曖昧さ回避
- ポケットモンスターシリーズ恒例の最終ダンジョン。→本項で解説。
- ゲーム『ポケットモンスタースカーレット・バイオレット』のエピソードのひとつ。→チャンピオンロード(ポケモンSV)
- 日本のロックバンドのRhythmic Toy Worldの曲。
概要
『ポケットモンスター』シリーズのほとんどの作品に共通して存在するダンジョン。
その地方のポケモンジムを巡り、ジムバッジをコンプリートした者だけが進むことができる。
ダンジョンの先はポケモンリーグへ続いており、四天王を倒してチャンピオンに勝利することで主人公はエンディングを迎えることとなる。
前述した条件から、ダンジョンにいるトレーナーはエリートトレーナーやベテラントレーナーといった強豪たちが集まっている。
また、チャンピオンロードの入口・出口付近でライバルが勝負を仕掛けてくる。
ダンジョン内の野生ポケモンはもちろんのこと、トレーナーの使ってくるポケモンも強敵だらけなので心して挑もう。
『ポケットモンスター X・Y』までは踏破にひでんわざが必須であった。
『ポケットモンスター X・Y』までの過去作品をプレイする際には「なみのり」「かいりき」「たきのぼり」「いわくだき」を覚えたポケモン(いわゆる秘伝要員)を忘れずに連れて行こう。
『ポケットモンスター サン・ムーン』以降はひでんわざが廃止されたため、たとえ過去作のリメイクであろうとパーティに秘伝要員を入れる必要が無くなっているので、このアドバイスは無視して構わない。
地方ごとのチャンピオンロード
カントー地方(『赤・緑・青・ピカチュウ』/『ファイアレッド・リーフグリーン』)
トキワシティ西のセキエイ高原に位置し、主人公の住むマサラタウンに近い所にある。
8つのバッジチェックゲート(一部区画なみのり必須)を抜けた後、洞窟ダンジョンを抜けてポケモンリーグに向かう。
ライバルがチャンピオンなので、以後の作品にあるチャンピオンロード間際のライバル戦の概念はない。
一部道が塞がれているが、岩を「かいりき」で特定の場所に落としたり動かしたりするとロックが外れ道が開けるという仕組み。一度「かいりき」を使った岩については「かいりき」は不要になるが、ダンジョン内の階層を移動すると岩の位置が元に戻る。このためポケモンセンターへ行ったりポケモンを逃がしたりすることにより、「かいりき」を覚えているポケモンも覚えられるポケモンもいない状態になって階層を移動すると、あなをほるやあなぬけのヒモを使わない限り閉じ込められて出られなくなる場合があった。
『赤・緑・青・ピカチュウ』のみ伝説のポケモンのファイヤーが生息している。
※リメイク後、ファイヤーはナナシマに移動。
ジョウト地方(『金・銀・クリスタルバージョン』/『ハートゴールド・ソウルシルバー』)
ジョウト地方とシロガネ山に繋がる道が開通。
ソフト容量の関係上、カントーと同じ場所のはずだがバッジチェックゲートは省略され、洞窟の内部もかなりシンプルな作りに変わっており、トレーナーも出口間際で戦いを申し込んでくるライバル一名のみ(道中のトレーナーはライバルがすべて倒したということになっている)。
おそらく攻略は歴代で一番簡単。攻略に必須のひでんわざは「かいりき」のみだが、ワカバタウンからポケモンリーグまでポケモンセンターがないので「なみのり」と「たきのぼり」を外すことは出来ない。26ばんどうろに回復スポットがあるため、突入前に是非寄っておきたい。
『ハートゴールド・ソウルシルバー』ではゲート手前の26番道路もそらをとぶのショートカットエリアに追加されているため、やり直しはききやすくなってはいる。
登場しないトレーナー群は26・27ばんどうろに割り振られており、攻略上はこの一連のエリアがチャンピオンロードとも言える。
この作品から、チャンピオンロード専用のBGMが流れるようになった。
ホウエン地方(『ルビー・サファイア・エメラルド』/『オメガルビー・アルファサファイア』)
ホウエン地方の最東端に位置し、入口前にはたきのぼり必須の巨大な滝がそびえ立つ。入口付近にポケモンセンターがある。
ダンジョン内では「たきのぼり」はサイコキネシスのわざマシンを取るためにしか使われないが、攻略には「なみのり」「かいりき」「いわくだき」に加え、地下一階から視界が暗くなるため「フラッシュ」も必要。
