概要
『ポケットモンスター X・Y』(通称「第6世代」)の舞台となる地方。
主にマップのモデルとなったのはフランス(北フランス部分)であり、随所にその特徴が見られる。
そして「カロス地方」という名前は古典ギリシャ語の“美”から命名したとのこと。
このため、イッシュ地方と同様にファンからは「海外」「フランス」と呼ばれる事がある。
因みに『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』の舞台であるイッシュ地方とは対照的に登場するポケモンが多く、ポケモン図鑑はセントラルカロス、コーストカロス、マウンテンカロスの3つに分かれている。
「メガシンカ」と呼ばれる謎の現象が最初に発見された地として有名であり、今でも各地にはそのために必要なメガストーンが産出されている模様。
序盤に登場するポケモンの中にポッポとビードルがいるが、実はこの2匹が序盤ポケモンとして棲息する地方は意外と珍しい(他はカントー地方とジョウト地方のみ)。
サンダー・ファイヤー・フリーザーが当たり前のようにいることと言い、カントー地方やジョウト地方に近い自然環境なのかもしれない。
ちなみに生息しているポケモンの特徴としてはファイアローやクレッフィ、そしてメガガルーラ等『平凡な能力と強力な特性』となっている種族が目立つ。
他方、カントー地方から見るとだいぶ離れた場所のようで、グリーンはこの地に「留学」していたとのこと。ホウエン地方からも遠く離れていることがNPCの発言から分かるが、泳いでカロスホウエン間を行き来する超人的なかいパンやろうもいるという。
フランスの近隣国であるイギリスがモデルとなったガラル地方が後に登場したが、ガラル地方9番道路にいるかいパンやろうの台詞に『カロス地方まで泳ぎきる泳ぎの達人もおるのです!』という台詞があることから、カロスとガラルも現実と同じく近隣にある可能性がある。ちなみに、残念ながらリヨン以南の南フランスはモデルになる事はなかった。
カロス地方のポケモンとパルデア地方のポケモンは
等、仲の悪さが目立っている。
それぞれの特徴
- セントラルカロス
カロス地方の中部に当たる場所。中心部のミアレシティはかなり大きな街。
- コーストカロス
カロス地方の西部に当たる場所。きれいな海が見えるも、雨の時間帯が屡々…
- マウンテンカロス
カロス地方の東部に当たる場所。北部には険しい山が見える。
カロス地方の地名一覧
街
ジムがある街は太字。
日本語の街の名前はカロス地方のモデルが香水で有名なフランスだからかお香や香水の名前や素材の名前が多い。(モデルに関しては推測を含みます。)
町・村の名前 | 分類(~カロス) | 英語名 | モデル | 備考 |
---|---|---|---|---|
アサメタウン | セントラル | Vaniville Town | ムーラン | |
メイスイタウン | セントラル | Aquacorde Town | ヌヴェール | |
ハクダンシティ | セントラル | Santalune City | フォンテーヌブロー | ハクダンジム |
ミアレシティ | セントラル | Lumiose City | パリ | ミアレジム |
コボクタウン | セントラル | Camphrier Town | ブロワ | |
コウジンタウン | コースト | Ambrette Town | ラ・ロシェル | |
ショウヨウシティ | コースト | Cyllage City | サン=ナゼール | ショウヨウジム |
セキタイタウン | コースト | Geosenge Town | カルナック | |
シャラシティ | コースト | Shalour City | サン・マロ | シャラジム |
ヒヨクシティ | セントラル | Coumarine City | ル・アーブル | ヒヨクジム |
クノエシティ | マウンテン | Laverre City | アミアン~カレー | クノエジム |
フウジョタウン | マウンテン | Dendemille Town | シャルルヴィル=メジエール | |
ヒャッコクシティ | マウンテン | Anistar City | ストラスブール | ヒャッコクジム |
レンリタウン | マウンテン | Couriway Town | モルスアイム | |
