「……ビシャーンッ!!」
「ギゴガゴーゴーッ!!」
基礎データ
他言語版の名称
ドイツ語・英語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Giratina |
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韓国語 | 기라티나 |
中国語(簡体字) | 骑拉帝纳 |
中国語(繁体字) | 騎拉帝納 |
概要
時間の神ディアルガ・空間の神パルキアが誕生した時に一緒に生まれたとされるポケモンで、ドラゴンゾンビや魔王を連想させる外見が大きな特徴。
相当な暴れ者であったため、創造主によりこの世界の裏側「破れた世界」に追放されたと言われており、シンオウの伝承にもその存在は殆ど残っていない。
一時は創造主に反旗を翻すことを目論んでいたものの、現在は反省したようで、鏡面から静かに現実世界を見守っているとされ、ゴーストタイプらしく古代の墓場に姿を現す模様。
ディアルガが「時間」、パルキアが「空間」を司っているのに対し、ギラティナはなんらかの原因で世界に歪みが生じた時、元に戻す役割を担っていると言われる(ちなみに『ハートゴールド・ソウルシルバー』のイベントでは「反物質」を司ると語られた。簡単に言えば、世界のあらゆるものの『逆』を司るといった感じ、逆説的に表の世界で欠けたものを埋められる事になる)。
現実世界では影の様なボロボロの羽とムカデじみた六本脚の生えた姿「アナザーフォルム」(翼は鷲の爪のように構えることが出来る)をしているが、反転世界では東洋竜や蛇のような本来の姿「オリジンフォルム」に変化する(頬を覆うアーマーは虫の顎のように開閉し、口が現れる)。
重力などの環境が異なるそれぞれの世界に適応するために二つの姿を持つようになったらしく、「はっきんだま」という専用アイテムを持たせると、現実世界でも「オリジンフォルム」に変化することができる。
また、プレイヤー達からはその容姿からよくムカデと言われるが、これは登場当時にムカデのポケモンが存在しなかったことも原因の1つと思われる。
本格的に登場するのは次作のこいつ系統である。
また、シンオウ むかしばなしその1(おくりのいずみの転生伝説)やもどりのどうくつの(※1)「ここは……いのち かがやく もの いのち うしなった もの ふたつの せかいが まじる ばしょ」という碑文から冥界の神としての側面も持っている事がうかがえる(尤も、冥界の神だとは公式で断言はされていないので注意)。
不気味ながらかっこいい戦闘曲、特徴的な容姿、独自の設定や演出、映画での活躍などから人気の高いポケモンである。
シーンによって主人公と見つめあってみたり、シェイミを優しく咥えて助けたり可愛い面も垣間見える。
色違いは、体の灰色だった部分がクリーム色になり、赤い部分が鮮やかな青色に染まる。
看板作品は『プラチナ』となっているが、実際の白金の色はメタリックホワイトであり、色違いの方がよりプラチナらしい色合いをしていると言える。通常のギラティナが金色をしているのはおそらくだが、ホワイトゴールド(白金色。淡い金であり、白い金のプラチナとは別物)を意識したものと思われる。
『SV』では歩く時に体の肉が小刻みに揺れるモーションが入るなど、肥満を思わせる描写がある。
名前の由来・モチーフ
名前の由来は恐らく『ギルティ(<guilty>:英語で有罪)』+『ギロチン』+『ジラソル(<girasol>:英語でオパールの一種)』+『プラティナ(<Platinum>:白金)』。
一部設定は日本神話の月読尊(ツクヨミノミコト)や各神話体系の冥界の神を参考にしていると思われる。
また、各神話体系においても神々の怒りを買って表舞台を追放されたものの伝承は多く、日本神話の須佐之男命(スサノオノミコト)、神に反旗を翻した結果魔界(地獄)に追放されたキリスト教に於ける堕天使ルシファーなどが該当する。
その中でも、ギリシャ神話のハデスには冥王星の名前の由来にもなった「富める者」を意味するプルートという呼称があり、これはギラティナがパッケージを飾るプラチナ版で追加されたギンガ団幹部の名前にも採用されている。
また、アルセウスにギリシャ神話のゼウス、ディアルガ&パルキアにギリシャ語で二頭政を意味するディアルキアを由来とする説と並べると、ギリシャ由来のモチーフとして少なからず意識していると思われる。
