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プラレール

ぷられーる

「タカラトミー」の玩具シリーズ。pixivでは、プラレールのイラストに対してタグとして使われる。
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概要編集

玩具メーカー「タカラトミー(前:トミー)」の、鉄道模型を子供向けにデフォルメした玩具シリーズ。

姉妹商品の『トミカ』と組み合わせられる『まちクリエイター』規格に対応。


2019年で発売60周年を迎えたロングセラーで、世代を問わず玩具の定番として認知されている。子供の頃にこれで遊んだ人は少なくないはず。

最初に発売されてから70年以上レールの規格が変わっていないのも特徴。レールの色は一部を除きである。


始まりは1959年に発売された「プラ汽車セット」がプラレール初めての商品で、電池を使用しない手転がし商品として登場。

後に先頭車にモーターを付けて電池で走行する車両が登場し、スイッチを入れると走り出す車両が現在まで発売されている。

スイッチは1987年度から正面下部から屋根上に移動され、2014年度以降に使用されている新型シャーシは先頭車の後ろ側についている。なお、ただスイッチ位置が変更されただけでなく、ゴムタイヤや連結器の交換も簡単にできるようになった。2015年2月以降に新規発売、及び商品のリニューアル時も新型シャーシに統一、順次置き換わっている。


車両は現在走っている新幹線や特急型、通勤型、機関車などに加え、海外で製作されている鉄道アニメのきかんしゃトーマスや、チャギントンに登場する列車キャラ、ディズニーをモチーフにした車両などもラインナップされている。(因みに2022年3月に発売された「S-13 ミッキーマウス ポッポーきかんしゃ」は2014年に発売された「ミッキーマウス ウェスタンロコモーティブ」のカラーを変えた商品で、2024年2月には同じく「ミッキーマウス マジカルエクスプレス」をリニューアルしたとされる「S-56 ミッキーマウス スピードエクスプレス」が発売予定である。)

レバーを引くことでマグネット式の連結器が飛び出し、東北新幹線で行われているような連結走行が可能な車両や、走行音や警笛ミュージックホーン・ブレーキ音・中にはドイツシーメンス社製のVVVFインバータ音やアナウンスまで行うサウンド車も存在する。


当然ながら幼児が扱うため、ヘビーユーザー向けの鉄道模型と比べ、作りは基本堅固頑丈きわまりない。そのため「抱いても壊れない」ということから、女子鉄の方にも「抱き人形」的な需要があるなど、他の鉄道玩具とは棲み分けが出来ており、幾多の「本物志向」玩具がユーザーがテツとして育ってしまえばいずれ本式の鉄道模型にとってかわられてしまうのに比べると、企画面でも他とは違う路線なのだ。

また、基本的に電源スイッチのオンオフおよび、一部レールのレバー操作によって動力車両を浮かせることにより電車の走行・停止を制御するシンプルなシステムである。これを活用した上級者向けの遊び方もあったりする。

当初は実感を重視しない外観であったが、1970年代初頭ごろまでには実在車両主体のラインナップとなり、年々クオリティアップが図られ、1990年代末期から2010年代初頭ごろはSDガンダムあたり同様いささかマニアックなラインナップも見られた。2010年代半ばごろからラインナップの見直しが起き、現在はマニアックなラインナップは鳴りを潜めている。


