ルーチェモン
るーちぇもん
レベル | 成長期 |
---|---|
タイプ | 天使型 |
属性 | ワクチン |
必殺技 | グランドクロス |
得意技 | ディバインフィート |
勢力 | ウィルスバスターズ |
モードチェンジが進化を兼ねている特殊なデジモン(※詳細は「余談」にて後述)で、便宜上当項目ではフォールダウンモード(傲慢を司る七大魔王の一体)、サタンモードも扱う。
名前はイタリア語で「光」を意味する「luce」から。
ルーチェモン
生まれながらにして12枚の翼と4つのホーリーリングを持つ天使型デジモンで、かつて混沌としていたデジタルワールドに平和と秩序をもたらしたとされる偉大なる存在。ちなみに、ホーリーリングは2つ持っているだけでも、とてつもない力を持つ聖なるデジモンとして認識される代物である。
少年のような姿だがその力と叡知はすさまじく、完全体(成体に進化して強大なパワーを得たデジモン)を凌ぎ、究極体にすら匹敵するほどだとも言われている。
混沌のデジタルワールドに泰平をもたらした存在でありながら、後に自らが起こした反乱の影響でデジタルワールドは永き暗黒の時代を迎えることに。
伝説の十闘士の活躍によってルーチェモンは敗北、その能力はセラフィモン・ケルビモン・オファニモンの三大天使が分割して受け継ぎ、力を失った彼はデジタルワールドの最下層部に封印されたと伝えられる。
十闘士は現在の究極体と比べても強力とされるデジモンたちだが、ルーチェモンは単体でその十闘士を8体(2体を除く)撃破している。設定だけ見ると「完全体を凌ぐ」という表現では済まない強さである。
光を意味する名を持つ自分がデジタルワールドに齎したのは秩序であると同時に暗黒の時代であり、それを終わらせたのは混沌の時代に生きていた火の闘士と光の闘士であったのはなんとも皮肉である。
ちなみに媒体での初登場はカードゲーム(ブースター13~覇空の鎧鎗騎~収録)だが、こちらのパックは2001年12月発売。ちょうど『デジモンテイマーズ』が放送されていたころに発売されたパックで、同パックに収録された同期にはデュークモン(グラニ搭乗形態)・ジャスティモン・ベルゼブモン(通常パックでは初収録。ベルゼブモン自体は同年7月発売のディーアークVersion 2.0および9月発売の「拡張ボード2」で初登場)といった『テイマーズ』終盤を盛り上げた主役級のデジモンたちやグラップレオモン(同作に登場していたレオモンの完全体)などがいる。
同パックのルーチェモンのカード(Bo-610)は成長期にしては異様に高い攻撃力(必殺技「グランドクロス」が520)を有してはいたが、結局『テイマーズ』には「真なる敵」としてデ・リーパーが登場。ルーチェモンは登場せず進化形態も不明のままだった…が、次作『デジモンフロンティア』開始直後から同作の黒幕であることが判明。後述のようにカードゲームでの初登場から1年の時を経て、進化形態が判明した。
なお、カードゲームではエンジェモンやピッドモンといった天使系の成熟期にも進化するが、設定的には進化させない方がいい気がしないでもない。
余談だが、十闘士は後の世代のデジモンの祖先になった存在であり、光属性や闇属性の闘士が存在する一方で、天使型や悪魔型デジモンの祖先になった個体は皆無となっている。
三大天使に力が受け継がれたという設定を鑑みるに、ルーチェモンが天使型デジモン(あるいは、彼らから堕天して誕生する悪魔系)のエンシェント(古代種)に相当する存在だと考えればある程度辻褄が合うだろう。
公式設定
ルーチェモンフォールダウンモード
レベル | 完全体 |
---|---|
タイプ | 魔王型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | パラダイスロスト、デッド・オア・アライブ |
所属 | ダークエリア、ナイトメアソルジャーズ、アンノウン |
聖と魔を併せ持つ究極の魔王型デジモンで、七大魔王に属し、七つの大罪のうち「傲慢」を司る。「七大魔王」の他のデジモンたち(いずれも究極体)とは異なり完全体ではあるが、彼らを差し置いて七大魔王最強の存在として君臨している。
ルーチェモンが成長した高貴な青年といった出で立ちで、成長期時代の面影は残しつつも、左半身の翼6枚は悪魔のように変わっている。右半身の翼6枚は形こそ天使の翼のままではあるが、首元の1枚は(左半身の悪魔の翼と同じように)黒く染まっている。
