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セイラ・マス

せいらます

セイラ・マス(Sayla Mass)とは、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する人物。
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「あなたなら…できるわ」


プロフィール編集

誕生日9月12日
年齢
  • 17歳(1st)
  • 25歳(Ζ)
  • 26歳(ΖΖ)
身長165cm
スリーサイズB84/W60/H88
搭乗機体
声優

解説編集

本名(あるいは旧名)は、アルテイシア・ソム・ダイクン (Artesia Som Deikun)。

第2話から第43話まで登場。

その後の作品にも何度か登場している。


人物編集

宇宙世紀0062年9月12日生まれ。

ジオニズムの提唱者ジオン・ズム・ダイクンの娘であり、シャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンの実妹である。


幼少の頃に父ジオンが死去し、当時ダイクン派だったジンバ・ラルの元へ兄と共に引き取られる。

それと同時に、ジオン共和国の独裁化を目論むザビ家の迫害から逃れるべくマス家の養女となり、アルテイシア・ソム・ダイクンからセイラ・マスに名を改め、素性を隠しながら地球で過ごすこととなる。

その後、兄がサイド3(ジオン公国)へ向けて旅立ったと同時に、自らはサイド7へ移住していった。

父の死に際しては、幼少で未だよく事情を理解できなかったことに加え、早々に家を飛び出した兄とは違い、マス家で健やかに優しく成長した経緯もあって、「ザビ家への復讐」といった負の感情は全く持ち合わせていなかった

医学を志しており、サイド7には医療ボランティアとして滞在していた。


劇中での活躍編集

機動戦士ガンダム編集

第2話で、ホワイトベースの避難民の1人として登場。

避難民の収容に手を貸そうともせず自分勝手な言動しかしないカイ・シデンをいきなり平手打ちし、「軟弱者!」と叱責したシーンは有名であり、セイラの気高く凛としたキャラクターを決定付ける名場面の1つである。

サイド7に潜入していたジオン将兵(シャア)には毅然と拳銃を突き付けるが、マスクを外した彼の素顔に生き別れの兄キャスバルの面影を見出し、動揺する。

この際、シャアもまた相手が妹アルテイシアであることを悟っており、以後ホワイトベースへの攻撃時にその面影を思い浮かべては、「あの優しいアルテイシアが連邦軍の軍艦に乗っているはずがない」と弁解めいた独白をする場面が度々見られた。


ホワイトベースでは、ブライト・ノアから「さん」付けで呼ばれた唯一の乗員

元は医者の卵であったことから、人手不足の中、医療スタッフの補助や通信士(オペレーター)の役を任される。

特に後者については、臨時担当であるにもかかわらずパイロットのプライドをくすぐって一気にモチベーションを高める巧みな面を見せており、第23話ではカイから「おだてのセイラさん」などと揶揄されていた。

また、ミライ・ヤシマとは年齢や立場が近いことから、しばしば行動を共にしている。


第16話では、兄と思われるシャアの動向を知りたい一心でガンダムに勝手に乗り、ジオン兵と接触しようと目論む。

しかし、戦闘経験の無いセイラはノーマルスーツを着用していなかったために加速Gの凄さで嘔吐した上、敵モビルスーツに翻弄されて危うくガンダムを捕獲されそうになってしまう失態を演じ、独房入りとなった。

なお、アムロ以外で戦闘においてガンダムを操縦したのは、TV版ではセイラだけである(第14話で、ガンダムに仕掛けられた時限爆弾をアムロが外す際にのみ、ハヤト・コバヤシが機体を起こす程度の操縦を行っている。また、劇場版『哀・戦士編』では1シーンだけリュウ・ホセイが操縦している)。

この際、逆に捕虜となったコズンからシャアが左遷の身で生きて戦場を離れていたことを聞き、兄を想いながら自室で涙していた(『THE ORIGIN』では、この件の露呈によりスパイの嫌疑を受けて拘禁されるが、直後にランバ・ラル隊が侵攻してきたため、うやむやになってしまっている)。


