概要
レベル | 究極体 |
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タイプ | 魔王型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | ダークネスクロウ、ダブルインパクト |
二丁のショットガン「ベレンヘーナ」(スペイン語で「ナス」)を愛用し、バイク型マシン「ベヒーモス」を乗りこなす。
レザージャケット姿に二丁拳銃でバイクを乗りこなすというどこか退廃的でありながら、ダークヒーローの格好良さを詰め込んだキャラクター造形から主人公のパートナーデジモンでない立場ながら人気は根強く、レナモンやテリアモン系列を差し置いて商品化の機会に恵まれているデジモン。
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
多くの悪魔型デジモンを統べる能力を持ちながら、あえて孤高の存在を守る魔王型デジモン。
“七大魔王デジモン”の一人で、その気になれば闇の軍団「ナイトメアソルジャーズ」の頂点に立てると言われているが、そのベルゼブモンでさえも凌駕する程の魔王型デジモンも存在すると言われている。愛用のショットガン「ベレンヘーナ」を持ち、巨大なバイク型マシーン「ベヒーモス」を乗りこなす。性格は冷酷にして無慈悲であり、非常にプライドが高いが、決して群れたり弱者を攻撃することはない。
得意技は鋭い鉤爪を振り上げて敵を切り裂く『ダークネスクロウ』。必殺技は二丁のショットガンを連射する『ダブルインパクト』。
ベルゼブモン:ブラストモード
レベル | 究極体 |
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タイプ | 魔王型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | デススリンガー、カオスフレア |
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
力と精神を極限にまで高めた究極魔王。邪悪に進化したのとは違い、より安定した精神状態を保ち、凶々しかった3つの赤眼は緑色になっている。
通常時とは桁違いのパワーとスピードを発揮し、背中から漆黒の4枚の翼を生やしている。この姿になったベルゼブモンの前に、もはや敵は存在しないとまで言われている。右腕がブラスターと一体化しており、強烈なエネルギー波を放ちあらゆるものを原子分解してしまう。
得意技は右腕のブラスターから破壊の波動を放つ『デススリンガー』、必殺技は前方に魔方陣を描き、その中心に向かって破壊の波動を放つ『カオスフレア』。
ベルゼブモンX
レベル | 究極体 |
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タイプ | 魔王型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | ダークネスクロウ、ダブルインパクト、グラトニーフレア、セブンス・フルクラスター |
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
ベルゼブモンのデータがX抗体により書き換えられた結果、冥界「ダークエリア」から自在に形を変える紅蓮の炎「エル:エヴァンヘーリオ」を召喚する能力を手に入れた。
エル:エヴァンヘーリオとは、ダークエリアに墜ちた罪人の魂を裁き、救済するために用いられる意思を宿した炎である。本来であれば魔王型であるベルゼブモンはデジコアごと消滅させられてしまう。しかし、X抗体を身に宿したベルゼブモンはその身を灼かれることなく、エル:エヴァンヘーリオの意思を抑え付け自分の力として操ることが出来るという。
ベレンヘーナからエル:エヴァンヘーリオを魔弾として放つ『グラトニーフレア』は、まるで炎が敵を喰らうかのように跡形もなくデータを灼き尽くす。さらにグラトニーフレアを暴食の冠で威力を凝縮して放つ一撃『セブンス・フルクラスター』を身につけた。
ベルゼブモン(クロスウォーズ)
レベル | 究極体(クロスウォーズ) |
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タイプ | 魔王型 |
属性 | ウィルス |
必殺技 | デス・ザ・キャノン、ダークネスクロウ |
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
