ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

概要編集

1961年4月4日生まれ。東京都出身。

弟の小中和哉は特撮作品などを手がける映画監督。アマチュア時代は兄弟でクマのぬいぐるみ「くまちゃん」を宇宙人に見立てたSFものの自主制作映画を制作しており、二人が設立・所属する「こぐま兄弟舎」の由来ともなっている。


感情の機敏を繊細に描きながらも、ドライで不条理なホラー作品を得意としている。

また、本人がファンとされるクトゥルフ神話などに影響を受けた、「得体の知れない、そこにいるかもしれないもの」を描くことが多い。

特に初期のホラー作品における演出・脚本のテクニックは「小中理論」としてまとめられ、多くの作家に影響を与えた。


アニメ作品では意外にも子供向けとされる作品に参加することが多い。例として『デジモンテイマーズ』『ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー』などがある。

メイン脚本やシリーズ構成として参加した作品は「鬱アニメ」と呼ばれることも多く、視聴者からは日常と非日常の対比、内面的で独特の浮遊感を持ったストーリーなどが特徴として挙げられている。


近年は作家としての活動が中心である。2017年に「山木満雄」名義でTwitterアカウントを開設。のちに本人の名義に改められ、活用されている。


Macintoshの熱心な愛好家(マカー)である。また、(ホビーとしての)ドールカスタム・自作に凝っており、岩倉玲音のカスタムドールを発表したほか、ドールメーカー「ノアドローム」と共に『Malice@Doll』という作品を制作している。


音楽にも造詣が深く、#3b3オーケストラというバンドでベースを担当している。また、現在はあまり言及することはないが浅田真央の大ファンであった。BABYMETALにも注目を寄せており、浅田真央・BABYMETAL両方について論考するブログを開設している。


2009年の『地獄少女 三鼎』を最後に脚本家としての活動をほとんど停止しており、一線を退いたかのような仕事が多くなっていた。

2016年始動予定の『師匠シリーズ』映像化プロジェクトにて久々に脚本として参加する事が発表されていたが頓挫してしまい、その後は実写映画『VAMP』の原作・脚本や小説『ウルトラマンティガ 輝ける者たちへ』の執筆など、テレビ以外の媒体での作品発表がメインとなっている。


活動停止していた理由に関しては、ユリイカのコラムによると「アメコミ由来の『ユニヴァース』設定や異世界転生など、世界観をぶち壊しにする作品の台頭に辟易したから」と述べている。


作風編集

「日常に徐々に侵食してくる非日常」を好み、常に人間の目線で話が進み、現出した非日常に対する登場人物のリアクションを拾ってドラマを描いていくのが特徴。

反面、テンプレなRPG的世界観のファンタジー、近未来や歴史ものは苦手としており、作品もそれらのジャンルを忌避したものが多い。

ホラーを描くにあたって全く理解不能な圧倒的暴力性を持って、その体験者が実感する恐怖こそが最も恐ろしいとしており、その恐怖の正体や目的が分からないまま完結させることも多い。

いきなり途中から始まる、固有名詞や専門用語を多用する、明け透けで時には言葉の使い方すら間違った生っぽいダイアローグが特徴。

その他、あらゆる事象に「リアル」なのではなく、あくまで「リアリティ」を追及するべく砕身している。

それらを描いていくにあたり、作品ごとに新たな設定を考えるよりも、多くの作家によって拡張された神話体系を持つクトゥルフ神話を導入した方が合理的であるとしており、多くの作品でその要素を盛り込んでいる。

また、そもそも上記したような「人間には理解の及ばない不条理な恐怖」というテーマは、クトゥルフ神話の作品群は勿論の事、その生みの親たるラヴクラフト作品全般における特徴でもあり、作風や嗜好・思想と相性が良い題材という理由もあるかと思われる。


そのため一部のファンからは「クトゥルフ信者」「何やらせてもクトゥルフにしたがる」などと冗談混じりに言われる事もあり、本人も多くの場合は好みでやっているが、『デジモンアドベンチャー02』唯一の参加回かつ屈指のホラー回「ダゴモンの呼び声」に関しては製作側から依頼されてクトゥルフ風にしたのであって、「無理矢理ねじ込んだ」と一部から言われている事には否定している。


また、キャラクターの心理描写自体は丁寧なものの、作品全体としてはクールで抑揚の効いた印象を持たれる事が多い。

ウエットだったり、感情移入させる様なドラマは不得手との事で、そのタッチは業界内外から「ドライ過ぎる」と評されている。

ストーリーテリングについては、通常用いられる帰納法(予め結末を想定する方式)を酷く嫌っており、

一つずつアイデアを積み上げていく演繹法でなければ面白いものはできないと語っている。

キャラクターの設定についても、必要に応じてライブ感で決めていく事が多い。

脚本は自分の出したプロットから作っていきたいという姿勢から、プロットを各脚本家に配ってストーリー全体をコントロールする「シリーズ構成」という役職には懐疑的で、自分がその立場を務めた場合は、参加する脚本家に話数の前後の繋がりも含めてプロットから考えて貰い、シリーズの縦軸として必要な事を適宜追加していくというスタイルを取っている。


