概要
1967年10月16日生まれ。東京都品川区出身。青二プロダクション所属。本名および旧芸名は松野 達也(まつの たつや)。
幼少期から子役として活動し、10歳の若さで声優デビュー。
「星の王子さま」のアニメ版で主演を務めた。
一時は学業に専念することを理由に芸能界から退いていた時期もあったが、1990年に現在の芸名に変えた上で再デビューした。なお、改名の主な理由は当時声優として活動していた(また同世代で子役出身という経歴を持つ)松田辰也と名前が似ていたためであると語っている。
さわやかな声から少年、青年を多く演じた。コミカルな演技に定評があり、三枚目キャラを演じる機会が多い一方で、正統派のイケメン役や悪役もこなしていた。
エピソード
- ファミコン版「ドラゴンクエスト3」のCMでは自ら勇者に扮し出演している。
- 「仮面ライダーに変身したい」という憧れから俳優を志した。主に悪役を演じる作品が多かったが、2002年に『忍風戦隊ハリケンジャー』で念願のヒーロー役を演じた。現場では、特撮番組特有のアフレコに不慣れな俳優陣に親身に指導を行い、慕われていた。『忍風戦隊ハリケンジャー10YEARSAFTER』では、別人がシュリケンジャーに変身する設定だった為、松野は後に「悔しい想いをした」と語っている。
- 青二塾で古川登志夫らと共に後進の育成にも力を入れていた他、大学の客員教授も務めていた。大学の教え子にはSnowManの佐久間大介らがいる。生徒達からは「タッチィ」と呼ばれて慕われていた。
- ラジオパーソナリティ・DJとしても活躍し、中でも文化放送で1995年から2015年まで放送されたラジオ番組『電撃大賞』にて、松野は男性パーソナリティとして1999年1月から2003年9月まで最長の4年8か月間務め、また放送内容が強烈な下ネタ全開だったということもあって人気を博した。また、後述の通り、歴代電撃大賞パーソリティとして初の物故者となってしまった。
突然の訃報
2024年6月27日、青二プロダクションから「右大脳出血により同月26日に亡くなった」と発表された。56歳没。
自身のX等でも特に体調について言及している様子は無く、6月19日には同月29日に出演予定だった「男はつらいよ お帰り寅さんシネマコンサート」の告知ポストを引用していた。また、生前最後のメディア出演となった2024年の4月19日配信の『遊戯王OCGタイムズ』でも元気な姿を見せていた。このため、本人にとっても突然の死であったと思われる。
彼の早過ぎる死に、声優仲間や関係者、そしてファンから多数の追悼コメントが寄せられた。
代表的な人物としては、共演の多かった中川亜希子や小松由佳、森川智之、古川登志夫といった面々がSNSにて追悼文を投稿している他、池澤春菜や矢尾一樹など、キャラクターとしてその死を悼むコメントを発表した共演陣もいる。
『忍風戦隊ハリケンジャー』、『救急戦隊ゴーゴーファイブ』をはじめとする特撮関連の俳優陣や関係者はもちろん、アニメやゲーム作品のスタッフ、特に『金田一少年の事件簿』原作の樹林伸も悲しみの声を寄せている。
当然ながら、ここに名前を挙げなかった人物からも多数のコメントが発表されており、その反響の大きさから生前の活躍ぶりと人徳がうかがえる。
尚、8月10日に出演予定だった〈朗読劇 READING WORLD ユネスコ世界記憶遺産 舞鶴への⽣還 『約束の果て』〉は代役を岸尾だいすけが務めた。
11月5日には、子役時代からの付き合いである三ツ矢雄二や、青二プロ取締役の竹内健次郎、アニメ『金田一少年の事件簿』のプロデューサーを務めた諏訪道彦らが発起人となり、田中真弓や皆口裕子といった声優仲間や親しいスタッフが名前を連ねる形で「松野太紀を送る会」が行われ、参列者はのべ500人以上にもなった。三ツ矢によって映画監督の山田洋次からの手紙が代読されたほか、戸田恵子や今井翼、後藤久美子らからも弔電が寄せられた。
現状では、2025年1月17日発売予定の『真・三國無双ORIGIN』が遺作となる。
主な担当キャラクター
アニメ
※漫画版の世界線の万丈目も変則的な形で担当。
イラスト未確認
たぬきおに(2代目)@それいけ!アンパンマン
ゲーム
丘菊之丞@サクラ大戦シリーズ | イクティノス@テイルズオブデスティニー | 蓮見達也@ときめきメモリアル Girl's Side Premium ~3rd Story~ |
凌統@三國無双シリーズ | 劉禅@真・三國無双シリーズ | 間田敏和@ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル |
特撮
イラスト未確認