概要
Studio五組によるオリジナルアニメ作品。2018年1月から同年6月にかけて、TOKYOMX、AT-XおよびBS11、ついでに毎日放送にて放送。
古来から荒魂という怪物に脅かされてきた日本において、御刀と呼ばれる日本刀を用いて荒魂と戦う少女たち「刀使」の姿を描く。
キャラクターデザインの原案はしずまよしのりが担当する。
さいとー栄が手掛けるコミカライズが少年エース(KADOKAWA、角川書店からの引き継ぎ)にて掲載されたほか、本編のサイドストーリーを描いたスマートフォン用ゲーム「刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火」がスクウェア・エニックスから2018年3月19日から2021年10月29日まで配信された。
2018年9月には舞台演劇化される事が明らかにされた。同年11月に東京都内の劇場で上演。公式HP
2019年冬アニメという格好で、登場キャラクターをコンパクト化した「みにとじ」なる放送時間約5分間のミニアニメが放送されている。
2019年7月19日には原案・髙橋龍也、著・朱白あおい、イラスト・しずまよしのりによる、アニメ本編の1年前に沖縄で起きた事件を描く小説刀使ノ巫女 琉球剣風録が集英社から発売された。
2019年8月に開催されたコミックマーケット96のジェンコブースにおいてドラマCD『名残花蝶』が発売(後に通販も開始)され、さらに2019年秋にはその後も第二弾が継続されることも発表された。
シリーズ構成など作品の中核に携わっている髙橋龍也曰く「第二期のプロットは(叩き台程度ながら)提出済」とのことだが、現状アニメ第2期については不透明な状態である。
登場人物
主要人物
調査隊
折神家と親衛隊
伍箇伝の教職員
舞草
舞草の刀使のリーダー格の1人。戦闘指揮官。
舞草の刀使のリーダー格の1人。副官。
舞草日高見派
長船女学園の刀使。舞草日高見派の現当主。ゲームオリジナルキャラクター。
美濃関学院の刀使。スケバン風のいで立ち。ゲームオリジナルキャラクター。
綾小路武芸学舎の刀使。後輩っ娘。ゲームオリジナルキャラクター。
長船女学園の刀使。西洋系統の御刀を使う。OVAにて登場したが名前の初出はゲーム。
姫
※名前の由来は宗像三女神と思われる。
主要人物の家族
舞衣の父親。大企業・柳瀬グループの代表。
- 柳瀬柊子(CV:進藤尚美)
舞衣の母親。
- 柳瀬美結(CV:下地紫野)
舞衣の上の妹。三姉妹の中で唯一髪色が父親似。
- 柳瀬詩織(CV:大野柚布子)
舞衣の下の妹。
- 柴田(CV:村瀬克輝)
柳瀬家の執事。
- 古波蔵公威(CV:小形満)
エレンの父親。特別希少金属利用研究所の研究主任。
- 古波蔵ジャクリーン(CV:柚木涼香)
エレンの母親でフリードマンの娘。特別希少金属利用研究所の研究員。
S装備運用試験被験者と関係者
鎌府女学院の刀使。お調子者で辛いことや痛いことが大嫌い。
平城学館の刀使。強さに対して誰よりも執着する。
2017年に普天間基地で行われたS装備の運用試験に同席した研究員。
その他
平城のもう1人の代表。姫和とは進退の相談をされるほどの仲。
可奈美を尊敬する綾小路の刀使。
歩の友人。
薫の隊の副隊長。隊長の薫に容赦なくツッコミを入れたり割といい性格をしている。
- 播つぐみ(CV:池田海咲)
鎌府女学院のオペレーター。刀使としての実績も持つ。ゲームオリジナルキャラクター。
用語
刀使(とじ)
御刀の神力を引き出せる少女達のことで、荒魂を倒せる唯一の存在。若い程に神力を発揮しやすい傾向にあることから、現役従事者の大半が学生。五箇伝では刀使科という学科に通う一方、特別祭祀機動隊という警察組織の下で荒魂対策に勤しんでいる。記事も参照。