恐るべき破壊力を持つ孤高の魔戦士。無口で他人に無関心であるため冷静な性格と見られているが、その実、誰よりも闘争を好む。もっとも強いデジモンの一人とされており、ベルゼブモンの姿を見て戦いを挑む者は、愚か者以外にはいない。そして、ベルゼブモンは挑まれた戦いから逃げるようなことは決してない。 右腕の巨大な銃『ベレンヘーナSDX』から放たれる「デス・ザ・キャノン」は威力も絶大だがそれ以上に注意しなければならいのはその早撃ちの技である。神速とまで言われる早撃ちに倒された敵も少なくない。 また、相手の願いを叶える代わりに金縛りにしてしまう「ダークネスクロウ」は愚か者に与えられる最後の褒美と囁かれている。身動き出来なくなった愚か者は、息絶えるまでベルゼブモンの早撃ちの標的にされることになる。
各シリーズにおいて
デジモンテイマーズ
インプモン ⇒ ベルゼブモン |
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CV:高橋広樹
第19話でインダラモンの攻撃で重傷を負ったインプモンが、第27話でチャツラモンに唆されてデジタルワールドに引き込まれ、そこでスーツェーモンと契約を交わし、力を与えられて究極進化。対価としてタカト達を倒すよう命じられる。その際に性格もガキ大将だった進化前に比べ、力に溺れて傲慢かつ非情になっていた。
説得のために近付いたジュリのパートナーであるレオモンを斃し、そのデータを吸収(ロード)してしまい、この行為に激怒したタカトはギルモンをメギドラモンに暗黒進化させてしまう。ベルゼブモンも暴走するメギドラモンに圧倒されるが、戦いに乱入して文句を言いに来たマクラモンを殺害してそのデータをロードし、さらにラピッドモンとタオモンの分身(エイリアス)を吸収することでパワーアップし、メギドラモンをねじ伏せてしまう。
その後、新たなデジヴァイスによってデュークモンに進化したタカトとギルモンとも互角の戦いを演じる(この間、戦いに乱入するもデュークモンに斃されたチャツラモンのデータをロードしている)が、ガードロモンからの援護射撃に気を取られた隙を突かれ、デュークモンの必殺技「ファイナル・エリシオン」を受けて敗北した。
敗北後は力に溺れてレオモンを斃したことを後悔し、インプモンに退化。デ・リーパーに侵食されていくデジタルワールドに取り残されかけるも、レナモンによって現実世界へと脱出。その後、第43話にてリアルワールドでかつて一緒に暮らしていた幼い姉弟のアイ&マコト(この時点ではまだデジヴァイスは現れていなかったため、正式なパートナーではない)と再会・和解し、改めて自力でベルゼブモンに進化しブラストモードに覚醒。デ・リーパーに立ち向かうタカト達と共闘する道を選ぶ(なおこの話は、2018年4月にBlu-ray Boxが発売された記念として行われた人気話数投票企画において、見事1位に輝いている)。
ちなみに右腕の陽電子砲は、マコトからもらったおもちゃの光線銃を昇華させたもの。のちにデ・リーパーとの戦闘で破壊されたときには、元のおもちゃに戻っている。
レオモンを斃した罪を償うため、デ・リーパーに囚われていたジュリを救おうとデュークモンたちとともに奮戦し、陽電子砲を壊されながらも中心部に到達。レオモンの獣王拳を使用してジュリを捕らえていたバリアを破壊するが、皮肉にもベルゼブモンがレオモンの技を使った事でレオモンの死を改めて自覚し、再び悲しみに沈んだジュリはベルゼブモンの救いの手を取る事なく、そのまま再生したバリアの中に閉じ込められてしまう。
それでもベルゼブモンは諦めずにジュリの救出を試みるも、デ・リーパーに不意打ちを喰らって瀕死の重傷を負い墜落、インプモンへと退化してしまった。
本作のベヒーモスは進化して手に入れたものではなく、データの吹き溜まりを走り回っていた野生のバイクであり、一度乗ったが最期、搭乗者が入れ替わるか死ぬかのいずれかを満たさない限り、搭乗者の意思を乗っ取り永遠に走り続ける恐ろしいマシーンである。ギルモンも意識を乗っ取られたが、レオモンがギルモンを気絶させたことで難を逃れた。やがてベルゼブモンに進化したインプモンが成り行きで入手し、以降は彼のマシンとなった。
デジモンセイバーズ
アニメには登場せず、ゲーム版『アナザーミッション』での登場となる。
『暴食』を司る魔王であり、アグモンすらもトカゲの丸焼きとして認識して追いかけ回す食欲旺盛な男子児童を依り代に顕現した。
テイマーズ同様に荒っぽい口調で話すが、人間をクソみたいな存在だと評してはいるものの、自分に勝利した大らを讃えて逝くなど粋な面も持っている…アレ?これって魔王の方がまともなのでは?
