「ポケモンの さいこう きかん ポケモン リーグ ほんぶ」
※本記事は取り扱う内容の都合上、ポケモンシリーズ各作品中 - 終盤のネタバレを含むため、閲覧注意。
概要
ポケットモンスターシリーズのほとんどの作品に登場する「ポケモンの最高機関」である(当然ながら、ポケモンと密接に関わる存在であるポケモントレーナーも、ポケモンリーグ管轄下である)。
同名組織が各地に存在しており、一部作品を除いて「チャンピオンロード」を無事に突破出来た先にポケモンリーグ本部が設置されている。
『ポケットモンスター ソード・シールド』以外の原作ゲーム内では、各地のポケモンリーグ本部が選出した四天王とチャンピオンに挑む勝ち抜き戦のことを「リーグ戦(ポケモンリーグ戦)」と呼び、このリーグ戦はトレーナーにとっての最後の関門となる。
そのため、ゲーム上で「ポケモンリーグ」という単語が登場した場合には、リーグ本部自体ではなくこのリーグ戦の方を指すことが多い。
「ポケモンリーグ本部」について
初代からその存在が語られるポケモンリーグであるが、意外にもその組織体制は余り分かっていない。
運営体制について
一時期は「アローラ地方にポケモンリーグを設立するためにセキエイ高原のポケモンリーグ本部に赴いて頼み込んだ」というククイ博士の発言からセキエイ高原のポケモンリーグがリーグ全体の本部であると考えられていたが、その後のシリーズにおいてガラル地方のシュートスタジアムに入った時にも「ポケモンリーグ本部」と表示されるため、『セキエイ一箇所に本部があって他の地方に支部が存在する方式』ではなく、『各地にその地方におけるポケモンリーグの本部が存在する方式』という説が濃厚になってきた。
組織構成について
近年では、「ポケモンリーグ委員長」と名乗る、ガラル地方のローズやその後任・ダンデ、パルデア地方のオモダカなどが登場し、さらに悪の組織幹部、果てにはボス自身が紛れ込むなど、身辺調査が徹底されていない部分が見受けられる。
また、ガラルリーグにおいてローズ以前に委員長を勤めていた人物が八百長を打診していたなど、完全にクリーンな組織とはいえないようである。
主な活動について
確認出来る範囲では「ポケモンジム運営を任せるジムリーダー選出」や最後の関門となる「四天王選出」、「チャンピオン認定」などがある。
ただし、各地方のリーグ設立には上記全ての役職が揃っている必要はなく、アローラ地方にはジムリーダーが、ガラル地方には四天王、カントー地方には、グリーン若しくはシンが就任するまではチャンピオンが存在していなかった。
また、危険地域への立入規制と許可も行っており、カントー地方とジョウト地方の間にそびえ立つシロガネ山や、パルデア地方のパルデアの大穴等は、本来はポケモンリーグ許可がないと立ち入ることが出来ない。
しかし、シロガネ山にはアイドルやカメラ親父など、「ジムバッチ16個ゲット&ポケモンリーグ制覇」という本来の許可条件をクリアしたとは思えない人物も立ち入っており、パルデアの大穴にも無許可で侵入した者達がいるなど、無許可侵入者を阻む仕組みは設けていない様である。
運営や活動のための資金については、ガラルの場合は企業がスポンサーとして出資しており、そこから収益を得ている模様。
ただし、ガラルリーグは独自性が強いため、他地方のリーグも同様であるかは不明。
リーグ戦基本ルール
リーグ戦は各地方ごとに行われており、その地方のポケモンジムに挑戦してジムバッジをコンプリートした者だけが挑むことが可能。
四天王やチャンピオンとポケセンなし5連戦をするというのが、基本的なルール。
また、1度進むと後へ引返せない。
そのため、回復や状態異常を治す道具は必ず事前に多めに買っておく必要がある。
基本的には、四天王とチャンピオンに勝利すると「殿堂入り」となる。
ちなみに、2周目以降は、一部作品を除いてレベルが強化されているためハードとなっている。
※また、無限といわれたお馴染周回プレイが不可の地方・世代も存在する。
各作品ごとのポケモンリーグ
カントー地方
該当シリーズ | 赤・緑・青・ピカチュウ/ファイアレッド・リーフグリーン/Let's Go! ピカチュウ・イーブイ |
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本部所在地 | セキエイ高原北側 |
ポケモンリーグが初めて登場したシリーズ。
