【注意】
ポケモンは沢山のキャラクターが登場するゲームですが、一部においてポケモンに対する扱いや能力、対戦での使用率を主観的、かつ過度になじる編集者が散見されます。
特に『ゴーストタイプの物理型・二刀流型ポケモンは「イカサマ」で死ぬから雑魚』と記述する人物が多すぎます。特殊型のポケモンにも『特殊防御が高い相手に何もできないからゴミ』と記述する人物も同様。
キャラ設定は今後のシリーズで変わること、対戦環境は変化を繰り返すこと、本サイトの性質上記事の内容もあくまで個々人の見解に過ぎない旨を理解し、全てを鵜呑みにしないようご注意下さい。
概要
ポケモンは種族ごとに1、2種類のタイプが、技には1種類のタイプが必ず付加されている。
そのタイプの相性でバトルの有利不利が決定される要素の一つ。
初代から登場するタイプの一つ。
ゴーストタイプのカテゴリーに分類されるポケモンの特徴としては、主に幽霊、幻をモデルにしたものが入れられている。
それゆえか第2世代以降は「闇」のイメージから「悪」が差し引かれ、ヒトモシやフワンテなど一般的なゴーストのイメージとは異なる可愛いらしいポケモンが比較的多い。
そして、可愛い見た目のポケモンほど図鑑の説明は怖い。
また、モデルになったものは後述の表にまとめてあるが、「人知を超えた不可思議かつ霊的なもの」という点で実はモチーフ面でフェアリータイプと被る部分がなくはない。
向こうには闇のイメージがないので区別はついているが、両方に跨るポケモンもいたりする。
属性的には一律に実体のない(ノーマルタイプとかくとうタイプが無効)扱いだが、実体のあるものに霊が宿ったポケモンもゴーストタイプ扱いを受けることから、実体があるポケモンも複数いる。
中には明らかにロボットだろうお前……というやつもいる。
他にも歴史上の遺品や古代生物の幽霊を彷彿とさせるポケモンもおり、化石ポケモンとは違う理由で古代もテーマに使われている。
可愛らしい見た目とダークな設定からか、俗に言う地雷系女子を中心に人気が高いポケモンが多い。
また、毎年ハロウィンになればここぞとばかりにグッズ化やメディアミックスの出演がやはりというか増える。その際には、普段は主役級や人気ポケモンとして扱われることが少ないポケモンが活躍することも特筆に値するだろう。
総じて人気と知名度には全体的にかなり恵まれているといえる。
ノーマル技やかくとう技は通らない。実体がないようにも受けられるが、あくまでゴーストタイプであり、ゴースト(おばけ)でなくポケットモンスターなので、わざを受けるときは受ける。
なお、アニメ版にてケンジが対ゲンガー戦にて、「ゴーストタイプはぶつり攻撃をうけない」「有効なのはエスパータイプとじめんタイプ」とサトシに助言していた。
それはゲンガーがどくタイプを併せて持っていたため、どくタイプに有効なわざのタイプを指して言ったのだと思われる。
技のイメージは現在もあくタイプと被り気味で、「闇」のうちゴースト側には「影」「恨み」「死」「魔力」が属しておりファンタジーに近い印象。
名前に「シャドー」と付くものはいずれもゴーストタイプの技である。
ゲームにおける攻撃面の相性もノーマルに通るかかくとう・フェアリーに通るかの違いしかない。
かつてはフェアリータイプよりは数が多かったが、今ではこおりタイプに次ぎ2番目に少ないタイプとなっている。
技の種類も他のタイプと比べて少ない。
複合タイプは第9世代時点でいわタイプとのみ未登場。
ゲームにおける性能で見た場合、まず攻撃面では汎用的な技の威力が低いケースが多い。
特殊技の場合、専用技である「アストラルビット」(威力120)を除けば、「シャドーボール」(威力80)が最大という状態。
物理技では「ポルターガイスト」(威力110)があるのだが持ち物を持っていない相手には効かないデメリットが有り、「ゴーストダイブ」(威力90)もあるが、溜め技なのでやはり瞬間火力は高くない。
その下は威力70の「シャドークロー」になる。
この技より上を求めるとなると状態異常をかけないと威力が倍にならないたたりめだったり、どれもこれも専用技だったりと、でんきタイプばりの嫌がらせをくらっている。
第6世代以降はタイプ的にはかなり通りが良い属性なのだが、その分技の威力が控えめなことでバランスが取られている。
もっとも、技の威力がそこまで高くないからこそ極端な攻撃能力の持ち主がちらほら居たりするのだが・・・。