成長期が登場してから約1年後の2002年12月に発売された「ディースキャナ3.0」にて初登場。カードゲームでは2003年2月発売の「ブースター19~黙示録の暗黒魔竜(DARK WING APOCALYPSE)~」にてサタンモードと共に初登場を果たし(カード番号はそれぞれBo-968・Bo-969)、同時期に放送されていた『デジモンフロンティア』でラスボスとして暗躍した。
ちなみにデジモンストーリーシリーズには長らくこの姿のみが登場しており、第2作ではエンジェモンとデビモンのジョグレス体という扱いであった。第4作でようやく成長期が参戦するも、その頃には進化が廃止されてしまっていた。
なお、必殺技の『デッド・オア・アライブ』はフロンティアでは◯、×、△、□の4つの記号が描かれた光球を投げつけるという技になっている(おそらくプレイステーションのボタン配置が元ネタ)。クロスウォーズでは赤い火球となっている。
『デジモンセイバーズアナザーミッション』では回し蹴り「テリブルダンス」を披露(DM-168では「デッドリーロール」表記)。
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
聖と魔を併せ持つ究極の魔王型デジモンで“七大魔王デジモン”最強の存在。超古代に反逆戦争を起こし、多くの魔王型デジモンと共にダークエリアに封印されていた。
その力は他の究極体をも超え、“神”と呼ばれる存在に匹敵すると言われている。全てのものを慈しむ神のような一面も持ちながら、この世界全体を破壊せんとする悪魔の様な相反する存在である。そのためこの世界を一度破壊し、新たなる新世界を創造することを目論んでいた。
必殺技は打撃の乱舞で敵を空高く舞い上げたあとに、敵の四肢を固定して地面に叩きつける破壊技『パラダイスロスト』と、聖と魔の光球で立体魔方陣を作り出し敵を封じ込める『デッド・オア・アライブ』。この魔方陣に閉じ込められると完全に消滅するか、大ダメージを負うか1/2で決まってしまう。
ルーチェモンサタンモード
レベル | 究極体 |
---|---|
タイプ | 魔神型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | パーガトリアルフレイム、ディバインアトーンメント |
所属 | ダークエリア、ナイトメアソルジャーズ、ウィンドガーディアンズ、ウィルスバスターズ、メタルエンパイア |
最終形態。
ルーチェモンの究極体に相当し、球体を抱えた邪悪なドラゴンのような姿をしている。
なお、顔は黄金の仮面に覆われており、天使型デジモンの被る兜を思わせる構造をしているが、関連は不明。
『デジモンセイバーズアナザーミッション』では次元をも切り裂く斬撃「ディメンションスラッシャー」、ゲヘナからエネルギーを放つ「サタンの怒り」を使用している。
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
黙示録に登場する竜の姿をした、ルーチェモンの最終形態。黙示録に伝わるように頭上には7つの大罪の冠を抱き、あらゆる攻撃を吸収する暗黒の球体「ゲヘナ(地獄)」を持つ。全ての攻撃は「ゲヘナ」の前に無効化し、ルーチェモンがこの姿を現した時に世界は滅びると言われている。
しかし、ルーチェモンの本体(ルーチェモン・ラルバ)は「ゲヘナ」の中に存在しており、サタンモードはルーチェモンの影に過ぎない。その為、サタンモードを幾ら攻撃しようとも、その攻撃は本体であるルーチェモン・ラルバには届かない。
必殺技は全てを浄化する破壊の炎『パーガトリアルフレイム』と、七つの冠から放つ消滅の光『ディバインアトーンメント』。
公式設定
初登場のデジモンフロンティアではラスボスとして強烈なインパクトを残していたことと、全てのモードが見た目に華があることから、デジモンシリーズの敵役として頻繁に登場する。
デジモンフロンティア
CV:西原久美子 → CV:中尾隆聖(フォールダウンモード)
物語のラスボスとして登場。一人称は成長期時は「僕」、フォールダウンモード進化後は「俺」→「私」、ラルバは「我」。
かつて十闘士によりデジタルワールドの深層に封印されていた諸悪の根源。