『デジモンストーリー』
この作品でも魔王としての登場であり、魔王とは無関係のデジモンとして登場したのは2作目の『サンバースト・ムーンライト』以降のシリーズである。
また、初代ではインフェルモンからの直系として扱われ、『サンバースト・ムーンライト』でインプモンの直系として扱われているのはリリスモンという扱いの安定しない時期があった(とはいえ、ムーンライトではガイアオリジン撃破後にブラストモードが仲間になったり、ベルゼブモンのジョグレス条件にインプモンの仲間入りが入っていたり、ブラストモードのジョグレス条件がベルゼブモン+レオモンの最終進化系であるバンチョーレオモンであるなど別方向での優遇はあった)。
そして『ロストエボリューション』ではようやくインプモンの直系という扱いに収まるのであった。
デジモンクロスウォーズ
CV:岸尾だいすけ
ベルゼブモン(クロスウォーズ)も参照。
タイキと心を通わせ、彼らを守るために犠牲となったバアルモンが、死の間際に戦士としての在り方を見つめ、タイキの想いと女神の光によって転生した姿。
スターモン・サイバードラモンと並んで大幅なデザイン変更を受けており、ブラストモードをベースに、メカニカルさを追加したデザインとなった。本作では進化の概念が存在しないため、あくまで進化ではなく『転生』として扱われている。
因みに右腕の銃は取り外し可能で、外したら小型の銃が出てくる。これは転生前の名残と思われる。
他のデジモンがクロスローダーに入らなければゾーン間の移動ができないのに対し、単独でのゾーン間移動が可能。また飛行も可能なため、タイキ達のピンチに颯爽と現れる存在として活躍した。性格は転生前と同じく冷静だが、仲間想いで熱い一面も秘めている。自らに二度目の命を与えてくれたタイキに深い感謝と信頼を抱き、彼の力となる。一期ではスターモンやリボルモンとのデジクロスによって敵の殲滅・撃破に貢献することも多かった。
加えて、二期以降はメルヴァモンとの微笑ましいやり取りも垣間見えた(ベルメル)。
しかし二期終盤にて、転生によって得られた命は仮初のものに過ぎず、彼に残された時間が長くないことが判明。ブライトランドのヘルズフィールドから脱出を図るクロスハートの面々を先に撤退させ、自らは宿敵であるリリスモンとの決着をつけるべく特攻、相討ちとなる形で消滅してしまった。
最終決戦ではシャウトモンと共に復活しタイキの下へ駆けつけている。
三期では終盤に登場。ちゃっかりネネのクロスローダーに入り、シャウトモンに茶化されつつもメルヴァモンとデジクロスした。
余談だが、「デジモンクロスフィギュアシリーズ」のベルゼブモンにはインプモンのデジメモリが付属している。過去のアニメシリーズを踏まえたネタなのかもしれない。
デジモンカードゲームでの世代は究極体だろうと思いきや、なぜだか完全体。進化方法は元ネタを踏まえて、七大魔王デジモンをダークエリアに送る事で召喚できる。
ただし2020年にクロスウォーズのデジモンにレベルが設定された公式デジモン図鑑では、『究極体(クロスウォーズ)』と明記されている。もっとも、クロスウォーズではレベルを無視した作風なのでアニメ内でも究極体だとおかしい場面が目立つのであくまでアニメ外で活躍するための設定と言ったところだろう。
早速、究極体設定が活かされたことで『Dimカード GP vol.01 デジモンテイマーズ』のインプモンの進化先にベルゼブモンやブラストモードと共に収録、『バイタルブレスデジタルモンスター DimCARD HOLSTER』の『DYNASTY OF THE EVIL』の究極体枠にも選ばれている。
なお、当時は見分けをつけやすくする為、『超クロスウォーズ』では初代をベルゼブモンL(レジェンド)として表記していた。
デジモンサヴァイブ
CV:根本幸多
東雲カイトのパートナーデジモン・ドラクモンの究極体の姿の1つ。
進化ルート
初期のルート
テイマーズでの進化ルートは概ねこのような感じであり、アドベンチャーのレオモン同様に究極体への進化はワープ進化方式でその間に位置するデジモンは明確に設定されていなかった。これを支持してかカード媒体ではインプモンからの直接進化あるいは登場条件にするというケースがしばしばあった(DM-114、Bo-664、Bo-50t、Bo-10J、Bo-666、Bo-74t、Bo-1058など)。
この影響でファンから様々な憶測を生んだが、成熟期ポジションにはウィザーモンを置く説が有力であり、『デジモンストーリーサンバースト・ムーンライト』〜『ロストエボリューション』、『バイタルブレス』、『デジモンリアライズ』でも支持された(しかし、カードゲームではあまり採用されない)。
一方で完全体枠はウィザーモンの進化系に据えられる事のあるデスメラモンが主流であり、デスメラモンの金具パーツの多さは確かにベルゼブモンに通ずる面がある。この進化ルートはカードゲームの他(St-48、St-71)、『デジモンリアライズ』で支持された。