オリジンフォルムの6本の触手や蛇のような姿には、ルシファーが元は位の高い天使で6枚(もしくは12枚)の翼を持っていたとされている事や、創世記でイヴを唆して知恵の実を食べさせた蛇と同一視されている事など、複数の連想が見られる。
ゲームにおける特徴
『ダイヤモンド・パール』
- 全国図鑑入手後、214ばんどうろにかくれいずみへのみちが出現しおくりのいずみにあるもどりのどうくつ最奥部で待ち構えている。
- レベルは70でアナザーフォルムが登場。
- 『ルビー・サファイア』のレックウザと同じく、ストーリーにはパケ伝が一体しか登場しないという都合上、完全に蚊帳の外の存在と化している。
『プラチナ』
- ストーリー中に訪れることになるエリア「やぶれたせかい」にて専用曲「戦闘!ギラティナ」を引き下げての強制遭遇。レベルは47。
- ストーリー中では『エメラルド』のレックウザと同じく悪の組織によってパケ伝二体が目醒めさせられたタイミングで現れるという扱いであり、伝説のポケモンとしての役割も当作にて明かされた。
- ここでのギラティナは開幕で上から降りてくるように登場し、「やぶれたせかいのギラティナがあらわれた!」と表示され、立っている場所を表す丸いフィールドのようなグラフィックが無く、一度ボールに入るまでは影が表示されない…と、この時代のポケモンとしては非常に珍しく、専用演出がかなり多い。
- しかしDP時代が任意遭遇だったのを引き継いでか、捕獲率係数が低いまま。既にマスターボールを入手しているのが幸いである。強制捕獲ではないので、捕獲せずに倒したり逃げてもイベントは進行する。加えてプラチナからの仕様により、倒しても殿堂入りすれば復活する。
ちなみに戦闘曲は『ダイヤモンド・パール』版・『プラチナ』版共に『ブラック2・ホワイト2』のサントラに収録されている。
- 殿堂入り後に復活する場所はDPと同様にもどりのどうくつ。やぶれたせかいでの戦闘イベントはストーリー上の強制遭遇が唯一であるため、であったばしょが「やぶれたせかい」のギラティナはこの時しか手に入らない。そのやぶれたせかいの表記も、第五世代に送ると見られなくなってしまう。(ポケモンホームの出会った場所でもポケシフターと表示される)
- 『DP』のソフトの相手との対戦でオリジンフォルムを出す場合、相手側からはアナザーフォルムとして表示される(ステータスはアナザーフォルムのままである)。なおおみとおしを使うとはっきんだまは「???」と表示される。
『ハートゴールド・ソウルシルバー』
- 劇場版『アルセウス 超克の時空へ』配布のアルセウスを連れている事で発生するシント遺跡のイベントでまさかまさかのLv.1で入手することができる。また、はっきんだまも持っている。
- 先頭に置いて連れて歩くととてもかわいい。なお、HGSSでははっきんだまは上記の方法でしか入手出来ない。(『プラチナ』から通信ではっきんだまを持ち込もうとしても強制的に『プラチナ』のバッグにしまわれるため)
『オメガルビー・アルファサファイア』
- ディアルガ・パルキアを手持ちに加え、「おおぞらをとぶ」でムロタウン近辺に現れている「大きな裂け目」に行き、「はい」を選ぶとバトルになる。レベルは50。
- 万一倒しても地上に降りて、もう一度飛べば復活する。
『ウルトラサン・ウルトラムーン』
- ディアルガ・パルキアを手持ちに加えてウルトラワープライドを行うとギラティナがいる世界に行きつくことがある。レベルは60。
『ソード・シールド』
- DLC『冠の雪原』のダイマックスアドベンチャーにて他の伝説のポケモンと同様に登場。戦うのはアナザーフォルム固定。
- 攻撃能力こそあまり高くはないが、全ポケモン中でも屈指のHP・防御・特防に加えて4倍弱点が無いことが合わさって、とにかく硬い。火力があまり出せないメンバーでは弱点を突いても制限ターンまでに削り切れないことも。
- しかも特性プレッシャーによってPPを多く削られるため高威力低PPの技はすぐに枯渇してしまったり、運が悪いとげんしのちからで全能力アップされることもあるなど、なかなか厄介である。
『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』