封印後、その力はセラフィモン・オファニモン・ケルビモンの三大天使にそれぞれ受け継がれ、十闘士たちのスピリットも彼ら三大天使が管理していたが、ケルビモンをコンプレックスに付け入って邪悪化させ、さらに配下にロイヤルナイツであるデュナスモンとロードナイトモンを引き入れて、彼らに完全復活のためのデジコードを集めさせていた。
拓也達がケルビモンを倒したことでその楔が解かれて出現し、ロイヤルナイツの2人をけしかけて十闘士の抹殺を図る。
最初は天使型の姿で登場したが、愛らしい姿ながら無邪気に破壊を楽しむなど、既にえげつない性格の片鱗が現れていた。デジモンの転生に関わる始まりの町の破壊にも躊躇を見せておらず、ロイヤルナイツのセリフからコピーやクローンのほうが支配しやすいと考えていることが窺える。
デジコードの回収が達成されると、今度は拓也達に倒されたデュナスモンとロードナイトモンのデータを吸収して『フォールダウンモード』へと進化し、カイゼルグレイモンとマグナガルルモンを圧倒。さらに輝一(レーベモン)が魂だけの存在であること見抜き、彼をデジタルワールドから消してしまう。
しかしその所業に怒りを爆発させた拓也と、輝一から闇のスピリットを継いだ輝二の2人の力が共鳴してスサノオモンになり、戦況を五分にまで立て直され、さらに最大の必殺技である「デッド・オア・アライブ」も、デジコードを分離して2人に戻るという奇策で破られてしまう。
そして最終的に「天羽々斬」で倒され、フォールダウンモードを構成していたデータのうちの半分(聖なるデータ)をスキャンされる。
ところが今度は残った邪悪なデータが『サタンモード』に変化し、なんとリアルワールドを破壊しようと侵攻を開始する。この際にスサノオモンを圧倒するも、リアルワールドを守ろうとする子供たち全員がその意思を融和させてスサノオモンへと進化し、リアルワールドまであと一歩のところでデジタルワールドへと引き戻されてしまう。地獄に侵入してきたスサノオモンにラルバをぶん殴られて地獄が破損した所に「八雷神」で捕縛され、「天羽々斬」でサタンモードを倒されてデジコードを解放する。しかし、ラルバは健在であり、スサノオモンの背後を取って悪あがきをするが、スサノオモンから分離させたヒューマン形態の十闘士一体一体に斬られて遂に爆散した。なお、子供達はスサノオモンが自発的に分離させた為に無事であった。
デジモンシリーズでも屈指の強さとしぶとさを兼ね備えたラスボスであり、三形態それぞれに違った性格を持つ、味のあるキャラとなった。
なお、ルーチェモンが作中で言及されるより前から登場するフラグは立っており、OPのラストでシルエットが登場していた。
また、作中における「パラダイスロスト」はわずか2発で戦場となった黄色い月を破壊し、その余波で残る2つの月(赤い月と青い月)までも粉砕してしまったほどの強力な技であるが、凄まじいラッシュ攻撃をお見舞いした後、敵をはるか上空に蹴り上げ、自らもそれまで折り畳んでいた翼を展開して飛翔し、蹴り上げた敵を上空で捕縛すると、両脚を掴み、両脇を踏みつけた状態で急降下して叩き落とすという、まるでかつての東映アニメ作品の主人公たちの技をオマージュしたかのような技であった。
加えて、中の人がこれまたかつての東映アニメ作品で宇宙の帝王を演じていたこともあって、ファンの間では語り草となっている。なお、そのアニメの主人公の中の人は、フロンティアの前作の主人公、かつオメガモンと並んで七大魔王と対になる存在として描かれる勢力の代表格として扱われているデジモンを演じていたが、ルーチェモンもまた同作に登場したベルゼブモンと並び、七大魔王の代表格として描かれることが多い。
デジモンクロスウォーズ
CV:松野太紀
バグラ軍所属。一人称は「僕」。
ヘブンゾーンに潜入し、スラッシュエンジェモンの対抗馬として「愛と平和」を掲げ大統領選に出馬。毎日図書館で勉強に励んでいた事やヘブンゾーンにやってきたタイキ達に親切に応対したり、うっかり天使の像を破壊して処刑されそうになったキュピモンを庇った事などから周囲の信頼を勝ち取り、タイキ達の応援もあってスラッシュエンジェモンを打ち破り見事に当選する。
