概要
CV:津村まこと
淀橋小学校5年生の少年。パートナーデジモンはギルモン。「タカト」と表記されることが多く、周囲の人々からも名前で呼ばれる。
従来のシリーズの主人公に見られた「熱血」さは持たない、やや気弱で泣き虫な性格。一方で穏やかな優しさを持った男の子。
歴代のデジモンシリーズの主人公では珍しく一人称が「俺」ではなく「僕」で、2016年10月1日開始(テレビ東京放送)の『デジモンユニバースアプリモンスターズ』まで、約15年も唯一を保っていた。
また、『アドベンチャー』~『セイバーズ』までの主人公の中で、唯一の一人っ子でもあった(※)。
※太一(無印)および大(セイバーズ)はそれぞれ妹が、大輔(02)は姉が、拓也(フロンティア)は弟がいる。なお、タカト以来の一人っ子主人公であるタイキ(クロスウォーズ)以降の主人公もいずれも長男であり、2021年時点でも兄のいる主人公はいない。
実家は西新宿で「松田ベーカリー」というパン屋を営んでおり、よく手伝いをさせられているせいか、パンの焼き方なども心得ている。なお、当初はゴーグルを装着していなかったが、テイマーとなってからは常時身に付けるようになる。恐らくは太一や大輔に憧れて装着したものと思われる。
運動神経抜群である点が強調されていた太一や大輔と比べて運動神経は普通…という印象を受けるが、第2話では走り幅跳びで3m46cmの記録(本人曰く「5cm伸びた」とのこと)を出していた。小学5年生男子の平均が3m02cm、6年生で3m24cm(出典:『新・日本人の体力標準値〈2〉』)であることを考えると、なかなか高い数字である。
また、2002年春の東映アニメフェアで公開された劇場版『暴走デジモン特急』でも、山手線の線路を走ってロコモンの牽引する客車に飛び乗ったり、客車から落ちそうになったルキの手を掴んで客車の屋上にしがみつき続けていたりと、身体能力の高さを窺わせる描写もある。
デジモンが大好きで、「自分の考えたデジモン」としてギルモンを落書きのように自身でデザインし、必殺技など詳細なイメージを膨らませていく。そしてデジノームによってそれは現実のものとなった。ただ、誕生したてのギルモンはほとんど赤ん坊のような状態であったため、育成や住処の確保など大いに手を焼かされることになる。
グラウモンの想像図も描いていたが、手足にリングを装着させてみたり、翼を生やしてみたり、ミサイルを必殺技に据えてみたりとメタルグレイモン路線に走っていた。
序盤は前述のような性格から頼りなく、新しい事を始める際は調子に乗ってしまう事もあったが、多くのデジモンとの出会いや幾多の戦いを経て一人の人間として、またテイマーとして、自らが生み出したギルモンと共に、彼自身も大きく成長していく。
赤色のデジヴァイス(劇中では「アーク」と呼ばれる)を所有していたが、物語中盤、激しい負の感情からギルモンをメギドラモンへと暗黒進化に導いた際に粉々に砕け散った。その後、真の究極体であるデュークモンへの進化を遂げた際、新たに金色のアークを手にしている。
同じクラスの博和、健太とはよくデジモンのカードゲームで遊ぶなど、特に仲の良い友人関係。
同じくクラスメートの樹莉には密かに好意を寄せており、終盤にかけてはデ・リーパーによる侵略阻止はもちろんのこと、彼女の救出を重大な目的として奮闘することになる。
そして最終話では、ギルモンやグラニとともにデュークモン:クリムゾンモードへ進化して樹莉の救出に向かう。その前に立ち塞がり、すべての生を否定するエージェントデ・リーパーに対し、
「人間だって動物だって植物だって、それにデジモンだって…みんな命を持って生まれたらそれを守るんだ!だって、とても大切なものだから!!!」
「僕達は、いなくていい存在なんかじゃ…!」
「「ない!!」」
という啖呵を切るとともに拳で引導を渡し、樹莉を救い出した。
沖縄には従兄弟の浦添海(CV:サエキトモ)がおり、祖父のワタル(CV:松尾銀三)と暮らしている。2001年夏の劇場版『冒険者たちの戦い』では沖縄の親族の墓参りに向かう為、浦添家を訪ねた。
また、神奈川県逗子市におば(父方か母方か、また「伯母」「叔母」の違いは不明)の別荘がある。
Blu-ray BOXの初回生産限定特典ドラマCD「Days-情報と非日常-」では、2018年にはレナモン共々行方不明になっており、2003年の松田啓人が2018年に召喚された。
また、『デジモンアドベンチャー』と『デジモンアドベンチャー02』が放送されている世界観である為、当然ながら太一や大輔の事を知っていて、『デジモンクロスウォーズ』やPSP版『デジモンアドベンチャー』では反応を見せていた。
なお、後者ではうっかりギルモンが「タカトの部屋にあった人形と同じだ」と漏らした為に怪しまれるが、なんとかその場を取り繕う事に成功する(タカト達から見たアドベンチャー世界がフィクションでも太一達にとってはアドベンチャー世界こそが彼らの生きている現実であり、余計な混乱を避けたかったのだろう)。
所持カード
以下はタカトが所持しているデジモンカード。()内は元ネタになったカードの番号を指す。
カード名 | 初使用 | 効果 |
---|---|---|
ブルーカード | 第1話 | ディーアーク具現化と進化。第20話ではヒロカズ製のレプリカが登場し、進化に使用された |
ギルモンの設定メモ | 第1話 | 厳密にはカードではない。タカトがスラッシュした結果、自動で2ページ目、3ページ目と自動スラッシュされてギルモンが生まれた |
