「───人はね、人間はね、自分を見るのが不愉快なのよ。でもね、どんなに不愉快でも、どんなに憎くっても、自分自身を殺すことも、自分自身をやめることもできないのよ!」
CV:本多知恵子(初代)、本多陽子(二代目)※ガンダムジオラマフロント以降
人物
ネオ・ジオン軍のクローンニュータイプ「プルシリーズ」の第一号、もしくは素体である。
彼女の姉妹として有名な所ではプルツーやマリーダ・クルスが挙げられる。
宇宙世紀0077年3月8日生まれ。天真爛漫10歳の少女(ジュドーと会った時は11歳)。身長150cm、体重37kg
生年については宇宙世紀0078とするものが混ざっているが、これは「10歳」という初期設定から逆算して出したものと思われる。『ΖΖ』のタイムスケジュールが、物語開始2月9日、ジュドーとの初対面はおそらく3月8日を過ぎているため、ジュドーとの対面時に11歳であるとすると、開始時は10歳、0077生まれで、この間に誕生日を迎えている、ということになる。
無類のきれい好きで、お風呂好き。劇中では頻繁に入浴シーンも描かれた。※悩み事などがあった時にも、「お風呂に入れば、何かわかるかも!」と言うほど。
アクシズ内でグレミー・トトの監視の下モビルスーツパイロットとして養成されていたが、養成の段階で強化措置を施されており、その幼さも手伝って情緒不安定な面を時折のぞかせる。
このような出生や境遇もあってか独占欲も強いが、好意の対象となる人物に対しては献身的。
その出生については謎が多く経緯は語られておらず、ギレン・ザビの精子とニュータイプ素質のある女性の卵子とで生成されたいわゆる試験管ベビー説や、エルピー・プル自身がすでに誰かのクローンではないかと諸説ある(なお、小説版では強化人間とされている)。
また、促成培養を受けており、実際には公式の生年より遅く生まれているのではないかともされる。これは、強化人間、ニュータイプを意識したものであるとするなら、それらを意識するようになったのがジオン公国ですら少なくともU.C.0079上半期以降(フラナガン機関の設立が同年6月。連邦がNTを深く意識するのはそれよりさらに後)であること、兵士としての強化人間・ニュータイプのツールであるモビルスーツの兵器としての有用性が認められたのが一年戦争であることなどから、そこから計算するとプルの生年は0079以降の筈となるためである。
なお、劇中では「プルプルプル~」という台詞が印象的で、後にゲームなどで多用されている。
リィナ・アーシタ救出のためにアクシズへと潜入して来たジュドー・アーシタに心惹かれ、彼と共に行動する(ジュドーと束の間であるが、一緒にチョコレートパフェを食べたりソフトクリームを食べたりして過ごした)。
ネオ・ジオンによる地球降下作戦の際には精神操作され、ジュドーに襲いかかったものの、戦闘中に暗示が解け、ジュドーと共に地球へと降下。その後エゥーゴの捕虜として扱われていたが、時に自ら戦闘に参加し、ガンダム・チームの戦力として活躍した。
ダカール襲撃戦時にジュドーが彼の妹リィナと再会した際には、嫉妬の感情を爆発させ、彼女と揉み合いになった際には、一瞬だが殺意さえ抱いていたが、彼女が生死不明になった際には大きく動揺し、自分の責任だと大きく悔やんだ。
ダブリンでの巡洋艦サンドラとの交戦時には、同艦に搭載されていたサイコガンダムMk-Ⅱのサイコミュ波動を感知し、未整備のガンダムMk-Ⅱで単身出撃するものの、量産型バウ部隊の襲撃により窮地に陥ったが、ファ・ユイリィと共にダブリンにて療養中であったカミーユ・ビダンのサポートにより危機を脱するものの機体は中破し、プル自身も重傷を負った。
その後、プルツーが操るサイコガンダムMk-Ⅱがアーガマを急襲した際、プルは病症の身を起こして解体中のキュベレイMk-Ⅱで再び出撃を強行し、これと対峙する。プルの分身とも言うべきプルツーの出現に戸惑いつつ必死の抵抗を試みるも、最期はジュドーを守るために自ら盾となって死亡した。
しかし、死してなお思念体となってジュドーを見守り続けており、アクシズ崩壊時にジュドーがプルツーと対峙した際には彼と共にプルツーに語りかけ、彼女をグレミーの呪縛から解き放った。
小説版
ダカール奪回作戦までの流れは大体TV版と同じ。
その後ガンダムチームはハマーン追撃の為にシャトル打ち上げ基地に赴くのだが、そこにプルツーの駆るサイコガンダムmkⅡが単身で襲撃してくる。
こちらの展開では負傷はしておらずリイナの喪失で鬱になっていたジュドーに手作りのサラダを作ってあげられる程度には元気だったが、やはりキュベレイmkⅡで迎撃に出て還らぬ人となっている。