製品同士で共有している部品が多いことから、開発費は本家鉄道模型に比べれば低く済むため、速報的に話題の新車種を出すことも多い。

同社のオリジナル企画「ハイパーシリーズ」との連動などによるトミカとの複合製品も多い。


略歴編集

年代出来事
1950年
  • 米国 キーストーン社の鉄道玩具「TOT RAILROAD」が発売
    • この玩具のレール規格がプラレールの規格の元となる。
1958年
  • キーストーン社が玩具から撤退。TOTの権利がプレイスクール社に移り、トミーが生産するようになる。
  • プレイスクール子会社のリンカーンログ社から若干改良した「New TOT RAILROADS」発売(米国内生産)。
  • トミーよりTOTのレールをちゃぶ台を基準に寸法を変更し、ジャックビルド・トイ社向けに生産していた木製ミニカーと組み合わせた「ハイウェーセット」が発売。
1959年
  • トミーよりTOTのレールと独自の車両をセットした「プラスチック汽車・レールセット」が発売。
1961年
  • 「電動プラ汽車セット」発売。
    • これ以降本商品は電動走行が基本に。
1964年
  • 東海道新幹線開業に合わせ、0系をモチーフとした「プラスチック夢の超特急」「電動超特急ひかり号」を発売。
    • これが実在車両モチーフ製品の第1号となる。
1965年
  • 本商品の名称が現行の「プラレール」に統一。
1972年
  • 本商品の初代ハイエンド版、「スーパーレール」発売開始。
    • ただしプラレールとの互換性は無し。
    • 1991年まで商品展開が行われた。
1974年
  • 車両パッケージが一部透明化、現行フォーマットの元となる。
1987年
  • 動力メカが2代目に世代交代。
    • 2014年までこのメカで車両が開発される。
1992年
  • 「きかんしゃトーマス」シリーズの商品化開始。
1993年
  • メタルポケット発売。
1994年
  • 10月14日の「鉄道の日」を「プラレールの日」と制定。
1995年
  • 「超特急ヒカリアン」発売開始。
1997年
  • ファンクラブ発足。
1999年
  • はじめてプラレール発売。
2001年
  • ケンイチくんシリーズ、始動
    • 正式名称は無いシリーズだったが、コネクトタウンに住む少年のケンイチくんとその祖父であるゴゴール博士のキャラクターシリーズで、「タイムステーションD51」や「古代エジプト冒険セット」でシリーズ展開する。
    • 後に「スカイブルーレールロード」と呼ばれるストーリー展開があり、ゴゴール博士やタイムステーションD51が続投していた。(参照記事)
    • ケンイチくんシリーズと「スカイブルーレールロード」を合わせても3年程度で幕を閉じている。
2002年
  • 新幹線車両のリニューアルが行われる。
    • この前後当たりからプラレールのリアリティが高い製品が多くなり、2003年にはトーマスシリーズの一部がリニューアルしたり、車両単品(特に機関車系)で大幅なリニューアルが実施された。
2008年
2011年
  • 本商品の2代目ハイエンド版、「プラレールアドバンス」発売開始。
    • 本商品のレール1本で複線運転が可能。
    • 2016年末まで商品展開が行われた。
2015年
2019年
2022年
  • 車両単品シリーズにナンバリング付としては初の架空車両「S-13 ミッキーマウス ポッポーきかんしゃ」が発売。翌月に「S-51 プラレール鉄道 スピードジェット」が発売され、以降、プラレールの車両ラインナップに架空の鉄道車両が稀に発売されるようになる。
  • 2022年にプラレールトーマスにGOGOトーマスシリーズが登場。こちらでは2021年9月に英国で始まった新しいきかんしゃトーマスの2Dアニメ「Thomas & Friends All Engines Go」を基づいた物で、今までのプラレールになかった宙返り、アクロバットの新たなアクションが追加された。(ある意味でプラレールトーマスシリーズ本家の対象年齢は3歳以上、プラレールGOGOトーマスシリーズは乳幼児向け=プラレールでのはじめてトーマス辺りである。)
2023年
  • 6月に本商品の3代目ハイエンド版「リアルクラス」発売。
    • 一般のプラレールと同一の規格で開発された。
    • 7月中旬にスシローとのコラボ商品が発売。

「笛コン」編集

笛を吹くことで発車や停車をコントロールできる「笛コン」というコントローラーと、専用シャーシが登場。

L0系超電導リニア」のセットが初登場。シャーシに対応車両のボディを載せ替えることで、様々な車両を笛でコントロールすることが可能。

操作方法は、停車状態で笛を短く吹くと発車、走行中に短く吹くと停車、走行中に長く吹くと少しの間スピードアップする。

笛コンのかわりにスマートフォンアプリで操作することも可能だが、スマホを振ったりする動作を必要とする。また、人間の声などに反応して勝手に発車することもある。


関連展開編集

デフォルメ系編集

メタルポケット編集

1993年から数年間商品展開された、プラレールの姉妹商品。

プラレールの線路に乗せることが出来るが、プラレールよりも短くデフォルメしてあるダイキャストモデル。


はじめてプラレール編集

1999年にプラレールよりも低年齢層向けに作られた、手のひらサイズのデフォルメ商品。車両の前面に目がついたデザインになっているほか、自動車までもがラインナップになっている。