というのが一般的な認識であるが、最後の四天王ワタルが「自分に勝った君がチャンピオン、といいたいところであるが、実はもう1人戦わなければならない」と発言をしており、「グリーンに負けたチャンピオン」なる人物も登場しないため、当初はチャンピオン不在であった可能性がある。
『ポケットモンスター 赤・緑』および『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』とは世界線が異なる『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・イーブイ』では「以前は四天王に勝利した者をチャンピオンとして記録をするだけであったが、新たにチャンピオンというポジションを置くこととなった」と説明され、ラスボスであるシンこそがカントー地方初代チャンピオンであると明らかとされている。
ジョウト地方
該当シリーズ | 金・銀・クリスタルバージョン/ハートゴールド・ソウルシルバー |
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本部所在地 | カントー地方28ばんどうろ東側 |
『ポケットモンスター 赤・緑』より3年後という設定から四天王やチャンピオンは一新されており、前作を遊んだ人でも新鮮な気持ちで挑める。
場所はカントー地方であるがジョウト地方のジムバッジを集めて挑むという仕様や、新チャンピオンである主人公出身地などを考え、ジョウトポケモンリーグという扱いとなる場合も多い。
ホウエン地方
該当シリーズ | ルビー・サファイア・エメラルド/オメガルビー・アルファサファイア |
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本部所在地 | サイユウシティ北側 |
今まで同様四天王とチャンピオンとの5連戦。
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』と『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』ではダイゴ、『ポケットモンスター エメラルド』ではミクリがチャンピオン。
『オメガルビー・アルファサファイア』では、「エピソードデルタ」クリア後に四天王・チャンピオン使用ポケモンが強化・変更される。また、チャンピオンのみならず四天王もメガシンカを使用して来る様になる。
シンオウ地方
該当シリーズ | ダイヤモンド・パール・プラチナ/ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール |
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本部所在地 | シンオウ地方222ばんすいどう北側 |
今まで同様、四天王とチャンピオンとの5連戦。
チャンピオンはシロナ。
イッシュ地方
該当シリーズ | ブラック・ホワイト/ブラック2・ホワイト2 |
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本部所在地 | 下記参照 |
リーグ手前のチャンピオンロードは『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』ではソウリュウシティより10番道路経由で、その2年後に当たる『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』ではジャイアントホールより23番道路経由で入る。
今までと異なる大きな点は、四天王と戦う順番を選べるようになった。
作品により展開が異なるので分割して説明。
- ポケットモンスター ブラック・ホワイト
四天王と戦い終えた後、1周目はNにチャンピオン・アデクが敗れたことでプラズマ団にリーグを乗っ取られてしまうため、チャンピオン戦が出来ない。代わりにプラズマ団との最終決戦としてイッシュ地方平和とリーグを奪還するために戦う。
2周目では四天王が強化されており、彼らに勝利するとようやく初めてのチャンピオン戦が出来る。
- ブラック2・ホワイト2
前回と異なり、1周目時点でチャンピオンへ挑むことが可能。
四天王は同じだが、チャンピオンがアイリスに変更されている。
カロス地方
リーグの建物は城の様な施設で、四天王の部屋ははがねの使い手・ガンピがいる「鋼鉄の間」、ドラゴンの使い手・ドラセナがいる「竜章の間」、ほのおの使い手・パキラがいる「火炎の間」、みずの使い手・ズミがいる「水門の間」となっており、大広間の各部屋入口より入ったところにあるエレベーターに乗ると四天王に挑める。
