概要
世代 | 完全体 |
---|---|
タイプ | 聖獣型 |
属性 | ウィルス種/データ種 |
必殺技 | メディテーションキュア、マントラチャント(ウィルス種)/アシパトラヴァナ(データ種) |
所属 | デーヴァ、ウィンドガーディアンズ、ウィルスバスターズ(デーヴァ)、ナイトメアソルジャーズ(ウィルス種) |
デーヴァに属する聖獣型の完全体デジモンでチンロンモンの配下。モチーフになった干支は「卯」(デーヴァに所属していないウィルス種の方も十二支に結び付けられた設定を持つ)。
デーヴァバージョンはデータ種だが、ウィルス種として登場する個体の2タイプが存在している。現在はデータ種のほうが有名である為、令和のデジモンアニメにも割と早期に登場している(Dα-450ではウィルス種が何故かデーヴァ扱いされており、必殺技もデーヴァ版のそれとなっている)。
データ種は心優しい性格で庇護対象を傷つけるものに対しては一切の容赦をせず、両腕を宝斧(パオフー)に変形させて竜巻のように荒れ狂う「アシパトラヴァナ」で敵を葬り去る。
一方で、ウィルス種は体内に流れる気を自在に操る(『ゴーストゲーム』では他の物質にも適用できる設定になっている)柔剛一体の戦術を得意としていて、傷を瞬時に回復する「メディテーションキュア」や体をクロンデジソイド級に硬化させて放つ「マントラチャント」(マントラ(真言)+エンチャントが由来か)が必殺技。
なお、腹部に三対ある穴のような器官は『デジタルモンスターカードゲーム』(Bo-277)のフレーバーテキストによると、敵のデータを吸い取って退化させるためのコネクタらしい(尤も、ウィルス種の解説であるので、データ種にも適用されているかは不明)。
元ネタは安底羅大将だが、こちらはどちらかといえばウサギではなく、猿との結びつきが強い。安底羅大将とウサギは4番目に位置している故の人選なので仕方がないのだが。
両者を見分ける上でのポイントは次の通り。
部位 | データ種 | ウィルス種 |
---|---|---|
肩 | 白い | 赤い |
胸 | 梵字が書かれている | 結晶体がある |
腕 | 斧に変形する | 硬化させて敵を殴る |
マフラー | ある | ない |
登場作品
デジモンアドベンチャー02
CV:西村知道
劇場版である前編・デジモンハリケーン上陸!!/後編・超絶進化!!黄金のデジメンタルに登場。こちらはウィルス種デジモン。
はぐれてしまったウォレスのことを求めて暴走したチョコモンが、ウェンディモンからさらに進化した完全体デジモン。最終的にケルビモンへと進化を遂げる。
ウィルス種版はデータ種版に比べ神様的な意匠がなく、純粋な獣としての印象が強い。劇中でも素早い動きでブイモン達を翻弄した。
現在ではこちらの進化系統はほとんど取り扱われていない。(ウェンディモンの出番は多いけど。)
また、角は公式設定とは異なり、紫色になっている。
デジモンテイマーズ
CV:多田葵
スーツェーモン配下のデーヴァとして登場(デーヴァでは最後の登場となった)。
デジタルワールドで迷う小春に出会い、わがままを断りきれずテリアモン探しを手伝う。更にマクラモンの襲撃から彼女を護り、スーツェーモンの命令に背いたとして成長期のロップモンに退化させられてしまうも、小春のパートナーデジモンになる。データ種。デーヴァの中では唯一の生き残り。
退化後はほとんどこの姿は見せなかったが、印象的な場面では小春の力で完全体のこの姿まで一気に進化、戦線に参加している。
なお、第6話ではウィルス種のカードが登場している。
デーヴァの神域にある南門を守ってはいるものの、無理に立ち入ったりしなければ襲ってくることはないようだ。
進化前のロップモン以上にポーカーフェイスで必要以上には話さないが、デーヴァ時代から素直な所があり、座って小春の目線に合わせようとしたり、質問にはきちんと答えるなど設定通りの性格をしている。
デジモンゴーストゲーム
「仕事の邪魔をするなら…容赦しない」
CV:鈴村健一
第44話に登場。今回登場したのはウィルス種の個体で、ウィルス種が登場するのは初登場の02以来となる。
以前のピロモンよろしく、性懲り無くデジモンの力を使ったアコギなビジネスを思いついたジェリーモンと協同。気を操る能力を応用して様々な物を作り出し、彼女が清司郎の不在の間に独断で立ち上げた、一晩で完了する速達が売りの配達サイト「MY NO JELL」を運営していた。
