「自分のできる事を最大限にやりぁ…他人に利用なんかされるもんか!!」
プロフィール
誕生日 | 10月10日 |
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身長 | 165cm |
体重 | 56kg |
年齢 | 13→14歳 |
搭乗機 |
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CV | 矢尾一樹 / KENN(『UCE』一時代役) |
概要
『機動戦士ガンダムZZ』の主人公であり、次回予告のナレーションも担当している。ネガティブ思考の主人公が多いガンダム作品の中も非常に珍しいムードメーカーで明るい性格の持ち主。
サイド1の旧式コロニー「シャングリラ」でジャンク屋稼業をいそしむ少年。行方知らずの両親の代わりに妹のリィナの面倒を見ている。
エゥーゴのアーガマがシャングリラへ寄港してきたのを機に、その運命が大きく変わる事になる。
人物
基本的に陽気で楽天的な性格の持ち主。学校に通おうとせず、ビーチャ・オーレグ、エル・ビアンノ、イーノ・アッバーブ、モンド・アガケといった古い付き合いの少年少女達と共に、勝手気ままにジャンク屋稼業を行っている。
普段の行動からもいい加減で身勝手に見えてしまうが、妹のリィナ・アーシタを大切にし、非常に仲間想いでもあり、また殺人といった人としての一線を超えた行いには嫌悪感を示している。自分も金稼ぎの為に窃盗もする為、あまり説得力は無いが…。
必然的にスペースノイドがテクノクラートとなる事もあるが、ジャンク屋稼業をしているだけあってメカの扱いには長けており、プチモビの操縦を難無くこなし、戦闘用モビルスーツの操縦技術も、劇中の冒頭の様子からもすでに身に着けている事が推察出来る。
学校も通わずジャンク屋稼業をしているのは、出稼ぎに出て不在となった両親に代わって生活費の捻出を行っているのと同時にリィナ「山の手の学校へと通わせる」という目的からなのだが、その一方でジュドー自身もジャンク屋稼業を楽しんでもいた。
当のリィナからは、彼女に兄として慕われながらも、自分の人生を投げ出すも同然な生き方には反発されている。
しかしグリプス戦役の終結直後である宇宙世紀0088年3月1日、シャングリラへアーガマが寄港したのと同時期に、壊滅したティターンズのパイロットであるヤザン・ゲーブルの乗るハンブラビのイジェクション・ポッドを拾った事から、彼の人生は大きく変わる事になる。
ヤザンを加えた仲間達と共にΖガンダムを盗み出そうとした所を意見の食い違い(人殺しはしないという約束の解釈の違い)でヤザンと対立。更にシャングリラへ入港して来たネオ・ジオンの部隊のモビルスーツを幾度かΖガンダムで撃退した結果、シャングリラを発つアーガマのクルーとして雇われる形で迎え入れられる。
そして、パイロットとしてニュータイプとしての高い能力を見込まれた結果、最新鋭のガンダムタイプのモビルスーツでえあるΖΖガンダム(Θガンダム)を与えられ、第一次ネオ・ジオン戦争で本格的に戦っていく事になる。
だが、アーガマに所属する以上、軍事組織であるエゥーゴの一員となる事を意味していたのだが、その事への自覚が無いどころか反抗的な態度や行動を繰り返していた。
そんな中、ジュドーは命令を無視して宇宙空間に流れ着いていた旧ザクのサルベージ活動を行った際、命令無視に責任を感じたリィナが代わりに任務を実行に移そうとする事になり、その結果、偶然遭遇してしまったネオ・ジオンによってリィナは拉致されてしまう。
それ以降も、リィナを連れ戻す為に度重なる形で命令違反や無断出撃を繰り返し、あまりの身勝手ぶりから出資者のウォン・リーからも、ネオ・ジオンへの裏切りを行っているビーチャやモンドと共に、無軌道過ぎる問題行為ぶりを咎められる事になっている。
しかし、ネオ・ジオンの実質的指導者であるハマーン・カーンとの邂逅、エルピー・プルやプルツーといったネオ・ジオンに所属する強化人間の少女達の出会いと別れ、コロニー落としによる大勢の死、そしてリィナの死を目の当たりにする(実際は死んでおらず、セイラ・マスに救出されて生き延びていた)という経験を繰り返していった結果、次第にニュータイプ能力の開花と共に精神的に成長。自分なりに戦う意味について見出す事になった。
そして宇宙世紀0089年3月15日。