また、一般的なゴースト(幽霊)のイメージ故にHPや耐久面が全体的に低いポケモンが多く、特に対戦で良く使われるゴーストポケモンは強力な代わりに、弱点を突かれると案外あっさりと沈むことも少なくない。
その分サポートに優れ、「おにび」や「ほろびのうた」、「みちづれ」に「のろい」など強力な変化技が使えるポケモンが多い。
また、無効タイプが2つもあり、「がむしゃら」「いのちがけ」「ねこだまし」などの厄介な技を無効化でき、かつ弱点タイプの技の威力が低いことから、能力の割に守りが硬いが、耐性はかくとう技以外は基本的にマイナーなのがネックか。
故にタイプの組み合わせ次第では、無効タイプが3つもあるポケモンも存在し、特にヒスイゾロア系統は、ノーマル複合によってゴーストタイプの弱点の1つ(ゴースト技)を無効化し、弱点があくタイプのみという、優秀な複合タイプとなっている。
先制攻撃で一発撃沈……という事態が起きにくいため、前述した変化技を用いたトリッキーな戦法が成り立ちやすい。
従って、全体的には力技でどうこうというよりは、変化技などを駆使して相手をじわじわと攻める戦い方が向いている。
前述では技の威力が低い事を指摘したが、一方でゴーストタイプの技は殆どが命中率100、最も命中率が低い「ポルターガイスト」でも命中率90であり、技を外す事が滅多に無い。この為、ストーリー中でも連打しやすい技なのは嬉しいところ。
とてつもなく丈夫なサマヨール、対策を取らないと完全に詰んでしまうヌケニンらが代表的だろう。
とはいえ伝説ポケモンのギラティナや、ゲンガーやシャンデラなどの超強力アタッカーもおり、対戦でのイメージはむしろこちらの方が強い。
しかしこれらのポケモン達も攻撃一辺倒どころか、攻撃から補助まで様々な戦法をそつなくこなしてしまうのだから恐ろしい。
メガゲンガー、ミミッキュ、ドラパルト等がその代表格と言えるだろう。
ちなみに霊体ゆえか、ポケパルレ/ポケリフレで撫でるとスカスカで触れない部分がどこかしらにあることが多い。
漢字では「霊」と表記される事が多い。
ゴーストタイプのポケモン一覧
第1世代
第2世代
No. | 初期 | No. | 中間 | No. | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
0200 | ムウマ | - | - |
第3世代
第4世代
No. | 初期 | No. | 中間 | No. | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
0425 | フワンテ | 0426 | フワライド | - | - |
0429 | ムウマージ | - | - | ||
0442 | ミカルゲ | - | - | - | - |
0477 | ヨノワール | ||||
0478 | ユキメノコ | - | - | ||
0479 | ロトム | - | - | - | - |
0487 | ギラティナ | - | - | - | - |
第5世代
第6世代
第7世代
No. | 初期 | No. | 中間 | No. | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
0724 | ジュナイパー | ||||
0769 | スナバァ | 0770 | シロデスナ | - | - |
0778 | ミミッキュ | - | - | - | - |
0781 | ダダリン | - | - | - | - |
0792 | ルナアーラ | ||||
0802 | マーシャドー | - | - | - | - |
0806 | ズガドーン | - | - | - | - |
第8世代
No. | 初期 | No. | 中間 | No. | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
0854 | ヤバチャ | 0855 | ポットデス | - | - |
※ | (サニーゴ) | 0864 | サニゴーン | - | - |
※ | (デスマス) | 0867 | デスバーン | - | - |
0885 | ドラメシヤ | 0886 | ドロンチ | 0887 | ドラパルト |