第20話では、ランバ・ラル隊がホワイトベースに白兵戦を挑んできた際、第2ブリッジ付近でランバと偶然出会ってしまう。

ランバは父の忠臣ジンバ・ラルの息子であり、幼少時によく可愛がってもらった仲だった。

お互いに素性を知った2人が気を取られていた隙に、リュウが銃撃。

負傷したランバに、セイラは退却するよう叫ぶことしかできなかった。しかし、その後ランバはセイラの眼前で第2ブリッジから飛び降り、自爆する。

セイラは、ジオン・ダイクンの遺児としての重責を再確認させられることとなった。


その後、中盤ではパイロットとして第24話からGファイター(劇場版ではコア・ブースター)に搭乗し、戦場へ出撃していくようになる。

当初は慣れずに戸惑う面もあったが、ガンダム(アムロ)との連係プレーなどで、次々と戦果を上げていく


ホワイトベースがジャブローに寄港した第30話では、潜入工作を行っていたシャアと再会。

兄キャスバルが今も復讐に生きていることを察して諭すが、彼はセイラに地球連邦軍を辞めるよう言い残して立ち去る。

また、ホワイトベースがテキサスコロニー近くに移動した第38話でも、シャアと再会。

しかし歩み寄ることはなく、決別が決定的になり、泣き崩れる。

その後、シャアからセイラへの手紙を添えた金塊がホワイトベースに回収された際、ブライトに尋ねられた彼女は自らの素性を明かし、ホワイトベースのクルーで分けるようにと金塊を差し出している(『THE ORIGIN』では、テキサスコロニーでのシャアとの一部始終を目撃したカイがブライトに報告したため、セイラがシャアの妹だった事実はクルー全員に知れ渡ることとなり、直後のソロモン戦では謹慎扱いとなっている)。


最終話(第43話)では、ア・バオア・クー戦にて生身で決闘を繰り広げるアムロとシャアを制止に入った際に爆発に巻き込まれるが、シャアに助けられる。

その後、キシリア・ザビへの復讐を遂げに向かうシャアと別れ、アムロの誘導を受けてホワイトベースのクルーと共にア・バオア・クーより脱出。

生還を果たしたが、これが兄との今生の別れとなった(『THE ORIGIN』では、ア・バオア・クー戦を前にコア・ブースターに代わり増加装甲型ジムを貸与されるが、シムス中尉のブラウ・ブロと相撃ちになり乗機から脱出、そのまま兄を追い要塞に侵入する。しかしジオン兵たちに発見され捕虜となり、問い詰められて自らを帰国したアルテイシアと名乗る)。


セイラも一応、ニュータイプの片鱗を見せてはいたが、最後までアムロのような超絶的な覚醒や高いニュータイプ能力は見られなかった。

明確に描写された最初のシーンは第39話と遅く、それもララァ・スンの乗るエルメスのサイコミュに、微かに反応した程度のものである。

第41話ではアムロとララァの共振を感知するが、ただそれだけに終わっており、兄妹共々ニュータイプ能力では彼らに完全に抜き去られている。

最終話ではアムロの声を聞いて脱出に成功しているが、他のクルーもアムロの声を聞いており、セイラだけが特別というわけではない。

何より、爆発するア・バオア・クーからコアファイターで脱出するアムロをテレパシー誘導したのはセイラではなく、幼いカツ、レツ、キッカだったことからも、彼女のニュータイプ能力の限界が推察できる。

アムロ、ララァ、シャアの三角関係については、ララァを殺したアムロに対して敵意と恨みを剥き出しにするシャアに対し、「それはお互い様」としている。


機動戦士Ζガンダム編集

TV版では第37話「ダカールの日」に2シーンのみ、台詞無しで登場。

クワトロ・バジーナ(=キャスバル)がダカールで自らの素性を明かしてまで行った演説のテレビ中継を、どこかの別荘で憂いを帯びた表情で見入っていた。

台詞が無かったのは、井上氏が当時インドへ長期旅行中で日本を離れており、連絡が付かず声を収録出来なかったためと言われている。

また、それに遡って第10話でのシャアの自室には、幼少時のシャアとセイラの写真が飾られている(後に発売されたPS用ゲーム『機動戦士Ζガンダム』では、このシーンに台詞が付いている)。


なお、劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』では、上記とは異なるシーンに登場。

井上氏は既に逝去していたが、過去の『機動戦士ガンダム』出演時の台詞を抽出・編集することで、“声の出演”も果たした(劇場版エンドロールでは“ライブラリ出演”と表記されている)。


コミック版『機動戦士Ζガンダム Define』では北米にある病院で医師として働いており、クロトワ・バジーナ(=キャスバル)がアムロとの連絡を取ろうと会いに来る。その中で一年戦争直後、セイラとアムロがお互いを必要とする関係(恋人)であったことが語られている。紹介はするが「かつてのアムロではない」と語っている。


機動戦士ガンダムΖΖ編集

第28話で、ジュドー・アーシタの妹リィナ・アーシタは戦闘に巻き込まれて死んだと思われたが、実はセイラに助けられていた。学研増刊号内の短編小説では彼女を療養させながら数ヵ月間行動を共にしている事が語られている。

