概要
ウィルス種のウォーグレイモンで、漆黒のボディと黄色のパイプが特徴。また、背部のブレイブシールドに勇気の紋章が無い等の差異がある。
公式設定
デジモンウェブ「デジモン図鑑」
“漆黒の竜戦士”として恐れられる、ウィルス種のウォーグレイモン。ウィルスバスターズのウォーグレイモンとは信条も主義も全て正反対であるが、彼なりの“正義”のために存在している。卑怯や卑劣なことを嫌い、同じウィルス種でも低俗なデジモンは仲間だとは思っていない。
どういった経緯でウィルス化してしまったのかは謎で、背中に装備している“ブレイブシールド”には勇気の紋章が刻まれていない。
必殺技はウォーグレイモンと同じ『ガイアフォース』だが、この世に存在する“負の念”を一点に集中させて放つ『暗黒のガイアフォース』である。
カオスグレイモン
デジモンワールド2に登場したウォーグレイモンの亜種で本記事のブラックウォーグレイモンに似ているが、背中に勇気の紋章がある他、胸の装甲はミリタリーグリーン、顔/肩、足回りの装甲がグレーになっているという違いがある。オーバーロードGAIAが作り出したカオスロード配下のカオス三将軍の一体。
活躍
デジモンアドベンチャー02
CV:檜山修之
アルケニモンの頭髪と100本のダークタワーが合成・変化して生まれた、究極体のダークタワーデジモン。
本来ならダークタワーデジモンが持たない筈の「心」を何故か持っており、公式設定通り卑劣な事は嫌う。
創造主であるアルケニモンとマミーモンには従わず、自分の存在意義を追い求め、第三勢力として、選ばれし子供達に襲い掛かる。最初はその圧倒的な力で大輔と賢のパイルドラモンを圧倒し子供達を絶体絶命の危機に追い込むも、「戦う相手に相応しくない」という理由でトドメを刺さずに立ち去り、その後は戦う相手を求めながらデジタルワールドを放浪。
道中でアルケニモンが大量のダークタワーで作り出した20頭のマンモン軍団(マミーモン曰く、彼らを約20頭も作成するのに200本のダークタワーを使ったらしい)を単機で撃破しながら心の虚しさを感じ始め、アルケニモンから「虚しさを感じるならそれは錯覚で、本来ダークタワーデジモンは自我を持たず、命令を聞いて動くだけの操り人形だから何も感じない。しかしお前を作る時にプログラムのカスが混じって心を持ったのではないのか?」と聞かされ、マミーモンからは「俺達に従えば虚しさは無くなるぞ」と言われる。
しかし、無意識に花を庇いながら最後のマンモンを倒すが、アルケニモン達の言葉が彼の心に深く突き刺さっており、何も考えずに生きられる花の命を羨みそれを踏み潰してしまう。
この後、太一のアグモンと出会い、「心は本当にある存在なのか?それとも錯覚なのか?」と問い始め、彼と話をする。ブラックウォーグレイモンは「強敵と戦う事が俺の使命なら心を捨てる」というが、アグモンは「誰かを思いやったり信じあう気持ちが錯覚ではない」「心があるなら物ではなく生きてる証だから仲間になれる」「心を捨ててはダメだ」と説得。最終的にアグモンから「僕達は友達になれる」と友好の印として握手をもちかけ、ブラックウォーグレイモンはそれに応じようとするが、アルケニモン達がホーリーストーンに傷をつけた瞬間、突然心の底に眠る闘争本能が覚醒し苦しむように飛び去り、ホーリーストーンを破壊。
ホーリーストーンを破壊する度に出現する竜型デジモンを「戦うべき相手」と決め、次々とホーリーストーンを破壊していく。途中、伊織から「心を持った相手と戦いたくない!」と説得を受けるが「俺は心など持ちたくはなかった!」と突っぱね、ブラックトルネードでホーリーストーンを破壊。
しかし、最後のホーリーストーンを守る子供達のパイルドラモン、シルフィーモン、シャッコウモンにとうとう膝をついてしまう。自身の生き方と違う生き方を歩む子供達に悲しみの言葉を叫びながらホーリーストーンを攻撃するが、出現した竜型デジモン・チンロンモンに軽くいなされ、「お前のような暗黒の存在が我が力を封じ、世界の調和を乱すのだ」と自分の本当の存在理由を知らされ、アルケニモン達に食い下がる。チンロンモンは 「自分の生きる目的は自分で探せ」と言われたブラックウォーグレイモンは、彼に感謝の言葉を述べながら悲しい叫びをあげてどこかへと飛び去っていった。
終盤、現実世界へ出現しアルケニモン達の生みの親・及川悠紀夫と対面。彼を消そうとするがアグモンに阻まれる。そして「ウォーグレイモンはこの世に2体要らない」とウォーグレイモン同士の戦いが始まった。途中、インペリアルドラモンの介入もあって引き分けに終わる(ブラックウォーグレイモン的には「負かされた」)。
