概要
1994年頃に当時のプラレール企画室で商品企画化され、1995年から1999年にかけてトミーから新製品が発売された。
新幹線または電車、機関車の前の部分を切り離し、後ろに付いてる角みたいなスイッチを押すと1秒で手、足、運転席が飛び出てきてヒカリアンの姿となる。
1990年代後半ごろのプラレールの宣伝ビデオではプラレールのマスコットキャラクターとして登場していた。
1996年にOVA作品として発売された後、1997年4月から2000年3月まで『のりもの王国ブーブーカンカン』枠内のコーナーアニメとして全156話が放送された。
キャラクターデザイナーは宮尾岳が担当。
コーナーアニメではあるが、4期鬼太郎等と並んでデジタル制作によるテレビアニメとしては実は最初期の作品の一つである。
このアニメが始まった1997年当時は、東映アニメーションが早くもデジタル制作へと転換しており、それ以外のアニメ制作会社では依然、セル画を用いたアニメがほとんどであった。ヒカリアンは数少ない東映以外のデジタル制作テレビアニメ最初期の作品となる。
アニメの特徴
ブラッチャーが「ブラブラ大作戦」で地球を真っ黒にしようとすると、ヒカリアンがそれを阻止するために出動、ブラッチャーとの戦闘の末に作戦を阻止するというのが話の大まかな流れである。
隕石、剣豪、結婚式など、イベントの幾つかを『勇者特急マイトガイン』から分割して、単話としている。
第53話から第87話までは「探せ!仲間たち」編と題して、全国のヒカリアンの仲間たちと、ヒカリアンの故郷・ヒカリアン星を救うために必要な「パワーブロック」を探し出す展開となった。
このシリーズのために日本全国の鉄道車両をモデルにした「日本全国100体ヒカリアン」という企画が行われ、当初は1998年度いっぱいまで放送する予定だったが、「人材的な問題」から1クール短縮されてしまったとされる。
第92話から第104話までは、北海道から沖縄までを1本の線路でつなぐ「JHR中央新幹線」の建設が進む山梨県を舞台にヒカリアンとブラッチャーが戦う「守れ!僕らの線路」編が放送された。
日本amazonでは「ヒカリアン」のほかに(後述の後継シリーズと混同されているのか)ヒカリオンと誤表記で商品登録されており、2016年時点で、北海道の企業・数社のみが最後のVHSを販売している。
登場キャラクター
ヒカリアンシリーズの登場人物一覧も参照。
JHR
- のぞみ(CV:嶋崎はるか)
- 新橋テツユキ(CV:巻口久美子)
- 神田ミナヨ(CV:嶋崎はるか)
- つばさ(CV:藤原あかり→寺田はるひ)
- ひかり隊長(CV:成田剣)
- ウィンダッシュ(CV:巻口久美子)
- マックス/建設マックス(CV:鈴木勝美)
- ポリスウィン(CV:成田剣)
- E2ジェット(CV:原沢勝広→千葉進歩→加瀬田進)
- 300X博士(CV:鈴木勝美)
- ファイヤーネックス(CV:鈴木勝美)
- スナイパーソニック(CV:横田栄治)
- ウエスト(CV:北原冬子)
- ラピート(CV:鈴木勝美)
- E3レーサー(CV:成田剣)
- やまびこ(CV:紅井ユキヒデ)
- Dr.イエロー(CV:横田栄治)
- E4(CV:鶴岡聡)
- こだ爺(CV:鈴木勝美)
- スター21(CV:鈴木勝美→松尾貴司)
- ロマンスカー(CV:加瀬田進)
- セブン(CV:一条和矢)
- ケーくん(CV:松浦有希子)
- 救急あずさ(CV:北原冬子)
- 未知アンナ(CV:寺田はるひ)
- ユーロスター/ブルーユーロ(CV:原沢勝広→加瀬田進)
- ひたち四兄弟
- サンダーバード
ブラッチャー
- ブラックエクスプレス(CV:横田栄治)
- ドジラス(CV:藤原あかり→寺田はるひ)
- ウッカリー(CV:北原冬子)
- シルバーエクスプレス(CV:鈴木勝美)
- コジラス(CV:池田克成)
- シッカリー(CV:小泉理奈)
- チャッカリー(CV:山口克子)
- ガッカリー(CV:浅子めぐみ)
- ナビ助
- シャーダン
- シャーダン二世
- スカイシャーダン
ブラッチャールロボ
準レギュラー
ゲスト
- タロウ
- ミーナ(CV:嶋崎はるか)
- 神無弥生()
- 新橋ハツ(CV:巻口久美子)
- マリモン
- アキラ(CV:永山あけみ)
- ラビン
- ヒカリアン星王女(CV:松本梨香)
- カンガルー(CV:平野智恵)
- 列車太郎(CV:紅井ユキヒデ)