戦いを終えた後、共に戦った仲間達、そして再会した妹のリィナに見送られ、ルー・ルカと共に、ジュピトリスⅡの乗員として木星へ旅立った。
ドラマCD「機動戦士ガンダム・オデッセイ」では、ブライトがその理由を「己のニュータイプとしての資質を更に高めるため」と語った。
……同時に「あるいは、争いばかりが続く地球圏に、嫌気がさしたのかもしれない」とも。
対人関係
ブライトなどの大人たちに対しては基本的に「さん」付けではあるが、ルーなど年の近い人物には呼び捨てでタメ口(ただし、ファなどに対する「さん」付けだったり呼び捨てだったり一定しないパターンもある)。次回予告やモノローグでは、敵の人物に対しても年上であれば「さん」付けすることが多い(マシュマーさん、ゴットンさん、など。ハマーンに至っては「ハマーンの奴が」から「ハマーンさん」と言い直している)。
女性関係
女性に対してデリカシーの足りない一面があり、エル・ビアンノが自分を起こしに来た際、トランクス一丁で彼女を赤面させたり、ルー・ルカが「戦闘機の操縦中はトイレに困る」と愚痴った際、「そこですれば」と返して「アホ!」と蹴られている。
歴代ガンダムの「主人公・幼馴染の少女・憧れの人(お姉さん)」というパターンの組み合わせがある中で、唯一ジュドーだけはそれに当てはまらない。
初代ガンダムの主人公・アムロ・レイの幼馴染であるフラウ・ボウと、憧れの人であるマチルダ・アジャンという組み合わせのように、二代目主人公・カミーユ・ビダンの幼馴染であるファ・ユイリィと、憧れの人(とされていた)であるレコア・ロンドといった組み合わせはあるが、ジュドーの場合は、幼馴染の少女・エルはいるものの、憧れの人は「特にいない」という珍しいパターンである(ちなみに四代目主人公のウッソ・エヴィンの幼馴染であるシャクティ・カリンと、憧れの人……というよりは姉のように慕うマーベット・フィンガーハットの組み合わせはある)。
家庭環境
シャングリラでの生活が厳しく、いろいろ切り詰めて苦労しており、
とある経緯から出会ったファから
『学校に行かないでジャンク屋やって生計立てるなんて……ご両親に申し訳ないと思わないの?』
この問いかけに対し
『資金を稼がないといけないんだ! 俺達が住んでいるシャングリラは旧式だろう? 旧式だから最新型のコロニーと違って水道料金、ガス料金、電気料金は税金以上に取り立てられているんだ…』
両親については…
『二人とも、遠くの方で出稼ぎに行っているんだ。仕送りしてくれるけど、それでも足りなくて…』
と打ち明けており、現在でも生きていることが窺える。
この通り宇宙世紀の歴代主人公としては珍しく下層階級の出であるが(アムロ・カミーユ・シーブック・ウッソは片親もしくは両親がMS工学の権威で、ハサウェイは父親が伝説的な軍人でいずれも中流以上の家庭環境である)、その分周囲のビーチャやエル、イーノといった同年代との距離は剥離しておらず時にはいがみ合いながらもいざというときは親身に心配されたり一緒に行動できている。
容姿
こげ茶ぎみの髪色に、ちょっとはねっ毛がある髪型である。服装は基本、黄色のシャツに赤いジャケットを羽織っている。ズボンはスリムタイプ。見ようによってはややレギンスぎみにも見える。
また、イラストでは結構美少年として描かれることも多い(作中では女性メンバーから好意を持たれることは多いが美少年かどうかは言及されていない)。
容姿も少年らしく周囲の殆どが歳上な為、子供っぽく見えるが年齢にしてはそこそこの長身で歳上のキラ・ヤマト(機動戦士ガンダムSEEDの身長)と同じである。
ニュータイプとして
ジュドーは、MSパイロットとしての能力ではアムロやカミーユといった稀代のニュータイプ達に並ぶ程の能力を示した。
しかし、ニュータイプ能力の本質とは洞察力、認識能力の拡大から生まれる相互理解のための力であり、必ずしもパイロット(戦士)としての戦闘力を示すものではない。ハマーンはジュドーに期待を寄せ、ニュータイプの在り方を説いたが、彼はハマーンの語るニュータイプの思想を「己の知る処ではない」として共感を示さず、彼女を失望させる。
後にジュピトリス2艦長はジュドーを「歴戦のニュータイプ」と評しているが、ジュドー自身、自らのニュータイプとしての資質を「嘘」であるとして、艦長の言葉を否定している。