そしてワームモンに「自分より強いものに倒される=死ぬことによって苦しみから開放されようとしている」ことを指摘され、「もっと悩んでよ!苦しんでよ!だって生きるってそういうことだもん!」と叱責される。アグモン達の言う悩む苦しみながら生きる姿を無様と一蹴するも、「自分も無様に生きてみる」という生きるテーマを見つけたブラックウォーグレイモンは、及川を殺すことを諦め去って行く。
そして伊織に手をかけようとする及川を止めに再び登場。ガイアフォースで攻撃するもオーラでかき消される。及川の体に纏う暗黒の力が伊織の祖父・主税を襲うが、身を挺して主税を庇い致命傷を負ってしまう(この時、及川の体に巣食うモノの正体に気づいていた)。
最期は自らの命と引き換えに光が丘のゲートを封印するために、大空に散った。
デジモンワールド リ:デジタイズ
こちらではX抗体の方が、久我ユウヤのパートナーデジモンとして登場。名前は「ブラック」。
ユウヤがGIGOのバックドアを使って育て上げた特別なデジモンで、主人公達のパートナーデジモンとは一線を画す存在。
自分に力を与えてくれたユウヤには、感謝の念と強い忠誠心を抱いている。
デジモンプロジェクト
デジモンプロジェクト2021【EP2:Digimon Identified Memory】のラストでバイタルブレスの出現と同時に人間世界に現れようとしていた。
【EP3:VITAL BRACELET Lab】でそのバイタルブレスを拾ったパルモンのテイマーがゲートを開けたことで【EP4:BE STRONG WITH YOU】でついに出現。
バルクモンを圧倒しその余波でパルスモンのテイマーをビルから落とすが、駆けつけたライズグレイモンとそのテイマーに助けられ、さらにパルモンとテイマーも加勢に加わりバルクモンもバウトモンに進化。
格闘戦や空中戦を繰り広げるがパルモンの一撃からライズグレイモンに乗ったバルクモンの雷撃踵を喰らい倒された。
本PVはバイタルブレスをテーマにした作品であり、現実の世界でも連動してレイドバトルとしてブラックウォーグレイモンが登場している(PV内でも扱いはレイドボスのようだ)。
余談
圧倒的な力。前作主人公のブラックバージョンという男のロマンを合わせ持ちながら、自身の「心」に葛藤するその姿は当時の自分の在り方に悩む小中学生の心を打ち、02シリーズ屈指の人気を得た。
以降彼を真似たのかブラックバージョンが多く現れることになるが、ドラマ性を備えたデジモンとなるとあまり多くないこともあってその人気を越えたものは未だにいない。
同じウィルス種であるメタルグレイモン(ウィルス種)とは育成ゲームやゲーム作品では進化ルートで繋がることになりそのままアグモン(黒)やグレイモン(青)の登場でブラックウォーグレイモンまでのルートが作られそれからしばらくしてブラックウォーグレイモン自身のジョグレス進化先にオメガモンズワルトも登場したことでデジアドのアグモンとは進化ルートも対になるようになった(見ての通りデジモン図鑑の表記通りだと言い方がバラバラである)。
関連イラスト
関連タグ
デジタルモンスター デジモン ブラックアグモン デジモンアドベンチャー デジモンアドベンチャー02 アルケニモン マミーモン
悪堕ち・闇堕ち:経緯は不明だが、公式設定では「ウィルス種に変異したウォーグレイモン」とされる。
カオスデュークモン:デュークモン(ロイヤルナイツの一体で、『デジモンテイマーズ』の主人公・松田啓人のパートナーデジモンであるギルモンの究極体デジモンでもある)の色違いであるため、本種と同様にテレビアニメで主人公を務めた究極体デジモンのダークサイド版と言える。ただしこちらはアニメには登場していない。
ベルゼブモン(デジモンテイマーズ)、ダスクモン(デジモンフロンティア):同じくデジモンシリーズにおいて、主人公側と敵対するダークヒーロー。生死の差異はあれど、最終的にはどちらも改心している点も同じ。
ミュウツー:共にアニメ版(『デジモンアドベンチャー02』と『ミュウツーの逆襲』およびその続編の『ミュウツー! 我ハココニ在リ』)でのみの関連ではあるが、互いに作られた命でありながら自らの存在理由や生きる意味について苦悩し、そして主人公達と敵対した存在。なお、ブラックウォーグレイモンは上記のようにその命を散らしてしまったが、ミュウツーの方はその苦悩に対して一応の解決をした後に旅立った。