御刀(おかたな)
珠鋼という特殊な金属で出来た日本刀。神性を帯びていることから折れたり錆びたりすることがない(例外あり)。御刀に選ばれた少女達は、御刀に触れた状態であれば特殊な力を扱う事が出来る。先の通り加齢に伴い神力を引き出しづらくなり、多くの刀使は成人前後には引退するが、この時、自身の御刀は刀剣類管理局に返納するのが基本。
赤羽刀(あかばねとう)
荒魂が落とす事がある錆びた御刀。現状御刀を新たに製造する事はできないため、この赤羽刀を再生する形で製造されている。
写シ(うつし)
刀使の基本的な特殊能力。体をエネルギー体に作り変えて身体能力を強化すると共に、物理的ダメージを無効化する(ぶっちゃけて言ってしまうとポケモンのみがわりやワールドトリガーのトリオン体のような物)。
ただし痛みはある程度感じてしまう上、体を両断されるような大ダメージを受けて解除されると(死にはしないが)精神的に大きく疲弊してしまう。ベテランの刀使でも万全の状態から1、2回が限界で休まず何度も使える者は少ない。
迅移(じんい)
刀使の特殊能力の1つ。この世とは逸脱した時間を移動し、高速移動する技。シフトチェンジの要領で一段階(2.5倍速)、二段階(6.25倍速)と加速する。段階が上がれば上がるほど早くなるが比例して神力の消費も増える。十条姫和や此花寿々花は通常よりも更に早い三段階迅移(16.66倍速)まで加速可能。三段階迅移自体使える刀使がめったにいない。十条姫和の場合はシフトチェンジ無しで三段階目に入れる。その速さで放つ突き「一の太刀」は拳銃弾を越えるスピードを持つ奥義である。※四段階(39.06倍速)で突きをするとライフル弾を越えるが現状では四段階以降を使える刀使がいない。
理論上五段階目まで加速可能だが、三段階目以降は使用リスクがあり。三段階でニ~三日弱体、四段階は使用後程なく昏倒、五段階は現世に戻ってこれなくなる。
八幡力(はちまんりき)
刀使の特殊能力の1つ。筋力を強化し攻撃力を上げる。他、通常の身体能力では不可能な距離を跳躍可能になる。益子薫が得意とする。
「迅移」と同じく一段階、二段階と強くすることが可能。最大五段階まで強化可能だが、そこまで強化できる刀使は全国でも数えるほどしかいない。
金剛身(こんごうしん)
刀使の特殊能力の1つ。体を金属の如く硬化させ防御力を上げる。ただし効果時間が短く相手が攻撃するタイミングに合わせなければいけない。また刀使によって得手不得手が激しく使い手が少ない。古波蔵エレンが得意とする。
こちらも「迅移」と同じく一段階、二段階と強くすることが可能。最大五段階まで強化可能だが、そこまで強化できる刀使は全国でも数えるほどしかいない。
明眼(みょうがん)
刀使の特殊能力の1つ。視覚を変質させ肉眼で望遠、暗視、熱探知などが出来る。「透覚」と合わせる事で機械よりも正確な感知が可能だが使い手が少ない。
透覚(とうかく)
刀使の特殊能力の1つ。聴覚を変質させ。集音、ノイズカットなどが出来る。「明眼」と合わせる事で正確無比な探知が可能になるが両方をあわせ持つ者は少ない。
龍眼(りゅうがん)
先読みの眼、脳内の仮想現実シミュレートによる演算の未来視。あらゆる可能性を見通し、そこから最良の一手を選択出来る。が、見た相手の可能性が多過ぎると脳が処理落ちし却って隙が出来てしまう。他、一対多も先を読む相手が多く処理落ちの危険性がある。
鑑刀眼(かんとうがん)
分析計能力で、使い手は今の所ゲーム版の木寅ミルヤのみ。刀を打ち合わせることで相手の分析を詳細かつ迅速に可能とする能力で、本編アニメでは未登場。「みにとじ」ではコミカルに演出され、御刀に触れてさえいればどんなものでも成分・割合等の分析ができるという扱いに。