出口間際に差し掛かるとミツルが勝負を仕掛けてくる。ED後に再戦可能。ダンジョンの構造上、段差を何度も飛び越える必要があり、一度道を間違えるとややこしいことになる。というか製作陣も複雑にしすぎてダンジョンを把握し切れておらず、一か所「なみのり」なしで出口側から向かうと「あなをほる」や「あなぬけのヒモ」を使わない限り閉じ込められて出られなくなるエリアがあった。
この不具合のせいか『エメラルド』では段差が大分なくなり『ルビー・サファイア』よりダンジョンの攻略難易度は大幅に下がった。ただし、その分トレーナーにくどいくらいダブルバトルを挑まれる。
『オメガルビー・アルファサファイア』では1Fが立体的な構造に改められたほか、洞窟を抜けると森林地帯となり、ミツルとはここで勝負を挑まれる。また、ED前に全国図鑑が入手できるようになったため、トレーナーが繰り出すポケモンが大幅に変わり、ホウエン図鑑にないポケモンが含まれている。また、がくしゅうそうちの仕様が『X・Y』準拠なのでレベル差が大きくなりやすい。
さらに、2カ所ほど洞窟外に出られる場所があり、サイコキネシスのわざマシンはそのうちの1つが繋がる先に移動している。
位置は現実世界でいうと沖縄県の山原辺りである。BGMはメインテーマのアレンジ曲で歴代チャンピオンロードの中でも人気が高く、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでは、『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降の作品でBGMとして採用されている。
シンオウ地方(『ダイヤモンド・パール・プラチナ』/『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』)
入口前には巨大な滝、入口付近にポケモンセンターがありとホウエンとダンジョン付近の配置が似通っている。入口前などのBGMはどこか物悲しげである(特に夜間)。攻略には「なみのり」「かいりき」「いわくだき」「たきのぼり」「ロッククライム」と歴代最多のひでんわざが必要。さらに後述の拡張エリアを含めるなら「きりばらい」も使う。ここまで多いとビーダルなどの秘伝要員が欲しくなる。
特に「いわくだき」+「かいりき」は嫌というほどコンボで使わされ、さらに道具コンプを目指すとじてんしゃでジャンプ台を飛び越える必要がある。そして、ようやくそれらの障害を乗り越えた先でトレーナーとバッタリ…など、ゴールドスプレーを常時撒いておかないと歴代至上最も攻略がめんどくさいマップ。難しいというよりめんどくさい。
また、ED後には224ばんどうろに続く拡張マップが解禁され、マイと共闘して出口を目指すこととなる。
ライバル戦はダンジョンを抜けポケモンリーグ入口付近で挑まれるので、まずはジョーイさんに手持ちを回復してもらってレポートを書くこと。
『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』ではひでんわざは全てポケッチのアプリに内蔵されたため、秘伝要員無しでも攻略が可能になった。
現実世界に置き換えると国後島の山岳地帯に位置する。224ばんどうろ側は爺爺岳辺りである。
当然ながら、ジム制度やポケモンリーグが確立されて以降に登場したダンジョンであり、ヒスイ地方と呼ばれていた頃には存在しない。
イッシュ地方
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』と『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』とでマップが全く違うので分割して説明。
ブラック・ホワイト
『ポケットモンスター 赤・緑』以来のバッジチェックゲートが復活。
これまでのチャンピオンロードとは一線を画す扇状の形をしている。アイアントが作ったアリ塚らしい。歴代で唯一ひでんわざ無しでも攻略可能なダンジョンだが、後述の理由で「かいりき」はあったほうがいい。
洞窟を進むというよりは、階層ごとに区切られた部屋を出入りして出口を目指す感覚。この時点でコバルオンを倒すか捕獲していると試練の室が解放され、伝説のポケモンのテラキオンに出会える。
部屋の出入りを繰り返す他、外側の壁を滑り降りる必要があるなどマップの複雑さ・攻略難易度はおそらく歴代最高。「かいりき」で落とせる岩を落としておけば近道が開けるので多少楽になる。
間違った壁を降りてしまうと最悪、最初からやり直しになる。しかもポケモンセンターがないので、手持ちの体力がピンチの場合はソウリュウシティまで戻る必要がある。
ライバルの一人であるチェレンとの戦いはチャンピオンロード前の10番道路で挑まれるため、チャンピオンロード内でのライバル戦を危惧する必要はない。
ブラック2・ホワイト2
『ブラック・ホワイト』のチャンピオンロードは10番道路ごと閉鎖してしまったため、ジャイアントホールから23番道路を通じて向かう。
バッジチェックゲートは『ブラック2・ホワイト2』でも健在であるがかなり簡略化され、無人の機械認証式になった。
舞台はアリ塚から遺跡のような場所に移り、前作のような複雑さはなくなった一方、歴代最大規模のマップになっておりトレーナーも多く道のりも長い。アイテム回収のために寄り道すれば、さらに倍になる。野生のポケモンのレベルも50を余裕で越えておりかなり高い。さらに頂上付近でライバル戦になるので、こまめに回復させないとあっさり全滅させられる。
頂上にたどり着くまでのルートが『ブラック2』と『ホワイト2』で異なっており、『ブラック2』ではほぼ空気の森エリアを『ホワイト2』では通過する必要がある。「かいりき」はどちらでも必須。
幸い入口付近にポケモンセンターがあるため、やばいと思ったら回復してくれるNPCに縋るかすぐポケセンに戻ること。ちなみにとある場所でゾロアークが待機しており、ED後に動き出す。ゾロアークの後をつけると前作のNの城の跡地がある。
カロス地方(『X・Y』)
物語序盤に訪れたハクダンシティの東に位置し、主人公の町から比較的近い場所にある。21ばんどうろおよび22ばんどうろから行くことができ、チャンピオンロードの中では比較的長いほう。
バッジチェックゲートはカロスのバッジ全8種のコンプに加え、初の試みで門番(エリートトレーナーのフレデリック)とのバトルに勝利するという方式が採用されている。使用ポケモンはメレシー、キングドラ、ライチュウ。
舞台は洞窟エリアと遺跡エリアで構成されており2つのエリアを行き交いながら出口を目指し、クリアにはダンジョン序盤と終盤でなみのりが必要。出口付近には滝があるが、たきのぼりは必須ではない。がくしゅうそうちの仕様変更で非常にレベルが上がりやすくなっているためか、『ブラック2・ホワイト2』よりも増してレベルがインフレしており、野生のポケモンは群れの個体を除きいずれもレベル55以上と、過去作ならクリア後ダンジョンに出るようなレベルの野生ポケモンがわんさか登場する。しかも、ゲーム中ここでしか出てこないポケモン(オニドリル、ベロリンガ、エアームド、クリムガン、ジヘッド、サザンドラの6体もいる)が多く、ダンジョン攻略と図鑑埋めを並行すると確実に泣きを見る。
これまで通り複雑なダンジョンの構造に加え、むしよけスプレーをかけていても天井からポケモンが奇襲してくるため非常に進みづらくなっている(一応ポケモンの影で判別することは可能だが、ダンジョン自体が暗いことやダンジョンを進むごとに主人公のアングルやズームが変わる仕様のために見つけづらい)。さらに、遺跡エリアでも外壁に沿って歩いていると上空から襲ってくるので気が抜けない。
もちろんダンジョン内にいるトレーナーのレベルも高く、ベテラントレーナークラスだとレベル60台の手持ちを出してくるものすらいる。
カルム/セレナ戦は遺跡エリア中盤で挑まれるため、まず同じ場所にいるNPC(姿はポケモンレンジャー♀)に手持ちを回復させてもらうこと。
なお、クリア後にとあるイベントをこなした後、再びカルム/セレナと戦ったエリア左にあるいわくだきを使って入れる塔のある小部屋に20~21時に訪れると、ガブリアスをメガガブリアスにメガシンカさせるために必要なガブリアスナイトが入手できる。
余談だが、ここのBGMは『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Wii_U』でも原曲が使用されている。
現実世界での位置はフランスにあるブーヴレ山辺りか。
アローラ地方(『サン・ムーン』/『ウルトラサン・ウルトラムーン』)
アローラ地方には元々ジムおよびジムリーダーが存在せず、ククイ博士の提案により初めてポケモンリーグという異文化が輸入されたという設定になっている。
主人公が引っ越してきたばかりのシナリオ序盤はポケモンリーグ施設は建設途中であり、終盤でようやく地方初のポケモンリーグ施設が竣工する。このため、チャンピオンロードと呼ばれるルートは存在しない。
一応それに該当する場所は存在し、頂上にポケモンリーグが建設されたラナキラマウンテンが実質チャンピオンロードの役割を果たしている。
『サン・ムーン』では頂上部でハウに勝負を挑まれる以外、内部にはトレーナーは存在しない。
『ウルトラサン・ウルトラムーン』ではマップが拡張されて非常に長くなった。さらに強力なトレーナーも多数追加されており、これまでのチャンピオンロードのそれといっても遜色ない形となった。
また、道中にはネクロズマが埋まっており、話しかけてZリングの光を当てると起きだして勝負になる。スルー可能なので厳選したい方はジャッジ機能を解放してからどうぞ。
現実世界での位置はハワイにあるマウナ・ロア山。今までのチャンピオンロードよりも数倍、山岳地帯らしさがクローズアップされている。
ガラル地方(『ソード・シールド』)
今作にはチャンピオンロードと呼ばれるルートも、それに該当する場所も存在しない。
他の地方と異なりポケモンリーグという名称の施設自体なく、チャンピオンとの勝負が行われるのはシュートシティ内にあるスタジアムである。ここは駅で繋がっているため、他の駅から直接行ける。
もっともストーリー上は、ナックルシティ駅からホワイトヒル駅に移動し、さらに10ばんどうろを経由してシュートシティに入らなければならないため、強いてチャンピオンロード相当の場所を挙げるならこちらだろう。
しかし、今作の道路はワイルドエリアとは異なりトレーナーのレベルに合った野生のポケモンしか出現しない上、道中のトレーナーも野生のポケモンのレベルとそう変わらない。何より道のりが非常に短いため、歴代でも最も簡単に攻略できる。
パルデア地方(『スカーレット・バイオレット』)
勘違いされることもあるが、今作にもチャンピオンロードと名のついたルートは無い。
テーブルシティとリーグ本部を繋ぐ崖沿いの一本道が存在し、今まででいうチャンピオンロード枠だと認識されて一部プレイヤーからそう呼ばれているだけ(この一本道でポケモンをゲットすると「ポケモンリーグで 出会った」とおもいで欄に記載される)。
本作のチャンピオンロードはあくまでエピソードの名称である。→チャンピオンロード(ポケモンSV)
一応上記の一本道について説明文を載せる。
場所自体は序盤に行けることもあって、野生のポケモンのレベルは10前後と低め。他では珍しいワッカネズミが多く出現するのが特徴。
距離も短く踏破自体は楽々でき、コライドン/ミライドンの崖登りで外部からショートカットする事さえ可能だが、やはりというかジムバッジが足りない状態で訪問すると適当にあしらわれ挑戦不可を告げられてしまう。
しかもリーグ手前には明らかにジムバッジ全部揃っている状態でないと勝てない高レベルなモブトレーナーがいるため、手前の短パン小僧で油断しきったトレーナー達が返り討ちに遭うことも(ただし、他の強敵トレーナーと同じ黄色の枠の黒い吹き出しなので、注意すれば防げる初見殺しである)。
幸い今作のモブトレーナー戦では「にげる」コマンドで降参が可能になっているため、さっさと降参して引き返そう(賞金はきっちり取られるが)。
その他媒体
ポケモンマスターズ
チャンピオンロードと呼ばれるエリア群が存在する。2022年2月実装。
メインストーリーの第10章をクリアかつ、チャンピオンバトルのNORMALを踏破することで解禁される。
しかし本家とは異なり「リーリエやメイと共に、次々現れるチャンピオンやそれに準ずる者達がバトルの勝ち方を教授してくれる」といった斜め上の解釈がされた、所謂チュートリアルステージとなっている。バトルのシステムの教授という都合上、チャンピオンたちの発言はメタ発言に近いものも多い。
ポケマス時系列ではチャンピオン引退済のアデク、そしてアローラ組は残念ながら不在。
最後にはマジコス着用のレッド、グリーン、リーフが卒業試験を仕掛けてくる。
これにクリアすると合計で5000ダイヤが貰えるほか、そのほか報酬も豪華なのでプレイしない手はないだろう。
余談だが、チャンピオンバトルの選択画面ではそれぞれの地方に対応したチャンピオンロードの短めのアレンジが聴ける。