わたしは誰だ…
ここはどこだ……
誰が生めと頼んだ!
誰が造ってくれと願った…!!
わたしはわたしを生んだ全てを恨む…!
だからこれは… 攻撃でもなく 宣戦布告でもなく
わたしを生み出したお前達への
"逆襲" だ
概説
任天堂の育成RPGのアニメ化作品である『ポケットモンスター』シリーズの記念すべき劇場版第1作目。
第1世代から最強ポケモンとして認知されるミュウツーを主軸とした物語。
ずばり『命』と『自己の存在理由』という非常に重いテーマを主題に掲げた作品で、明るい子供向けの作品である本シリーズでも、ことシリアスさでは歴代で突出している作品でもある。なお初代アニポケはとてもハードなテーマ(ミュウツーの生い立ちしかり、ガラガラの件しかり)を扱っていることでも有名。
そして「ミュウツーの逆襲」という副題にも「クローンや遺伝子研究への問いかけ」(さらにそれを踏まえての反出生主義)が暗に含まれており、子供向けらしく「絆の大切さ」を語りかけることが主題となる事の多い本シリーズでは珍しくテーマの比重を『命』に傾けており、そのことが功を相し、『大人も子供も楽しめる良作映画』として認知されることに成功している。
その一方、テーマの重さに見合ったハードな場面も散見され、特にラスト20分のポケモンたちの戦いはあまりの泥臭さにトラウマになった鑑賞者がいたほどで、解説に回っているジョーイさんやタケシたちの台詞も相まって、心に響くものは非常に重苦しい。
また、その最終盤における展開も涙腺崩壊に定評がある。
以後の劇場版シリーズの人気を決定付け、他の劇場版作品とは一線を画す独特な存在感を持つ作品であることから、放映から20年以上が経った現在においても『劇場版ポケットモンスター史上最高傑作』の候補に挙がるほどの不動の人気をなおも誇っている。
また、制作費3億5000万円に対し、観客動員数654万人、配給収入41.5億円(現在の興行収入でいうと72.4億円)という、当時までのテレビアニメシリーズの全ての劇場版や、『もののけ姫』をはじめとするスタジオジブリ製作の作品以外のアニメ映画としては、当時としては間違いなく日本一の大ヒットアニメ映画となり、その記録は16年後の『アナと雪の女王』が更新するまで続いた(なお、和製アニメ映画による記録更新は2016年に公開された『君の名は。』および2020年に公開された『鬼滅の刃 無限列車編』が果たしている)。
本作の脚本は、テレビシリーズの初代に脚本とシリーズ構成で携わり、ムサシ・コジロウ・ニャース(ムコニャ)の登場時の名乗りの口上や「やなかんじ~!」の決め台詞を生み出した名脚本家、故・首藤剛志氏の手によるものである。
この辺の裏話は以下のリンクにて読むことが出来るので、気になった人は是非どうぞ。
http://www.style.fm/as/05_column/05_shudo_bn.shtml
アニメ本編とのストーリーとの関連については、当初はTV版と連動し、劇場版の公開に先駆けてTVシリーズにミュウツーが登場し、ミュウツー及びストーリーの紹介を行う予定だったが、ポケモンショックの影響で実現できず、映画本編の冒頭で簡単に触れられるにとどまっている。
(のちに、ラジオドラマ『ミュウツーの誕生』や、ポケモンサイドストーリー『ミュウツー!我ハココニ在リ』を制作して補完している。)
その影響か、シゲルVSミュウツー(鎧)を描写した第62話「トキワジム!さいごのバッジ」(1998年9月17日放送分)からロケット団基地を破壊して逃亡する第67話「ライバルたいけつ!オーキドけんきゅうじょ」(同年10月8日放送分)までアニポケ本編に出演している。
2019年7月12日に、リメイク作である『ミュウツーの逆襲EVOLUTION』が公開された。
ポケモン映画恒例の嘘予告もこの頃から存在し、ポケットにファンタジーをバックにボイジャー、カスミ、ジョーイ似の少女が交流したり、ロケット団が戦艦に乗って登場するなどの展開が描かれている。
