概要
凶悪で残忍な堕天使型デジモン。
ダークサイドに堕ちる前はエンジェモンのような天使型デジモンであった。
誕生当時はデジコアの概念がなかったのが、『デスクロウ』は相手の心臓をえぐる技となっていた。
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
漆黒の衣に身を包んだ堕天使型デジモン。元々は光り輝くエンジェモン系デジモンだったが、デジタルワールドの空間の歪に存在するダークエリアに堕ちたことにより堕天使となった。その証である悪のマークが胸に大きく浮かんでいる。
狡猾で凶悪な性格だが、非常に優れた知性の持ち主でもある。深紅に輝く両眼に見つめられたものはマインドコントロールされ、デビモンに支配されてしまうと言われている。
必殺技の『デスクロウ』は伸縮自在の両腕を伸ばし、相手の体を貫き通す。
活躍
デジモンアドベンチャーVテイマー01
ネオの配下として登場し、オーガモンとのジョグレスでスカルサタモンへと進化した。
デジモンアドベンチャー
CV:塩沢兼人、置鮎龍太郎(2013年リリースのPSPゲーム版での代役及びリメイク版)
ファイル島のボスとして登場。
元からの部下はオーガモンのみだが、無数の「黒い歯車」が格納されている「ムゲンマウンテン」に居を構え、デジモン達を凶暴化させる「黒い歯車」で(レオモン・アンドロモンなどの善良なデジモンたちまたは完全体デジモンを含め)幾多のデジモンを洗脳させ、世界を覆い尽くすことを目的としていた。
散り散りになった選ばれし子供達がファイル島に集結した際、手下のオーガモンを「デスクロウ」で黒い歯車に変え、大量の黒い歯車とともに吸収し巨大化する。
子供たちの成熟期デジモンすら寄せ付けない圧倒的な強さでなぎ倒すが、高石タケルのパタモンがエンジェモンに進化したことで形勢が逆転、デジヴァイスの光を極限まで集めた「ヘブンズナックル」を受け、敗れる。
しかし、それと引き換えに力を使い果たしたエンジェモンを死に際に侮辱し、ファイル島の向こうに自分以上の強大な暗黒の力を持ったデジモンが多数存在することを子供たちに伝え、消滅した。
彼の必殺技「デスクロウ」は後にアポカリモンが最終決戦時に使用し、八神太一達が所持している紋章のタグを破壊した。
ちなみに塩沢兼人氏によるキャラソン「Dark Wing~デビモンのテーマ~」が存在している。
デジモンアドベンチャー02
CV:平田広明
第19話に登場。海中の大渦にデータの残骸として上半身だけ出現。キメラモンの素材としてデジモンカイザーに回収されるが、カイザーに呪詛の言葉をかけたり、暗黒の力でキメラモンが暴走するきっかけを作った。
前作に登場した個体と同一かは不明。
デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~
ネオヴァンデモンの配下として多数登場。
デジモンクロスウォーズ~時を駆ける少年ハンターたち~
本筋には全く登場しなかったが、ラストでモブデジモンとして登場している。
デジモンアドベンチャー:
リメイク作のデジモンアドベンチャー:でも序盤のボスとして登場したが、黒い歯車の代わりにサウンドバードモンの音波で野生デジモンを洗脳し従えたほか、配下も完全体のメタルティラノモンや、同じ成熟期でも膨大なデータを吸収し圧倒的な力と驚異的な成長スピードを見せたアイズモンの様にかなり戦力強化されている。
長らく拠点らしき闇の中から出なかったが、第18話終盤に砂嵐で子供達を分断するとともに、残った太一とヤマトの前に砂でできた分身で宣戦布告する。更に翌第19話ではキーパーソンたる聖なるデジモンを手中に収めているらしき描写もされている。
また、同盟関係と思しき相手としてスカルナイトモンがいる他(しかも、彼を完全体に進化させた際の手元にとあるデジモンを彷彿とさせる物体が)、第23話で対峙した(この時見せた「デスクロウ」は設定の様に直接手を伸ばすのではなく、周囲の瘴気を固めて作った手でのひっかきになっている)際は自身も(半ば偶発的にだが)進化した姿として戦い、メタルグレイモンとワーガルルモンを圧倒する。
しかしネットワーク世界でアルゴモンを従えデータを収集していたカルマーラモンが倒され、送信に使っていたオブジェが破壊されると不調をきたし、その隙を突いたメタルグレイモンのギガデストロイヤーで体の大半を破壊され敗れた。…かのように思えたが…。
※ネタバレ注意!!
