曖昧さ回避
- 『ポケットモンスター』シリーズに登場する悪の組織。本項で解説。
- 上記組織のアニポケ版。→ロケット団(アニポケ)
- お笑いコンビのロケット団→ロケット団(お笑い)
- 『アイドルマスターミリオンライブ!』でのトリオユニット→ロケット団(ミリマス)
- もしかして→ロケット弾
概要
主にカントー地方・ジョウト地方を拠点に暗躍する犯罪組織。別名「ポケモンマフィア」。
同地方にアジトを構えて世界征服を目論み、各地でポケモンを利用した悪事を働いている。現実のポケモン界隈でも、悪事で便益を得る者の代名詞として「ロケット団」という言葉が使われることから、いかに印象的な言葉かが分かる。
黒をバックにした赤い「R」のマークがシンボルで、首領はトキワシティジムリーダーも務めるサカキ。
ポケモンを利用した悪事や犯罪行為によって、世界征服(というより組織の縄張り拡大)や金儲けを目論む犯罪集団。特定の思想的野望などは持たない、かなり現実的な犯罪組織。
ボスであるサカキが表向きは普通のジムリーダーとして世間に正体を隠してジムを経営していることや、組織の重要組織を敢えて目立たない田舎町で隠れて建造するなどの隠蔽工作、スロットゲームのようなギャンブルを資金源にしたりポケモンの乱獲および他トレーナーからの略奪(先述のゲームコーナーの景品にされている事も)、ポケモンの殺害を行って体の一部を闇市場に転売するなど金儲けに関しては手段を選ばないことなどからヤクザやマフィアがモデルと思われる。そのほかのテンプレート的な悪の組織としての要素は『仮面ライダー』のショッカーなどに由来すると思われる(特に、団員の制服はグローブ・ベルト・ブーツ等、明らかに特撮などに登場する戦闘員のテンプレがモデルになっている。また、ベレー帽を被っているのも初期のショッカー戦闘員が元ネタになっている可能性がある)。
協力者に大企業の科学者が大勢いることやポケモンリーグと通じていたことから現実のヤクザと同じく様々な組織と裏で関係を持っていたようである(もっとも、作中の会話を読む限り、ポケモンリーグはサカキの裏の顔を知らなかった可能性が高い)。
ポケモンシリーズにおける「悪の組織」の元祖であり、他の悪の組織がテロリストや宗教団体、単なる不良集団なのに対してその活動内容は非常に現実的である。
FRLGでは5の島に秘密倉庫を持っており、「いてだきのどうくつ」でポケモンを乱獲してはここに収監している。
外様の研究員と思われるスミオ(やたらボスの内情に詳しい為、実はそれなりの地位にいた人物である可能性が高い)はサファイアを奪ってロケット団に売りつけようとしたが失敗し、後を付けてきた主人公に敗れてナナシマでの活動拠点も制圧されてしまったのだった。
なお、倉庫のパスワードは「カブトはとぶか」、「またまたタマタマ」と回文になっている。
また、トキワの森のBGMはロケット団アジトのBGMと一部曲調が共通しており、関連は不明。
(派生作品であるポケスペではトキワの森はポケモンの強化実験場として登場した。)
第1世代で、サカキが退任し、解散を宣言したことにより、事実上組織は壊滅したが、他の悪の組織と違って目的やプロセスが統一されていないことから残党が各地に残ったり、有志の残党が組織の復活に向けて暗躍を続けるなど一番厄介な組織と言える。
もっとも、残党の動向が描かれたのは第2世代およびそのリメイクだけであり、以降の作品では(並行世界の存在であるレインボーロケット団の登場した第7世代を除いて)ほぼ完全にフェードアウトしていることから、現在では組織が完全に瓦解し、名実共にロケット団という組織は正史のポケモン世界の時間軸からは消滅したと見做すファンが多い。
構成員
首領
幹部
ハートゴールド・ソウルシルバーでは幹部に個別にキャラクター付けがなされた。
一般団員
研究員
元研究員:フジ博士
したっぱ達が使用するポケモン
コラッタ、ラッタ、アーボ、ズバット、ゴルバット、ワンリキー、ドガース、ベトベター、スリープなど
ゲーム版
赤・緑・青・ピカチュウバージョン、ピカブイバージョン
カントー地方各地で悪事を働き、主人公はそれを阻止するために戦うことになる。
金儲けのためにポケモンを利用したり殺害する、シルフカンパニーを占拠し社長を脅すなど、明確な悪として描かれている。
タマムシシティで現実の暴力団と同じくゲームコーナー(パチンコ)を経営しており、その地下にアジトを構えている。
上述の通り、非道なことを辞さない組織なのだが、全年齢向けらしく間抜けというかセキュリティがザルすぎる所がある。
- ハナダシティの民家荒らしの主犯であるしたっぱは事件現場から早急に立ち去らず、主人公に話しかけられるとあからさまに怪しいのに「全然怪しくない」と言い張る。
- 集会所にしているタマムシシティのマンションには簡単に入る事が出来、簡単に秘密を聞き出せてしまう(話しかけても戦闘にはならない)。