常に3体1組で身体を縮小化させた姿で仕事を行っており、目撃者からは「ごほうびエルフ」と呼ばれている。
しかし気を操るとはいえ材料は必要で、その材料は建物の鉄分から供給されるため物品を作る度に建物が劣化し赤錆が発生、最悪の場合、建物の維持に必要な鉄分が足りなくなり倒壊してしまう。
しかしサイトを利用する者はそんな事態になっているとは夢にも思わず、明日の朝には欲しい物が必ず届くことからどんどん注文をしてしまう。これもビジネスの一環なのでキャンセルもできるが、サイトを立ち上げる際の規約で注文した本人のデバイスからしかキャンセルできない。
私立葉櫻学院の生徒である深津理久はこのサイトをよく利用しており、生徒達のリクエストに応えて様々な物を注文することで友達を作っていた。しかしエスピモンや瑠璃から今回のことに関する噂を聞き調査を行う宙に問いただされ、「ごほうびエルフ」について話す。
教えられた情報を元に宙は「MY NO JELL」で注文し、夜に寝たふりをアンティラモンを待ち伏せ、跡を追うと彼らが清司郎の部屋に入り込んだのを目撃し、そこでジェリーモンが一枚噛んでいた事を知る。
すると、深津が大量に注文した商品をアンティラモンが生成し続けた事で急速に寮が劣化し、大きく揺れ始める。移動中にアンゴラモンから事の重大さを知らされ、彼らを止めるべくキャンセルを求めるも正規の方法でなければキャンセルはできないと拒否。それでも聞かなかったジェリーモンはキャンセルしろと詰め寄るが、アンティラモンは実力行使で鎮圧を決行、気を操り本来の大きさへ肉体を変化させていく。
宙は合流した瑠璃と共にアンティラモンを食い止め、その間にジェリーモンは深津のパソコンでキャンセルを試みることに。
ベテルガンマモンとジンバーアンゴラモンはカノーヴァイスモンとラモールモンに超進化し対抗するが『メディテーションキュア』による高い再生能力と『マントラチャント』を用いた高い戦闘力に圧倒され、時間切れで退化させられてしまう。
アンティラモンによる最後の一撃が加えられそうになった瞬間、パソコンを見つけたジェリーモンが全ての商品注文をキャンセル完了し、間一髪でアンティラモンの攻撃を止めることに成功した。
話を聞くとデジタルワールドでも様々な物を作ってデジモン達を喜ばせていたようで、そこで出会った北斗からもこの能力を評価され、良かれと思って仕事に励んでいたため、彼らに悪気は一切なかった。
その後、注文した物を使って建物を元に戻し、戻ってきた清司郎の提案で彼らはリサイクル工場で働くこととなった。
その反面、アンティラモンの運営するサイトで生徒から信用を得ていた深津は、注文した物が消えたことで一気に信用を失うこととなった。
今回、声を担当した鈴村健一氏はデジモンシリーズでは、デジモンフロンティアにて木村輝一を演じたことで知られている。なお、輝一はロップモン系列の究極体であるケルビモンに操られていたという設定である。
今回の話は今までスカルグレイモンに並ぶ『暗黒進化の代表』と言われていたウィルス種のアンティラモンが主人公陣営と和解するという正に救済とも言えるお話であった。
デジモンストーリー
かつて一人のテイマーと共に、デジタルワールドに混乱と破壊を撒き散らすキメラモンと戦ったが、敗北して記憶を失い、ブラックアグモンの姿に転生していた。孤独に生きて来た生い立ちから、人間と共に成長していくデジモン達に嫉妬心を抱き、主人公に挑戦して来たが、敗北、捨て台詞を残して去っていった。
続く2戦目では主人公を見返すためにダークティラノモンに進化するも、またも敗北し、主人公に禁断の地「クロンこうざん」への行き方を教えた。その後クロンこうざんで究極体のムゲンドラモンに挑み敗死。記憶を失ってパグモンとして転生し、テイマー達の手を焼かせていた所に、バイフーモンの手引きで主人公の元に預けられる。当初はわがままな性格で主人公を振り回していたが、冒険を通じて主人公に信頼を置くようになり、バッドテイマーズの落としたデータコアのかけらでアンティラモンの姿を取り戻し、キメラモンを撃破した。この為、本作の実質的なパートナーデジモンは彼という事になる。
彼の語るところによれば、キメラモンとの戦いで昔のパートナーが恐れをなして逃げてしまい、信頼していたテイマーに裏切られた事がデータに深く刻まれ、ブラックアグモン時代の人格を形成したとの事。