第46話で共にブライトの前に登場。

投資家として暮らしていることがブライトによって語られ、また兄の死を望む発言をしており、ジュドーとの再会を望むリィナとは対照的に描かれている。

最終話(第47話)では、ブライトを介してリィナとジュドーを再会させた。


小説版では、リィナを助けたのはネオ・ジオンの現地徴用兵であり、セイラは彼の協力要請に応じてリィナをブライトの下へ送り届けたと描かれている。


機動戦士ガンダム 逆襲のシャア編集

直接の登場は無かったが、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』のラストでシャアが懐からセイラの写真入りのロケットを取り出し、地球に住んでいる妹を手に掛けずに済んだことについて安堵する描写がある。

また、挿絵では幼少時のセイラの笑顔写真が描かれている。


また、メディアワークス刊『データコレクション7 機動戦士ガンダム逆襲のシャア』の挿絵では、ネオ・ジオン総帥となったシャアの演説を放映中の街頭から立ち去ろうとするセイラらしき人物が描かれている。

こちらは背景などから、スペースコロニーに滞在していたことが窺える。


THE・ORIGINでは編集

原作と変わらないが、【姫】という愛称で呼ばれる。


物語の途中で幼少の頃に生活していた「テキサスコロニー」の内部を知っているためブライトに出撃の許可を貰ったり、『探索をしたい』とスレッガー・ロウに頼んだりする場面がある。 (出撃時に搭乗していたガンタンクの内部を『ここは、昔と変わらない』と発言している。)



ア・バオア・クー攻略戦ではMSによる戦闘が主流となってきた&総力戦のため配備されたジム(後述)に搭乗し参加、ジオンのシムス中尉が駆るブラウ・ブロを撃破するが機体のダメージが酷かったためコアポッドで脱出。 ア・バオア・クーに向かって移動する赤いゲルググを追いかけ上陸・潜入するが、ジオンの兵に発見され拘束されてしまう。  捕虜になった際『アルテイシアが帰ってきた と、総帥に伝えなさい!』とジオン兵【ウィリー・マッチョ】中尉に伝えると その名を聴いていたジオンの兵士達は驚きを隠せず茫然としていた・・・しばらくして、それを聴いてやってきたドノバン・マトグロス大尉は臣下の礼を取ると『貴女の名の下で、戦わせてください!』と誓うと彼らを率いてキシリア派と戦うリーダーとなる。 (だが、とても重い役目だったらしく『こんな時に、兄さんがいてくれたら・・・』と感じていた)


兄がアムロと剣術による決闘後、脱出するように告げられる。 先の決闘で負傷したアムロと共に脱出を行うのだが、途中で逸れてしまう。 自身達を捜索・援護・救出するために行動していたカイとハヤトにより無事、救助された。


SDガンダム外伝編集

ラクロアの勇者編にて登場。

騎士セイラを参照。


小説版ガンダム編集

アニメと大きく設定が異なることで有名な本作では、アムロと恋仲になった。

作中、アムロはセイラと2人きりの時「金髪さん」という秘密の愛称で呼び、肉体関係まで結んでいる(事後のシーンは細かく描写されている)。

またセイラは、アムロにシャアの殺害を持ちかけた。そのために自分と体の関係を持ったのかとアムロは訝しんだが、セイラは否定している。

小説のラストは、セイラが全裸で海に泳ぎだすシーンで括られている。


余談編集

ブライト・ノアを演じた声優鈴置洋孝氏は、『機動戦士ガンダム』に登場した女性キャラの中で好きだったのは、「(ブライトが後に結婚した)ミライではなく、セイラの方が好きだった」と生前に、アムロ・レイ役の古谷徹氏と一緒にゲスト出演した1999年10月27日に放送されたラジオ番組@llnightnippon.com』「機動戦士ガンダムスペシャル」にて語っている。


また、『ガンダム』の第3話「敵の補給艦を叩け!」で、エレベーターでセイラとブライトが一緒になった時に、ブライトがセイラに「サイド7に来る前はどこにいたんです?」とちょっかいを出すものの、セイラからは「答える必要あるのかしら?」とものの見事に無視されたシーンが印象に残ったという。

関連イラスト編集

あなたならできるわ♥動いたら撃ちます。

センシティブな作品セイラ・マス


関連タグ編集

機動戦士ガンダム 機動戦士Zガンダム 機動戦士ガンダムZZ

シャア・アズナブル ランバ・ラル アムロ・レイ ブライト・ノア フラウ・ボゥ ミライ・ヤシマ テアボロ・マス ジンバ・ラル

カイ・シデン ハヤト・コバヤシ リュウ・ホセイ スレッガー・ロウ

ジュドー・アーシタ リィナ・アーシタ 金髪 世良真純

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