- おまけにゲームコーナーで入口のスイッチを警護しているロケット団員がいるが、彼の存在自体がアジトの在処を教えているようなものである。せめて警備員にぐらい変装すればよかったものを…(自分たちなら一般人ぐらい追い払えると高を括っていたのであろうか)。
- というか街にはロケット団員が変装の類を行わず、堂々と街を歩いている。
- このせいで、レストランにいる民間人に地下室があることを知られている始末である。
- ポケモンFRLGではロケット団倉庫のパスワードを主人公に漏らす。
組織が壊滅した1番の原因は主人公が強かったからというよりも、こうしたしたっぱ達の失態にあると言える(情報を聞きだしながら進んでいくというRPGのシステム上、仕方がないのだが…)。
因みにロケット団のアイコンは赤緑青の場合ゲーム中に41人存在しており、全種類のアイコン中4位の数を誇る。
また、第1世代の頃は(ピカチュウ版のムサシを除いて)女性団員がいなかったが、金銀クリスタル、ポケモンHGSS、ポケモンUSUMなどを経て女性団員が居るのが当たり前になったためか、ポケモンLPLEでリメイクされた際に一部男性団員が女性に置き換えられている(セリフは男性時と似たようなことを喋る)。
見張りの役割もあるため当然というか、第1世代では索敵範囲も広い傾向にある。
金・銀・クリスタル
ロケット団の解散から3年後、ジョウト地方で残党が活動を開始。
行方不明のサカキを再び迎え、ロケット団を復活させるべく、ラジオ塔を占拠して主人公の前に立ち塞がる。
チョウジタウンの一見普通のお土産屋さんの地下に基地があり、怪電波の送信を行っている。
ゲーム版ではロケット団は金銀クリスタルで壊滅したとされている。
なお、とある人物からは、「一人一人は弱いくせに集まって威張り散らして偉くなったつもりでいる連中」と痛烈に批判されている。
ポケモンHGSSではその背景について掘り下げが行われている。
余談
ピカチュウバージョンおよびリメイクのLPLEではアニメ版に登場するロケット団がアニポケからの逆輸入で登場。
また、金・銀・クリスタル、及びハートゴールド・ソウルシルバーに登場する外国語訛りのロケット団残党と思われる人物が、ブラック・ホワイトに登場する。
そしてUSUMでは……→レインボーロケット団
ポケットモンスターTHE_ORIGIN
ポケットモンスター赤・緑を基にしており、原作同様ポケモンの乱獲、不法占拠などの悪事を働いている。
アニポケ版
※詳細はこちらに記載。
カントー地方&ジョウト地方を中心に原作よりも遥かに強大な組織として健在。イッシュ地方にも進出していたが、こちらはサトシ一行やプラズマ団によって完全消滅に追いやられた。
目的もゲーム版と同じく、ポケモンの力を利用した金儲けや世界征服。
また、アニメスタッフ一番のお気に入りであるアニメオリジナルキャラクターのムサシ・コジロウ・ニャースの三人組がサトシの旅シリーズを通してレギュラーとして活躍している。
ポケモンGO
※詳細はこちらに記載。
スマートフォンアプリ『ポケモンGO』にも2019年7月よりロケット団が登場。
名前は「GOロケット団」となっているが、サカキをボスとして崇めているため同一組織の別動隊と思われる。
漫画作品
ポケットモンスター全書
中村里美作画によるポケットモンスター赤・緑のコミカライズ作品。
サカキからロケット団結成の理由が語られる。サカキは過ちを認めるも、「組織が大きくなりすぎた」と語り失踪したため、組織自体は健在。
電撃!ピカチュウ
おのとしひろによる漫画作品。
アニポケ設定を基本としている。ヤドン計画では世界だけでなくロケット団までなごむハメに。未完のまま終わったので組織自体は健在。
ポケモンカードになったワケ
姫野かげまるによる漫画作品。
少年時代のサカキとペルシアンの出会いが描かれている。
またクサイハナと行動するロケット団のしたっぱを主役にしたお話もある。
ポケットモンスターSPECIAL
日下秀憲による漫画作品。
4人(元メンバーを含めると5人)ものジムリーダーが組織に参加しており、その他にも三人の大隊長、4将軍(HGSSの幹部連中)などと言った幹部、戦闘飛行艇などを所持するなどポケモンの漫画作品では屈指の組織力を誇る。
オリジナルの幹部(三獣士)
Saque(サキ)
ロケット団三獣士のリーダー格。その名はポルトガル語で「略奪」を意味する。
見るからに冷酷そうな表情をした女性で「フンフフフ」が口癖。秘密倉庫のパスワードで笑う姿があることから、ユーモアにも理解があるらしい。
四天王のカンナと同格の戦闘力、石室からアンノーンを解放できるなどの多彩な能力を持っている強敵でやぶれたせかいでもピンピンしていた為、人外疑惑がある。
