概要
彩花みんの少女漫画『赤ずきんチャチャ』は、「りぼん」にて1992年10月号から2000年8月号まで連載された。単行本全13巻、文庫版全9巻。略称は「チャチャ」。
アニメは、1994年1月7日から1995年6月30日までテレビ東京系列にて放送された。全74話。
前番組は『姫ちゃんのリボン』、後番組は『ナースエンジェルりりかSOS』である。
このアニメ版の内容・設定を叩き台とした小説版(ノベライズ)もコバルト・ピンキーから発刊された。著者は山田隆司。
2011年、「Cookie」に読切版「赤ずきんチャチャN(エヌ)」が掲載、舞台を現代の東京に移した続編である。同誌にて2012年8月号から2019年9月号まで、連載化された。単行本は全5巻。
原作とアニメの違い
原作は、見習い魔法使いのチャチャを中心に繰り広げられるギャグ漫画である。
アニメ版は、玩具展開の都合(スポンサーが子供向けに商品化できそうなアイテムが原作中に存在しなかったため)上、内容が大幅に改編され、魔法の国の王女チャチャが、チャチャのプリンセスメダリオン、狼少年リーヤの勇気の腕輪、魔法使いしいねちゃんの希望の指輪を共鳴させてマジカルプリンセスに変身して戦うという変身ヒロインものになっている。
第56話以降は変身アイテムを劇中で封印するという形でストーリーが路線変更し、原作のギャグ路線に近いものとなっている。
あまりの作風の変化に原作ファンの間では物議を醸し出したが、放映終了後もOVAが作られるなどアニメ版は一定の人気を得ている。
アニメ終了後は、原作の方でアニメ版を皮肉ったようなギャグがいくつか出ていたりするが、作者自身はアニメ版に非常に好意的なコメントを残しており、アニメ終了の際には打ち上げパーティに駆けつけてスタッフの労を労ったという。
また主人公・チャチャ役だった鈴木真仁はこの作品が声優デビュー作となり、オープニングテーマを歌っていたSMAPのメンバーである香取慎吾がリーヤ役で声優として出演していたことでも知られる。
ストーリー
赤いずきんがトレードマークのチャチャは、魔法使いのたまご。もちもち山の小さな家で、世界一の魔法使いセラヴィーの弟子として生活している。魔法の腕は未熟で失敗してばかりだが、幼なじみでボーイフレンド兼ペットの狼男リーヤと共に過ごしている。ある日、チャチャとリーヤはひょんなことから、うりずり山に住む魔女どろしーの城を尋ねると、彼女の弟子しいねちゃんがチャチャに一目惚れしてしまい、以降はチャチャ達と行動をともにするようになる。
アニメ
第1部大魔王編(第1~51話)
もちもち山で魔法の修行している見習い魔女のチャチャは、魔法学校へ入学する前に師匠のセラヴィーから『プリンセスメダリオン』というペンダントをもらう。リーヤとしいねちゃんが協力し愛と勇気と希望の力で、チャチャはマジカルプリンセスに変身する事が出来る。実はチャチャは魔法の国の王家の血を引く王女。魔界からやってきた大魔王が王家の血を絶やそうとチャチャの命を狙っていたのだ。ドタバタ騒ぎを起こしながらも、チャチャは大魔王討伐のため、ビューティーセレインアロー、ウィングクリス、バードシールドを使って次々と襲ってくる大魔王の刺客を倒していく。
第2部マジカルプリンセス最後の戦い編(第52~56話)
第3部普通の日常編(第57~74話、OVA)
暗黒魔界に通じる穴を塞ぐため、プリンセスメダリオンを使い穴を封印。それと同時にチャチャはマジカルプリンセスへと変身する力を無くしてしまった。チャチャは、祖父のジーニアスから新たに魔法アイテムを授かり、リーヤ達と共に、うらら学園中等部に通う事になる。
登場人物
リーヤのじいちゃん(CV:水谷誠二)
ウララ園長(CV:島本須美)
おゆき先生(CV:冨永みーな)
じーさま(CV:三ツ矢雄二)
ばーさま(CV:田中真弓)
国王(CV:中田和宏)
王妃(CV:さとうあい)
ドリス(CV:小宮和枝)
シンちゃん(CV:小村哲生)
ミケネコ博士(CV:高橋広司)
カンカン(CV:松野太紀)
ランラン(CV:島本須美)
きゅーぴふぇるちゃん(CV:曽我部和恭)
アクセス(CV:高橋広司)
海ぼうず(CV:松本ヨシロウ)
ピカポン(CV:古川登志夫)
もみじ園長(CV:井上瑤)
原作のみ登場
市松
ドルフィンガー
ヒーロン
みっきー
すいまー
チュチュ
ナミ
鈴之介
やん太
リザード
なると
アメデオ
ユーリン
リーラン
アニメオリジナル
大王(CV:キートン山田)
大魔王(CV:小村哲生)
ソーゲス(CV:三ツ矢雄二)
ヨーダス(CV:三ツ矢雄二)
ハイデヤンス(CV:三ツ矢雄二)
シロネコ(CV:島本須美)
クラウド(CV:内海賢二)
トリー(CV:肝付兼太)
主題歌
オープニングテーマ
「君色思い」(TV放送時)
作詞・作曲 - 林田健司 / 編曲 - CHOKKAKU / 歌 - SMAP
「君色思い」(映像ソフト版)
作詞・作曲 - 林田健司 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 沢田聖子
エンディングテーマ
「笑顔が好きだから」(第1話 - 第31話)
作詞・作曲 - 沢田聖子 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 沢田聖子
「チャチャにおまかせ」(第32話 - 第56話)
作詞 - 織田ゆり子 / 作曲 - 五島翔 / 編曲 - 矢吹俊郎 / 歌 - 鈴木真仁・桜井智・赤土眞弓
「ようこそマジカル・スクールへ」(第57話 - 第74話)
作詞 - 織田ゆり子 / 作曲・編曲 - 佐橋俊彦 / 歌 - 鈴木真仁 with Magical Study
関連イラスト
余談
- 刑事ドラマ『古畑任三郎』の「古畑任三郎 VS SMAP」回で、リーヤを演じていた香取慎吾に「赤ずきんチャチャ大好きでした!」と古畑が明言する場面がある。
- 実はグッズイラストや販促イラストのいくつかを宮尾岳(『魔物ハンター妖子』『超特急ヒカリアン』のキャラデザで知られるアニメーターにして『アオバ自転車店シリーズ』で有名な漫画家)が手掛けていた事で知られる。
- もともと宮尾は当時ぎゃろっぷから漏れたサードパーティーイラストの仕事をアートミックから請け負って制作していた(アートミックはもともとタカラと付き合いがあった)が、そのひとつとして受けたセントラルホビーの300ピースパズルイラスト(の元絵)がタカラの担当者の琴線に触れた事で「あのイラスト(特にビューティーセレインアロー)を描いたのは誰だぁ!」という話になり、その結果としてタカラ(の担当者)から直接、ウィングクリスのメイン販促タペストリーのイラスト担当に指名された(商品の箱絵はぎゃろっぷ側が担当)という。