アンティラモンに進化している時は本来の老成した口調で話しているが、たまにパグモンと同じ喧嘩っ早い口調になることも。明言はされていないが、恐らくウィルス種のアンティラモンだと思われる。
キャラクターベースはデジモンテイマーズのインプモンだと思われる。
デジモンストーリーサイバースルゥース
元ヤンの女性警官「伊達真希子」(CV:浅野真澄)のパートナーであるロップモンの完全体として登場。
デジモンリアライズ
月守千尋のパートナーであるロップモンの最終進化系という扱い。
究極体の姿が出ないまま完結したため、何に進化するかは不明。
デジモンサヴァイブ
CV:大空直美
加山シュウジのパートナーデジモン・ロップモンの完全体の姿。
進化
大抵、ロップモン系列の進化系として扱われているが、デーヴァがアーマー体から進化するという法則性に則り、同じウサギモチーフのビットモンが進化前に据えられる事もある(デジモンリアライズでも採用された)。
なお、旧デジカでは何故か愛情の紋章を使ってトゥルイエモンから進化するルートも存在した(Bo-670)。
進化元
ウィルス種
- ウェンディモン
- ガルゴモン/ハーピモン(バイタルブレス)
- ゴートモン(Bo-532)
- テイルモン(デジモンアクセルネイチャーゲノム)
- トゥルイエモン/デビモン/レキスモン(Dα-450)
- ノヘモン/ディアトリモン(Bo-1184)
デーヴァ
一部はウィルス種とも共通。
- トゥルイエモン
- パグモン(デジモンストーリー)
- アクィラモン/ペックモン(Dα-590)
- ウェンディモン(デジモンストーリーサンバースト・ムーンライト)
- エアドラモン(デジタルモンスター ディープロジェクト)
- ガルゴモン(デジモンストーリーサイバースルゥース)
- クロックモン/ケンタルモン(St-857)
- デビモン/ブラックテイルモン(デジモンワールド-next0rder-)
- ビットモン(Bo-62t)
- ハーピモン(バイタルブレス)
- プレイリモン(デジモンRPG)
- レキスモン(ハッカーズメモリー)
ジョグレス進化元
- エンジェモン+テイルモン(デジモンペンデュラムプログレス2.0)
- ウィッチモン+エクスブイモン(デジモンペンデュラムプログレス2.0)
- ウィッチモン+エンジェモン(デジモンペンデュラムプログレス2.0)
- ウィッチモン+アクィラモン(デジモンペンデュラムプログレス2.0)
- ウィザーモン+ソーサリモン(デジモンストーリーサンバースト・ムーンライト)
進化後
ウィルス種
デーヴァ
- ケルビモン
- ヴァルキリモン(St-821)
- カオスデュークモン(デジモンストーリー)
- セラフィモン/オファニモン/リリスモン(デジモンペンデュラムプログレス2.0)
- セントガルゴモン(Bo-77t)
- ディアナモン(デジモンストーリーサイバースルゥース)
- ディアボロモン(Bo-51t)
- ドゥフトモン(Re-122)
- ベルゼブモン(Bo-821)
- ベルフェモン(デジモンワールド-next0rder-)
- ホウオウモン(Bo-783)
- ミネルヴァモン(Bo-1182)
- ラピッドモン(バイタルブレス)
- レイヴモン(Dα-602)
ジョグレス進化
一部はウィルス種とデータ種共通。
- クイーンチェスモン(デジモンストーリーサンバースト・ムーンライト(サイバードラモンorクレシェモン+アンティラモン))
- チンロンモン(Dα-595(DRかWG完全体+デーヴァ))
- バイフーモン(Dα-598(MEかNSp所属の完全体+デーヴァ))
- スーツェーモン(Dα-601(NSoかWG所属の完全体+デーヴァ))
- シェンウーモン(Dα-597(DSかJT所属の完全体+デーヴァ))
余談
必殺技の名前はヒンドゥー教の地獄の一つに由来。
TCGバトルスピリッツではCB07『デジモン 決めろ!カードスラッシュ』では系統:完全体・神皇・想獣の黄色と緑の混色スピリットとして登場。「卯の十二神皇ミストラル・ビット」の効果をアレンジした効果を持つが、神皇・遊精・爪鳥であったミストラル・ビットから系統が変わっている。
なお、『テイマーズ』を反映してロップモンは超進化の効果でアンティラモンを含めた黄属性の完全体に進化できる。