天ノ河宙
あまのかわひろ
『デジモンゴーストゲーム』の主人公を担う少年で、私立葉櫻学院に通う13歳の中学1年生(後に2年生に進級)。
発明家の父・北斗と、難民支援の仕事で海外を飛び回る母親がおり、中学入学と同時に父が行方不明となった現在は学校の男子寮で寮生活(一人部屋)をしている。
最近噂の怪奇現象の確認に友人に付き合わされたある日、友人を襲う謎の怪物を目撃。
その夜、父が残したデバイス・デジヴァイスVを起動できた事によって、父から"弟"として託されたというヤンチャなガンマモンと出会いを果たし、デジモンの世界に足を踏み入れることになる。
服装は学生服ジャケットの下にパーカーを着る現代っ子タイプ。キービジュアルでは分かりづらく描かれているが、アニメでは左の耳朶に傷跡があるのが確認出来る。
優秀だが変人な父を幼少期より支えてきた為、大抵のことは自分で何とかしてしまう多芸なしっかり者で、程よい行動力と冷静さを兼ね備えている。
その為クラスメイトを初めとした他人からよく頼られており、本人も基本頼み事は断らないタイプ。
ただし工藤タイキのように積極的な人助け精神がある訳では無く、「しょうがないな」と呆れながらも手を貸してやるスタンスで、相手を極力甘やかさない様に心掛けてはいる。
非常に好奇心旺盛かつマメな性格で、今まで出会ったデジモンのことやデジタルワールドに関する情報は全てスマホにメモとして記録している。
他人を気遣える優しさも持ち合わせている反面、異性への興味は薄いらしく月夜野瑠璃を可愛いと言う小鳥遊優人から同意を求められた際は不思議そうな顔をしていた(この辺りは瑠璃や清司郎も同様で、お互い異性として意識しているような素振りは一切見られない)。
寮住まいではあるが、現在でも定期的に自宅に帰っては掃除などの管理を行っている様子。
たとえ自らに危害を加えようとするデジモンで倒さず話し合いで解決を試みることが多く、改心したデジモンが後の人間界でも暮らせるよう積極的にバックアップも行う。逆にデジタマに戻す様な「死」の繋がりが強い行動を避けていて、ここぞと言うときに思い切った行動へ移しにくく、彼の長所でもあり短所でもある。
その姿勢をモリシェルモンからは「甘ちゃん」と切り捨てられており(宙の場合は相手を哀れんでいるというよりガンマモンの手を汚させたくないという気持ちが大きいため、良くも悪くも「兄」としての愛情の表れとも言える)、ジュレイモンやレアレアモンの戦いの際に躊躇ったり、第39話でデジモンでも特に危険性の高いギュウキモン(リュウダモン)を連れてしまった事で、合宿に参加した生徒たちをギュウキモンへと変貌させる事態に発展させてしまっている。
また第6話にて音痴である事が判明。「呪いの歌」と称されるほどの音痴ぶりで本人は極力歌う事を断っている。ただ彼の歌を聴いたセイレーンモンの心に響き、和解するきっかけになっている。
ちなみにソロキャンプ趣味があることが9話で仄めかされていたが、16話では実際にガンマモンを連れてキャンプを楽しんでいた。その時川釣りの腕も披露しており、アウトドアにも精通している模様。
ラーメンのちょい足し用にニンニクのラー油漬けを作る、小学生の頃は廃線跡を巡るツアーにハマっていたなど、意外にもマニアックな面も持ち合わせている。
手先の器用さからピッキングも得意としており、簡単なアナログ錠なら容易にこじ開けてしまう。
第61話では、自身のデジヴァイスでエスピモンをホバーエスピモンへと進化させており、戦闘中にはホバーエスピモンとのシンクロも果たしている。軍団として複数のデジモンを率いていたデジモンクロスウォーズや、デジモンアドベンチャー02のデジモンカイザーといった例外を除けば、アニメでパートナー以外のデジモンを進化させた初の事例となった。
完結後は新しいデジタルワールドとリアルワールドを繋ぐ活動をしているようであり、その姿はデジモンアドベンチャー02最終話の八神太一(デジタルワールドとリアルワールドを繋ぐ外交官になった)を彷彿させる。
出会った当初は破天荒なガンマモンに手を焼いていたものの、交流を重ねる毎に実の兄弟のような深い絆を育んでいく(実際、遊園地で遊ぶ二人を見て瑠璃は「本当の兄弟みたい」と呟いていた)