ここもイッシュ同様四天王へ挑む順番は任意で、全員撃破すると入口よりチャンピオン・カルネがいる「光の間」にエレベーターで行けるようになる。
アローラ地方
該当シリーズ | サン・ムーン/ウルトラサン・ウルトラムーン |
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本部所在地 | ラナキラマウンテン山頂 |
前作同様四天王と戦う順番を選ぶことが出来、その後『ポケットモンスター サン・ムーン』ではククイ博士、『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』ではハウと戦う(『サン・ムーン』と『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、四天王が変更されている)。
ストーリー序盤はまだ建設中で、終盤に完成する。クチナシ曰く、それまではラナキラマウンテンで最後の試練である「大大試練」が行われ、しまキング・しまクイーンとの連戦が行われていたという。
設立したばかりのためチャンピオンが不在であり、勝ち進むことで主人公が初代チャンピオンとなる。
ちなみに初代チャンピオンとなった後はチャンピオン防衛戦として、改めて四天王を破って主人公が挑戦者と勝負し、勝つというサイクルを繰返すこととなる。意味合いが異なるだけで、リーグ周回自体は今作も健在という訳である。前作までのファンも安心。
カントー初代チャンピオンとなり主人公を待ち構えていたライバルの様な立場といえば想像しやすいであろう。
ガラル地方
ガラル地方ではポケモン勝負がスポーツの様な興行となっており、ガラルポケモンリーグ委員長・ローズによってポケモン勝負大会やイベントが運営されている。
1年に1度、リーグチャンピオンの座をかけたポケモンバトルが開催され、その直前には、そのバトルでチャンピオンに挑戦するトレーナーを決める大会「チャンピオンカップ」が行われる。
ジムリーダーは無条件でこの大会へ参加出来るが、一般トレーナーは「ジムチャレンジ」と呼ばれる試練を突破することでのみ参加出来る。
ジムチャレンジは一般トレーナーの中でもリーグ関係者から推薦状を渡された者のみがジムチャレンジャーとなり、その中でも最終的に突破出来る者は一握り。
そんなシステム故、ガラル地方に四天王は存在しない。
このチャンピオンカップバトルはテレビでも放送され、ガラルの全ての人々の注目を集める。
試合中、選手達は専用ユニフォームを着用する。有名となればスポンサーが付き、ユニフォームにも企業ロゴワッペンが貼られるようになる。
こうした長い歴史と影響力故にシビアな面もあり、成績不振なジムリーダー降格や、素行不良なチャレンジャー資格剥奪、時には腐敗した運営交代等、様々な自浄作用を昔より働かせて来た。
主人公がチャンピオンとなりチャンピオンカップが終わった後は、エキシビショントーナメントが行われ、ダンデやホップ、ジムリーダー等の他にジムチャレンジャーと戦える。
パルデア地方
該当シリーズ | スカーレット・バイオレット |
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本部の所在地 | テーブルシティの北西 |
エピソード「チャンピオンロード」の総仕上げ。
本作のパルデア地方のポケモンリーグは序盤からでも行くこと自体は可能であるが、挑戦出来るのはジムバッジを8個集める必要があるのは変わらず。
特筆すべき点は四天王への挑戦前に行われる1次試験:面接。これまでは、ジムバッジ8つ全て入手していないと門前払いされていたが、本作では面接だけは受けられる(ただし、適当な質問をされた挙句不合格となる。スタッフ曰く「ジムバッジを8つ持ってないとまともに面接して貰えない」らしい)。面接ではごく一部のフリー質問を除き、質問へ対して最適な回答が出来ないと、面接部屋を追い出され、受付より不合格を宣告される(特に外国言語でプレイするトレーナーは苦戦するであろう)。なお、初回1発合格と再挑戦合格では、終了後に試験官より掛けられる労いの言葉が一部異なる。