0897 | レイスポス | - | - | - | - |
0902 | イダイトウ | - | - |
※リージョンフォーム専用の進化。
第9世代
No. | 初期 | No. | 中間 | No. | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
0911 | ラウドボーン | ||||
0937 | ソウブレイズ | - | - | ||
0946 | アノクサ | 0947 | アノホラグサ | - | - |
0971 | ボチ | 0972 | ハカドッグ | - | - |
0979 | コノヨザル | ||||
0987 | ハバタクカミ | - | - | - | - |
0999 | コレクレー | 1000 | サーフゴー | - | - |
1012 | チャデス | 1013 | ヤバソチャ | - | - |
1025 | モモワロウ | - | - | - | - |
メガシンカポケモン
リージョンフォーム
ポケモン | タイプ(変化前) | タイプ(変化後) |
---|---|---|
アローラガラガラ | じめん | ほのお・ゴースト |
ガラルサニーゴ | みず・いわ | ゴースト |
ガラルデスマス | ゴースト | じめん・ゴースト |
ヒスイバクフーン | ほのお | ほのお・ゴースト |
ヒスイゾロア | あく | ノーマル・ゴースト |
ヒスイゾロアーク | あく | ノーマル・ゴースト |
フォルムチェンジ
タイプ相性と特性
タイプ相性
攻撃側 | タイプ |
---|---|
抜群(2倍) | エスパー、ゴースト |
今ひとつ(0.5倍) | あく |
効果なし(無効) | ノーマル |
防御側 | タイプ |
抜群(2倍) | ゴースト、あく |
今ひとつ(0.5倍) | むし、どく |
効果なし(無効) | ノーマル、かくとう |
タイプ相性考察
ゴーストタイプの相性の有利不利の理由付けとして考えられるものは次の通り。
有利編
- エスパーに対して有利を取れるのは諸説ある。
- エスパーの超常的な能力に対抗できる存在が、同じく超常的な能力を持つゴーストだからという説(加えて、超能力はあくまで生者の範疇にある能力だからという説もある。つまりは神秘性の差か)。
- エスパーは感受性が強すぎて霊障や怨念の影響をモロに受けてしまうからという説。
- ゴーストタイプに関しては後述。
弱点編
- 同タイプに弱いのは、妖怪や霊魂の類は霊的なものによって討伐される事が多いからだと思われる(いわゆる陰陽師、相互理解できる同類などのイメージ)。
- あるいは『バケモンにはバケモンをぶつけんだよ』理論であろうか。
- 尚、とある別作品にて『霊同士なら触れ合うことが出来るから効果抜群である』事が描写されていた。
- 悪人は幽霊の祟りなど恐れない不届きものが多い為、あくタイプに弱い。
耐性編
- そもそも幽霊は死んでいる為、生命を蝕む"どく"の効果が薄い。
- 幽霊は虫よりも不気味さや与える恐怖に差がある事から、むしタイプに耐性があるものだと思われる。
- ゴーストタイプは生態的に暗くて湿度の高い場所を住処にすることが多く、そうした場所には虫が大量に存在していることも珍しくないため、他のタイプよりも虫に対する忌避感が低いからだとも思われる。
- 一般人は霊感がない為に霊障は意味をなさない=ノーマルタイプには無効だし、一般人が幽霊に干渉する事は不可能=ノーマルタイプが無効(前途でもあったが、反対に超能力をもったエスパータイプが、ゴーストタイプのわざに影響されやすい)。
- 実態のない霊魂には物理攻撃は無効=かくとうタイプが無効。
とこのように耐性に関しては連想がしやすくなっているのが特徴的。
- 第1世代では、エスパータイプにゴーストタイプは無効だったが、これはプログラミングミスと思われる。
タイプ特性
- 「のろい」を使用すると、最大HPの半分を失い相手をのろい状態にする。自分の能力を上下させる効果は消滅する。
- にげられない状態・バインド状態・ねをはる状態・フェアリーロック状態で交代や逃亡を制限されない。
- 「ハロウィン」を受けたポケモンはタイプにゴーストタイプが追加される。
- 「ねらいのまと」を持つか、みやぶられている状態か、特性が「きもったま」の場合は、ノーマルタイプ・かくとうタイプの技が当たるようになる。