しかし当選するや否や本性を現してフォールダウンモードへ変身。善良な人柄は、全てコードクラウンを手に入れるための演技だった。(ヘブンゾーンのコードクラウンは厳重に封印されており、それを解除できるのが大統領だけだったため。)タイキ達を早々に始末するようにリリスモンから指令を受けていたが、スラッシュエンジェモンの警察勢力を排除する為に利用していた事を嬉々として明かす。
出現させた闇の空中神殿の力でデジモン達の清い心を汚染し、ヘブンゾーンを大混乱へと陥れた(ヘブンゾーンが圧政で潔癖さを保たれていたのも、闇の神殿を封印し続ける為の方法だった)。
「自分の目的のためなら民も国も平気で犠牲にするような奴が一瞬でも王様(大統領)になったことが許せない」という怒りを見せたシャウトモンX4Bと死闘を繰り広げ、デッドオアアライブの三連射のうち、二発をシャッコウモンのアラミタマで撃墜され、シャウトモンX4Bに最後の一発を押し返された上にカオスフレアを至近距離で発射され一度は倒された。
トワイライト軍とは協力関係にあり、コードクラウンを貰い受ける代わりにコードクラウンと一緒に封印されていた闇のエネルギーは譲渡するはずだったが、コードクラウンを奪われた屈辱と怒りから一方的に同盟を破棄。
クロスハートを倒すために闇のエネルギーを吸収し、サタンモードへ変化する。(それと同時にルーチェモンの人格は消え去り、本能のままに暴れまわる獣になってしまう。)天野ネネをゲヘナに捕らえ闇のエネルギーを吸収しながら、ディバインアトーメントの圧倒的な火力で暴れ回り、シャウトモンX4とベルゼブモンとスパロウモンを撃墜。クロスハートを撤退にまで追い込む。
しばし休止状態になったが、その後は闇のエネルギーだけに飽き足らずヘブンゾーンのデータそのものを吸収しようとし始めた際に、三度クロスハートと対峙。スパロウモンの決死の救出作戦でネネをゲヘナから奪い返された後、スパロウモンがシャウトモンX4と融合して誕生したシャウトモンX5によって圧倒され、最期はメテオインパクトで撃破されて消滅した。
ちなみに、今作では同じ七大魔王であったリリスモン(しかもフォールダウンモードの設定を鑑みればぶっちゃけ格下である)の部下という設定だったり、ラルバの設定がオミットされていたり、対決していたシャウトモンX5がのちに完全体に設定された事を思うと結構ツッコミどころ満載な役回りである。(ただしヘブンゾーン編はアニメ3話分とかなり長く尺を取られていた上に、強さはともかくルーチェモンがメインヴィランとして大きく取り上げられていたため、クロスウォーズの敵役としては破格の扱いではある。)
フォールダウンモードは堕天した姿ではなくルーチェモンの本来の姿という扱い。デジモンは基本的に進化を求める(強くなりたがる)本能を持っているため、今回登場した個体が力の誘惑に屈した過程もそこまで不自然ではない。またルーチェモンの単独とはいえ、ヘブンゾーンへの潜入作戦は相当長い期間をかけた作戦だったため、コードクラウンを奪われて手ぶらで帰還していたらまず間違いなくリリスモンに処刑されていた。
『恐怖で圧政を敷くのは間違っている』とスラッシュエンジェモンに抗議するシーンがあるが、これは公式設定を含めた数多くの作品で別個体のルーチェモンがやっていた事である。
この他、秩序をもたらす側に就いた後にフォールダウンモードに変化するという流れ自体は公式設定をなぞっている。
表向きは善人キャラであったが上記の前科があったため、初登場した瞬間から疑っている視聴者が多数派だった。(もしくはクロスウォーズならではの善人キャラを期待していた人も。)あとフロンティアでは大ボスという役回り故にそこまで気にならなかったが、通常形態が相当際どい服装だったことが再確認されたため一部の界隈がザワザワした。
なお、中の人は前作『セイバーズ』で主人公・大門大のパートナーデジモンであるアグモン(→シャイングレイモン)を演じており、シャウトモン(中の人が無印のアグモン→ウォーグレイモン役)とはいわば新旧アグモン対決でもあった。そしてスラッシュエンジェモンの中の人も『02』でブラックウォーグレイモンを演じていたため、奇しくも歴代のグレイモン系究極体デジモンを演じた声優3人が揃い踏みすることになったのである。
デジモンゴーストゲーム
第57話にてリリスモンの事を説明するアンゴラモンの脳内イメージで、ピッドモンとダルクモンと共にシルエットとして確認できる。
