「ねぇ美炎。……刀使ってなにしてるの?」
CV:小原好美
概要
刀使ノ巫女_刻みし一閃の燈火のOVAに登場する新たな荒魂。
江ノ島にて発生した正体不明の人型荒魂だが、ねねと同様に「穢れ」がないらしく、スペクトラムファインダーに反応しない。ケモミミを持つ幼い少女の姿をしている。
かつての大荒魂達と同じく御刀を所持しており、戦闘時は袖の中から取り出すことできる。御刀を持つとはいえ戦闘能力はかなり低いようで、発見当初は理性を失った状態で衛藤可奈美と十条姫和に襲いかかるも敵わず、すぐに逃走してしまった。また、暴走時のことは何も覚えていないようである。
その後、捜索任務に就いていた安桜美炎、六角清香、新多弘名ら調査隊に発見されるが、向けられた刃に泣き出してしまう。泣いている小さな子を斬れないとした美炎によって庇われたことで彼女に懐き、刀剣類管理局の局長・折神朱音は経過観察を兼ねて保護する判断を下した。局からは「第二種人型害獣063号」と登録されているが、美炎の発案により「三女神よりも小さな人型荒魂」として「コヒメ」と名付けられる。監視下で軟禁されながら、美炎を始めとした調査隊の面々との交流を深める一方、「荒魂である自分」と「同胞たる荒魂を斬って祓う刀使である美炎達」との関係に矛盾を募らせるようになっていくが……。
後編では荒魂と刀使との関係性に悩むうちに、保護施設の扉が開いた隙に脱走。自身が「人間を理解すること」という使命を持って生まれた事をうっすらと思い出す。そして人間と荒魂は歩み寄れないという結論に達し、さらに、祓われそうになった荒魂を守ろうとして調査隊と対立してしまう。この行動から、刀剣管理局からも捜索命令が下される。
やがて、弘名の導きにより調査隊と本格的な戦いとなるが、美炎がコヒメ討伐にいきり立つ呼吹を止めている間に、由衣と交戦。しかし由衣はノロを注入された経験から荒魂の心情にも理解があり、彼女の言葉や諭しもあって「人間のわからないところは沢山あるが、美炎と友達になれて良かった」と悩みに決着を付け、投降。
人を殺傷する事がなかったためか処分は軽微で済み、荒魂の研究に協力するという条件付きで、沖縄にある折神紫監督下の施設に移送されることに。連絡用のスマートフォンももらい、調査隊に別れを告げた。
なお施設では、紫から剣術の手解きを受けることが決まっているようである。
そして本編第6部にてついに参戦。暴走したカグツチによって発生した高熱地帯を突破することが手詰まりの状態になった所をOVAでも見せた鳥居を移動する能力を駆使してカグツチに近づくために召集された。少し美炎達と話した後、人間と荒魂の関係性を伝えたいと話したねねと一緒にカグツチの元に赴きカグツチの説得を促すが、聞く耳を持たず荒魂を仕向けられ撤退をするが、すでに大量の荒魂に囲まれるも本気モードになったねねの援護もあって2人で荒魂達を倒していくも数の多さに諦めかけたが、様子を見に来た可奈美達が救援に来た事でその場を切り抜けることに成功。 その後紫達にカグツチは、要求どころか話を聞くつもりもなく美炎を殺すことに執着してることを告げた。その後美炎達は、かつて可奈美達が折神家への奇襲を仕掛ける際に使ったS装備射出装置による接近を敢行しようとした際に自分も同行しようとするが、同じ方法では行けず、仮に行ったとしてもコヒメを敵と認識したカグツチが取り巻きの荒魂をコヒメに差し向けられる可能性もある事から待機する事となった。
また、七之里呼吹との会話で、紫から鍛錬でそれなりに御刀を触れるくらいにはなっている様子。
その他
- 本編中で銘は出ないが、御刀は小狐丸。一部ではケモミミ要素からOVA公開直後にそれを予想していた視聴者も。
- 荒魂であるためノロを素体とする身体を持つが、その構造自体は人間と大きく変わらないらしい。そのためか三女神達ではなかった食事する姿も描かれた。もし本来の荒魂が動物的な「食事」を必要としない存在だったと仮定すれば、人間を理解する使命のためにより人間に似せて造られたのかもしれない。
- 脱走の直接のきっかけとなった、扉の開放についての詳細は不明。その特異性・潜在的危険性を考えれば、軟禁対象への監視体制としては不自然なまでに杜撰であった。何者かが脱走を促す目的で手引きした可能性は大いにあるだろう。