「こふおおおおーっ!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0638 |
---|---|
イッシュ図鑑 | No.225 |
カンムリ雪原図鑑 | No.205 |
ローマ字表記 | Cobalon |
ぶんるい | てっしんポケモン |
タイプ | はがね/かくとう |
たかさ | 2.1m |
おもさ | 250.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | せいぎのこころ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | コバルオン | コバルト |
英語・スペイン語・イタリア語・ポーランド語 | Cobalion | |
ドイツ語 | Kobalium | |
フランス語 | Cobaltium | |
韓国語 | 코바르온 | |
中国語 | 勾帕路翁 |
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)で初登場した伝説ポケモンの一体。
中型の偶蹄目に似た体系をしており、細い髭を生やしたような顔や、襟の長い子爵服を思わせる首回り、マーコールの様に独特なねじれ方をしつつも真っすぐ伸びたツノが特徴的。
名前の由来は「コバルト」をもじったものらしく、体色も名に違わぬ金属質のコバルトブルーを基調とする。
かつてイッシュ地方において、人間が起こした戦火からポケモン達を守護し、元凶の人間達にも戦いを挑み懲らしめたとの伝承を残す『伝説の聖剣士』の一員。
同胞である、パワーに優れたテラキオン、スピードに秀でたビリジオンと比べ、このコバルオンは強い精神力を持っており、如何なる脅威にも屈しない鋼の体と心を持つ冷静沈着な性格。
生まれながらにリーダーの風格を身につけたポケモンとされ、狂暴な相手もコバルオンがひと睨みするだけで大人しく従ってしまうという。
当時はそのカリスマ性を活かし、戦火の煙や恐怖で惑うポケモン達を纏め上げて、安全な場所まで導いたと伝えられている。
髭を生やした威厳のあるフォルムからか、ファンによる擬人化や公式でのキャラ付けもこぞって真面目かつ冷静なオジサマになる事が多い。
色違いは青い部分が若干暗く、黄色部分が若干明るくなる程度で、三体のなかでは一番変化が少ない。
『Nintendo DREAM』2011年4月号で三銃士のアトスをイメージしていると開発者が述べている。
ゲーム上の特徴
BW1
フキヨセの洞穴の最深部にある「導の間」に佇んでいる。レベルは42。
最初にコバルオンに遭遇した後でないと、他二体と会う事は出来ない。
BW2
電気石の洞穴に入る前にイベントが起こり、コバルオンがどこかへ飛び出してしまう。
その後、13番道路のカゴメタウン近くの草むらの真ん中にいるので、そこでゲットできる。
レベルは45。倒すか逃走するといなくなるが、殿堂入り後に戻ってくる。(レベル65)
なお、BW2の聖剣士は全て道中の道路に登場する。
剣盾
『冠の雪原』より参戦。
特定の条件を満たすとカンムリ雪原の各地にこんせき(足跡)が出現し、それを集めて100%にすると、雪原最深部の凍てつきの海の沖合にある小島に出現する。
レベルは70と高く、日にちによっては互いにスリップダメージを受けるあられや、ねむりを阻害する雷雨や霧になる事もある。捕まえる際は捕獲の邪魔をしない天気なのを確認した上で準備をしっかり整え、戦術をしっかり組み立ててから挑もう。また、本作は伝説の捕獲率がかなり低めに設定されているため、ボールも大量に用意しておくのがよい。
SV
DLC後編『藍の円盤』より参戦。
ブルレクを複数回こなすことでおやつおやじからコバルオンに会えるおやつを貰うことができる。
性能面
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | 90 | 129 | 90 | 72 | 108 | 580 |
素早さははがねタイプ4位。「アイアンヘッド」の追加効果が狙いやすいだろう。インファイトやせいなるつるぎ等の優秀なかくとう技を習得することも合わせ、物理型で育成されることが多い。
特性「せいぎのこころ」はシングルバトルではあく技に受け出しするなどした受動的な発動となるが、ダブル、トリプルバトルでは味方からあく技をコバルオンに打つ事で能動的に発動できる。
ただ普通のあく技を当てるだけならば「てだすけ」でも十分だが、てもちの数だけ連続攻撃できる「ふくろだたき」ならば、手持ちの数だけ攻撃を一気に上げる事が出来る。
優秀なぼうぎょを誇るものの攻撃/特攻種族値がともに90と低めであり、高いすばやさで相手を斬り倒していくといった運用が難しい。「せいぎのこころ」発動に難のあるシングルバトルでは特に気になる弱点となっている。
また、ダブルでのふくろだたき+せいぎのこころコンボの面でも、物理範囲技を覚えない点が気になるところ。このため、タイプ一致範囲技いわなだれで相手を一掃できるテラキオンにせいぎのこころ役を譲ることが多い。第8世代ではダイマックスしてからダイスチル連打で物理相手に居座り続けるなどの独自の動きができることから、コバルオンが選ばれるケースも散見された。
どの世代でもマイナーレベルの使用率ではあるものの(特にダブルでは)局所的な需要があり、コバルオン入りの構築がシングル・ダブル共に上位に入賞するという事が度々起こる。
第9世代ではついにボディプレスを習得。
こうげきの代わりにぼうぎょを参照してダメージ計算を行う技のため、元のぼうぎょが高く攻撃面は控えめなコバルオンにピッタリなうえ、かくとうタイプのコバルオンはタイプ一致で使えるという、せいぎのこころが腐るという点を差し引いても相性の良すぎる性能となっている。
さらにはがねタイプのためてっぺき+ボディプレスのコンボが可能。
地味に「ヘビーボンバー」も獲得しており、「ボディプレス」が効かないハバタクカミへの貴重な打点となる。
このタイミングでまさかのメインウェポン総とっかえである。
元のタイプ(順番は異なるが)も相まってザマゼンタのような活躍が期待される。
また、自身のみらいのすがたと思わしきテツノカシラに関しては、コバルオン以上に使い易く、汎用性の高いステータスとなっており、ピンポイントで採用されるコバルオンとは対照的な性能である。基本的にタイプが異なるので別物だが。
番外作品
ポケモンGO
- レジギガス実装記念イベントが終了した2019年11月5日より、三闘およびイッシュ地方の伝説ポケモンの記念すべき一番手として、レイドボスとして登場することが発表。なお、出現は同年11月26日まででランクは他の伝説ポケモンと同じく最高の★5。
- コバルオンが最初に選ばれたのは、やはり原作において他者を導く存在として描写がされていたからであろうか。
- レイドボス
- 総合CPは39601。直前まで登場していたダークライの半分程度のCPしかないため、プレイヤーの頭数さえ揃えば同ランクのボスの中ではそこまで手強い部類ではない。
- はがねタイプがかくとうタイプの弱点を悉く打ち消してしまうため、エスパーやフェアリー等は不適(特にフェアリータイプははがね技で逆に弱点を突かれて返り討ちに遭いかねない)。
- 幸い、はがねタイプの弱点であるほのお・じめん・かくとうは一切軽減されないので、攻略の際はこれらのタイプをそろえてパーティーを組むのが良い。いずれも強力なアタッカーがわんさかいる層の厚いタイプなので、戦力には事欠かないだろう。ただし、ヘルガーやドリュウズ等格闘弱点のポケモンを使用する場合は回避に慣れておくように。
- ゲットチャレンジは、距離自体は離れているものの、地上に居座るタイプのボスであるため縦や横への不規則な動き等もないため、慣れてくれば安定してエクセレント判定を狙うことが可能。
- こうしたこともあり、本作の伝説ポケモンの中では比較的倒しやすく、捕まえやすい部類に入る。
- 性能
- 本作にはすばやさの概念がなく、原作の低い攻撃力と高い耐久力をそのまま受け継いでしまったために、伝説ポケモンの中ではかなり火力に乏しいキャラになってしまっている。