ガンマモンには食事はもちろんのこと歯磨き・教育・トイレまで躾けており、日常生活を送るにあたって「約束」と称した決まりごとを定めている。
ちなみに現在判明している内容が、その1「悪いことをしたらごめんなさい」、その3 「スマホは噛まない」、その4 「掃除機も噛まない」、その6 「タブレットは噛まない」、その10 「先輩の部屋でも噛まない」など噛み癖に関することが多い。
ガンマモンを叱る時は上記の「約束」から引用して叱ることが多く、逆に感情的になって怒ることは一切しない。
40話でガンマモンが反抗期になった時も戸惑ってはいたものの、普段通りの優しい態度を崩さずに接していた。
学校のある平日は特待生で授業免除の特権を持つ東御手洗清司郎の部屋にガンマモンを預けているが、清司郎に予定のある時は学校にも連れて行っている。
19話でガンマモンが「はじめてのおつかい」に挑戦した際は、心配するあまり清司郎とジェリーモンにも協力を頼んだ上で跡を付ける等のやや過保護な一面を見せた。
21話ではアルケニモンに捕まったガンマモンが目の前で捕食されそうなり、今までにない形相で激しい怒りを露わにするなど要所要所でガンマモンへの深い愛情が見受けられる。
暗黒進化と思われるグルスガンマモンに関しても初登場時はひどく動揺していたものの、後に「もう一度会えば何か分かるかも」と発言するなど決して嫌っているわけではない。
21話で再登場した際には自分から名前を呼んで歩み寄ろうとする姿勢を見せるが、その前に本人には拒絶されてしまったため、現在でも対話らしい対話には至っていない。
その後オボロモンの回で進化した際は多少宙が認められたのか兄貴と呼ばれたりした。
25話ではヴァンデモンの策略によりベテルガンマモンのダメージが自分にも伝わるように仕組まれてしまうが、その際に激しい痛みに耐えながらも「二人で乗り越える」という言葉を掛けることで暗黒進化しかけたベテルガンマモンをカノーヴァイスモンへと超進化させた。
ガンマモンが戦闘不能に陥った際は真っ先に飛び出して庇う姿勢を見せることが多く、ガンマモンとの関係は「共に闘うパートナー」というよりも「自分が保護すべき家族」と形容した方が近い。
実際、28話でアシュラモンに顔を奪われた際は(間接的ではあるものの)本心からガンマモンを自分が守るべき弟だと思っていることが発覚した。
56話では、クズハモンに穢れを取り除くと言われ、拘束されるとガンマモンがワープ進化してカノーヴァイスモンになり、戦闘になるも、究極体であるクズハモンに圧倒され、カノーヴァイスモンになれる時間のタイムリミットが近づいてきた時、カノーヴァイスモンは
「今までの日々は穢れてない!」と強い感情によって究極体であるシリウスモンに究極進化の極地へと至り、クズハモンを倒した。
ガンマモンへの細やかな気配りやその姿勢から、キャスト陣からは「保護者の鑑」と評されていた。
宙役の田村曰く「兄弟というよりは親子」、ガンマモン役の沢城曰く「お兄ちゃんのようでもありお母さんのようでもある」とのこと。
天ノ河宙を演じる田村はかつて『デジモンアドベンチャーTri.』の泉光子郎を演じていた。
(因みに宙の使っているパソコンには、光子朗のノートPCと同じあのパイナップルのマークがついていたりする。)
アニメでは『デジモンセイバーズ』の大門大以来2人目のゴーグルを身に着けていない+(アプモンを除けば)名前のイニシャルが「タ」or「ダ」でない主人公。
現在登場しているメインキャラクターの人間の中では最も身長が低く、異性かつ同い年である瑠璃と比べてもかなり小さい。
正確な身長は不明だが、38話で女子生徒が着る予定だった衣装がぴったりだったことから同年代の中ではかなり小柄な部類なのではないかと予想される。
ちなみに友人のコタロウ曰く、「(和装が)やけに似合う」とのこと。
また件のデジヴァイスとdimは、予備としてもう二つ存在しており、その後主要キャラである瑠璃や清司郎に渡される事になる。
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