デビルチップ(Bo-151) | 第4話 | |
白い羽(Bo-46) | 第5話 | ギルモン、グラウモンに翼を授ける |
ブーストチップ(Bo-208) | 第8話 | ファイアーボールの強化 |
高速プラグインB(St-51) | 第8話 | ギルモンのスピードアップ、白い羽とのコンボでアイスデビモンを撃破(第10話) |
進化プラグインE(St-379) | 第9話 | |
高速プラグインH(Bo-445) | 第11話 | ギルモンのスピードアップ |
攻撃プラグインA(Bo-19t) | 第11話 | ファイアーボールの強化 |
メタルガルルモン(Bo-109) | 第13話 | ギルモンの両手からコキュートスブレスを発射 |
超進化プラグインS(St-100) | 第14話 | グラウモンへの進化、第44話ではメガログラウモンへの進化に使用 |
鋼のドリル(Bo-47) | 第15話 | 大江戸線に出現したサンティラモンの追跡に使用し、両手のドリルで地面を掘り進んだ |
パワーチャージャー(Bo-448) | 第15話 | グラウモンの戦闘力強化 |
高速プラグインD | 第18話 | 元はアニオリカード。のちにナンバーRe-83のカードとして商品化 |
強化プラグインW(Bo-443) | 第20話 | グラウモンの戦闘力強化 |
レッドカード | 第50話 | デジモンの体を超流動体に変化させ、デ・リーパーに対抗 |
エアロウィング | 冒険者たちの戦い | エアロブイドラモンの翼をギルモンに授け、アノマロカリモンを撃破。のちにカード化(Bo-543) |
その他所持カード
劇中でタカトが所持しているが、カードスラッシュで使用しなかったカードを述べる(他のテイマーがタカトから借りて使用した場合もこちらに記述する)。
カード名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
秘めたる力の発現!(Bo-303) | 第1話 | カードゲームでダークティラノモンをメタルティラノモンに進化させた。新デジカでのリメイク版が禁止カードになった事で有名 |
メタルティラノモン(St−148) | 第1話 | ダークティラノモンから進化し、メイルドラモンを破った |
ダークティラノモン(St-131) | 第1話 | メタルティラノモンに進化 |
アンキロモン(Bo-280) | 第1話 | タカトが誤って遊具から落としたカード |
メラモン(Bo-5) | 第1話 | 同上 |
ホーリードラモン(Bo-285) | 第1話 | 同上 |
アンティラモン(Bo-277) | 第1話 | 同上。ウィルス種版のカード |
デジタマモン(Bo-286) | 第1話 | - |
ゴーレモン(St-22) | 第1話 | - |
ガブモン(St-139) | 第1話 | ウィルス種版のカード |
キメラモン(St-21) | 第1話 | - |
ムシャモン(St-20) | 第1話 | - |
ディノビーモン(Bo-283) | 第1話 | カードイラストがシルエットになっている |
ケルビモン(Bo-279) | 第1話 | カードイラストがシルエットになっている |
トノサマゲコモン(Bo-287) | 第1話 | - |
トレーニングギブス(St-381) | 第4話 | ジェンがタカトから借りて使用し、ゴリモンを捕縛した |
アンドロモン(St-78) | 第10話 | カードスラッシュの練習に使用 |
シェルモン(St-188) | 暴走デジモン特急 | ギルモンが不在だった為、ルキがタカトから借りて使用し、レナモンがハイドロプレッシャーを発動 |
※他にもあれば、追記お願います。
年齢設定について
放送終了後(2002年9月)に発売された『SF Japan』vol.05(2002年夏号)に掲載された小中千昭(シリーズ構成)による設定によれば『デジモンテイマーズ』の時代設定はリアルタイムでの放送年と同じ2001年で、舞台設定は東京・西新宿周辺である。この設定は2018年に発売された本作のBlu-ray BOXに初回限定特典として付属した新作ドラマCD『デジモンテイマーズ2018「Days-情報と非日常-」』でも継承されており、同作中で「2018年には啓人たちは28歳」と明言されている(年老いた山木満雄が「2003年の中学生〈設定では13歳・中学1年生〉の啓人君に…」と発言している=「啓人たちが小学5年生の時期に起こったテイマーズの物語は2001年の出来事である」と明言されている)。
つまり、啓人たちは前作『デジモンアドベンチャー02』(時代設定は2002年)に登場した(同作劇中設定では2002年時点で小学6年生の)井ノ上京と同い年・1990年度生まれ(誕生日は1990年4月2日~1991年4月1日)ということになるが、前年に放送された『02』の(先代)主人公・本宮大輔(1991年度生まれ・2002年時点で小学5年生)より1歳年上という逆転現象が生じることになる。
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バトルスピリッツ…【デジモン ~決めろ!カードスラッシュ~】の赤のネクサスとして参戦。
相沢透・和多大輝:歴代のガメラ作品の主人公の一部。『デジモンテイマーズ』の兄弟作品群の中でも特に松田啓人との類似点が目立つ。
デジモン主人公