また、同作のOPにて人間界に紛れ込むデジモンとしても確認できるが、何故かガンマモンらメインデジモンやブラックテイルモンUver.と同様にシルエットがなかった。
その為に今作に関わるのではという推測もあったが、結局は未登場に終わった。
デジモンストーリーシリーズ
フォールダウンモードが初代でボスの一体を務めたのち『サンバースト・ムーンライト』以降はPCで続投。
しかし、なぜだか成長期もサタンモードも登場しないという扱いであり、『サンバースト・ムーンライト』ではデーモンが進化先に据えられ、『ロストエボリューション』ではバルバモンが進化先に追加されるという最強の魔王が他の魔王に進化するというなんだか訳のわからない進化ルートを構築される(一方でリスクファクトリーの宝箱からボスとして出現する際にはロードナイトモンとデュナスモンを連れている)。
『超クロスウォーズ』ではルーチェモンがアニメに出た影響からか、成長期が参戦…するも、この作品では進化の概念がないという魔の悪さを見せる(しかもそこまで強くない。デジコロシアムでもルーチェモンがいるが、本編とは別個体である)。そして『サイバースルゥース』にてサタンモードが登場した事でルーチェモン系はコンプリートとなった。
なお、デジコロシアムにも成長期の姿が確認できるが、少なくとも悪人ではない。
デジモンセイバーズ_アナザーミッション
CV:関俊彦
七大魔王の中でも特に強力な「超魔王」の名を持つ魔王型デジモンで、同作のラスボス。七大魔王のコードキーを全て集めたダークエリアの研究者・神楽司がデジソウルチャージを行なった事によって復活する。
彼の「自分こそが唯一無二の天才」であるという「傲慢」の罪に対応している。
神楽に操られ、一度は大らに敗れるが、復活して自我を取り戻す。神楽がダークエリアの研究を推し進める事が出来たのも、悪魔系デジモンを使役できたのも、実は全ての事件は彼が裏で糸を引いていたからであると明かし、自身のテイマーだと思い上がっていた神楽を傲慢のコードキーに変換してしまった(つまり、ルーチェモンは神楽の悪意を増幅して操っていたに過ぎなかった)。
人間を見下してはいるが、神楽の傲慢さは高く評価しており、その実は似た者同士であると言える。
その目的は人間界とデジタルワールドをダークエリアで覆う事で、アバターであるフォールダウンモードの姿を捨て、ダークエリアの最下層に封印された本体であるサタンモード(「真・超魔王」と表記)を顕現させて大たちに最終決戦を挑む。
なお、ディバインアトーンメントには「怠惰、強欲、愛欲、暴食、嫉妬、憤怒、傲慢…七つの罪は世界を埋め尽くし、ダークエリアを生じ、我を生じ、教えてくれ…人の子らよ…未来は…我は…これからどこへ行くというのか…!」という詠唱があるが、スキップ不可能でかなりの時間を取らされる。
敗北後は彼らの抵抗に答えを見出したのか消滅、神楽も元に戻った。
「パラダイスロスト」は暗黒系、「デッド・オア・アライブ」は時間操作系のエフェクトで表現された。
ちなみに彼の領域であるダークエリアにはデスモンの他にもムーン=ミレニアモンのような上級の暗黒系デジモンが巣食っている他、ブラックウォーグレイモンやカオスデュークモンといった歴代主人公のパートナーのブラックバージョンがボスとして登場する。
デジモンコレクターズ
「汚れた悪の魂よ、闇に蠢く魂よ」ではスサノオモンと対決。セリフなどは明らかに『フロンティア』を意識しており、フォールダウンモードが倒された後もラルバとなってスサノオモンを取り囲んだ。
デジモンワールド リ:デジタイズ
『デコード』から追加されたシナリオ、「策謀の魔王編」で登場。バルバモンの現実世界侵攻への切り札として利用され、デジタワー70Fの牢屋に幽閉。絶えず拷問を受け続けていた。
やがてその怒りと憎しみはバルバモンのみならず自分以外の全てへ向けられる事となり、一度消滅してからフォールダウンモードに進化し、最終決戦では今までリナに集められた魔王の力をバルバモンから与えられた事でサタンモードに進化した。
主人公に敗れた後は成長期の姿に戻り、自分を解放してくれた主人公へ礼を言いながら、天界へと戻っていった。
立ち位置こそラスボスだが、そこに至るまでの経緯を見れば一番の被害者でもあると言える。
デジモンクロニクルX
本作の黒幕。七大魔王を率いてロイヤルナイツと交戦。