- おまけに習得する技も総じて微妙と言わざるを得ず、レイドやジム戦は勿論、トレーナーバトルにおいても活躍できるかは甚だ怪しいものがあった。
- 覚える技はというと、通常技が「メタルクロー」「しねんのずつき」「にどげり(2022年9月追加)」、ゲージ技が「アイアンヘッド」「インファイト」「ストーンエッジ」「せいなるつるぎ(限定技)」となっている。
- はがね技は通常技・ゲージ技の両方で揃えられるため、まだ運用可能か…と思いきや、ゲージ技の「アイアンヘッド」は威力60と、2分割ゲージ技であることを鑑みてもあまりにも威力不足な数値。しかも、元より攻撃力の低いコバルオンが放つのだから、たとえこうかばつぐんが取れたとしても相手を1,2発程度では仕留めきれないことも往々にして発生しうる。素直にメタグロスで代用しよう。
- いわ技の「ストーンエッジ」は、かくとう技が通りにくい相手に対して牽制できるためトレーナーバトルで相性が良い。一方ジム・レイドでは不一致・フルゲージ100という火力不足で採用されることはない。
- かくとうタイプとして見た場合、実装当初は通常技でかくとう技を覚えてくれずゲージ技の「インファイト」(威力100のフルゲージ技)しか覚えなかったため、かくとうポケモンとしての役割はないに等しかった。
- しかし、2020年3月に復刻した個体がせいなるつるぎを覚えるようになった。こちらはジム・レイドバトルでは威力55の分割3ゲージ技、トレーナーバトルでは威力60の必要チャージ量35という(肝心の相手には通りが悪いが)インファイトよりも使いやすい性能になっており、これまでの地味な性能にようやく光が差すこととなった。
- そして2022年9月、ついに念願のかくとうタイプで、なおかつ高チャージ力を持つ通常技「にどげり」が三闘全員に追加された。これにより「せいなるつるぎ」が4.5秒に1回飛んでくるという驚異の回転率を獲得し、今後マスターリーグに台頭しているディアルガ、ドリュウズ、マンムーといった使用率上位ポケモンに脅威を与えてくることが予想される。
- この強化のおかげでGOロケット団との戦闘にも使いやすくなり、クリフが1匹目に繰り出すプテラに安定して対処しやすいほぼ唯一のポケモンという数少ない個性を得た。他には激強なしたっぱの初手カビゴンやサカキのペルシアンにも安定して対処できるため1匹でも育てておくとGOロケット団との戦闘が格段と楽になる。
- なお、はがねとかくとうの複合のライバルにはあのルカリオもいるが、習得できる技や種族値配分が大きく異なる(ルカリオは攻撃寄りの種族値、コバルオンは防御寄りの種族値)ため、ちゃんと差別化できている。局面に合わせてどちらを使うか選ぶとよいだろう。
スーパーポケモンスクランブル
- 一人称は「ボク」で二人称は「キミ」。
- 配下はゾロアーク、オノノクス、ギガイアス、ココロモリ、シュバルゴ、アギルダー、サザンドラなど第5世代で活躍したポケモンが中心。
- 『スーパーポケモンスクランブル』世界の心臓部である「せかいのはしら」で起こった異常事態を鎮圧するため、各都市で枯渇しかかっていた「ひかりのしずく」(いわゆるかいふくのくすりのようなもの)を強奪している。
- 自らの行いを正義の為ならば多少の犠牲は仕方ないと割り切っており、自らの持つネジの力でプレイヤーの持つ「ふしぎなネジ」(ポケモンを動かすために必要な道具)を破損させるなど衝突を繰り返すが、滅びの化身である「くろのラスト」に汚染されたポケモン達の姿を見て打ちひしがれる。
- しかし、彼の行為は決して無駄ではなく、サビのぐんだんのねじろに繋がる「せかいのはしら」を開くきっかけとなり、主人公と共闘関係を結んでいる。
アニメ版
劇場版「キュレムVS聖剣士ケルディオ」
CV:山寺宏一
「聖剣士」のリーダー格。設定どおり、沈着冷静で他のポケモンを導くなどリーダーシップに優れる。