- もどりのどうくつでアナザーフォルムが捕獲可能。やぶれたせかいはないが、ハマナスパークでオリジンフォルムが出現するイベントが用意されている。その関係なのかBDSPには「戦闘!ギラティナ」も収録されている。そこで出会えるオリジンフォルムは黒い影になっており、プラチナのやりのはしらイベントを想起させる(もっともプラチナでの黒い影はアナザーフォルムの姿だったが)。
- レベルはなんと100だがモンスターボールが投げられないため捕獲はできない。しかし倒すとはっきんだまを入手できる。
『LEGENDSアルセウス』
第9世代
- ポケモンホームの連携と共に解禁された。
性能
H | A | B | C | D | S | T | |
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アナザーフォルム | 150 | 100 | 120 | 100 | 120 | 90 | 680 |
オリジンフォルム | 150 | 120 | 100 | 120 | 100 | 90 | 680 |
オリジン・アナザーの両方とも、禁止級としては珍しいもので、耐久型・綺麗な両刀型である。
HPが高く、タイプもゴースト・ドラゴンと優秀なのでとても打たれ強い。
専用わざの「シャドーダイブ」は発動に2ターンかかるが、「まもる」・「みきり」を強制解除してダメージを与えるという強力なわざ。
ギラティナが使用可能なルールはそれらの技が多用されるダブルバトルであるため、「どちらに来るか分かりにくい上に迂闊に守れない」という場面を作りだせる。
これと「だいばくはつ」を覚えたメタグロスを組み合わせ、通称「ギラグロス」で4世代GSルールで一躍名を馳せた。
ギラティナが「シャドーダイブ」で「まもる」を解除し、メタグロスの「だいばくはつ」を確実に当てるという戦法を取れるため相性がいい。
この他物理技では「ドラゴンクロー」「げきりん」「かげうち」「じしん」「ストーンエッジ」と強力なものが揃う。
だが、当時専ら活躍していたのはアナザーフォルムで、オリジンフォルムはあまり出番がなかった。
というのもオリジンフォルムは道具が「はっきんだま」固定になるため、道具が自由なアナザーフォルムよりも扱いが難しいため。
とはいえアナザーから攻撃力と防御力を入れ替えた種族値で、アイテムの補正(1.2倍)もあるため火力は伝説の名に恥じない高さになっている。
物理技ばかり取り上げたが特殊技も「りゅうせいぐん」「りゅうのはどう」「シャドーボール」をはじめ一通りのものを覚えられる。
変化技は「めいそう」「おにび」「じゅうりょく」「おいかぜ(ただしオリジンの姿でしか覚えられない)」などが揃い、持久戦もサポートもお手の物である。ただし「トリックルーム」は覚えられないので注意!
なお、「はどうだん」を覚えるのに「きあいだま」を覚えず、「ストーンエッジ」を覚えるのに「いわなだれ」を覚えないという珍しいポケモンでもある。
ゴーストタイプであるため先制技に強く、更に自身の一致技が半減されにくいとあって、現在の伝説解禁ルールでも技さえ通れば強い。技さえ通れば。
耐久が高いとは書いたが実は弱点は5つもある。かつてはそこまで大きな問題にはならなかったものの、世代が進むにつれて強力なフェアリータイプやゴーストタイプが増えており、昔ほど自由に動けないのが現状であったりする。
『ソード・シールド』のシリーズ8にて、1体に限り禁止級をランクマッチで使えるルールが開始。
当然ギラティナも参加できるのだが、いざ始まるとその使用率に愕然とする。
何とポケモンホームで確認できる使用率150位圏内にアナザー・オリジンどちらもギラティナの姿が確認できなかったのである。他に150位圏外の禁止級はキュレム・ネクロズマ・バドレックスといった合体して使われるのが主なものと、コスモッグ・コスモウムといった進化前のみ。
つまり実質、ギラティナは禁止級の中で使用率最下位という不名誉が付いてしまったことになる。
理由としてはよく言えばバランスが取れた、悪く言えば尖ったものがない種族値。そして何より同じタイプに、型が豊富で素早さが高いドラパルトがいることが挙げられる。貴重な禁止級の枠を使うくらいならドラパルトでいいと考えるトレーナーが大多数だったということだろう。
禁止級の使用率上位もザシアン、こくばじょうのすがたバドレックス、イベルタルなどとギラティナが不利な相手ばかりである。せめてゲンシグラードンがいれば……。
