概要
『スーパーロボット大戦V』にて初登場したマジンガー。
『スーパーロボット大戦X』にも続投した。
スーパーロボット大戦が初出となるマジンガーはマジンカイザーに次いで二体目となる。
グレートマジンガーの発展・後継となる機体であり、パイロットはグレートと同じく剣鉄也。
グレート同様、コクピット兼脱出装置であるエンペラーコンドル(『スーパーロボット大戦DD』で正式に判明。スーパーロボット超合金では「頭部ユニット」とある)が「ファイヤー・オン」する事で起動する。
外観はグレートマジンガーをベースに、マジンカイザーと共通点の多い姿で、「皇帝」の名にふさわしい威厳に満ちたシルエットを持ち、目に真ゲッターロボやマジンガーZEROのように瞳がある。
異名は偉大なる魔神皇帝。
名前の最後にある「G」は、原型機と同じで「グレート」だと思われる。
武装&必殺技
エンペラーソード
身の丈を超える超巨大な剣。雷とともに形成、召喚する。
マジンカイザーのファイナルカイザーブレードに相当する。
エンペラーブレード
マジンガーブレードのように足から飛び出る片手剣。
二刀を合わせる事も出来る。
ルストタイフーン
ベース機であるグレートマジンガーのグレートタイフーンと同種の装備だが、マジンガーZやマジンカイザー同様、酸性の竜巻になっている。
グレートスマッシャーパンチ
所謂、ロケットパンチ。
マジンカイザーのターボスマッシャーパンチに相当し、名称もその流れを汲んでいる。
使用の際は、グレートマジンガーの「ドリルプレッシャーパンチ」のように刃がせり出る。
エンペラーオレオール
背中に背負ったスクランダー。左右4枚づつ計8枚の羽根がマント状のシルエットを構成している。高速飛行時にはマジンガーZのジェットスクランダーやグレートマジンガーのスクランブルダッシュのような翼状に変形する。
分離が可能で、最大の必殺技はグレートブースターのように敵にぶつける「オレオールブースターG」。発動時には雷雲を呼び出し雷を受けた後に超高速飛行に移行。その後に敵に向かって射出し叩きつける(電撃を受けたブースターを敵に叩きつける演出は、『真マジンガーZERO VS 暗黒大将軍』でグレートマジンガーが使用した雷をまとったグレートブースターが元になっている)。なお、分離してもグレートマジンガー同様スクランブルダッシュを内蔵しているため、飛行に支障は生じない。また、トドメ演出ではマジンエンペラーGの元に帰還していく姿が見え、使い捨てではないことがわかる。
※ただし、グレートマジンガーと同じ弱点(スクランブルダッシュ収納部への攻撃をされると全機能が一瞬麻痺)がある事は否定出来ない。
グレートブラスター
ブレストバーンと同じく胸から放射される超高熱線。
グレートマジンカイザーと同名称の武装である。
発射の際は胸部放熱板が変形する。
スパロボでは「命を燃やす時が来た!」の掛け声で発射する。
サンダーボルトブレーカー
サンダーブレークと同じく雷を放つ必殺技であるが、雷を圧縮したビーム状の電撃での攻撃となった。
技名が髑髏の魔神皇帝と似通っている。
原点であるグレートマジンガーでお馴染みの口上も「超必殺パワー!」にパワーアップしている。
魔神双皇撃
『スーパーロボット大戦X』で追加された、マジンカイザー(オリジナル)との合体攻撃。マジンエンペラーGのサンダーボルトブレーカーとマジンカイザーの光子力ビームを同時斉射する。「真マジンガーZERO対暗黒大将軍」の最終決戦でZとグレートがZEROを倒した際の攻撃が元ネタ。
ダブルバーニングファイヤー
『DD』で使用。OVA版カイザーとの合体攻撃。ファイヤーブラスターとグレートブラスターの同時攻撃。
開発経緯
※スーパーロボット大戦Vの重大なネタバレを含みます!