また、頭の中で場面を完全に思い描かないと書けない体質であり、擬音を多用し、ほとんど字コンテに近いト書きを入れている。

本来は邪道とされる作法であり、難色を示す監督や演出家も少なくない。


MBSの丸谷嘉彦プロデューサーは小中を「天才肌」と評価して認めているが、喧嘩するとブチギレるタイプであると語っている。

自らの正当性を主張するためには徹底的に議論をする事も辞さず、『ウルトラマンティガ』の第3話「悪魔の預言」の打ち合わせにて、ウルトラマンのキャラクターの方向性を巡り、当時既にベテランであった村石宏實監督を相手に一歩も引かずに大バトルを繰り広げたという話がある。その内容と言うのが村石監督がティガとキリエル人の預言者の対話シーンを書き足したところ、ウルトラマンが喋る事について反発し、強弁の余り机を強く叩いたというもの。

TBSの橋本洋二プロデューサーと仕事をした際も、「これほど作家に折伏された経験は無い」と苦笑いされたという。


以上のように、非常にアクの強い作風および人物であり、その独特の広がりを持つハイブローな作品に魅了されたファンもいれば、「ただの独りよがり」「意味もなく難解な作品にしている」と否定する者がいるのも事実である。

また原作付き作品を勝手に改変する原作クラッシャーな面もあるため辛辣な批評を下される事もし多い。

人によって評価が違うどころか、ある作品では小中の作風を支持する者も、別の小中が関わった作品を見てブチギレる事さえある程。


低年齢層をターゲットとした作品では、そういったテイストは極力抑えられ、その構成力や描写力がストレートに生かされるために高く評価される事が多い。



主な作品編集

オリジナルビデオ

ウルトラマンG(1990年) - 原案・脚本

ほんとにあった怖い話(1991年)

魔法使いTai!(1996年)

ウルトラマンガイア ガイアよ再び(2001年)

ふたりエッチ(2002年)


映画

楳図かずお恐怖劇場 「まだらの少女」、「DEATH MAKE」(2005年)

キノの旅(2007年)


テレビドラマ

世にも奇妙な物語「屋上風景」(1990年)

ギミア・ぶれいく「インスマスを覆う影」(1992年)

学校の怪談(1994年)

エコエコアザラク(1997年)

学校の怪談f(1997年)

ねらわれた学園(1997年)

学校の怪談G(1998年) - 総合構成

エコエコアザラク 〜眼〜(2004年) - シリーズ構成


ウルトラシリーズ

ウルトラマンティガ(1996年) - メインライター

ウルトラマンガイア(1998年) - シリーズ構成

ウルトラQ dark fantasy(2004年)

ウルトラマンマックス(2005年)


アニメ

アミテージ・ザ・サード(1996年)

鉄腕バーディー(1996年 - 1997年)

ゲゲゲの鬼太郎(第4作)(1997年) - 第89話のみ

吸血姫美夕(1998年) - 第20話のみ

ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー(1998年) - シリーズ構成・全話脚本

serial experiments lain(1998年) - シリーズ構成・全話脚本

バブルガムクライシス TOKYO 2040(1998年) - シリーズ構成

ガサラキ(1998年)

デビルマンレディー(1998年) - シリーズ構成

とつぜん!ネコの国 バニパルウィット(1998年) - 脚本 ※なかむらたかしと共同

魔法使いTai!(1999年) - シリーズ構成

THEビッグオー(1999年) - シリーズ構成

デジモンアドベンチャー02(2000年) - 第13話のみ

破壊魔定光(2001年) - 第7話のみ

デジモンテイマーズ(2001年) - シリーズ構成

Hellsing(2001年) - シリーズ構成

カスミン(2001年)

ラーゼフォン(2002年)

プリンセスチュチュ(2002年)

アストロボーイ・鉄腕アトム(2003年)

THE ビッグオー second season(2003年) - シリーズ構成・全話脚本

TEXHNOLYZE(2003年) - シリーズ構成

なるたる(2003年) - シリーズ構成

交響詩篇エウレカセブン(2005年) - 第16話・第30話

怪~ayakashi~四谷怪談」(2006年)

エア・ギア(2006年) - シリーズ構成

モノノ怪「海坊主」「鵺」(2007年)

神霊狩/GHOST HOUND(2007年) - シリーズ構成

GR-GIANTROBO-(2007年) - シリーズ構成

地獄少女 三鼎(2009年) - 第20話のみ

アンデッドガール・マーダーファルス(2023年)


webドラマ

拝み屋怪談(2018年)

拝み屋怪談Ⅱ(2019年)


ゲーム

ありす in Cyberland(1996年) - シナリオ

serial experiments lain(1998年) - シナリオ

吸血姫夕維〜千夜抄〜(2003年) - シナリオ構成

著書

ですぺらアニメージュにて2009年7月号より連載、中村隆太郎安倍吉俊との共同制作、徳間書店)

恐怖の作法:ホラー映画の技術(2014年、河出書房新社)


その他編集

小さき勇者たち~GAMERA~(小中兄弟が平成ガメラの企画構想を作り、後に角川が再利用した物が小さき勇者たち)


関連タグ編集

脚本家 小説家


関連リンク編集

公式サイト

こぐま兄弟舎公式サイト

公式Twitter

関連記事

親記事

脚本家 きゃくほんか

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 177

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました