概要
JR東日本が1990年に製造した直流区間用特急形電車。編成の全車両がハイデッカー車と二階建て車で構成されているため車体断面積が大きい事と、客室空間を広く取るためパンタグラフは下枠交差型となっている。いかにもバブル期の曲線を多用したデザインはアクがかなり強く好みが分かれる。
先頭車は展望席と二階建て構造の客室で、中間車は普通車がハイデッカー車、グリーン車が二階建てとなっている。乗車口は特急運用時においては扉に窓がついている車両から乗降となり、終点ですべての扉から降車できる。
主制御機に界磁添加励磁制御を採用しており、定速制御機能を持っている。また制動装置は回生併用電気指令式空気ブレーキとなっているが、伊東線と伊豆急行線に連続勾配区間があるため抑速ブレーキも装備している。主幹制御器は国鉄末期~JR初期の車両によく見られる縦横軸併用ツインレバー型を採用している。
最初はバブル期の流行じみたパステルブルーを基調とした外装デザインであったが2002年に全編成のリニューアルとエメラルドグリーンと白のツートンへの塗装変更が実施された。シートピッチの拡大や一部号車にあったクロスシートのボックス式から回転式への変更などが主なメニュー。2007年には追加でグリーン席の配置変更なども行っている。
車両構成
先頭車
東京寄り
- 展望室、普通席(2階)、子供用遊戯室(1階)
伊豆急下田寄り
- 展望室、グリーン席(2階)、グリーン車利用客専用ラウンジ(1階)
中間付随車
二階建て(サロ251形)
- グリーン席(2階)、個室(1階、グリーン席扱い)
ハイデッカー(サハ251形)
- 普通席
- 多目的室
中間電動車(ハイデッカーのみ)
- 普通席
就いていた運用
特急
快速
- ホームライナー小田原(23号のみ)
- おはようライナー新宿(26号のみ)
引退
リニューアル工事から15年以上が経過し、車両故障などを起こすなど老朽化が目立ってきたことから、2020年3月14日のダイヤ改正に合わせ運行終了。その後4月にRE-3編成、5月にRE-2編成、7月にRE-1編成、9月にRE-4編成がそれぞれ長野総合車両センターへ廃車回送され、形式消滅となった。
廃車後は全車が解体された。これはJR東日本において3例目(特急形電車においては2例目)となる(最初はE331系、2例目はE351系)。