2001年で展開は終了したが、2000年代以降も乗れるタイプエレメカで登場したり、2018年に1.5歳以上対象の「はじめてプラレール」という商品が出るなど、乳幼児向け展開は継続している。


ミニミニプラレール編集

2001年から数年間展開されていた、史上初の食玩版プラレール。

ラムネ菓子のおまけ、ということもあり、超小型で簡素なつくりではあるが、「線路の端にある凹型、凸型のジョイントをはめ込んでつなぐ」システムは本家を踏襲しているほか、本家プラレールの線路の片側の溝を走らせ、複線走行ができるサイズとなっている。

後述のプラレールアドバンスでも本家プラレール線路の流用が可能になっており、本商品を参考に開発したのではないか、とファンの間で考察されている。なお、アドバンスには単線線路はない。


テレビアニメ連動系編集

超特急ヒカリアンシリーズ編集

ワンタッチ変形ロボット」のコンセプトで1994年頃に当時のプラレール企画室で商品企画化され、1995年から2003年頃にかけてトミーから新製品が発売された。

ヒカリアンの車両はプラレールのレールに載せることが可能だが、自走はしない。

1997年から2000年にかけてはのりもの王国ブーブーカンカン内のコーナーアニメで、2002年から2003年にかけては単独の30分アニメで放送された。


冒険アスファル島&おもちゃ大陸プトラパトラ編集

テレビ東京で毎週水曜朝に放送されていた乗り物系教育番組シリーズにおいて、1999年から2001年ごろまで放送されていたコーナー。厳密には特撮ドラマに該当し、トミカも登場する。

2024年時点で唯一プラレールがメインで登場する特撮ドラマであることは特筆事項。

「アスファル島」時代に登場した蒸気機関車の「シュッポ」は通常状態、および500系新幹線に酷似したニューシュッポ状態ともに商品化されているが、「プトラパトラ」時代後期に登場した、ノゾミくん(500系新幹線のリデコ)はプラレールでは発売されていない。


新幹線変形ロボ_シンカリオンシリーズ編集

プラレール製品規格車両に変形ロボットのギミックを搭載した、いわゆる「合体変形するプラレール」。2014年発表。

編成単位での自走は可能だが、その代わりモーターギミックは通常のプラレールとは異なり中間車に移されている。

実は「のりスタ」の某コーナーが好評だったために誕生したシリーズであり、実質上記2作の系譜、特に前者のヒカリアンの遺志を継ぐ作品としてファンから扱われることも多い。しかし、2015年の玩具発売開始時点ではのりスタが放送終了、2018年から2019年まで放送されたアニメ第1作はTBS系列での放送(第2作以降はテレビ東京系列中心の放送)と初期の時点では異色な点も。

2024年時点で玩具販売開始から9年が経過しており、先輩格よりも長寿コンテンツになることが期待される。


アミューズメント系編集

カプセルプラレール編集

姉妹商品として1999年に第1弾が発売された。

車両は本家に比べてかなり小型、場所もさほど取らず価格も1回200円~300円と安価となっている。動力はゼンマイのものが主だが、モーター駆動の商品も存在する。

2024年時点販売中のプラレール派生商品の中では最古のものであり、カプセルトイでも鉄道玩具の王者の名前は広く知れ渡っている。


アミューズメントプラレール編集

2005年に発売された、本家比2分の1サイズのプラレール。第1段はミニプラレールの名前で販売されていた。

数年で消滅したが、後年に食玩で同一の規格であるあつめてプラレールが発売された。


ハイエンド商品編集

スーパーレール編集

1972年から1991年頃まで販売されていた、プラレールの姉妹商品。

プラレールと規格は同一ではないが、プラレールを遊んで成長したら次はこの玩具で遊ぶ、というステップアップを想定していた。

しかし、1976年以降トミーは精密鉄道模型ブランドTOMIXの展開を開始したため、スーパーレールは衰退、プラレールと精密模型の間に属するジャンルは続かないジンクスの第一人者となった。


プラレールアドバンス編集

2011年に登場した、プラレールの姉妹商品。

上述のミニミニプラレール同様、プラレール用の単線レールを複線として使うもので、車両模型サイズはNゲージ並み。

しかし、小学生以上のハイターゲット層を狙っていた商品展開ゆえに、結局プラレールの線路の片側を走れるスーパーレールでしかなかったため、売り上げが振るわず、2017年ごろに展開が終了した。


プラレールリアルクラス(PLARAIL REAL CLASS)編集

2023年に登場した、ヘビーユーザー向けの姉妹商品。

既存の製品と規格を共用しディティール密度を向上させたもので、いわばいままで一部のマニアが私的に作ってきたマニアックガレージキット路線をオフィシャル化したものといっていい。

ラインナップは20世紀中、特に国鉄民営化以前に登場している車種が中心であり、中には立ち位置の似た別形式のリデコで再現性の低かった185系201系も登場している。


余談編集

鉄道会社における活用編集

プラレールは、玩具でありながらそのクオリティの高さや扱いやすさから、鉄道会社(特にJR東海の新幹線事業部)における乗務員の訓練用教材として用いられている。

またイベントなどで、過去に実施された鉄道工事に関する説明などに用いられることもある。


上級者の遊び方編集

鉄道員の訓練のような実務上で活用される本商品だが、趣味者の間でも実際の鉄道のように運行管理をシミュレートする、ボードゲームのような遊び方も楽しまれている。

実際の鉄道路線の配線、およびダイヤを参考に表現したレイアウトを使い、絶えずモーターで走るプラレールを駅のストップレールで止めたり、進路をポイントレールを操作して決めたりする。操作ミスや思いがけないトラブルによるハプニングも発生することがあり、スリルもある。


想定外の特需編集

そんなプラレールだが、2016年7月ごろから予想の斜め上を行く展開で急激に需要が伸びる事になる。それはポケモンGO

同ゲームはプレイヤーが歩けば歩くほどレベルが上がったりタマゴを孵したりする事が可能であるが、3DSのようなジャイロセンサーではなくGPS形式での計算となるため本体を振って歩数稼ぎといった事ができない。

それをめんどくさがるインドアな人たちが楽して移動歩数を稼ぐために目を付けたのがプラレールというわけである。


もともとポケモンプレイヤーは両方のバージョンを買って一人通信をしたり十字ボタンを固定してタマゴの自動孵化を試みる層が結構いた。

同様に、プラレールにスマホを固定し、ひたすら周回運転させることで楽して歩数を稼ごうという試みが生まれたのである。

結果、Amazonでは人気商品としてプラレールの拡張レールが取り上げられるなどの奇妙な現象が発生した。

しかし、使ってみるとスマホが重く、脱線したりバッテリーの消費が早いといった問題が発覚。これらを克服しても、歩数のカウントが殆ど進まないという散々な結果に終わり、このブームはすぐ過ぎ去って行った(楽して歩数を稼ぐ方法は、電動式のターンテーブルの方が効率的という結論に落ち着いた)。


余談だが、スマホを搭載する都合上、フラットな屋根を持つ貨物列車が好んで購入された。


「ちゃぶ台返し」事件編集

2020年8月12日夜~翌日未明、その3年前にTwitterに投稿された「ジャンクセットに紛れていた謎のポイントレール」に関する調査の続報を発端として考察が行われた結果、一夜にしてそれまでのプラレール史観がひっくり返った出来事。

それまでの長い間、プラレールのオリジンはプラ汽車セットの前に発売された、同じレールに木製のクルマが付属する「ハイウェーセット」である…と信じられていたのだが、実際には起源がアメリカにある(上の年表の一番上参照)ことが判明し、公式に謳われている「プラレールの曲線は当時一般的だったちゃぶ台に合わせて設計された」という説明に疑義が生じたことからこう呼ばれている(ちゃぶ台の件自体は寸法の変更がなされたものと見られている)。


発端となったポイントレールは「プラ汽車」用として単品販売されていたものだったのだが、問題の日の昼になって「Playskool」というブランド名の製品セットに含まれていたことが分かり、「プラ汽車」の箱にも「プレイスクール社提携」との文言があったことから遡って調査が行われ、最終的に「1950年のキーストーン社の玩具が真のオリジンであり、その権利がプレイスクール社に移って日本でライセンス生産され、さらにトミーが国内で自社製品として展開したのがプラレール」との結論に至った。

一連のツイートをまとめたTogetter

問題のポイントレールから始まるブログ記事

キーストーン社のプレイセットの写真



公式サイト編集

https://www.takaratomy.co.jp/products/plarail/


関連タグ編集

電車 鉄道 おもちゃ 玩具

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