概要
アメリカ合衆国のホラー小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが1936年に発表した小説。
あらまし
1927年の2月(同年の夏ともされている)、ロバート・マーチン・オルムステッドは寂れた漁港インスマスに来訪した。
だが、住民の異様な風貌に戦き、更に同地域に住む酔いどれの老人アレン・ザドックから、インスマスの奇異な栄枯盛衰を聞かされる。
その後、筆舌し難い経験からインスマスを逃げ出したオルムステッドは、すぐに政府にインスマスの調査を要請、要請を受けた政府は事実上のインスマス殲滅作戦を実行した。
インスマスを脱出したオルムステッドはその経験から保護施設に送られたが、約7年後の1930年にオルムステッドは従兄弟と共に行方不明になるのだった。
題材とした作品
映画
- DAGON…タイトルこそダゴンだが、内容は今作のリメイクである。
ドラマ
- 蔭洲升を覆う影…今作を日本に置き換えてリメイクしたもの。
ゲーム
- ネクロノミコン…フェアリーテールハードカバーより発売されたPC-9801のエロゲー。
- 斬魔大聖デモンベイン…第7話の「THE SHADOW OVER INSMOUTH」でモチーフとなっている。
漫画
- 宵闇眩燈草紙…寄群編でモチーフとなっている。
余談
主役であるオルムステッドの名前は作中では明らかにされておらず、後にオーガスト・ダーレスが発見したラブクラフトの創作ノートによって判明した(ただし、ダーレスはオルムステッドをウィリアムスンと名付けていた)。
オルムステッドにインスマスの内情を話したザドックは、後に消息不明になった(尚、ザドック自身はインスマスを離れてたがっていた為、脱出したと思われる)。
殲滅されたインスマスのその後は二極化しており、そのままゴーストタウンと化しているとも、ソフトウェア企業の城下町になったともされている。
関連タグ
インスマウスの影:表記揺れ。
……:オルムステッドの行方。