pixivでの扱い
プル、プルツーとお互いに死亡しているため(プルツーはネット上で死んでないとの主張もあるが、小説版で死亡が明記されているうえに、過去に期間限定アニメ版公式サイトにおいても、死亡したと明記されていた)、それを偲んでか2人セットで描かれる事が多々あり、
その多くは「仲良し姉妹」といった感じで描かれているイラストが多数投稿されている。
キャラクター誕生の経緯
当時流行していたのロリコン雑誌「レモンピープル」の名前からという説や、その他の諸説があるが詳細は語られていない。
監督である富野由悠季から本多知恵子氏は「オジサンが見て、かわいいという感じでやってくれ」と言われた。それもじきじきに。<『ジ・アニメ』1986年8月号>
なおレモンピープルに連載されていた『冥王計画ゼオライマー』のヒロイン氷室美久も本多氏が演じている。
その他
90年代に展開されていたプラモデル『元祖SDガンダム』では、デフォルメのプルが組み立て説明書の解説役を担当していた。
丸文字で。
ジュドー・アーシタ役の矢尾一樹との共演がスタッフに受けたのか、以後矢尾氏と本多女史との共演は本多女史の逝去まで数多く行われた。
スーパーロボット大戦シリーズにおいて
スーパーロボット大戦においては、「ZZ」参戦時のほとんどにおいてプレイアブルキャラクターとして参加している。当初は一定条件を満たす(ジュドーで「説得」する等)ことで自軍に編入される隠しキャラクターであったが、その後シリーズが進むにつれて隠し条件はどんどん緩くなり、ついには何もしなくとも最初から参入するようになった(後述のDを除いたZZ原作終了後作品だろうがプルツー共々違和感なく生存している)。それと同時に死亡イベントも描かれなくなり、今では概ね「原作で死亡した事自体が忘れられている」キャラの一人、所謂スパロボ補正の代表格として数えられている。戦力的に見ても能力が高く設定されてることが多く、精神コマンドも使い勝手の良いものが揃っており、作品によってはキュベレイの能力がイマイチなこともあるので主役級のガンダムに乗せ換えて運用するのもまた一興。アタッカーとして起用するも良し、優秀な精神コマンドを活用したサポート役にを起用するも良しな子である。スーパーロボット大戦Dでは物語開始時点で既に死亡扱いであったが、これについて驚きを以って迎えられたという現実が全てを物語っていよう。
原作ではプルツーとは最後まで和解できなかった上に彼女に殺される形になったのだが、スパロボにおいては原作での関係が嘘であるかのように双子の姉妹同然に仲良くなる。プルツーとの合体攻撃「ツイン・ファンネル」が用意されてる作品すらある。姉妹揃ってファンからもスタッフからも愛されている証拠と言えるだろう。
2017年2月に発売されたスーパーロボット大戦Vにも参戦。ZZ終了後の設定だがやはり生存。今作では機動戦士ガンダムUCも同時参戦しているため、遺伝子上は妹にあたるマリーダ・クルスとスパロボ初の共演を果たすこととなり、ぎこちなく例の口癖「ぷるぷる」を言おうとするマリーダの姿はファン必見である。
2013年に本多知恵子氏が逝去しているが、スパロボにおいて現時点では代役は立てておらず生前の本多氏のボイスを流用するライブラリ出演となっている。
その他の作品
ガンダム無双シリーズでは1のオリジナルモードで、ドモン・カッシュとミリアルド・ピースクラフトと組む。
ドモンがゴッドガンダムを呼び出したのを見て、ドモンと同じようにキュベレイを呼び出そうとしたり、別れの前に流派東方不敗の演舞を3人でやったりと彼女らしいストーリーであった。この時の設定はその後のガンダム無双の作品で受け継がれている。
2のミッションモードではプルツーのストーリーと並行して進めることになる。
搭乗機
‐キュベレイMk-Ⅱ:パーソナルカラーで今紫色に染め上げられている
‐ZZガンダム:ジュドーと共に搭乗した
‐メガライダー:イーノと共に搭乗。
‐ベースジャバー:イーノと共に搭乗。
‐ガンダムMk-Ⅱ:カミーユに助けられる。
関連イラスト
関連タグ
マリーダ・クルス(プルトゥエルブ)
ユーリ…『マーメイドメロディーぴちぴちピッチ』の登場キャラクター。中の人が同じ、小柄、敵側だが主人公側の人物に恋慕する、嫉妬深い(ユーリの場合、アニメのみ)、超能力を使うなど共通点が非常に多い。
レモンピープル…ΖΖ当時流行していたロリコン雑誌。愛称がイニシャルを取って「LP」であり、エルピーという名前はここからきているという説がある。