こうした意味では、ジュドーはアムロやカミーユほどニュータイプとして優れた資質を備えていたとは言えなかったが、彼らが持ち得なかった逞しいメンタリティを備えており、戦場で悪意と遭遇することはあっても、最後まで己を見失うことなく戦い抜いていった。
彼の力の源は、ルーやビーチャを始めとする仲間達との絆であり、素直な感性に根ざしたものであった。
理不尽な人の死や、エゴイスティックな大義への純粋な怒りはそのままジュドーの力となり、その気迫は時に対峙した強化人間やニュータイプさえも驚愕させている。
かつてのカミーユのように「人々の意思を力に変える」現象を起こしているが、精神崩壊を起こしたカミーユに対し無事に戻ってきたということも、彼の精神的な逞しさを象徴する出来事だろう。
パイロット能力
極めて優れた資質を備えており、百式やΖガンダム、そして配備後間もない時期からハイスペック機であるΖΖガンダムを乗りこなした。
当初は正規兵ではないという事情はあるもののエゥーゴ上層部の指示には反抗的な態度を示す場面もあり、ウォン・リーはジュドーに対してはカミーユに比べて著しく低い評価を下していた。
しかし、多くの経験を積み、パイロットとして成長を遂げたジュドーは、ファンネルによるオールレンジ攻撃を回避する他、死角に位置する敵機を狙撃するといった、かつてのアムロやパプテマス・シロッコを想起させる程の能力を発揮し始める。
ΖΖガンダムの機体スペック以上の性能を引き出し、当時最強の機動兵器である筈のニュータイプ専用機、サイコガンダムMk-Ⅱやキュベレイ等を撃破するに至っている。
状況に応じた機微にも富み、大気圏上層における戦闘ではフライング・アーマーやバリュートを必要とせず、軽装のまま出撃できるΖガンダムを乗機として選択した。
また、ΖΖガンダム搭乗時には分離合体機構や周囲の地形、ダミー隕石等を利用した奇抜な戦術で窮地を脱するなど、環境利用能力にも秀でている。
水中や砂漠といった不慣れな環境においても、局地戦用MSを相手に果敢に戦闘に挑み、ネオ・ジオンの手練達を退けている。
「グレイ・ストーク卿」
長谷川裕一の漫画『機動戦士Vガンダム外伝』にて、木星船団のリーダー「グレイ・ストーク」という人物が登場しているが、彼がZZガンダムを補修したと思しきMS「ガンプ」に搭乗していることと、木星船団のリーダーという立場、年齢などからストーク=ジュドー説が根強い。
またストークは同じく長谷川の『機動戦士クロスボーンガンダム スカルハート』内の一編「最終兵士」にも登場しているが、この『スカルハート』がSDガンダムGジェネレーションに収録された際に、ストークはジュドーと同じく矢尾氏が演じている。ZZのジュドーとは別枠扱いなのでジュドーと同時に出撃することもできる。一方ガンダムウォーのグレイ・ストークにはジュドーが場に出ているときは場に出せないという制約がある。
カミーユへのアンチテーゼ?
前作主人公であるカミーユ・ビダンとは色々な面で対照的であるジュドー。放映当初も「鬱屈したカミーユに対するアンチテーゼとして富野監督はジュドーを生み出したのか?」と議論されることとなったが、原作者の富野由悠季監督はこれを否定しており、「ジュドーはカミーユに対するアンチテーゼではないんです。二人は紙一重の差で違うキャラクターとなっており、カミーユが少し頑張ればジュドーになっちゃう。人間ってそんなものだと考えております」と語っている。
また小説版でもジュドーはカミーユのことについて「もう一人の俺」と語っており、当人にもカミーユとの類似性は自覚していた模様。
その他媒体でのジュドー
スーパーロボット大戦シリーズ
宇宙世紀作品の中でも最古参のメンバー。
アムロ、カミーユといった面々がいる都合上、作品の原作再現こそ少なめだが、獲得資金を倍にする精神コマンド『幸運』の持ち主で、ハイメガキャノンがMAP兵器として使用可能なZZガンダムと非常に相性がいい。
更にはデフォルトで『強運』を持っていたり、エースボーナスも似た効果の為、『資金稼ぎ』に関しては並ぶ者がいないレベルである。
また、第2次スーパーロボット大戦αでハイメガキャノン・フルパワーを会得した事でボスクラスの敵との戦闘も任せられるようになった。
しかし機動戦士Ζガンダムがカミーユの精神崩壊展開の無い劇場版設定での参戦が多くなった事と任天堂携帯機ハードにおける宇宙世紀作品の不参加などが重なり、2005年発売の第3次スーパーロボット大戦α以降は約8年後のスーパーロボット大戦OE、据え置き作品では2017年発売のスーパーロボット大戦Vまで長らく参戦出来ない時期が続いていた。