- じゅん★P(CV:内田順子)
- ナレーション(CV:堀江美都子)
ゲストヒカリアン
- ゴンスケ
- キ100形ラッセル車
- ブラッチャーとプロレス勝負に挑むが、ブラックエクスプレスをドジラスとウッカリーがリモコン操作するインチキの前に敗北する。
- トライZ
- 50話に登場。のぞみの夢の中に現れた謎のヒカリアン。ブラッチャーの策略によって作られた夢の世界の住人であることにショックを受けるが、最後は自らを犠牲にのぞみを夢から覚ました。
- ワイドビューひだ
- 54話に登場。飛騨の山中で樵をしている。人間と共に暮らすためのぞみたちには非協力的だったが、成り行きで協力して事件を解決したことで考えを改める。
- はつかり
- 55話に登場。霊媒師を自称しているが実は幽霊が大の苦手。
- 「はつかり」自体は「100体ヒカリアン」で告知されていたがデザインは異なる。
- スーパー北斗
- 57話、139話に登場。いかめし会社の社長。ニセモノのいかめし「イカっためし」を作ったブラッチャーと対峙する。
- 京阪特急
- 58話に登場。大阪でたこ焼き屋を経営している。お金にがめつい性格だがのぞみたちとの交流でお金より大事なものを知る。
- 古い枕木を削って作ったまな板の五月雨投げという技(?)を使う。
- ゲストキャラクターで初めてパワーブロックを見つけた。
- はやぶさ
- 59話に登場。馬のようなバイクに乗ってさすらう西部劇風のガンマン。牧場を経営するさくらとふじの親子がブラッチャーに襲われており、成り行きでふたりを助けた。
- さくら&ふじ
- 59話に登場。ブラッチャーに襲われていたところを成り行きではやぶさに助けられる。
- 奇しくも両列車共に運行末期は「はやぶさ」と併結運転を行っていた。
- 有明、あそ、かもめ
- 59話に登場。パワーブロックの在処を聞きに来たのぞみたちに「はやぶさを探せ」と答える。
- つばめ
- 61話に登場。〜でごわすという鹿児島弁で話す。
- 桜島で遺跡を発見し、遺跡から主と思われて歓待される。
- おおぞら
- 63話に登場。気動車モチーフのヒカリアンは電気を得られない状況でも活動できると明言された最初のヒカリアンである。
- 「100体ヒカリアン」では国鉄色で描かれていたが新特急色風の塗装で登場している。
- 土佐電気鉄道
- 64話に登場。地元の観光PR策を考えており、成り行きでブラッチャーに協力を仰ぐ。
- 阪急特急、京浜東北線、瀬戸、宗谷、221系新快速、西鉄特急
- 65話に登場。未知アンナがパワーブロックの在処を求めて聞き取り調査を行ったヒカリアンたちとして顔見世的に登場した。
- スーパーあずさ
- 65話に登場。救急あずさのいとこ。
- 快速エアポート
- 65話、139話に登場。65話では顔見世的な登場だったが139話ではメインゲストとなった。
- はまかぜ
- 66話に登場。験を担ぐ性格で、「朝に蜘蛛を見る」、「茶柱が立つ」などの吉兆を大事にする。
- 必殺技は「日本海アタック」という体当たり。
- DD51
- 67話に登場。貨物列車を牽引しているが、地味な重労働に嫌気がさしている。
- 「100体ヒカリアン」では「出雲」として告知されていたが本編では貨物機として登場している。
- 山手線
- 70話に登場。JHRのPVに出演し自身の体調が悪くても雪の中列車を待つ親子のために走りぬいた。
- いわゆる劇中劇にのみ登場しており他のヒカリアンやブラッチャーと交流することはなかった。
- 広島電鉄
- 72話に登場。お好み焼き屋の出前をしている。
- スーパービュー踊り子
- 73話に登場。熱海に旅行に来たテツユキたちを案内した。
- はるか
- 74話に登場。ラピートのことが好きでアプローチをかけているがいつも断られている。
- ビューさざなみ
- 75話に登場。ピーナッツが好き。
- ざおう
- 76話に登場。自分が新幹線や特急ではなく子供に人気の出にくい快速列車であることにコンプレックスを抱いており、自らマスクをかぶり「快速仮面」を名乗ってブラッチャーに挑んだ。
- 必殺技は「快速アタック」というパンチ。
- ゆふいんの森
- 77話に登場。弓の名手でロビンフッドの異名を持つ。なぜかブラッチャーに協力するそぶりを見せるが…
- ゆふいんの森Ⅱ世
- 77話に登場。Ⅰ世の弟で弓の名手。
- ベルニナ
- 78話に登場。かつてロマンスカーとあさぎりを巡って対決し、敗れたことからふたりのもとを去った。
