フレア団
ふれあだん
カロス地方で暗躍する赤いスーツの集団。
全体として謎に包まれており、カロス各地で出会うものの、その真の目的は終盤まで不明。
主だった悪事はポケモンの大量捕獲であり、伝説のポケモン(イベルタル・ゼルネアス)をはじめとする多くのポケモンたちを捕まえ拘束していた。
正体
真の目的はフラダリの思想である、『争いのない美しい世界の為に人間の数を減らすだけでなく、争いの道具にされる可能性があるポケモン達も消し去ること』。
ポケモンたちを捕まえていたのは、ポケモンの命を吸って起動する古代の最終兵器を動かすためであった。
組織の構成員は、フラダリと交流のあった科学者達と、志願し入団したその他の団員達となっており、団員達は、フラダリの思想に賛同した者や、自分が消されることを恐れて参加した者等様々である。
カロス地方の経済、報道に深く根付いているのが特徴で、登場していない中でもメンバーはかなりいる模様。
しかし、その実体は一言で言えば、自分達の都合の良い価値観で邪魔や不要と判断したポケモンや人間を最終兵器で焼き払い、皆殺しにしようとしているというテロリスト集団で、歴代の悪の組織の中でも残酷さ・暴力性はトップクラスである。
同じ世代(ORAS)のマグマ団・アクア団が道を踏み外してはいたが、本質的には善人達であっただけに、余計に外道ぶりが際立っている。
おまけに入団条件は、上納金として500万円を支払う事で、要するに金の無い者(貧しい者)には未来を手に入れる資格は無いという傲慢極まりないもの。スーツのサイズの都合だけで、条件を満たしても入団拒否されたモブキャラまでいる。
科学者
他の悪の組織でいうところの幹部にあたる5人の科学者。
したっぱ曰く「フラダリ様の仲間」であり、したっぱ・幹部とは立場が異なる。
詳細はフレア団科学者。
フレア団科学者の一人。科学者では唯一の男性。
独自に「イクスパンションスーツ」の研究も行っている。
アニメでは女性科学者や幹部を指揮してジガルデの研究を行っている。
四人の女性科学者。
アニメ版では幹部より先に登場している。女性科学者同士の仲は悪いが、フラダリとクセロシキには忠実。
幹部
「フレアだんのかんぶ」という名無しのモブ。
したっぱから実績をあげることで出世する。
スーツが白色を基調に赤を足したカラーになっている。
男性幹部はスキンヘッド、女性幹部は真っ赤なタイツが特徴(下っ端のように同じビジュアルで多数登場する)。
自身を破った主人公討伐を科学者に依頼するなど、科学者に比べ実力不足を自覚するものもいる。
アニメではとある島で行われたクセロシキの実験を補佐していた。
今のところ男女一名づつの登場。
したっぱ
男女とも揃いの真紅のスーツとグラスが特徴。
スラックスのピッチリ感がハンパない。
一般市民に化けた普通の髪形のしたっぱも多くいるので、これはウイッグ(カツラ)である可能性もある。
人数が少ないのか、言動や手持ちポケモンから同じ人物と思われる団員が度々登場している。
他地方出身者も多いようで「ORAS」では後にフレア団のしたっぱになると思わしきモブトレーナーが登場している。
ゲーム中では確認できないが、公式ガイドブックによるとメンバーの手持ちポケモンを入れるモンスターボールは専用のアルミケースに収納して持ち運んでいる模様。
「フレー!フレー!フーレーアー!」
また、したっぱには独特の決めポーズがあるのだが・・・
これに見えたら負けである。おそらくは頭文字のFを捩ったものだが、舞台のモデルがフランスなので意識した可能性もゼロではない…多分。
ミアレの街に隠されている秘密研究所。
カロス地方で普及しているホロキャスターはこのフラダリラボ製。
なお、ホロキャスターは本編の数年前の時間軸である「ORAS」の時点で完成しており、デボン社のポケモンマルチナビに組み込まれている。
フレア団ひみつ基地
フレア団最大の拠点。
XY(アニポケ)では、前シリーズにおいて、プラズマ団にまつわるエピソードが丸ごとお蔵入りになった事件があったためか、本編ゲーム作品に登場する悪の組織でありながら放送開始から丸2年もの間、一切姿を見せなかった。
ただ、外伝最強メガシンカにおいてActⅠからフラダリが登場するなど伏線は張られている。
そして、新シリーズXY&Zにて、満を持して登場する事が明らかになる。
ジガルデを探し求めているが、その実態は洗脳装置を使い、大地の監視者の能力で都市機能を麻痺させインフラを壊滅させる事にあった。
最強メガシンカActⅣではある人物がフラダリラボに入り浸っており、更にはスパイ道具であるアランが単独でメガシンカの研究、メガシンカエネルギーの収集をしながらジガルデ・コアの捕獲の任務を担っているなど、ゲーム本編より戦力が増している。