暗い影に隠れがちだが、ゴローニャが10まんボルトに敗れたり、ドンファンの映像デビュー作品だったりとシリアス面以外の見所も多い。
同時上映は『ピカチュウのなつやすみ』。
データ
完全版について
本作には「劇場公開版」と「テレビ放映での特別版」が存在し、特別版では物語冒頭に15分近くにもなる追加シーンが存在する。元となったドラマCDのシーンの再現率も高く、特にそこに登場するアイツーの存在は、劇場版で補完しきれなかったミュウツーの苦悩や人間への憎悪を理解する上で重要な役割を持つようなっている。
現在、テレビ放映版に3DCGシーンを海外で放映した際に追加したものに差し替えて『完全版』としており、DVDで再版された際にはこちらが起用されることとなった。
もうひとつの「逆襲」、そして「誕生」
上記完全版やドラマCDが放送されるより、そもそも映画が公開されるよりも、更に以前に小野敏洋が『電撃ピカチュウ』にて予告編ともいえる漫画を描いており、当時の『コロコロコミック』とムック本に掲載されていた。
しかし、映画のコミカライズとされているその内容は、実際はかなり映画と異なっている。
具体的に言えば、「ミュウツーの誕生」部分の内容がほぼ変わっており、アイツーも幼い日のミュウツーも存在せず、代わりに本編で開始早々吹き飛ばされたフジ博士が、この作品ではスポットライトを当てられている。
詳しいあらすじは以下のとおり。
ムック版あらすじ
南米、アマゾンの奥地にて、フジ博士は長年の夢である幻のポケモン・ミュウを発見する。不思議な力を持つミュウはマスターボールでさえ捕らえることができなかったが、博士はミュウに呼びかけ、博士の研究者としての純粋な心に触れたことでコンタクトを取る事に成功する。
しかし博士はかつて自身が学会を追放された原因である「ポケモン遺伝子改造計画」についてサカキに唆され、ミュウの遺伝子を改造し、史上最強のポケモンを生み出す研究を始めてしまう。
よこしまな心に憑りつかれた博士にショックを受けたミュウは彼の手元から離れ、その衝撃からフジ博士はますます遺伝子改造の実験に溺れ、遂にミュウツーを完成させる。
フジ博士はミュウツーを「愛しい我が息子」と呼び、サカキの言う事を聞き、ロケット団の為に働くように、としつけた。ミュウツーもこれに従った。
その後ミュウツーは、映画の冒頭のように、鎧を身に纏い、サカキの為に、しいては父親たるフジ博士の為に、ポケモン達を倒していった。
そして遂に、サカキは第二次計画としてミュウツーの量産化を宣言する。ミュウツーをプロトタイプに、心を持たない破壊兵器としてのミュウツーを大量生産し、世界を征服しようと考えたのだ。
いよいよ引き返せない所まで来てしまったと悟ったフジ博士は、ミュウツーの鎧を外し博士と研究所のすべてを破壊するように頼み込む。
博士を親と慕うミュウツーは反対するが、博士は学会からの追放など憎しみを原動力としてミュウツーを生み出した自身の過去を語り、サカキの恐るべき計画について語りだす。
その最中、博士はロケット団に連行され、最後に「こんな私を親と呼んでくれて、ありがとうミュウツー。」という博士の言葉を聞いたミュウツーは研究所を破壊。
親である博士を失ったミュウツーは悲しみに暮れ、憎しみから生み出され、ロケット団の命令のまま同じポケモンを傷つけてきた戦闘マシンの自分はもはや戦い続けるしかないと研究所の跡地で一人、泣き叫ぶのだった。
その後、ミュウツーはポケモンリーグ会場で、授賞式に乱入。クローンポケモンでチャンピオンを叩きのめすと、最高のポケモンマスターの名乗りの下、さらなる戦いを求めて会場にニューアイランドポケモン城への招待状をバラまいていく――
上記の通り、当時発行されていた本にしか載っていない漫画の為、探すのは困難かもしれない。
ミュウツーがフジ博士を親として、憎しみから生まれた戦闘兵器である自分はただ戦い続けるしかないというアニメやドラマCDとは違ったこの誕生譚の終わり、そして逆襲劇の始まりは、酷く切なく胸を打つ。この作品のミュウツーはその手で親を殺して失ったことで、同時に自分自身を失ってしまったのである。元々「予告編」として描かれた漫画なので、サトシ達がニューアイランドに向かうところで終わってしまっており、少しもったいない。
