マジンガーシリーズ第2作に位置する。
グレートマジンガーは、マジンガーZの最終回で先行登場し、そのままグレートマジンガーの物語へと移行する事となる。
マジンガーZの続編として、(パラレルではあるが)映画「マジンガーZ対暗黒大将軍」で、その活躍がTV版に先駆けて披露される等の鳴り物入りで始まった。頭部デザインがマジンガーZのファンクラブのバッジに描かれるなど、事前にメディアミックスで周到な準備がされた最初のアニメである。
アニメとしての概要
マジンガーシリーズ第2弾としての企画は、本放送の一年半前から開始する。前作のマジンガーZが大ヒットでスタートとなったのだが、次第に視聴率が不安定となってしまい第26話で遂に20%を下回ってしまう。この事がスポンサー側から不安視されてしまい、テコ入れとして兜甲児が【新型マジンガー】に乗り換えて戦いを繰り広げる【ビッグマジンガーZ】が企画されたが、追加アイテムのジェットスクランダーやギャグ・コメディー担当のボスボロットが登場した事によって、視聴率が右肩上がりとなり安定する様になった為【ビッグマジンガーZ】の企画はお蔵入りとなった。
しかし、続編として夏頃に新主人公【神竜鉄也】と【スクランブルナイツ】が登場する【ゴッドマジンガー】が企画が立ち上がるが、マジンガーZの視聴率が第40話から20%台を保つ様になった為にこちらの案もお蔵入りとなってしまった。しばらくして、同年の暮れに【グレートマジンガー】の企画書が通ったものの、放送中であったマジンガーZの視聴率がなんと30%に迫る勢いを獲得した事で、【グレートマジンガー】の放送開始が延期してしまうと言う結果となった複雑な作品である。
放送開始後は、平均視聴率22.8%、前作の平均視聴率22.1%を上回る高い視聴率や支持を獲得。しかし本作のメインライターの藤川桂介氏は「マジンガーZを凌いだとは思いませんでした。毎週、破壊を思うままにしていた『マジンガーZ』に対し、本作は行き過ぎにブレーキをかける時代がきたため、破壊をつつしむようになり活力が失われた為。」と後年コメントしている。
玩具事情と影響
ストーリーはマジンガーZの二番煎じ感が否めないのは事実だったが、ハードな戦闘描写やグレートマジンガーのビジュアルは非常に人気であり、視聴率自体はマジンガーZよりもむしろ安定していた。だが、当時は続編自体がアニメで例がなく、玩具展開がイマイチ不振であった。
本作のスポンサーで関連商品を発売していた、ポピーのキャラクター別売上では1974年度における前番組の『マジンガーZ』の売上が1位に対し、本作『グレートマジンガー』は4位。翌1975年度では5位以下とランク外となってしまった。
この原因として有名なのが、グレートマジンガーの超合金を買って貰いたいが、親にマジンガーZと混同されて「もう持ってるでしょ!!」と怒られてしまう話が当時はよくあったと言う。
この玩具展開の不振は思わぬ波紋を呼び、永井豪氏がグレートマジンガーの続編として再び企画していた『ゴッド・マジンガー』の企画にゴーサインが出ずにお蔵入りとなってしまったのだ。その代替として企画されたのが、『UFOロボグレンダイザー』である。
また後番組『UFOロボ グレンダイザー』、および『鋼鉄ジーグ』が同時に放映開始となる1975年10月5日放映分より、東映動画で制作体制の再編成が行われ、『UFOロボ グレンダイザー』は『ゲッターロボG』のスタッフが制作、『グレートマジンガー』のスタッフは『鋼鉄ジーグ』に移動となった。
2024年9月にはTOKYOMXにおいてマジンガーZの後番組として放送される。8月にマジンガーZが最終回を迎えた際にも、グレートが登場し、その活躍は視聴者からの反響も大きかったが、翌週はナイター競艇の関係で番組スケジュールが変更されていたので、グレートマジンガーに関しては放送がないと思われていた。その後、9月の番組表の公開とともに、正式に後番組としてアナウンスされている。
(実際、公式も番組表の更新をお待ちください、とアナウンスしていた)
同年10月には、放送時間帯が午後8時後半枠へ移動。元々の午後7時30分枠にはヒロアカが入る一方、午後8時前半枠にはVoltesVLegacy(10月はアニメ版ボルテスVのHDリマスターセレクション。レガシーの放送は11月から)が入ることとなった。
ロボットとしての概要
→「グレートマジンガー(巨大ロボット)」を参照。
活躍
TV版では、マジンガーZの最終回で戦闘獣グラトニオスとビラニアスに完膚なきまでにノックアウトされたマジンガーZの後を受けて、急遽投入されたのが初陣である。以後はマジンガーZから引き継いで防衛の任に着いた。
実質的な初登場となった、映画「マジンガーZ対暗黒大将軍」では、獣魔将軍率いる軍団にマジンガーZが追い詰められた瞬間に、発進が号令され颯爽登場し、戦闘獣軍団を事も無げになぎ倒すという美味しい所をさらう圧倒的強さを見せ、当時の子供達にニューヒーロー登場をアピールした。とは言え、マジンガーZにも反撃の場面はある為、全部では無い。
グレートマジンガーはTV本編では苦戦しているのだが、初登場時のインパクトが強かった故か、放映終了から40年もの月日が経過した現在においても、『懐かしのアニメ特集』ではマジンガーZ最終回か、マジンガーZ対暗黒大将軍での圧倒的強さを見せる場面が取り上げられる場合が多い。その場合は決まって、マジンガーZを遥かに超えるスーパーロボットが登場だ!と煽り文句がつく。
…しかし、初登場のインパクトがあまりにも強すぎたせいなのか、マジンガーZに比べるとその後の活躍について触れてもらえないことも…
OVA版「マジンカイザー」には兜十蔵の残した設計図を元に光子力研究所で開発されたプロトタイプのグレートマジンガーと兜十蔵自らの手で作られた真のグレートマジンガーの二機が登場。
前者は超合金Z製で身長も低く手足が黒い。対して後者のオリジナルは原作と同様に青く身長もマジンカイザーと同程度のサイズとなっている。
前者はOVA本編のマジンガーZ同様に苦戦を強いられたが、後者は真の『偉大な勇者』としてマジンカイザーと肩を並べる活躍を見せた。
続編の「死闘!暗黒大将軍」では、ニューヨークで大昆虫将軍スカラベス、魔魚将軍アンゴラスと対決。死闘の末に撃破した所でグレートマジンガーも戦闘不能となっている。このグレートが前作におけるどちらのグレートなのかは不明(少なくともカラーリングはプロトタイプと同じ)。
劇場版「マジンガーZ/INFINITY」では軍属になっており、武装の使用に承認が必要と言うどこかで聞いたような制限が出来ている(そのため初期はグレートブースターが使用できなかった)。序盤で一時消息不明になってしまうが、それにはある理由が。
関連イラスト
登場メカ
キャラクター
関連タグ
作品関連タグ
マジンガーZ(前番組)
UFOロボグレンダイザー(後番組)
グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦!大海獣
ロボット関連タグ
武装
系列機体(美少女化)
マジンカイザーSKL:こちらも兜甲児がメインパイロットでない主人公機のマジンガー
グレートガンバスター:名前、耳の角の見た目、マジンガーブレードの武器などパロディな機体。
キングジェイダー:初登場シーンがグレートマジンガーのオマージュと云われている