世代ごとの変遷
第1世代
当初の設定では、エスパータイプに"こうかはばつぐん"になるはずだったが、手違いからエスパータイプに対して無効にされてしまった。
しかも第1世代唯一のゴーストタイプ系列であるゴース系統はどくタイプも持っていたので防御面でもエスパータイプが弱点と、本来のタイプ相性とは真逆の状態になっていた。
その上、ゴーストタイプの攻撃技は威力20の「したでなめる」と威力固定の「ナイトヘッド」のみで、あまり使えなかった。
もっとも、「だいばくはつ」「はかいこうせん」といったハイリスクハイリターンなノーマルわざへの抑止力として優秀であり、またゲンガーが非常に強力なポケモンであったので、不遇とは言えない。
第2世代
多くのタイプで新種のポケモンが発表されたが、追加されたポケモンはムウマ1匹のみ。
ゴーストタイプは、新参のはがねタイプとあくタイプにこの時点で数を抜かれる事となった。これは、キングドラのみが加わったドラゴンタイプでも同様であった。
ムウマは能力がそれほど高くないものの、変化技が豊富で、「くろいまなざし」+「ほろびのうた」のコンボが強力。
またゲンガーと異なりじめん弱点でないことから当時トップメタであったカビゴンを封殺することもでき、カビゴン対策の第一候補と呼ばれていた。
なおこのコンボは現在でも通用する。
また、ゴースト→エスパーの技の相性がこうかばつぐんに修正され、念願の高威力技「シャドーボール」が登場。
しかし当時、ゴーストタイプの技は全て物理技だった。
ゲンガーもムウマも「こうげき」が低い為、この技がタイプ一致で使われることはなかった。
おまけに追加効果も物理技なのに2割で「とくぼう」が下がるという非常にちぐはぐなものだった。
しかし変化技で「みちづれ」が登場。
ゲンガーとムウマどちらも覚えられ、不利な相手でも強引に1匹倒せるようになった。
第3世代
新規勢はむし複合のヌケニン、念願の弱点タイプを持たないあく複合のヤミラミ、発売前から公開されていたヨマワル系統と、それまでと比較して多くのゴーストタイプが追加され、また同時に強化もなされた。
ヨマワルが進化したサマヨールは、今までのゴーストタイプには無い耐久型のステータスとなった。
同時期に追加された「おにび」や前作の「のろい」を上手く使うことができ、また技の器用さに注目された。
サマヨールと対になるジュペッタは、「こうげき」種族値が当時最高値となり、「シャドーボール」を駆使して戦う攻撃役として登場。
ゴーストタイプでは珍しい物理特化のポケモンとなった。
ヌケニンは弱点以外のわざを無効化する驚異の特性「ふしぎなまもり」を持ち、対策をしなければ完全に止まってしまう。
しかし当時は相性のいいアイテムも無く、ダブルバトルの設定も不安定であり猛威を振るうことは少なかった。
ヤミラミも能力の低さが仇となり、使われることは少なかった。
既存であるゲンガーとムウマには特性「ふゆう」が与えられ、特にゲンガーはそれまで抜群だったじめん技を無効にするという破格の強化を受けた。
これによって無効タイプが3つとなったゲンガーの採用率がシングルで上昇したが、技は相変わらずだったため火力面ではさほど強化されていなかった。
対戦では、新ルールダブルバトルの登場により、強力無比な「だいばくはつ」を無効化するゴーストタイプに一定の需要が生まれた。
またゲンガーも「だいばくはつ」を覚えるため、物理主体ゲンガーなるものも登場し、後期には「みがわり」+「きあいパンチ」ゲンガーなるものもシングルで猛威を振るった。
第4世代
新規勢はひこう複合のフワンテ系統、ヤミラミと同じあく複合のミカルゲ、でんき複合のロトムが登場。
既存勢の内ムウマはムウマージに、第3世代のこおりタイプであるユキワラシはユキメノコに、サマヨールはヨノワールの進化を獲得した。
ロトムはどちらかと言えば「じめんが効かないでんきタイプ」という感じで、ムウマージとユキメノコはその容姿共々注目を集めた。
マイナーチェンジ版の『プラチナ』ではパッケージポケモンにも任命されたゴーストタイプ初の伝説のポケモンであるギラティナが初登場した。
この世代から技により物理と特殊に分けられるようになった。
伴って「シャドーボール」が特殊化され、ゲンガーが一躍強力な特殊ゴーストアタッカーに任命された。