登場人物
レギュラーキャラクター
登場人物 | 声優 |
---|---|
サトシ | 松本梨香 |
ピカチュウ | 大谷育江 |
カスミ | 飯塚雅弓 |
トゲピー | こおろぎさとみ |
タケシ | 上田祐司 |
ロコン | 愛河里花子 |
ムサシ | 林原めぐみ |
コジロウ | 三木眞一郎 |
ニャース | 犬山犬子 |
サカキ | 鈴置洋孝 |
ジョーイ | 白石文子 |
ジュンサー | 西村ちなみ |
ナレーション | 石塚運昇 |
ゲストキャラクター
登場人物 | 声優 |
---|---|
ウミオ | 高木渉 |
ソラオ | 古谷徹 |
スイート | 佐藤藍子(特別出演) |
ボイジャー | 小林幸子(特別出演) |
海賊風トレーナー | レイモンド・ジョンソン(特別出演) |
フジ博士(ドクトル・フジ) | 秋元羊介 |
フジ博士の妻 | 安達忍 |
アイツー | 氷上恭子 |
科学者 | 小西克幸、芝原チヤコ、小桜エツ子、玄田哲章 |
調査員 | 辻親八、麻生智久 |
研究員 | 宇垣秀成、鈴木琢磨、陶山章央 |
ミュウ | 山寺宏一 |
ミュウツー | 市村正親(特別出演)/森久保祥太郎(完全版『ミュウツーの逆襲』・幼少期) |
ストーリー
悪の秘密結社『ロケット団』によって、幻のポケモンの化石を元に生み出された「いでんしポケモン・ミュウツー」。
彼はロケット団に利用される日々を過ごしながらも、自分が生まれた研究所での体験から「自分が生まれた理由」に苦悩する日々を送っていた。
そしてある時、遂にロケット団を脱走。私欲の為に己を生み出した者への怒りは限界を超え、自分の生まれた研究所の跡地で人類への"逆襲"を決意する…!
それからしばらくしたある平原。
サトシはいつものようにトレーナーとのバトルに挑み、見事に勝利を収めていた。
その後、カスミやタケシたちと昼食を採ろうとしていたときに一体のカイリューがサトシのもとを訪れる。
カイリューが持ってきたのはホログラムによるメールで、そこに映った美女がサトシを"優秀なトレーナー"と見込んで自分の主人のもとに招待したいというものだった。
自分が認められていることに喜んだサトシはメールに"YES"と返答し、案内にあった港へと向かうこととなった。
それが、"逆襲"の招待状とも知らず…。
用語
ニューアイランド
かつてミュウツーを作り出した科学者の研究施設が存在していた島。
一度は覚醒したミュウツーによって研究所は破壊されるが、人間への逆襲のために跡地をミュウツー城として再利用し、波止場のポケモンセンターからジョーイさんを拉致し、使用人にしていた。
その後、腕に覚えのあるポケモントレーナーを呼び寄せ、嵐の海を超えてきたトレーナーのポケモンから遺伝子を採取し、コピーポケモンを作るために研究所の設備を使用している(要は上述の行動は我々がポケモンの厳選行為をするようなもの)。
『ディアルガVSパルキアVSダークライ』のパンフレットに掲載されたタウンマップではナナシマとオレンジ諸島の中間あたりに位置しているらしいことがうかがえる。サトシたちはどんだけ長距離を航行したんだとか突っ込んではいけない。
なお、ソラオはピジョット、ウミオはギャラドス、スイートはジュゴン、サトシ一行はロケット団のゴンドラが難破した後はゼニガメとヒトデマンの力を借りて海を渡っている。
ミュウツーボール
ボタン部分が目玉になった黒いスーパーボールやマスターボールじみたボール。
ミュウツーの指令通りに動く自律稼働型で、トレーナーのポケモンをボールごと奪ってしまう恐ろしい性能を持つ。
なお、コピーポケモンの製造に使われたポケモンたちは解放されて、コピーポケモンとの全面対決になってしまう。
コピーポケモン
ミュウツーボールで捕獲したポケモンたちの遺伝子を基に作り出したクローン(ニャースのみ抜き取った体毛から生成された)。