ケルディオとの修行の際に「敗北してもそこから何を学ぶかが大切である」ことを説く。ケルディオからは「言ってることは難しいが一番核心をついてくる」と思われており、信頼されている模様。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
第10章ブラック・ホワイト編にて登場。原作以上に人間の事を嫌っており、あまりにも度が過ぎる人間嫌いな態度には、テラキオンやビリジオンも難色を示す事がある程。また、人間の事は減点方式でしか見ようとしない傾向があり、それ故に人間がポケモンを守ろうとする等の良い事をしても無関心に等しい態度しかとせず、逆に人間の悪い部分に関しては殊更糾弾しようとする等、時として傲慢さを感じさせる部分もある。この為か、ケルディオには慕われつつも、聖剣士の中では苦手意識を抱かれている。
はぐれた手持ちポケモンを探しにきた女の子とブラックの前に立ちはだかって憎悪に満ちた表情でブラックの喉元に剣を突き付けた。しかし「おやトレーナーだけでなく、はぐれたポケモンも元のトレーナーのところに帰りたがっている」と諭されたことで一旦その場は剣を収め姿を消した。
その後はP2ラボ近辺でダークトリニティとサンヨウシティジムリーダーの交戦を他の三闘たちとケルディオと共に見物。どちらが悪なのかと戸惑うケルディオへ「ニンゲン同士の戦いに正も邪もなく、ただお互いの主張をぶつけあうだけであり、だからこそ醜いのだ」と説く。しかしケルディオが自らの意思で戦いの場に入りダークトリニティと戦った時は一斉にせいなるつるぎを振るいダークトリニティを蹴散らした。
が、直後にラボに封じられていた古代の狩人の砲撃からケルディオを庇い、三闘共に氷漬けにされて海中に没した。
第11章では終盤にて氷漬けのまま海底の神殿に流れ着いていたらしく、意図せずやってきたラクツの「同じ技なら氷を溶かせるのでは」という判断で暴発覚悟で放たれたゲノセクトのテクノバスター(ブレイズカセット)を受けて漸く氷漬けから解放。直後、スパークするブレイズカセットを剣で弾き飛ばして爆発から全員を守った。
ニンゲン嫌いそのものは変わっていないものの、命に関わる危険な行為すら平気で行うラクツに対する不信が消えないファイツとケルディオの問いかけに「目先の脅威を取り除くために必要なのは冷静な判断と意志の強さ。それ以外の余計な感情は戦いに不要であり、それが最善であるならば共に戦うことに躊躇いはなく、その後も手を取り合うかはその時に考えればよい」とラクツの考えに賛同し、ゲノセクトたちの身を案じてくれたことに感謝しつつ諭した(※)。
地上に上がってからは霊獣を従えたダークトリニティと再戦。一進一退の攻防を繰り広げるも、ケルディオがアクロマの所持していた「うつしかがみ」を破壊したことで相手が弱体化した隙をついて戦いに決着を付ける。
全ての戦いが終わったあと、「ポケモンと人間は関わらない方がいいのでしょうか」と問うケルディオに「我ら(ポケモン)の声を聞こうと望むものを拒む必要はないが、その者が悪事に手を染めることがあれば関りを断つ覚悟もしておけ」(意訳:お前の好きにすればいい)とラクツの元へ送り出した(ビリジオンたちからは「随分丸くなりましたね」とからかわれたが)。
※この作品において「かいていいせき」内は人間とポケモンが通訳なしで会話できる謎のシステムが搭載されていたため。
『ポケットモンスターReBURST』
今作における悪の組織「グレートガベル(通称:GG)」が野生ポケモンたちを捕らえ、「このポケモンたちを解放して欲しくば大人しく投降しろ」と叫んだことで姿を現し、要求を呑んで代わりに捕らえられた。この時内心では「ニンゲン共め……!」と怒りを隠しきれていなかったが、結局人工バーストハート化され敵幹部にいいように使われることになる(尚、他二匹は出番すらなく掴まっていた)。
最終盤でバーストハートが砕けて解放され、遠い地で世界の命運をかけて戦うリョウガに力を送った。
関連イラスト
関連タグ
テツノカシラ…同ポケモンの未来の姿だとされるパラドックスポケモン。
0637.ウルガモス→0638.コバルオン→0639.テラキオン