1次試験合格後は2次試験として四天王との連戦が行われるが、戦闘順が固定されていた『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』以前のシステムで挑むこととなる。パルデア四天王には個別の部屋が与えられておらず、無機質な個室の中で4人が次々と入れ替わるといった形式を取っている。四天王制覇後は、手持ちを全回復した上で屋上のチャンピオンへ挑んでゆく。
なお、今作でのポケモンリーグは3つあるルートの1つの通過点にしか過ぎず、チャンピオンとして認められてもゲームクリアとはならない。「チャンピオンランク」として認定される形となり、過去作での所謂チャンピオンに相当する人物は、主人公や本編開始前のネモが倒した後も「トップチャンピオン」として、オモダカがその座に残り続けている扱いとなっている。
それ故か、建物内はどの地方と比較しても簡素な造り(ポケモンセンター/フレンドリィショップが屋外施設になったのもあるが)である。
ちなみに、ポケモンリーグ屋上は行き辛さはあるが1度着くと広々として移動しやすく、野生ポケモンも湧かない上にピクニックも可能なため、孵化厳選に利用可能。
また、リーグペイ(LP)という独自の電子通貨も発行しており、野生ポケモンの落とし物回収や強力なテラスタルポケモン討伐などの報酬として支給される。
価値は流通している通貨と同額という扱いで、通貨払いの代わりにLPで支払うということも可能。
非常に便利な機能であるがシステムに脆弱性があり、あるハッカーにその脆弱性を突かれてクラックアウトされ、不正にLPを発行されてしまったこともあった。
なお、後にそのハッカーを懲罰という形で引込んだため、脆弱性は除去された様子である。
ちなみに歴代ポケモンリーグといえばどの様な形であれクリア後に再挑戦することが可能であったが今作ではポケモンリーグ再挑戦をすることが出来ない。
一応ハッサク・オモダカ・ネモは学校最強大会、DLC『ゼロの秘宝 後編:藍の円盤』でリーグ部へ特別講師として招待することで1人ずつではあるが再戦可能。
余談であるが、本作発売直後のバージョンでは四天王戦闘BGMがイントロでループするという致命的なバグが高確率で発生していた。
クリア後は四天王と再戦出来ないため、折角の魅せ場が台無しとなったという意見が多いものの、一部では「これはこれで緊張感がある」といったポジティブな意見もある(現在BGM問題に関しては修正データが更新データと共に配信されたため、一先ずはご安心を)。
外伝シリーズにおける扱い
ポケモンマスターズ EX
同作はあくまで1個人が運営する人工島が舞台であるためか、ポケモンリーグ自体は登場しない。
その代わり、『ポケモンマスターズ』版ポケモンリーグに当たる「ワールドポケモンマスターズ」という大会がメインストーリー「WPM編」最後の関門として登場する。
また、高難易度コンテンツの1つである「チャンピオンバトル」へ挑戦することで、従来の原作ゲームシリーズにおける四天王とチャンピオンとの勝ち抜き5連戦を味わうことが可能。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(外部出演)
ポケモンリーグをモチーフにしたステージとして、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』より「イッシュポケモンリーグ」と「カロスポケモンリーグ」が登場。
その他の派生作品での扱い
テレビアニメ版
テレビアニメ版「ポケットモンスター」でもポケモンリーグは登場している。
詳細は『ポケモンリーグ(アニポケ)』を参照。
各漫画版
作品によって扱いが異なる。中にはリーグ自体がない作品もある。
余談
以前は「主人公がポケモンリーグで四天王とチャンピオンを倒し、殿堂入りすることでエンディングを迎える」という流れが定番であったが、近年ではシナリオ多様化によって「殿堂入り=エンディング」という方程式は必ずしも当てはまらなくなった。
(例:『ポケットモンスター X・Y』におけるAZの乱入など)
ポケモンリーグ本部及びジム以外の各種対戦施設は、また別各組織によって運営されているため、ポケモンリーグは一切関係がない。
関連タグ
チャンピオンロード バトル施設(ポケモン) ポケモンの世界・地方
ブルベリーグ:『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』「ゼロの秘宝 後編:藍の円盤」へ登場するブルーベリー学園内限定システム。ランキング制などのルールは学園オリジナルであるが、四天王やチャンピオンの存在など、ポケモンリーグをオマージュしたような組織構成となっている。