人物
1963年(昭和38年)3月28日生、長野県出身。本名も同じ。
生前は、東京俳優生活協同組合所属(デビュー~1988年)⇒フリーランス(1988年~2008年)⇒マックミック所属(2008年~2010年)⇒フリーランス(2010年~2012年秋)⇒青二プロダクション所属(2012年秋~死去)であった。
『機動戦士ガンダムZZ』のエルピー・プル、プルツーなどを演じたせいかロリ系の少女役が多かったが、晩年は『Toheart2』の柚原春夏など大人の女性を演じることも多かった。
生前は身長が144cmしかなく、トーク内ではこれを自虐ネタとして使うことも多かった。
「本多知恵子」という存在を語る上でこんな話がある事を、避けて通るわけにはいかないであろう。
実は本多が元気な少女を演じる際の声質が荘真由美と非常に似ていると言われる事が多いのだ。
アニメ版『キテレツ大百科』を毎週見ていた原作者の藤子・F・不二雄でさえ、みよ子の声優が変わった事に全く気付かなかったそうだ。
また、日清チキンラーメンのCMにおいては、姉妹として登場する外国人少女の声を吹き替える際、荘が姉、本多が妹という形(実年齢は本多の方が2歳年上)で演じたというエピソードも存在する。
ところが当の本人たちは、意外にも、そんなに似ているとは思ってなかったらしい。
2013年2月18日、多発性ガンにより、49歳の若さで死去。通夜や葬儀は、生前の本人の意向から、密葬の形で行われた。
生前の共演者の一人である林原めぐみが、自身のラジオ番組で企画した本多の追悼特集の最中に明かしたところによると、「発見時にはすでに手遅れの状態であったが、『最後の最後まで、今の仕事を続けたい』という本人たっての希望により、体調が悪化して亡くなるまで、家族や一部のプライベートな友人以外には、この命に関わる病気のことを一切隠し通して、普段通りに仕事を引き受けていた」という。なお、この病気については、逝去の事実が公表されるまで伏せられていた。
多くの共演者やスタッフ、そして原作者やクリエイターが、ブログ、ツイッター、公式サイトを通して彼女の早すぎる死を悔やみ、悲しむコメントやメッセージを多数寄せた。
主な出演作
アニメ・OVA
ゲーム
柚原春夏@ToHeart2 | アティマ@ファージアスの邪皇帝 | エレナ・イヴァノワ@VANQUISH |
ドラマCD/カセット文庫
*1 没後の2014年にリリースされたパチンコ版では、高岡香が代演。
*2 没後制作の一部メディアでは、本多陽子が代演(2016年リリースの『ガンダムジオラマフロント』以降の一部のゲーム作品)。ただし、基本的には他の物故した声優と同様、生前の収録分を再利用してのライブラリー出演となっている。
*3 没後制作の一部メディアでは、桑谷夏子が代演(2017年リリースの『スーパーロボット大戦V』以降のゲーム作品)。
*4 後任は川澄綾子(没後、2017年春アニメとして放送された続編『夏目友人帳陸』以降の担当)。
*5 クレジット表記無し
*6 後任は西村ちなみ(没後に刊行された初回限定版付属のドラマCDより担当)。
余談
矢尾一樹と飛田展男と水谷優子との共演が多く、ガンダムZZに至っては4人共に共演していた。特に矢尾とはガンダムZZ以前に「勝手に!カミタマン」で本多の方が顔出し出演していたのが最初で、スタッフの受けが良かったのか、ZZ以後共演する事が増え、「八神くんの家庭の事情」で母・野美が若作りに驚いたそうである(因みに父・陽司役は矢尾との共演の多い若本規夫(当時・紀昭)だった)。
本多の訃報には無論3人ともショックだったが、3年後に水谷が、そのさらに2年後には「キテレツ大百科」で本多と共演した藤田淑子が、それぞれ乳ガンで、奇しくも彼女の後を追う格好でこの世を去ってしまった。