培養も急速に行われ、進化の過程を無視してオリジナルとほぼ同じ姿や同等以上の能力を持って誕生する。但し、カントー御三家の最終進化にはアザ、ピカチュウの耳にはギザギザした模様が存在するなど一部の個体にはオリジナルとの差異がある他、ニャースの会話能力はニャースの努力の産物であるため、引き継がれていない。
また、性格に関してもオリジナルと同じとは限らない(コピーピカチュウは性格が荒めで、コピーニャースはマイペース。一方でコピーコダックは性格が全く同じである。安定のコダック)。
しかし、彼らもまた命を有した生き物に変わりなく、コピーニャースは周囲が戦いを始める中、唯一戦いを放棄し、やがて傷つけ合っていたコピー/オリジナル共に戦いの虚しさを悟ると涙していた。
なお、オリジナルとコピーの全面対決のきっかけはミュウツーの挑戦に対し、島を訪れていたミュウが「技を使わずに正面からぶつかれば本物はコピーに負けない」と応じたから(つまり、原因の半分はミュウの気まぐれにある)。
『我ハココニ在リ』ではコピーニドクインとコピーサイホーンに子供が生まれているあたり、生殖機能は存在すると見ていいだろう。それにしてもタマゴ未発見のニドクインがニドランではなく、ニドクインを生んでいるなど色々とツッコミたい事はあるだろうが、気にしてはいけない。
ただし、トゲピーはコピーを回避している。流石に赤ん坊を争いに晒すことは出来なかったか。
研究者達の都合で生み出され、その出自に苦悩し、憎しみを見せていたミュウツーがコピーポケモンを製造した事で嫌悪している研究者達の行動をなぞってしまったのはあまりにも皮肉過ぎるという他ない(そもそも初期のアニポケ自体がゲームの設定に疑問を投じる側面があった為、ミュウツーがトレーナーの真似事をするシーンもその一つになっているのだろう)。
冒頭ではフシギダネツー、ゼニガメツー、ヒトカゲツーも登場しているが、生命を保つ事が出来ずに死んでしまった。本編に登場する個体はその完成形というべきだろうが、よりにもよってそのクローン技術を完成させたのは造られた存在であるミュウツーなのもまた、皮肉じみている。
ピュアズロック
『我ハココニ在リ』で登場。ジョウト地方にある大渓谷でモデルはエアーズロック。
悪天候とドーナツ型の岩壁に守られた手付かずの自然が残っており、生命の源となる物質が含まれた水を讃えたクリア湖からはピュア河が流れている。
コピーポケモンたちはここを安住の地に定めており、事故が起これば救助活動によって自分たちの存在が勘付かれてしまうと考えたミュウツーが事故に遭いそうになった人々をサイコキネシスでこっそり助けていた。
しかし、ロケット団の侵攻によってこの場所も追われてしまうことに……
オマージュなど
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
劇場版公開から17年後、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』にミュウツーが再参戦することが発表されたPVの海外版のタイトルが、『ミュウツーの逆襲』の英語版のタイトルでもある“Mewtwo Strikes Back!”となっていた。やはり、ミュウツーといえばこの作品を思い浮かべる人は多いようだ。
ポケモンGO
映画公開からおよそ20年後に展開されたアプリゲーム『ポケモンGO』では、EXレイドバトルに参加するには特定の条件を満たしたプレイヤーに対して送付される招待状が必要という仕様になっていた。
このEXレイドの第1弾に選ばれたのがミュウツーであったことから、一部では「『ミュウツーの逆襲』のオマージュのようだ」と言われた。
コロナ禍の影響もあり、2020年を最後にEXレイドバトルは行われなくなった(代わりにエピックレイドという類似のレイドバトルが開催されるようになった)が、2022年現在ではミュウツー自身がある意味では夏の名物として毎年のように専用技を引っ提げてレイドバトルに帰ってくるようになっている。夏はポケモン!