更に力押しが主であり、禁伝ならば尚更パワーが求められる中でギラティナのパワーでは白金玉の効果込みのオリジンフォルムですらインフレが進んできているのもあり正直力不足。サポート要員特化のステータスである事も力押し特化の環境に適応出来ておらず、使用率低迷に拍車がかかっているものと思われる。
アナザーフォルムの方はシングルの方では使用率150位ギリギリに浮上したりすることもあり、また後に月食ネクロズマも使用率150位圏外に落ちたので、使用率最下位とは言い切れなくなったが……。
(ただ、ネクロズマはもう一つの姿である日食ネクロズマが優秀でありギラティナよりマシという意見もあったりする…)
しかし、シリーズ12で禁止級を2枠採用できるようになると、環境トップのザシアンと組み合わせてゴースト・はがね・じめん(オリジンフォルムの場合)以外のタイプを半減以下にできる相性補完(特にザシアンが苦手な対カイオーガに強い)の良さが評価されたのか順位を上げた。
隠れ特性「テレパシー」はとくせいパッチにより、入手がかなり容易になった。
第9世代
ポケモンホームの連携と共に解禁。
テラスタルを獲得した上でいままでのオリジンフォルムでも戦える。
オリジンフォルムについては、今回はだいはっきんだまを持たせることでフォルムチェンジが可能で、ドラゴン技とゴースト技の威力を高められる。
特筆すべきは、オリジンフォルムのふゆうを生かしたテラスタルの活用だろう。
地面弱点のテラスタイプに変われば地面技を透かせるうえに、でんきタイプなら弱点を完全になくせる。そこからの積み技を使えば要塞と化してしまう。ねむる以外の回復技は覚えないがいたみわけもあるので多少のカバーにはなる。(むしろじこさいせいのような使い勝手のいい回復技を覚えると大変なことになる)
今作はテラスタル+特性によるタイプの無効化が非常に強いのでより恩恵を受けていると言えよう。
外伝作品
ポケモン不思議のダンジョン
『時・闇・空の探検隊』では同期のディアルガ・パルキアと異なりシナリオに一切関わらせてもらえず、隠しダンジョンの奥底にひっそりと構えるだけの寂しい扱いになってしまった。
それでも味方にしたときの実力は本物で、チート技と名高い部屋技「あやしいかぜ」を擁するほか、強力な溜め技「シャドーダイブ」はここでも健在。ただ、ディアルガやパルキアと異なりかしこさは汎用。
なお、オリジンフォルムは『空の探検隊』でのみ実装され、しかも一部ダンジョンに入った時にのみ変化する。
『ポケモン超不思議のダンジョン』ではシナリオ中に登場……すると思いきや実は偽物で、本体はこの子達だったりする。
何気に初めての大型ポケモンとのボス戦なので苦戦必至。とはいえ「あやしいかぜ」はないのでそこは安心か。
ポケモンGO
2018年10月24日のハロウィンイベントと同時にアナザーフォルムがレベル5のレイドボスとして実装。
翌年の4月3日にオリジンフォルムが同じくレベル5のレイドボスとして実装されている。
他の伝説ポケモン同様、復刻されて以降は色違い個体も実装されている。
アナザーフォルム
ボスとして登場した時のCPは34987と前回ボスのミュウツーよりも2回り程低く、自慢の体力はレイドボスシステムの関係で死んでいる上、弱点もフェアリー・こおり・あくとそれなりに多い。このため、レベル5のレイドボスの中では攻略はしやすいだろう。
そして肝心の味方にした際の性能に関してだが……
まずポケモンGOでの仕様として、原作でのこうげき・とくこうの高さが攻撃に、ぼうぎょ・とくぼうの高さが防御に回されるのだが、CPの優先度は「攻撃>防御・HP」であるため、アナザーフォルムの最大CPは伝説の中でも低めになってしまっている。それでも3000台後半であるため十分高い方ではあるが。
次に耐久が高いポケモンの用途として考えられるジム防衛だが、伝説のポケモンであるため不可能となってしまっている。
技にも恵まれておらず、通常技はシャドークロー、りゅうのいぶきと問題ないのだがゲージ技はドラゴンクロー、かげうち、げんしのちから、シャドーダイブ(2022年追加の限定技)とどういうわけかシャドーダイブ以外は3ゲージの威力の低い技ばかりとなっている。
……といった具合に、ミュウツーの後に登場したボスとして鳴り物入りで出たにもかかわらず散々な性能であったことから、当初はまるで見向きもされず、落胆の声があちこちで上がった。
