岩倉早苗
いわくらさなえ
「十条さん、獅童先輩だよ。私、まだうちにいらっしゃった時に、会ったことあるんだ」
「御前試合に出場するためにずっと頑張ってきたんだよね。明日の本戦、私も頑張るからね。十条さん」
刀使養成機関・伍箇伝の一つである平城学館(奈良県)に在籍する中等部三年生。
達人級の念流の使い手で、御前試合の選抜戦では平城学館第二位の実力者。
本来は出番の少ないゲストキャラクターだったが、ゲームにおいてプレイアブル化が決定。
本編ではこういった経緯からほとんどの要素が不明であり、ゲームでの実装に際して多くの設定が明かされた(あるいは追加)。
一言で言うなれば、友達思いで世話焼きの優しい少女。おっとりとした性格だが正義感は強く、どちらかと言えばアクティブ。
人柄がよく、皆から好かれ、友達も多い。このためかクラスの中では委員長を担当しているという。一時期の姫和とは真逆の存在。
転入後、クラスに馴染めずにいた姫和を気遣い、冷たくあしらわれようとも声をかけ続けていた。
姫和もこのことにはずっと以前から感謝の念を抱いていたが、折神紫襲撃事件に巻き込みたくない一心で、意図的に遠ざけていた。
しかし波瀾編序盤では姫和の方から刀使としての進退を相談されており、紫のことが落ち着いたためか、友人として大分心を許す関係になった様子。
互いに「十条さん」「岩倉さん」と名字で呼び合う。距離感は違うが姫和にとっては可奈美における柳瀬舞衣のような存在である。
ただし誕生日ボイスでは、将来的に距離が近くなることを示唆してなのか、姫和は「早苗」と呼び捨てにしている。
意外と話し方はフランクであり、ゲーム版・とじともでは姫和とのより目線の近い会話シーンが見られる。好物は焼きまんじゅうと水沢うどんだが、そもそもグルメには精通している。
既に結婚して子供を儲けた姉がおり、実は叔母という立場になっている。その甥からは「なえちゃん」と懐かれている様子。
前述の通り達人級の念流の使い手。とじとも内のボイスによれば、厳密には馬庭念流だという。御刀の銘は公式で不明とされてきたが、ゲーム版でのプレイアブル化にあたり「千手院力王」と設定された。
実戦の成績は姫和よりも上だというが、本編でその実力が明確に描かれたのは最終回における戦闘のみである。
ゲームでは明眼を駆使した状況判断能力に優れているとされ、時には指揮役を担当することも。こういう点もまた舞衣と似通っている。
ただ温和な性格とは裏腹に刀使としての使命に燃えており、やや気の弱そうな見た目に反して任務において臆すことはない。
胎動編(第1話~第12話)
御前試合に平城学館代表の一人として参加。姫和に何度か声をかけるも、冷たくあしらわれてしまう。それ以降は柳瀬舞衣と会話したところで出番が終了。その後は姫和と帰れなかったことを心残りにしながら帰還したと思われる。このため試合シーンすらなく、戦闘シーンもないため目立った活躍はない。
波瀾編(第13話~第24話)
序盤、刀使としての進退を考える姫和を案じ、学長の五條いろはに諭されて相談している。最終決戦では刀使の一人として加勢し、自衛隊を守りながら戦っている。口ぶりからして隊長を担当していたと思われる。
ゲーム『刻みし一閃の燈火』
姫和を気遣い続ける人柄の良さや、波瀾編終盤での活躍もあり実装を望む声も多かった。
そんな中、2019年7月19日12時ごろ公式Twitterにてプレイアブルとして近日中に実装予定であることが発表され同月22日に実装した。
アニメで登場したキャラクターながら、ゲームにおいてキャラクターが掘り下げられるという珍しい例となっている。
ちなみにベース実装としては初の天・地・人がデフォルトとなるキャラクターでもある(なお、早苗の初実装時は地)。
イベントでは実装日のとじともNEWSで初登場、本編アニメよりも明らかに長いテキスト量(ボイスは相槌ボイスだが)で姫和と会話するシーンが描かれた。
ちなみにもっと古くから言えば宣伝マンガにおける学校紹介に代表生徒の一人として描かれている。
後に水着イベントの際はサポート版も実装された。少なくとも姫和よりは良いものをお持ちのようで、ねねにも懐かれているため将来性もあるようだ。しかし本人は姫和が通っているためか、ホライズン同盟に興味を持っている。
共闘戦でも隊長として他の刀使を率いているという設定らしく、各学長からも厚い信頼を受けていることが窺える。
性能的にはキャラ的にも近い柳瀬舞衣の平城版といった感じで、タンクキャラの一種。特筆すべきは被ダメージの際35%で発動する特性で、地属性の部隊員全てのHPを少量回復+攻撃力アップというなかなか強烈な効果。「地属性」で固めていれば当然全員にこの恩恵が行き渡る。部隊長効果もHPアップと被ダメ軽減なため、長期戦覚悟の戦闘では大変頼りになる。
主人公の可奈美を演じる本渡楓氏をして「刀使ノ巫女学会の中で大変人気がある」と言及されるほど、隠れた人気がある。ほとんど出番がないのにもかかわらず、視聴者が彼女を推す声は決して少なくない。
本編で微妙な立ち位置のまま終わった理由は、メインキャラの多さもさることながら、本編で登場した経緯が「平城にも第2位の代表者がいるだろうから必要になる」という流れで生まれたため。
つまり岩倉早苗は後から追加されたイレギュラーなキャラクターということである。
こういった経緯から、御刀などの設定は当初しっかりと決まっていなかったと語られており、「正義感が強い」等の各種設定はゲーム出演より詳細が煮詰められていった形である。
ファンからは勿論だが、実はスタッフからの人気も高いキャラだった。そのためなんとか機会を見て再登場させられないかと狙っていたらしい。しかし監督の柿本広大氏は「(他にやるべきことが多すぎて)尺が足りないから無理」と判断し、やむを得ず出番をカットしていたとのこと。
それでも劇中で話題に出てくるなどなるだけ存在感だけは示していた。やがて最終決戦で満を持して登場したのは、痺れをきらせたスタッフが半ば強引に出番を作ったためである。
ソフト版の特典小説などでは、本編ではほとんど見られなかった早苗の心情がある程度描かれている。理由としてはシリーズ構成の髙橋龍也氏曰く、「(早苗には)あまり触れなくてもいい、というクライアントからのお達しがあったのにもかかわらず、筆が乗ってしまったから(要約)」とのこと。
出番の少なさに反して人気が高かっただけに喜ぶファンも多く、今後の展開次第では彼女について掘り下げられる機会がくると思われる(先のゲーム出演を中心に)。
ちなみに、みにとじにも最終回でカメオ出演し、姫和と会話しているらしい場面が描かれている。
コメント
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すべて見るお友だちのお友だちは、友達じゃない(舞衣と早苗)
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