初出の『V』では、マジンガーZがマジンガーZEROに至るまでに、抑止力となるグレートマジンガーがその役目を果たせなくなった緊急事態に備えて、ZEROへのカウンターとなるマジンガーとして開発された。起動が果たせずその事態に間に合わなかったが、早乙女博士の協力で真ドラゴンのゲッター線を注ぐことで起動に成功した。
グレートマジンガーをベースに、早乙女研究所から提供されたゲッター線技術を含めた、科学技術の粋を注ぎ込んだ機体である。あのマジンガーZEROに匹敵する力を持ち、そのマジンガーZEROに破壊されていないだけでなくダブルマジンガーを認められた唯一のマジンガーである。
ゲーム中はグレートマジンガーの改造を引き継ぐ。登場と同時にマジンガーZEROの相手をすることになるので、グレートマジンガーに手を入れておくとデビュー戦が楽になる。逆にDLCのシナリオではケドラに操られた鉄也の乗るマジンエンペラーGを相手にすることになる。このときのマジンエンペラーGは、エンペラーブレード、エンペラーソード、サンダーボルトブレーカーがオミットされている。
『X』では、マジンガーZEROによって因果地平の彼方へと飛ばされた兜甲児と剣鉄也が、サイコフレームとヴィルキスの力によって開かれた「可能性の光」の彼方から、ゼウス神の導きを受けマジンカイザーと共に呼び出した物。全てが終わった後はマジンカイザーと共に元の世界へと返されている。
グレートマジンガーの改造を引き継ぐが、グレートマジンガー自体も残留するのでそのまま鉄也を乗せておくこともできる(もっとも、マジンカイザーと違いマジンエンペラーGはグレートマジンガーの完全上位互換のため乗せておくのは趣味の領域になってしまうが…)。
『V』の頃と違ってオレオールブースターGが最強武器になるためか、エンペラーソードとサンダーボルトブレーカーの消費ENが下がり、使いやすくなっている。合体攻撃を早期に追加することもできるのだが、そうでない場合は終盤の武装追加までこちらが主力になるだろう(このとき合体攻撃以外の武器の威力が向上する)。また、マジンガーZEROを入手してこちらを使用する場合、合体攻撃が使えず最大火力が落ちるという影響を受ける。オレオールブースターGとの威力の差はそれほど大きくないが要注意。
『マジンカイザー(OVA)』設定の『DD』ではメインストーリー2章の第81話「魔神死すべし」から登場。
突如第1世界の各地に出現した謎の敵・ワイバーンの対応に追われるディバイン・ドゥアーズの隙を突き光子力研究所にもワイバーンが出現。怪我を負ったシローのために輸血をし、体調が万全でない甲児が同じくオーバーホールが終わっておらず本調子でないマジンカイザーで出撃。鋼鉄ジーグと共に迎撃に出るが、その直後に赤色をした別個体のワイバーンが出現。鋼鉄ジーグを戦闘不能に陥らせ、マジンカイザーを絶体絶命の危機に追い込む。
そこに、怪我を推して鉄也がグレートマジンガーで出撃するが、それでも赤いワイバーンを止められない。誰もが絶望したその時、光子力研究所に向かう高エネルギー源が出現。そのエネルギー源こそがマジンエンペラーGだったのだ。
しかしコックピットには誰も乗っておらず、マジンエンペラーGは無人のまま動き出していた。それを知ってすかさず鉄也が飛び乗り、機体を掌握。圧倒的な力を持って赤いワイバーンを撃退する事に成功するのだった。なお、掌握直前に無人のグレートマジンガーが赤いワイバーンの攻撃からマジンエンペラーGを守るような行動を取ったが、これに関してはスクランブルダッシュが誤作動を起こしたと推測される。しかし、鉄也はグレートマジンガーが自分達を守ってくれた思う事にしている。
戦闘終了後に詳しい解析が行われ、マジンエンペラーGもまた、兜十蔵博士が作り上げた機体で、制作された時期はマジンカイザーより後で、グレートマジンガーが完成した直後である事が判明。
そして弓教授と3博士は、光子力研究所から少しの距離にある施設にエンペラーコンドル共々封印されていた理由も含めて、マジンカイザーが危機に陥った際に起動するプログラムが施され、特定のパイロットを想定しておらず直ぐに使えるように設定された、マジンカイザーの僚機、もしくは守護者ではないかと考察している。
備考
「玩具とタイアップしたオリジナル機体を作りたい」という、寺田貴信プロデューサーの意向から生まれた機体。
このため「魂ネイション2016」にて、スーパーロボット超合金で先行公開し、後日生配信のPVにて紹介されるという珍しい方式をとられた。
生配信中には「ゲッター線は浴びていません」と発言されていたのだが……実情は上記の通りである。確かにグレートマジンガーから直接進化した機体ではないのだが。
なお、『スーパーロボット大戦V』に参戦した『真マジンガーZERO VS 暗黒大将軍』には、エンペラーGと同じ開発目的の下に、グレートマジンカイザーが登場しているが、役割がマジンエンペラーGと被るうえに、すでに原作で敗北してしまっているため因果律兵器の対象になってしまうためか、参戦はしなかった。
また、グレートマジンカイザーが、魔神パワーの模倣・再現によって生まれた、マジンガーZEROの分身と呼ぶべき機体であるのに対し、マジンエンペラーGはゲッター線技術こそ用いているものの、他の全てが既存の光子力技術によって構成された、人類の叡智の結晶である。
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