なお、
- エンジェモンのことを「かつての友」と呼んでいたこと
- トコモンが理性を失い暴れ回るダンデビモンを見て悲しむ描写があること
- パタモンがかつて闇堕ちしかけたことがあること
- デビモンの協力者であったダークナイトモンの正体がテイルモンであったこと
が判明し、そもそものデビモンの設定からも、彼もまた元々聖なるデジモンの陣営の関係者だったのでは?という疑惑が生まれていたが、第46話にてその詳細が判明。
実はデビモンは、古の戦いの後に闇に侵されたエンジェモンから抜け落ちた羽が一つの塊となって生まれた存在であり、いわばエンジェモンの半身と言える存在だった。
デビモンとダークナイトモンが協力関係にあったのも、元が聖なるデジモンのエンジェモン&テイルモン(エンジェウーモン)であったことを考えればますます納得である。
同話ではセフィロトモンの能力で肉体を取り戻してエンジェモンを闇に染めようと襲い掛かり、彼を暗黒進化させかける段階まで追い込むものの、「希望」を捨てなかったタケルの姿を見た事によって自らの象徴する「希望」の力の本質を見定めた事でエンジェモンが再起、彼の力によってその身に宿していた闇を払われ、再びエンジェモンと一つになってエンジェモンにホーリーエンジェモンへ進化するための力を与える事となった。
尚、エンジェモン自身は彼の存在を否定してはおらず、融合後もデビモンとしての人格はそのまま残っている。デビモンもデビモンでタケルとエンジェモンの希望の力を認めているようでもあり、考えようによってはデビモンが仲間になったとも言えるかもしれない。
その後、64話にて再登場、タケルとパタモンの夢の中に現れ、「巨大な破滅」の引き金となるデスモンの復活が近いことについての警告を行った。
更にこの際、デビモンの進化前がツカイモンである事、デビモンの誕生及び暴走の原因がデスモンであったことが判明した。
66話ではスカルナイトモンと共にアバドモンの攻撃からセラフィモンとオファニモンを守る形で登場、この際、ダンデビモンの力を理性を保ったまま行使している。
その後は「気まぐれ」と称して、人間界との境界に空いた穴から降り注ぐ「希望の光」をウォーグレイモンとメタルガルルモンに集約させオメガモンに進化させるための手助けを行った。
進化ルート
典型的な悪魔の見た目をしているというだけあり、強大な暗黒系デジモンのベースとなる事が多い。
悪魔系ルート
デビモン→スカルサタモン→デーモンの進化ルートが設定されたゲーム作品もある他、成長期をピコデビモンとしている作品もある。
ヴァンデモン系ルート
幼年期Ⅰ | 幼年期ⅱ | 成長期 | 成熟期 | 完全体 | 究極体 |
---|---|---|---|---|---|
ズルモン | パグモン | ピコデビモン | デビモン | ヴァンデモン | ヴェノムヴァンデモン/ベリアルヴァンデモン |
カードゲームにおいてはデビモンの部分をバケモンに変えても成立するルートである。
関連種
余談
この種に限らずデビモン系のデジモンはベースが先に作られてそれに合わせて進化前後が出来る事が多い。
例を挙げると
デビモンの場合:進化前としてツカイモンとピコデビモン、進化後としてネオデビモンとダンデビモン
レディーデビモンの場合:進化前としてブラックテイルモン、進化後としてリリスモン
となる。
デビモンが初登場した1997年「初代デジタルモンスター」の翌年発売の「デビルっちのたまごっち」に登場する「キングデビルっち」は、マイルドにデフォルメされたデビモンと言えるほどにデビモンとシルエットや大まかな身体的特徴がそっくりである。
ナニモンがデジモン化したおやじっちであることは比較的有名であるが、もしかするとキングデビルっちはその逆の「たまごっち化したデビモン」なのかもしれない…
関連イラスト
関連タグ
デジタルモンスター デジモン デジモンアドベンチャー 成熟期(デジモン)
エテモン ヴァンデモン ダークマスターズ:小説版ではデビモンはダークマスターズの部下であることが明言されており、彼が斃された直後にはピエモンが「失敗しおって」と毒づいている。