また、リメイク版の公開に合わせて、特別なポケモン扱いとしてカントー御三家、ピカチュウのコピー体が参戦。
カントー御三家はレイドボスとして登場し、レイドバトルで勝つと入手することができた。この3体は確定で御三家の専用技である「ハードプラント」「ブラストバーン」「ハイドロカノン」を覚えている。これらの技はリメイク版でも一切使用していないので、正真正銘『ポケモンGO』オリジナルの要素と言えるだろう。なお、あくまでコピーであり通常の個体とは別物という扱いであるためなのか、残念ながらメガシンカには対応していない。そのため、メガシンカが戦闘においても重要な意味を持つようになった現在ではただのコレクション用のキャラに成り下がってしまっているのが残念な点と言える。
一方のピカチュウのコピーは、1日1回、GOスナップショットでポケモンを撮影すると入手できるという、ドーブルと同じシステムでの実装となっている。
MV『Celestial』
イギリスのシンガーソングライター:エド・シーランがポケモンとのタイアップとして2022年に書き上げた楽曲で、当時の最新作であった『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の挿入曲(エンディングテーマ)にも採用された。
MVの終盤で、夢の中でサトシを想起させる格好のポケモントレーナーになったエドが、『ミュウツーの逆襲』の展開を追体験する様子が新規に描き下ろされたアニメで描写されている。とはいえ、まったく同じではなく、エド以外のトレーナーが1人も見当たらない、コピーポケモンがいない、なぜかエドの手持ちがガラル御三家になっている等、アレンジされている部分もある(エドの手持ちがガラル御三家なのは、エドの出身国であるイギリスがガラル地方のモデルになったからかもしれない)。
また、このシーンは“We were made to be nothin' more than this”「生きていくために、それだけのために僕らは生まれた」という歌詞が歌われるタイミングと重ねられており、自己の存在理由に苦悩していた劇場版のミュウツーへのアンサーと取れる演出にもなっている。
余談・ミュウツーと『ボール』技
本作の劇中でミュウツーは丸いエネルギー弾を飛ばす技を多用していた。
だが、第一世代のポケモンではそれらしいニュアンスの技が見当たらず、劇中でミュウツーも技名を明言していなかったため、当時の視聴者の間では「あの攻撃はいったいなんだったんだ」と軽く議論になった。
その後、ゲームが第二世代に突入。新技としてゴーストタイプだが「シャドーボール」が登場し、ミュウツーも習得できるようになった。さらに、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』にプレイアブル参戦したミュウツーもシャドーボールを使用していた(応用らしきオリジナル技としてシャドーマシンガンというものもある)。
その結果、後付けという形ではあるものの「あの技はシャドーボールだった」ということで議論は一応の決着を見たのだった。(劇場版恒例の冒頭のポケモンバトルで金銀初登場のドンファンがひと足先にお披露目出演していたことなども根拠として挙げられる)
だが、最近になって「あの技はサイコウェーブ」とする資料も出て来ており、再び混乱を招いている。
初代ポケモンではサイコウェーブは黒い「波」の塊を相手にぶつけ、その塊が当たったら画面が振動する、という技だった、また作品によって攻撃方法がまちまちであり 『サン・ムーン』では見た目が球体とも取れなくはない形状となっている。
しかしながら実際のゲームではミュウツーにサイコウェーブを覚えさせても威力固定の技のため実戦ではあまり使い道は少ない。
『ポッ拳』にてダークミュウツーが使用する技にサイコウェーブは球体の遠隔攻撃技が可能な技(様々な形状変化が可能な技)として描かれている。
またアニメ版とゲーム版で技の威力や攻撃方法も異なる(例として「おにび」が状態異常ではなくダメージを与える技として使われていたことがあるなど)。
また、他の技候補としては第5世代になって配布個体が何故か覚えていた「エレキボール」説、第4世代以降存在する技「エナジーボール」説、技のエフェクトが意識したかのように球体になっているミュウツー専用技「サイコブレイク」説などがあるが、どれも推測の域を出ない。
リメイク版『ミュウツーの逆襲EVOLUTION』の特別前売券購入特典である『逆襲のミュウツー』はシャドーボールを覚えているため、こちらではシャドーボールであるという設定に変更されているようだ。
関連イラスト
関連タグ
ミュウツーの誕生 ミュウツー!我ハココニ在リ ミュウツーの逆襲EVOLUTION
セレビィ 時を超えた遭遇:ムコニャ以外のロケット団のメンバーと特殊なモンスターボールが登場する劇場版繋がり。同作に登場するロケット団のメンバーは自身のエゴで反乱し、自作のダークボールでセレビィを操って大暴れさせている。
名探偵ピカチュウ:ミュウツーの細胞から作られた薬品とそれを悪用せんとする者が登場しており、これを阻止しようと奮闘する主人公の活躍が物語の主軸となる。ちなみに、2019年に公開された実写版では明確に本作をオマージュしたと思われるシーンが多数あり、ミュウツーに関しても本作と同一の個体だったのではないかと思わせるような描写がある。
ミュウツーの逆襲→ルギア爆誕