実はRS編、FRLG編、DP編の裏で暗躍し続けていたという油断ならない悪女で、その正体はギンガ団のスパイで、デオキシス捕獲作戦に参加したのも、宇宙に関するデオキシスを捕らえて、新宇宙創造を目論むアカギに献上する事が目的だが、カンナやミュウツーの妨害にあって失敗する。
DP編で再登場し、自分と同等の思考をするように洗脳した上級SHITAPPAを手駒に持つなど洗脳能力を有している事が判明、図鑑所有者の石化現象について調査するなど独自に活動も行っていたが、DP編以降は全く出番がない。
どうやら古参のようだが、ジュピター以外彼女の存在を知らなかったなど経歴も謎に包まれている。
いわゆる油断のならない危険な悪女ポジションはのちにXY編のパキラが事実上の後任だと言える。
パーティはペルシアン♀(特性:じゅうなん、技:きりさく、だましうち、どろぼう)、スターミー(技:ほごしょく)、ジュペッタ♀(特性:おみとおし、技:シャドーボール、すてみタックル、よこどり)、ダークライ(特性:ナイトメア)。実はダークライはFRLG編で登場していたという設定で、デオキシスと激突した際に生じたエネルギーによって図鑑所持者が石化してしまった。Saque自身でさえ、その力は扱いきれるものではなかったようで、やぶれたせかいに逃している。
ポケモンカードの「ロケット団幹部」がモデルだが、そちらは杉森絵なので目つきはまるで異なる。
(RS編での暗躍についてはガイル・ハイダウトを参照)
チャクラ
ロケット団三獣士のエンジニア担当の少年でマザーコンピューター「r」は彼の作。ハンチング帽を被っており、「~じゃん」、「~ですから」という口調で話す。
自身の優秀さに裏打ちされた生意気な性格で、対戦相手をおちょくることも辞さないヤツですから。
出世欲が強く、自分が次期首領に任命されるものとばかり思っていたが、シルバーが次期首領候補だと知り、サキとオウカの乗る飛行船をフォレトスに爆破させて逃亡したじゃん。
HGSS編では次期首領の座を狙い、だんがいのどうくつに残党を呼び寄せてロケット団の再興を目論むも、サカキ派の4幹部に計画を乗っ取られて収監されたじゃん。
初登場時にはポケモンカードの「逆転!!マジックハンド」がモデルのメカに乗っていたんですから。
手持ちはフォレトス(技:だいばくはつ)、ハガネール(技:アイアンテール、りゅうのいぶき)、エアームド、ニューラ、ゴルバット、キングラー。
奇しくもフォレトスを除いたスタメンはアニポケ「ライコウ雷の伝説」に登場するバショウやブソンのエースである。
オウカ
ロケット団三獣士のパワー担当なんだな。「だな」という語尾が特徴的なフランケンシュタインじみた大男なんだな。
「全ての生き物は家族」がモットーで可愛いポケモンを引き連れているんだな。でも任務とあらば平気で一般市民も襲撃するんだな。
パーティは飛行手段であるハネッコ、野生のツボツボに指令を下せるツボツボ、デバッファーのワタッコの三匹で構成されているんだな。
関連イラスト
名前の由来(ゲーム本編)
"Pocket(ポケット)"をもじって"Rocket(ロケット)"としている。そもそもロケット団は『主人公の敵対者』であり、つまり『ポケモンを不正規に悪用する存在』で、更に転じて『不正規なポケット(モンスター)』である。頭文字"P"を似ている文字"R"に置き換える事で不正規感を強調し、ロケット団となったと思われる。
余談だがポケモンは当初『カプセルモンスター』と言うタイトルになる予定だったので、もしも当初の予定通りだったらロケット団と言う名称は存在しなかった事になる。
名前の由来(ポケスペ)
漫画版「ポケットモンスターSPECIAL」(ポケスペ)ではサカキが組織のスローガンとして
"Raid On the City, Knock out, Evil Tusks."
「街々を襲いつくせ、撃ちのめせ、悪の牙たち。」
を掲げ、これらの大文字になっている単語の頭文字を繋げて作った造語である。この為、サカキはロケット団を『破壊の牙 ロケット団』とも称している。
この初出は第3章(金銀クリスタル編)の終盤。ロケット団の本来の首領や幹部達が行方不明になる中、仮面の男によって組織が掌握され、しかも中隊長を含む残党の隊員達は仮面の男の催眠によって操られてしまう。かつての部下達と再会した元幹部のマチスが、彼らの自我を取り戻す為に結成時のスローガンを再び訓示する。
自分達が組織の『牙』であると。
関連タグ
表記揺れ | R団 ロケット団(ポケモン) |
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アニメ版 | ロケット団(アニポケ) ポケットモンスターTHE_ORIGIN |
原作 | ポケモン ポケモンRGBP ポケモンGSC ポケモンFRLG ポケモンHGSS |
他 | ガラガラ ゆうれい マフィア テロリスト ロケット団50users入り ロケット団(お笑い) |