エイセツシティ | マウンテン | Snowbelle City | ブザンソン | エイセツジム |
ポケモンリーグ | - | Pokémon League | シャンボール城 | |
キナンシティ | - | Kiloude City | リヨン | バトルハウス / フレンドサファリ |
その他の名所
場所 | 英語名 | モデル | 備考 |
---|---|---|---|
ハクダンの森 | Santalune Forest | フォンテーヌブローの森 | |
ショボンヌ城 | Shabboneau Castle | ブロワ城 | |
パルファム宮殿 | Parfum Palace | ベルサイユ宮殿 | |
バトルシャトー | Battle Chateau | シュノンソー城 | |
地つなぎの洞穴 | Connecting Cave | ロアール川流域 | |
輝きの洞窟 | Glittering Cave | ラスコー洞窟 | |
映し身の洞窟 | Reflection Cave | アルモリカ山塊 | |
マスタータワー | Tower of Mastery | モン・サン=ミシェル | |
アズール湾 | Azure Bay | イギリス海峡 | |
海神の穴 | Sea Spirit's Den | チャンネル諸島 | サンダー / ファイヤー / フリーザー |
カロス発電所 | Kalos Power Plant | 不明 | |
ボール工場 | Poké Ball Factory | ||
荒れ果てホテル | Lost Hotel | リール城塞 | |
フロストケイブ | Frost Cavern | アルデンヌ高原 | |
フラダリラボ | Lysandre Labs | ||
フレア団秘密基地 | Team Flare Secret HQ | ゼルネアス / イベルタル | |
終の洞窟 | Terminus Cave | ヴォージュ・デュ・ノール自然公園 | ジガルデ |
ポケモンの村 | Pokémon Village | オー=ジュラ自然公園 | |
ななしの洞窟 | Unknown Dungeon | ジュラ山脈 | ミュウツー |
空ろの間 | Chamber of Emptiness | モルヴァン自然公園付近 | |
チャンピオンロード | Victory Road | ブーヴレ山 |
どうろ及びすいどう
※カロス地方には「すいどう」が存在しない。
どうろ |
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1ばんどうろ / 2ばんどうろ / 3ばんどうろ / 4ばんどうろ / 5ばんどうろ / 6ばんどうろ / 7ばんどうろ / 8ばんどうろ / 9ばんどうろ / 10ばんどうろ / 11ばんどうろ / 12ばんどうろ / 13ばんどうろ / 14ばんどうろ / 15ばんどうろ / 16ばんどうろ / 17ばんどうろ / 18ばんどうろ / 19ばんどうろ / 20ばんどうろ / 21ばんどうろ / 22ばんどうろ |
アニメオリジナル
『アニポケの世界・地方』を参照。
その他の地方
本編作品
外伝・派生作品
余談(ネタバレ注意)
カロス地方は上記の通り古典ギリシャ語で“美”を意味するκαλλος(kallos)に由来するが、綴りは違うものの発音が近似した言葉が一つ存在する。
その言葉はχάρος(cháros)、ギリシャ語で“死”を表す単語の一つである。
“死”というワードでピンと来た方もいるであろう。本作で最も“死”を感じさせるもの。
それは、愛するポケモンを喪った悲しみと戦争に対する憎しみの末に、古代の王が自ら作り上げた最終兵器。そしてその最終兵器が封印されていた、セキタイタウンに続く道中に立ち並ぶ石柱の群れである。
カロスという国は戦争によって大切なものを奪われた事で、憎悪を募らせた者の狂気によって滅ぼされ死の大地となった。しかしその後一度滅びたこの大地に、再び人間とポケモンが集まって町を作り、国を作り、かつての平和を取り戻し、現在に至る。
製作側が意図していないとしても、「平和と繁栄を謳歌する今の美しいカロス」の姿は、「戦争という惨劇の果てに一度死んだ過去のカロス」を土台しているのは確かであり、また本作のテーマの一つである「生と死の循環」を体現した見事なダブルミーニングであると言えよう。