S装備(えすそうび)
正式名称ストームアーマー。刀使の様々な能力(身体能力、筋力等)を向上させる効果がある鎧、パワードスーツ。ただし制限時間あり。時間切れになると鎧そのものが消滅する。
開発段階ではアニメ本編で登場した電力消費型と珠鋼を搭載した2種類があった。
小説版曰く、本来の開発目的は「刀使以外でも荒魂に対応できるようにするため」の装備であり、年端も行かぬ少女を危険から遠ざけるためだったともされる。
余談だが、視聴者からは「クソダサアーマー」等と不名誉な呼ばれ方をされている。
荒魂(あらだま)
世に現れ人々を脅かす怪異。ただし人を襲わない例外も存在する。
その正体は「ノロ」が結合し、疑似生物に変化したもの。
ノロ
珠鋼を生成する際に取り除かれる不純物。負の神性を帯びており、結合を続けると荒魂化してしまうため、古来から少量ずつ分けられ全国の杜に奉られ、鎮められていた。なお、互いに引き寄せあう性質を持ち、それを利用した装備「スペクトラム計」にごく少量のノロが封じ込められている(そのために危険であるとの名目で、後に折神家によって大半が接収されているが、姫和は母の遺品を受け継ぎ所持している)。
伍箇伝(ごかでん)
詳細はリンク先を参照。
舞草(もくさ)
「御刀や刀使のあるべき姿を取り戻す」という大義を掲げて活動する、折神家に対する抵抗勢力。折神朱音が、姉である紫が大荒魂と対話する様子を目撃したことで、刀剣類管理局が大荒魂の手中にあることを察知。これを打開するために組織を本格化させた。真庭紗南が中枢メンバーにいる都合上、長船女学院の生徒は概ねこの舞草のメンバーである。また、日高見派という東北の一派も存在するなど、一枚岩ではない。また、エレンが組織について「百草(もぐさ)」ととぼけているが、正しくはもくさである。
隠世(かくりよ)
人の世界の現世(うつしよ)と重なり合った多重層の異世界。隠世には様々な層があり、各層ごとに物理現象が異なる。御刀に使われている珠鋼は隠世からその独自の物理現象を引き出し写シ等の特殊能力を発生させている。
冥加刀使(みょうがとじ)
本編では出す機会がなかったとされる用語。要するにノロを投与することでパワーアップを図った刀使で、親衛隊も一応これにあたる。ゲーム版では多用される。
魂依刀使(たまよりとじ)
西洋の鎧のような外観をした装備。荒魂の力を身に纏うことで力を発揮する、体内にノロを注入するよりも安全とされているが…。適合者が限られており、着装に失敗すると装備解除が不可能となり、時には自我をも失う。
関連動画
外部リンク
関連タグ
勇者であるシリーズ:同じ会社のオリジナル作品という事もあり、こちらと似た展開になるのでは、と心配する声があった(らしい)。また日本神話や神道を設定に取り入れている点や、一部主要キャスト、兵庫県における放送局も本作と共通。こういった事もあり両作の共演を想像したイラストがかねてから投稿されていたが、2018年7月には「刻みし一閃の燈火」にて「結城友奈は勇者である」とのコラボが本当に開催された。その後、2021年4月には『花結いのきらめき』でのコラボが実現。下記のイラストの組み合わせが本当に実現した。
鬼滅の刃:翌年のほぼ同時期に放送されたジャンプ原作ののアニメ作品。日本刀を武器に怪異と戦うといった似たようなの作品。また、竈門炭治郎と藤原美奈都の誕生日が一緒だったり衛藤可奈美の中の人が炭治郎の弟の一人で出演していたり両作品に出演している声優が居たりと無関係では無い。
刀剣乱舞:本作では「御刀」として登場する刀剣とモデルを同じくする刀剣男士が存在する。