- その後修行の旅に出て「スイッチバック」という必殺技を見に付けてロマンスカーに再戦を申し込む。
- 「100体ヒカリアン」ではモハ2形をモチーフにした「あじさい電車」も告知されていたが登場することはなかった。
- あさぎり
- 78話に登場。ロマンスカーとベルニナの友達だったが、彼女を巡ってふたりが対決、ベルニナとは疎遠になってしまった。
- 本編に登場したのは20000形RSEをモチーフにしたキャラクターだが、「100体ヒカリアン」では371系をモチーフにした「あさぎり」も告知されていた。
- 西武大将、西武101系、西武101A系、西武2000系、ニューレッドアロー
- 西武線で工事をしていたヒカリアン達。語尾に西武線の駅名を付ける癖がある。
- ニューレッドアローはヒカリアンチェンジ形態でも公衆電話を使って連絡することができる。ミニチュアサイズでボタン操作を爪楊枝で押さなければならず、硬貨もテレホンカードも入りそうにないが通話ができた。
- 「100体ヒカリアン」では彼らのほかに初代レッドアローも告知されていたが登場することはなかった。また101系は「西武新宿線」名義で告知されていた。
- 名鉄パノラマスーパー
- 月光
- 97話に登場。建設途中のJHR中央新幹線を夜な夜な走っていたことからポリスウィンからブラッチャーではないかと警戒されていた。
- その正体はかつてのラピートの師匠だった。
- 「100体ヒカリアン」では「寝台特急」として告知されていたほか、国鉄特急形としては151系をモチーフにした「ボンネット特急」、485系をモチーフにした「L特急」も告知されていたが登場することはなかった。
主題歌
オープニングテーマ
「ぼくらのヒカリアン」
作詞 - 鈴木伊織 / 作曲・編曲 - 米光亮 / 歌 - 高山成孝
「ダッシュ!ヒカリアン」
作詞 - 大賀玉之輔 / 作曲・編曲 - 小倉松庵 / 歌 - 遠藤正明
「ぼくらのヒカリアン」
作詞 - 鈴木伊織 / 作曲 - 林有三 / 歌 - 堀江美都子
エンディングテーマ
「ぼくらのヒカリアン」
歌 - 堀江美都子
ビデオJHRシリーズエンディング
「JHR出撃マーチ」
作詞 - 大賀玉之輔 / 作曲 - 林有三 / 歌 - 高山成孝
「ぼくらのヒカリアン」
編曲 - 林有三 / 歌 - 森の木児童合唱団
鉄オタの視点からみると
- 時折右側通行になっている場面があるのは、ヒカリアンが単線並列に改良したからだと脳内変換すればよい。
- 車両限界、電圧、周波数、電化・非電化についてはアニメだからと割り切る。
- 様々な地域が出てくるため、ご当地ネタで2828できる。例:ビューさざなみがピーナツが好き、広島風お好み焼きと大阪風お好み焼きの対決。
- 続編より、組織としての体制がしっかりしている。また、鉄道の知識も随所にちりばめられている。
アニメ版の特徴
- 武器名がそのまま必殺技名になっていることが多い。
- 一人で何役も兼ねることが多い。
- ブラックエクスプレスほか役の横田栄治氏など普段は舞台俳優として活動している方や、中には制作スタッフが演じているキャラクターもいる。
- 作画が回によって全然違う。中には書き込みが尋常じゃないほど細かい回も。しかも後年ではヒカリアンチェンジや必殺技発動時などのバンクシーンでCGが使われており、作画崩壊を通り越している。(なお続編では変形シーンがほぼ消滅し、上記のCG使用シーンは2d映像によるバンクに逆行している。)
- レギュラーの登場人物、ヒカリアンが30人程度いるにもかかわらず、一人一人がしっかりとした性格を持っており、その帰結として主人公が全く出てこない回がある。(35話で、出番の少なかったのぞみが「主役は僕だー!」と叫ぶ、63話でテツユキの出番がまりもの解説だけとなり、「ちっとも出番がないじゃないかー」と叫ぶほど。)
関連タグ
以下の2作は、明言されてはいないが、タカラトミーより発売されている鉄道車両の変形ロボット玩具である。共にスプリングを利用した瞬間変形機構を持ち、前者はプラレールの規格で発売されていることや、新幹線を中心としたラインナップであるために、後者は変形後の姿が類似していることより、本作の後継ブランドとみなすファンも少なくはない。
(但しシンカリオンはシリーズ内差別化の為か、スプリングギミックが少ないものもあり、MK.Ⅱ及びZシリーズに至っては一切使用されていない。)