概要
日本人は「欧州の特に北部に起源をもつゲルマン人種またはスラヴ人種=金髪碧眼」と連想しがちだが、両方の形質を持っているというケースは、実はそこまで多くはない(同じゲルマン人や同じスラブ人でも地域や形質により、髪の色の特徴が様々である)。
日本人の「白人」や「アメリカ人」などに対するいわゆるステレオタイプなイメージとして「金髪と青い眼」が代表的な特徴として取り上げられることが多いが、実際にアメリカ人で一番多いのはおそらく茶色の髪に茶色系の眼、灰色系の眼である。
そもそも、アメリカの非ヒスパニック系白人でも生まれつき金髪を持つ人の割合は約16%。
また、金髪を持って生まれても、成長するにつれて髪色が黒や茶色に変わっていくという人も多く、さらに言えば地毛が茶髪や赤毛でも金髪に染める人も少なからずいるため、成人で金髪を持つ人は髪を染めている場合が多い。
また、確かに金髪の人は淡い色の眼を持つことが多いが、それは青色に限ったことではない。緑色や明るい茶色や紫色や灰色系も「淡い色」のうちである。逆に茶や黒の髪色だが青色はじめとした淡い色の眼をもつこともある。
つまり、「白人=金髪碧眼」は間違いであり、「金髪=青い眼」「青い眼=金髪」もまた、常に正しいとは言えない。
冒頭のステレオタイプ的なイメージに近い形で金髪碧眼(および翠眼)が多い国は現実においては、北欧圏、バルト三国、西ロシア、ベラルーシ、ドイツ、オランダ等が該当する。
フランスを含めたラテン圏、ギリシャ、南スラブ地域、中欧、オーストリア、スイス、アイルランド、英国、ウクライナ、ベルギー、豪州、北米は、金髪碧眼が多くない。
日本人の欧米人に対するこのようなイメージが作られたのは、戦時中に同盟国であったナチスドイツのヒトラーにとって理想的な「アーリア人」とは、金髪で目は青く背が高いことであり、それが伝わってイメージのみが残ったという説、またこれに戦後の進駐軍の兵士や当時のセックスシンボルであったマリリンモンローのイメージが混ざったという説、近年では英語教科書の挿絵説など様々な説がある。
デザイン的に金色(黄色)と青という組み合わせは補色関係にあり、色彩学的にも双方の相性は良い。しかも現実でもあり得る組み合わせということもあり、そのロマンに魅せられる人は後を絶たない。
フィクションの世界でもそれは変わらず、日本のアニメやゲームなどでは、人種を問わず金髪碧眼は多く採用されている(たまに金髪碧眼かつ褐色肌というキャラもいる)。ハーフでも何でもない、ごく普通の日本人という設定のキャラクターでも「黄色系の髪色+青系の瞳」というカラーリングで描かれているケースも多い。
むろん「言及されていないだけで両親の家系にその疑い(可能性)がある」とするなら、その割合は相当なものだが。(赤、青、緑、紫などの多種多様な髪や眼の色の採用と同じく)「写実的・現実的ではないがカラーリングでキャラクターを即、見分ける事ができるという利点がある」ため使っている演出や表現の一環ともいえる。
面白い例として、あんハピ♪はカラフルな髪色や瞳が当たり前に存在する世界観にもかかわらず金髪碧眼を外国人的要素として位置付けている。たしかに狭山椿(ほぼ日本人だが隔世遺伝のため金髪碧眼)以外に金髪のキャラクターは存在しないが。
さらにぱにぽにだっしゅ!第1話では、金髪の日本人キャラがいるにもかかわらずベッキーは「わー外人だよ!」「しかも金髪!」と驚かれている(そのためか他のキャラとは若干違う色で塗られている)。
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外部リンク
- 金髪 - Wikipedia
- エレガントな可愛さ♡金髪碧眼の女の子のイラスト特集 - pixivision(2015年8月11日)
- ファンタジックな美しさ。金髪碧眼女子のイラスト特集 - pixivision(2017年2月16日)
- 宝石のような輝きに魅せられて。金髪碧眼の男女を描いたイラスト特集 - pixivision(2018年7月15日)