その為、スーパーロボット大戦Z以降は多くのプレイヤーが資金難に悩まされる事となった。
Gジェネレーションシリーズシリーズ
初代から登場している最古参キャラ。
スキル制が導入される前の能力値はカミーユにやや劣るNT中堅クラスといったところ。
作品によってビーム兵器以外の武装の消費ENを低下させるスキル・『ジャンク屋』や必殺技系以外の武装の消費ENを低下させ、テンションが強気以上でさらに格闘・射撃・反応・守備値+5になるスキル『シャングリラ魂』を所持しており燃費改善に重宝する。
GジェネDSではイベントを発生させるとZZガンダムが愛機となりハイパー化対応してバリアで一定量以下のダメージを弾いたり複数の特大攻撃を持てるようになる。
ギレンの野望シリーズ
ZZや逆シャア世代まで盛り込まれたアクシズの脅威から登場。
性能的には初期は下位パイロットの限界クラスだが成長補正が高く最終的には指揮以外はシャアやシロッコクラスの戦闘力を持つ強力なパイロットになる。但しハマーンやカミーユには一歩譲る。
泣き所はどのシナリオでも最低ランクのEランクスタートなのに加入時期がほぼ終盤で攻略が大詰めになっていることが多く、引き延ばしプレイを意図しないと成長させる前にエンディングを迎えてしまうことが多いこと。
また、愛機のZZがNTを乗せるには微妙な性能をしていることをはじめトップエースには不向きで、テム・レイ編で彼を乗せることができるジ・OやザクⅢ改のほうが性能を活かしやすいという原作と比べて悲しいことになりやすい。
その他
- ガンダムシリーズで初めて女装をした人物(二人目はロラン・セアック、三人目はティエリア・アーデ。本編以外ではシン・アスカも経験がある)である。ただし一緒に女装したヤツや2名と違って門前払いを喰らったが…(門番と追い出した人が言うには「あんまり可愛くない」「顔と声がヒドイ」とか。(喋らなけりゃ)十分似合ってる気がするが…)。また、ガンダムを売却しようと画策した最初の主人公でもある(二人目はガロード・ラン)。
- 当時の矢尾さん曰く、やあぁってやるぜ!とジュドーの声の使い分けに困ったらしい。
- pixivではジャンク屋つながりでガロードとからんでいる絵がある。実際にスーパーロボット大戦α外伝では同じようにガンダムを売ろうとしていた一幕がある(ジュドー自身にその気はなく、ZZと一緒にいたウッソのVダッシュを目立たせて仲間と合流することを考えていたようだ。ウッソからは本気で売るのではないかと心配されたが)。境遇も近いことから、ガロードの心情をよく理解しているといったシーンも。Rでのティファの評によれば、ガロードに似ているんだとか。
- 名前の由来は「柔道」と、「ありがとうございました」が体育会風に訛った「あーした」。柔道の金メダリストである山下泰裕をもじったものであるという説もある(「柔道の山下」もしくは「柔道・山下」から)。
- アプリゲーム『機動戦士ガンダムU.C.ENGAGE』では、2024年10月に公開されるイベント『クロスオーバーUCE「アクシズ編」』でのみKENN氏が声を務めている。これは制作スケジュールの事情による代役とのこと。
しかし、近年のゲーム作品での矢尾の声がジュードの年齢と釣り合っていない(声質が老けている)という意見も上がっていたため、そちらも理由のひとつであると思われる。
関連イラスト
関連項目
機動戦士ガンダムZZ ニュータイプ ZZガンダム 一級フラグ建築士
シャングリラ・コロニーの仲間たち
ビーチャ・オーレグ エル・ビアンノ モンド・アガケ イーノ・アッバーブ
エゥーゴスタッフ
ネオ・ジオン
グレミー・トト マシュマー・セロ キャラ・スーン ラカン・ダカラン イリア・パゾム
その他
逆襲のギガンティス…クロスボーン・ガンダムシリーズの作者、長谷川氏が始めて手掛けたガンダム作品
アーバ・リント…後年に矢尾氏が演じたガンダムシリーズのキャラクター。こちらはジュドーが特に嫌悪するタイプの性格をした「大人」である。
ロラン・セアック、ティエリア・アーデ…潜入目的で女装したガンダムシリーズの後輩方。
ダバ・マイロード、友永勇太…諸事情の目的で女装したサンライズ作品の主人公繋がり。
ジュード・マーヴェリック…名前が似ている、少年たちが大人たちの思惑を超えて行くなどコンセプトが類似。