『ロストエボリューション』ではデスメラモンがおらず、代わりに同じく銃を武器とするマミーモンが完全体に据えられていた(前作でもベルゼブモンへのジョグレス条件にマタドゥルモンの他にマミーモンが入っていた為、そこからの縁だとも言える)。
しかし、クロスウォーズ出身で設定がどう考えてもベルゼブモン関係者であるバアルモンが完全体に設定されてからはそちらが進化前として扱われるようになり、以下の進化ルートが完成。『バイタルブレス』(『IMPMON GP DimCARD』)ではこの進化ルートが採用されるようになり、『デジモン新世紀』でも幼年期が異なり、各形態への分岐がないとはいえ、同様の進化ルートが支持されている。
その他、推測で考えられる進化ルートとしてはDIGIMONLIBERATORでのインプモンの進化ルートをヘヴィーメタルドラモンから置き換えたパターンも考えられるだろうか。
余談
以上の通りベルゼブモンは、七大魔王において現時点で唯一主人公陣営に付いた存在でもある(クロスウォーズのリヴァイアモンは厳密にはデジメモリのデータだったため、味方に付いたと言えるかは微妙だが、実はデジメモリは守護騎士団がデジタルワールド分裂の影響で変化した姿だったと判明した為、ベルゼブモンが唯一の存在ではなくなった。それでもパートナーとなった七大魔王はやはり、ベルゼブモンただ一人である)。
それもあってか、元々人気のある七大魔王という勢力の中でも特に高い人気を誇っているようで、pixivの漫画・イラストの投稿数も7体の中で一番多い。
というよりは、オメガモンとロイヤルナイツの関係のように元々人気のあったベルゼブモンが七大魔王と設定されたことで七大魔王に注目が集まったのかもしれない(登場時は七大魔王の設定はなかった)。
なお『デジモンテイマーズ』のOP映像では第1話からデュークモン・セントガルゴモン・サクヤモン・ベルゼブモンのシルエットが登場しているが、ベルゼブモンのシルエットはブラストモードのものである。
それらの情報から、「ベルゼブモンは本来ブラストモードを前提にデザインされ、通常の(赤目の)ベルゼブモンは『不完全な姿』として後付で登場したのではないか?」というファン考察がなされている。
実際『デジモン公式超図鑑』によれば、赤目のベルゼブモン(ブラストモードではない姿)は「スーツェーモンの力によるいびつな進化であるため、翼が生えなかった」と、ブラストモードは「自らの力で正統なる進化を果たした姿。4枚の翼は正しい進化を遂げた証」と解説されている。
しかし2002年春の東映アニメフェアで公開された映画『デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急』(時系列的には本編最終回後だが、正史における後日談はドラマCD「メッセージ・イン・ザ・パケット」であり、こちらはパラレルワールドとされている)では、終始味方ポジションとしての登場であるにも拘らず、最初に登場した際は赤目で(デジタルワールドでのデュークモンとの戦いで破壊されたはずの)、ベヒーモスに乗りながら登場していた。
(その後、ロコモンからのカウンター攻撃でいったん戦線離脱→ブラストモードで再登場→ラストの大団円ではインプモンの姿、という経緯を辿っている)
これは相手が山手線の線路を暴走するロコモンであり、タカトとルキがロコモンに直接乗り込んでいる状態であるため(ベルゼブモンがその事情を知っていたかまでは不明だが)、ブラストモードで上空からロコモンを攻撃するわけには行かなかったためと考えられる。
ベヒーモスについても、本編最終盤でアイとマコトがアーク(デジヴァイス)を手に入れていることから考えれば、彼らにカードスラッシュで出してもらったとも考えられる。
なお、その『デジモン公式超図鑑』によれば、敵だったころの姿であるベルゼブモン(赤目)の好きな食べ物は「データ」、改心後の姿であるはずのブラストモードの好きな食べ物は「大量のデータ」である。それでいいのか。
ちなみに、ブラストモードにはデジモンジントリックスで登場した桂正和デザイン版が存在しており、ブラスターのデザインは大型の手持ち銃になっている。
また、ブラストモードは翼が生えているのでベヒーモスに乗る必要はないものの、乗っているイラスト自体は存在する(Bo-74t)。
関連イラスト
関連タグ
- ベルスターモン…ベルゼブモンのTS版。後に別のデジモンとして扱われている。
- スパロウモン …同じ名工が作った銃を装備している。
- ブラックウォーグレイモン(デジモンアドベンチャー02)、ダスクモン(デジモンフロンティア)…同じくデジモンシリーズにおいて、主人公側と敵対するダークヒーロー。生死の差異はあれど、最終的にはどちらも改心している点も同じ。
- ベルゼブブ…元ネタ。元になった悪魔の虫要素はデザインなどに反映されていない。
- べるぜバブ-…同じくベルゼブブをモチーフとした大魔王ことベルゼバブ3世の声を、テイマーズでベルゼブモンを演じた高橋広樹氏が担当している。
仮面ライダー…虫の性質を持つ、マスクを被る、バイクに乗る、などが似ている。