カロスリーグの最中でも暗躍。カロスリーグ自体がアランのメガシンカエネルギーの満杯の為の罠として、リーグに出場した彼がゲッコウガとの固い絆で結ばれるサトシを破って優勝することでメガシンカエネルギーの満杯に成功した。その矛先がサトシゲッコウガに向けられてしまうものの、強い意思が洗脳装置をもはね除けた上で、アランの離反を招き、シトロンが(とある犠牲と引き換えに)装置を機能停止させ、科学者陣もポケモンバトルで敗れた。
瓦解寸前にもかかわらず、フラダリは最終手段としてラボに納められた伝説の巨石を使い、ヒャッコクシティの日時計へと進軍。接触融合させ星もろともの破滅を企てるという、もはや本来の目的と手段を完全に履き違えた暴走に出る。
サトシや仲間だけでなくカロスのジムリーダーやチャンピオン達がその総力を結集して抵抗したもののまるで歯が立たず、世界の破滅が現実のものとなりかけたが、洗脳を解かれたジガルデ・パーフェクトフォルムの活躍で、フラダリの狂気の野望は自身諸共潰える事となる。
その後、密かに逃亡していたクセロシキが新たにネオ・フレア団を結成しようとしたが、サトシ逹の活躍で逮捕されたため、実現には至らなかった。
アニポケで描かれた悪の組織で、ポケモンリーグに罠を仕掛けたり、世界を破滅寸前にまで追い込んだりしたのはフレア団が初めてである。
本来ならプラズマ団が初めてその役割を担うはずだったのかもしれないが、ある事件が原因で『ロケット団vsプラズマ団!』の放送が出来なくなった結果、大幅に軌道修正する事になってしまい、実現に至らなかったのだと思われる。
第12章(X・Y編)にて登場。
カロス地方で暗躍している組織であり、伝説のポケモンの捕獲担当のA班(チーム・ア)、メガストーンとキーストーンの確保担当のB班(チーム・ベ)に分かれている。
メンバーが身につけている赤スーツには、最終兵器のエネルギーから着用者を守る防御機能が備わっている。
値段は500万円もする高級品で、原作に於ける入団の際の上納金が500万円なのかという理由を明らかにしている。
それだけでなく、テレビ、新聞、雑誌などカロス地方全てのマスメディアはおろか、カロスの企業や政・財界の要人達、並びに警察まで取り込み、カロス地方を既に完全に手中に収めている(そして邪魔な人間はエックスやパンジー達を除いて全て始末されている)。
一般市民もまた、カロス地方中に普及しているホロキャスターを常に盗聴され、監視下に置かれているなど、一般市民達の自覚のないままカロス地方を完全に征服してしまっている。
その影響でマスコミは勿論警察にも全てフレア団の息が掛かっており、虚偽の報道でジムリーダーや四天王などのカロスリーグの面々を社会的に抹殺し、半ば壊滅状態に追い込んだ。
つまり、第12章におけるフレア団とは、カロス地方そのものであると言っても過言ではない。
最終的に組織の野望はエックス達によって食い止められ、主だった科学者は逮捕されたが、フレア団を根本から壊滅させる事は今あるカロス地方を滅ぼす事に等しいと言えるため、支援者や地方中に散らばった団員・幹部達までは司直の手が出せず、完全には壊滅できずにいる(科学者が逮捕されたと言えども、上記の通りカロス地方の警察はフレア団と癒着関係にあるので、実質無意味な事である)。
また、最終決戦後もジムリーダー・四天王達への嫌疑と風評被害は晴れておらず、カロスリーグは事実上の抹消状態となっている。
今後もエックス達はカロス地方を一気に変えるより、今自分で出来ることから始めて、少しずつカロスを変えていく為に「炎の亡霊」と戦おうと決意を新たにしている。
第12章の後味の悪い決着に関しては、山本サトシ先生も「エックスたちの手で全てを解決させる展開も考えたが、それでは(大人が無能なだけの)陳腐な展開になってしまうと判断し、決着をつける展開を断念せざるを得なかった」とコメントしている。
これまでの悪の組織の幹部は植物以外の語彙(最も多いのはそれぞれの組織名を連想させるもの)から名前が取られていたが(※)、フレア団の科学者はジムリーダーなどと同様に植物の名前に由来している。
(※)ロケット団ならロケット、アクア団なら水関連、マグマ団なら炎関連、ギンガ団なら天体、プラズマ団なら色と言った具合。フレア団幹部が炎関連の名前でないのも、マグマ団で既に使ってしまったからとも解釈できる。
…と思いきや実はフレア団科学者の名前の頭文字は太陽フレアの等級に由来しているようで、A、B、C、M、Xでそれぞれアケビ、バラ、コレア、モミジ、クセロシキに対応している。英名でも同様。
プレイヤーの間では、カロス地方のミアレシティが舞台となる『LEGENDSZ-A』にも何かしらの形で登場するのではないか?とする予測もある。本作は現時点では詳細が明らかになっていないため確かなことは言えないものの、もしも『XY』本編よりも前の時間軸が舞台となるのであれば、その成り立ちの経緯など謎に包まれた組織の秘密の一端が明らかとなるかもしれない。
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