概要
CV:織田一穂
第101話『取り戻せ! 小さなヒロイン』に登場する少女。ウェーブが掛かったロングヘアーの茶髪と、赤い帽子とオレンジの服、赤い靴が特徴。
母親とはぐれてしまったところをブラックエクスプレスらブラッチャー3人組に助けられて母親の元まで送り届けられた。
本エピソードは、第13話『走れ! タロウ』に並ぶ、ブラッチャー達の義理と人情を股に掛け、人のために善行を積んだ屈指の感動エピソードである。
活躍
東京駅で母親と共につばさに乗車したが、持っていたボールが車両の外まで転がって追いかけていたところを前後して、のぞみらヒカリアンの弱みを握るために新聞を読みながら探っていたブラック、およびドジラスとウッカリーと出会う。
転がってきたボールをブラックに拾われ返してもらったが、同時につばさは出発してしまい、そのまま母親とはぐれてしまう。
- 清美「うええええん! あーん!」
- ブラック「つばさに乗りそこなったの」
- ウッカリー「かわいそー」
- ドジラス「置いてかれちゃったんだねー」
- 清美「えーん、えーん!」
- ブラック「そうかそうか、可哀そうにな。さぞ悲しいだろうよ。くっ、相手が悪すぎたよなー。」
- 清美「ええーん!!」
- ブラック「思えば俺様たちも、ヒカリアンには、随分、酷い目に遭わされてきた。うぉー」
- ドジ・ウカ「おやぶーん!」
- ブラック「よし! こうなったら、女の子を乗せて、つばさを追うぞ! いくぞ!お前たち!」
- ドジ・ウカ「ブラッチャー!」
(※この時、汽笛音とドジ・ウカの頭部のライトが点灯する)
母親とはぐれたことでブラックに泣きつき、ブラックもまたヒカリアンに対する私怨交じりの愚痴(……ほとんど、自業自得だが)をこぼしながら泣き、ドジラスとウッカリーも、もらい泣きしてしまう。同情したブラックたちに、母親の元まで送り届けられることとなり、ブラッチャールチェンジしたブラックたちと束の間の列車旅行をすることになった。この時、ブラックがドジラスと連結して、ドジラスの運転台に清美を乗せ(ドジラス=D51の運転台に乗せてもらえるなんて鉄オタから見たら羨ましい光景である)、隣の線路にウッカリーが走行することとなった。
だが、「少女(清美)の乗り遅れ」の報告を受けたのぞみ、E2ジェット、E3レーサーは、出発したブラックの背後のドジラスの運転台から見える清美を発見し、ブラッチャーたちによる誘拐を疑い追跡する。
※ブラッチャーの普段の悪行三昧から、今回の件でのぞみらが「誘拐」と疑うのも自然であり、「今回はヒカリアンが悪役だった」、「ヒカリアンの早とちり」などと評されるのは酷だろう……。そもそも、ブラックたちが悪事を働く場合(理由はそれだけではない話もある)、人質を取った場合、傷つけるようなマネをした試しはない。もっとも、シルバーエクスプレスのような邪悪な存在は例外だが。
- 清美「ううっ……ううっ……」
- ブラック「お嬢ちゃーん、泣いてばかりいると、おなかが空いちまうぞぉ?」
- ドジラス「いいかい? オイラたちはね、地球で作戦が完了しないと、故郷の星には帰れないんだ」
- 清美「故郷の…星?」
- ウッカリー「母ちゃん、どうしてるかな?」
- ブラック「すべてはヒカリアンのせいだ! お嬢ちゃんは、安心してな。お母ちゃんには、俺様たちが、絶対会わせてやる! もう泣くことはない」
- 清美「うん」
- ドジラス「ほら!」
ドジ・ウカが汽笛を鳴らして清美をあやす。
- 清美「わあー! すごいすごい! 私もう泣かない!」
- ブラック「よっし、良い子だ。もうすぐだから、しっかり捕まっていなさい」
- 清美「はーい!」
そこで追跡してきたのぞみ、E2、E3と出くわす。
- のぞみ「止まれ!ブラックエクスプレス!その子をどこに連れていく!?」
- ブラック「お母ちゃんに届けるのだ! お前たちには関係ない! 邪魔をするな! ブラッチャーチェーンジ!」
- ドジ・ウカ「急げー!」
(※……いやいや、十分関係あるんですけど?)
ブラックは単身でヒカリアンと戦闘を始める。
だが、叶わず、食い止める。
- ブラック「くそぉ! ここは俺様に任せろ! お前たち、その子を頼むぞ!」
- ドジ・ウカ「ブラッチャー!」
そして大宮駅にて……
ポーッ!
- ドジラス「到着ー!」
- つばさ「ブラッチャー!」
つばさは、ドジラスが清美を届けてくれたことに驚く。
- 清美「お母さーん!」
- 清美の母「清美ちゃん!ああ……」
- 清美「お母さーん!」
- 清美の母「清美ー!」
無事、親子の再会に安堵したつばさだが、ブラック、のぞみ、E2、E3が黄色いロープのようなもので纏まってボールみたいに転がってきた際にはため息をついていた(……戦闘の間に何が起こったんだ?)。
- 清美の母「お世話になりました」
ブラッチャー3人組に感謝の言葉を述べる清美の母。
- ブラック「元気でな!」
- 清美「うん、ありがとう!」
- ドジラス「いいなあー」
- ウッカリー「お母ちゃんと一緒で。ブラッチャール星に帰りたくなっちゃったねー」
清美親子を見て、母星を思うドジ・ウカ。なお、設定ではドジラスは10歳、ウッカリーは8歳とされているので、親の愛情を求めているのも無理のない話である。
- つばさ「よし、出発!」
- 清美「ありがとうー!」
- ドジ・ウカ「うわーん! またねー! バイバーイ!」
名残惜しそうに、泣きながら追いかけて、清美親子を見送るドジ・ウカ。
一方、ブラックは、今日の出来事を回想しているのか、途方に暮れていた。
ブラックの右手には、清美のボールがあった(忘れたのか、清美がくれたのかは不明)。
そのボールを見つめるブラック。
「ありがとう。おじさんたち……」
- ブラック「ふっ……泣かせるぜ……」
- のぞみ「いいとこあるな。ブラッチャーたちも……」
一部始終を見ていたのぞみ(たち)も、ブラッチャーが絶対悪ではないことを認識するところで物語は締めくくられたのであった。