ところが2ヶ月後、事態は急変する。
トレーナーバトル実装で低CP高耐久ポケモンに高い需要が生まれ、中でもギラティナはハイパーリーグ(最大CP2500)の大エースとして見出されたのだ。
伝説由来の耐久力に高水準の攻撃力というだけで十分心強いが、技も軽減されにくいゴースト・ドラゴンとあって様々な相手に対応しやすい。
先ほど3ゲージの威力の低い技ばかりで恵まれていないと書いたが、シールドの削り合いとなるトレーナーバトルでは話は別で、チャージが少ない技を連発すれば相手にシールド展開を要求しやすくなり、早く守りを崩せるのだ。
また、2018年2月「げんしのちから」に原作同様能力上昇の追加効果まで付与され、ささやかながら更なる強化を施された(もっとも、効果が発動するのは原作同様わずか10%と低めなのであまりあてにはならないが)。
とはいえ、フェアリー・こおり・あくに弱い点は変わっていないため、これらの技を使用してくるポケモンには警戒が必要。特に、みずタイプはかなり多くのポケモンが「ふぶき」や「れいとうビーム」等のこおり技を習得しているため要注意である。
また、ハイパーリーグで運用することを考えた場合、ハガネール、ギャラドス、タチフサグマ、アクジキング等分が悪い相手も存在する。確かに汎用性の高いキャラであることは間違いないが、絶対的に強いとも言い切れないので、その点はしっかり意識しておこう。
いずれにせよ、思いがけない形で活躍の機会に恵まれることになったのはギラティナにとっては喜ばしいことに違いない。
能力を大幅に制限された姿・状態であっても、優秀な働きぶりを見せてくれるあたりは、さすがは伝説のポケモンといったところだろう。
オリジンフォルム
そして、2019年4月3日には遂に満を持してオリジンフォルムが実装された。
ボスとして登場した時のCPは41776。アナザーフォルムと比べると多少高いが、伝説ポケモンの中ではまずまずといった程度なので、頑張れば6~7人程度の少人数編成でも撃破は可能である。現在はレベルの上限解放やメガシンカボーナスの追加もあり、ガチ勢が揃えば4人での討伐も可能となった。
原典同様、アナザーフォルムと大幅にステータスが変わっており、攻撃寄りの性能になっている。アナザーフォルムよりも幾分下がってはいるが、耐久性もそこそこなので、全体的にバランスの取れた種族値配分となっている。
覚える技も変更が加えられており、アナザーフォルムと共通の技は通常技の「シャドークロー」と限定ゲージ技の「シャドーダイブ」のみで、それ以外は通常技が「ドラゴンテール」、ゲージ技(チャージ技)が「りゅうのはどう」「あやしいかぜ」「シャドーボール」となっている。
技構成を見た場合、やはり「シャドークロー」と「シャドーボール」のタイプ一致技のコンボを揃られるのが最大の魅力。同じ組み合わせが可能なゴーストタイプのポケモンは勿論他にもいるが、ギラティナはゴーストタイプの中でもトップクラスの耐久力の持ち主なので、継戦能力が高く、総合的な戦闘力ではギラティナに軍配が上がるだろう。また、2022年に追加された「シャドーダイブ」もジム・レイド戦ではフルゲージ技なので小回りが利きにくくなるという難点はあるものの、技の発動が非常に早く、理論上は「シャドーボール」を上回るDPSを叩き出せる。いずれにせよ、全体的に耐久性が低めで少々クセの強い性能の多いゴーストタイプの中では、現状唯一、すべての能力が高水準でバランス良く纏まっており、非常に扱いやすいポケモンとなっているといえよう。
なお、「ドラゴンテール」+「りゅうのはどう」のドラゴン技の組み合わせも可能だが、「げきりん」を覚えられる他のドラゴンタイプのポケモンと比べると火力を出しにくい(そもそもギラティナはドラゴンタイプの中ではそこまで攻撃力の高い部類ではない)ので、こちらは一般的にはあまり推奨されていない。素直にゴーストタイプのアタッカーとして運用するのが良いだろう。
アナザーフォルムが主にハイパーリーグで活躍しているのに対し、オリジンフォルムは最高ランクのマスターリーグにおけるエースアタッカーとして活躍している。
主に「あやしいかぜ」でこちらのステータスアップを図りつつ相手をけん制し、頃合いを見計らって高威力の「シャドーボール」で仕留めにかかるのが基本戦術となる。うまいこと「あやしいかぜ」による能力アップ効果が発動すれば、トゲキッスやディアルガ等のやや分の悪い相手に対してもしぶとく戦い抜くことも可能。