7体に増殖したケラモンX→ディアボロモンXと同化し、オグドモンXとなってオメガモンX、デュークモンX、アルファモン:王竜剣を圧倒するが、ジエスモンGXに敗れ、コキュートスに戻っていった。
デジモンリアライズ
この世界でも古代デジタルワールドに降臨し、秩序を齎した後に自らが望む世界を創る為の大破壊を行った事から十闘士に封印された点は同じである。
しかし、詳細が一部異なっており、七大魔王や堕天使型デジモンが志に共感して軍勢に加わったとされる。
その後、「ルーチェモン:サタンモード」撃退戦シナリオにて登場。スパイラルによってダークエリアから復活し、ロイヤルナイツと対決する。戦闘力はフォールダウンモード時点でエグザモンを苦戦させるほどであり、当初は余裕を保っていたが、ロイヤルナイツとテイマーたちの共同戦線で傷を付けられるとプライドが傷付いたのかスパイラルを吸収し、サタンモードとしての姿を表し、ロイヤルナイツ数人がかりの攻撃をゲヘナで吸収していく。マスティモンの力を借りて残りのロイヤルナイツが集結しても戦力差は埋められず、ロイヤルナイツは劣勢に追い込まれていく。
そこでロイヤルナイツはドゥフトモンが分析し、組み上げた再生阻害ウィルスをエグザモンのアヴァロンズゲートで打ち込み、動きを止める賭けに出た。賭けは成功し、動きが止まったところにアルファモン王龍剣の一撃を浴び、ゲヘナに吸い込まれるようにして消滅した。ただし、完全に滅びたわけではないらしい。
終盤の時系列に当たるDFQ「小鬼と相棒の風雲録」では力を失い成長期に退化した姿が登場。
行方を追ってきたデュナスモンとロードナイトモン、そしてマスティモンを加えた3体が相手でも全く苦戦しない強さを見せる。
その目的はかつてベーダモンが召喚しかけたミレニアモンを使って過去の時間軸へ渡り、再び自らの望む世界を作り上げる事にある(なお、ベーダモンがミレニアモンを召喚した出来事はとある人物の過去に関わっているが、そちらについてはここでは記述しない)。
マスティモンのゲートに干渉する力によってミレニアモンは完全復活を免れるが、2体の超強力な存在を相手に3大究極体は苦戦を強いられる。
そこへラジエルモンによって異空間に飛ばされたゴブリモン&レアモンが問答の末にエンシェントグレイモンとエンシェントガルルモンのデータの残滓の力を借りる事に成功。
ラジエルモンに羽交い締めにされ、十闘士の攻撃とマスティモンの干渉でミレニアモンが消滅。
これに激昂するルーチェモンであったが、十闘士とロイヤルナイツの攻撃で漸く完全に倒された。
『フロンティア』でルーチェモン配下として十闘士を苦しめたロイヤルナイツが十闘士に助けられ、ルーチェモンを倒す切っ掛けになるという真逆の展開となった。
ちなみにロードナイトモンからはその傲慢なあり方を「美しくない」と評されている。
幼年期Ⅰ | 幼年期Ⅱ | 成長期 | 成熟期 | 完全体 | 究極体 |
---|---|---|---|---|---|
プットモン | キュピモン | ルーチェモン | ミミックモン | フォールダウンモード | サタンモード |
その他の進化元
フォールダウンモード
サタンモード
- エンシェントイリスモン/エンシェントガルルモン/エンシェントグレイモン(デジモンペンデュラムZⅡ)
- ピエモン(デジモンミニ Ver.3.0)
- ベルゼブモン/ベルフェモン(デジヴァイスバースト)
デジモンフロンティア放送時には「ルーチェモン フォールダウンモード」が長すぎるため、スタッフクレジットで「ルーチェモンF」と書かれていた。
後に『さよなら絶望放送』で、『フロンティア』で源輝二を演じていた神谷浩史氏が、木村輝一を演じていた鈴村健一氏に「Fて何の略だ?」と質問したところ、「フル○ン」と回答が返ってきたというエピソードを暴露するという珍事があった。
なお概要で述べたように、ルーチェモンはモードチェンジにより進化レベルが(成長期→完全体などのように)変動するという、デジモンの中でも珍しい種である。モードチェンジするデジモンとしては他に以下のような種がいるが、これらのデジモンはいずれもモードチェンジ前後で進化レベルは究極体のまま変化しない。
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