なお、代名詞とも言える「シャドーダイブ」であるが、PvPでは発動に必要なチャージ量が多すぎるため、基本的には非推奨(ちなみに、これはアナザーフォルムでも同様)。素直にジム・レイド攻略向けの技として運用しよう。
実装前は、オリジンフォルムの実装によりアナザーフォルムの存在意義が危うくなることが懸念されたが、実装後はお互いの長所をうまく活かしつつきちんと住みわけがなされており、そのような事態にはならなかった。
ポケモンマスターズ
マジコスシロナ(アナザー)の相棒として参戦。
こちらでもアルセウスにいい感情を抱いていないらしく、アルセウスに関する話をするのを拒んでいるというのはNの談。
映画におけるギラティナ
ダイヤモンド&パール神々の戦い三部作『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』『アルセウス 超克の時空へ』に登場。
『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』では物語の鍵を担う。
ディアルガ達に反転世界を汚され怒ったギラティナはディアルガを捕まえ攻撃するが返り討ちにあい、その時の影響で反転世界から出られないようになってしまい、閉じ込められる。そのため、物理的に世界に穴を空けられるほどの出力を放つ最大出力の「シードフレア」を起こさせるためシェイミを反転世界に引き込もうとするが、シェイミからはギラティナに食べられると誤解され、ようやく出られたと思ったら能力を狙うゼロにはめられ、ハイテク空中母艦メガリバのギラティナ捕獲装置である、特殊な電流の檻に囚われてしまう。サトシ達の尽力もあって檻から脱出した後は、瀕死状態だった体力をシェイミのアロマセラピーで盛り返し、ゼロを止めるためサトシと協力。ゼロが駆るメカギラティナとの最終決戦に挑んだ。
次回作である『アルセウス 超克の時空へ』ではサトシとの友情から、暴れるアルセウスを食い止めるのに力を貸した。またこの時は湖から現れて、帰る時はなんらかのブレスで穴を開けて帰っている
サトシを頭に乗せてみたりサトシと見つめあってみたりとてもかわいい。小さなポケモンたちにも優しい。ちなみに、配給が東宝なためにゴジラ怪獣の声が使用できるので、ギラティナの場合はモスラのものを流用している。フォルムが虫っぽいからだろうか?
2015年の『光輪の超魔神フーパ』にも登場。上記のギラティナと同一個体かは不明。暴走した超フーパに操られた状態でリングから召喚され、サトシたちと対峙した。
アニメにおけるギラティナ
『ダイヤモンド&パール』148話「ムウマとヤミカラスとやみのいし」で冒頭に少しだけ登場、173話「メタモン・へんしんバトル!本物はドッチ〜ニョ!?」でレジギガスと共にニャースの妄想で登場した。
また、「サイコー・エブリデイ!」の映像にも登場する。
外部出演
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』以降の作品でアイテムのモンスターボール、マスターボールから「アナザーフォルム」で登場。相手を巻き込むように連続ヒットする「りゅうのいぶき」で画面外へと相手を運ぼうとする。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではアタッカースピリットとしても登場する。
関連イラスト
関連タグ
シンオウ三龍 ディアルガ パルキア アルセウス シンオウ神話
0486.レジギガス→0487.ギラティナ→0488.クレセリア
第3伝説
世代 | ポケモン |
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第3世代 | レックウザ(メガレックウザ) |
第4世代 | ギラティナ(オリジンフォルム) |
第5世代 | キュレム(ブラックキュレム/ホワイトキュレム) |
第6世代 | ジガルデ(10%フォルム〜パーフェクトフォルム) |
第7世代 | ネクロズマ(たそがれのたてがみ/あかつきのつばさ→ウルトラネクロズマ) |
第8世代 | ムゲンダイナ(ムゲンダイマックス) |
外見が似ている
同複合タイプ
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