特に『ダイヤモンド・パール』の頃は「さいみんじゅつ」が一大強化を受け、手が付けられない強さになっていた。
「シャドーボール」が消えた分の物理技としては、威力が10落ちる「シャドークロー」、先制技「かげうち」などが追加された。
新規勢の内フワライドは、驚異の体力を持ち様々なコンボにより活躍した。
一方ジュペッタは「シャドーボール」を事実上没収されたばかりか、驚異的な耐久力や多彩な技を使えるヨノワールに取って代わられる形となり、一線から退いた。
ヤミラミにもミカルゲという強力なライバルが登場。
タイプが全く同じであちらの方がステータスもほぼ全て上(ヤミラミが勝っているのは「すばやさ」だけ)であり、ヤミラミはミカルゲの劣化版として見られることとなる。
ヤミラミとジュペッタが何をしたというのか。
ギラティナは、ヨノワールを更に上回る耐久力と専用技「シャドーダイブ」による火力の両立を果たすポケモンで、プラチナではフォルムチェンジを獲得した。
また、同時期にロトムも5種のフォルムチェンジが加わり、耐久力が上昇し多彩な戦法が可能になった。
この世代では「トリックルーム」の追加により、「ねこだまし」など様々な技の無効を活かして、ダブルバトルでの「トリックルーム」の始動役として需要が増した。
残念ながらギラティナは覚えないものの、ヨノワールや一部ムウマージが主に担っていた。
第5世代
新登場した最終形態4匹がどれもこれも話題性を呼ぶものとなった。
ほのおタイプ複合のシャンデラは、当時最高値となるとくこう145を引っ提げ、火力と補助を両立し多彩な戦術で猛威を振るった。
みずタイプ複合のブルンゲルは、高い耐久に便利な変化技、そして嫌らしい特性「のろわれボディ」で名を馳せ、ゴースト単タイプのデスカーンは、耐久力や固有特性「ミイラ」もさることながら「ガードスワップ」で高い耐久力を味方に渡す戦術でも恐れられた。
じめんタイプ複合のゴルーグは高いこうげきもそうだが、何より初見ではゴーストと判別しにくい個性的な見た目で有名になった。
既存ポケモンでは、サマヨールが「しんかのきせき」によって、ヨノワールを上回る耐久力を手に入れたことで前線に帰ってきた。
他にもムウマがしんかのきせきの恩恵を受け、くろいまなざし+ほろびのうたのコンボの安定感が増した他、ヤミラミも隠れ特性「いたずらごころ」でミカルゲにはない差別点を手に入れた。
一方でロトムの5種のフォルムチェンジからゴーストタイプが取れてしまった。
フォルムチェンジのタイプが変更された例はこれが初めてである(大元のタイプではレアコイルなどがいる)。
技の追加も乏しく、増えたのは「たたりめ」のみであった。
素の耐久がサマヨールとほとんど変わらないヨノワールは、これ以降も攻撃面で差別化を図らねばならず、苦しい立場に置かれている。
なお、技「のろい」のタイプが???タイプからゴーストタイプに変わったのも、この第5世代である。
第6世代
新登場組は、はがね複合のヒトツキ系統、初のくさタイプ複合であるボクレーとバケッチャの2系統、ゴースト初の幻のポケモンであるフーパが登場。
また、フーパは初めてのエスパータイプ複合で、ゴーストタイプであるのはフォルムチェンジ前のみとなる。
ヒトツキの最終進化であるギルガルドは弱点こそ4つと少し多いが、はがね複合であるが故に耐性も非常に多い。
また、ゴーストタイプの攻撃技は相手に通りやすく、通らない相手にははがね技で対策できる。
そして、特性「バトルスイッチ」により超火力と超耐久を切り替えながら戦うことが可能。
多少癖は強いが、上手く立ち回れば強力なアタッカーになるとあって大活躍を果たした。
また、今世代のギルガルド以降(人によっては第5世代のシャンデラからという人も存在する)、毎世代ゴーストタイプからトップメタと呼ばれるポケモンが1体登場するようになった。
パンプジンとオーロットは、どちらも補助向きのステータス、技を持っており、何よりくさタイプの仕様変更で今まで悩まされてきた状態異常技を受け付けにくいというメリットを持つ。
この世代の新要素メガシンカはゴーストタイプにも追加され、特にメガゲンガーは、特性「かげふみ」により相手の選択肢を狭めつつ、状態異常をかけて「たたりめ」を決めたり、「みちづれ」「ほろびのうた」を決めたりなど、多彩かつ強力な戦法で人気を博した。
また、今まで不遇気味な扱いを受けていたジュペッタとヤミラミもメガシンカを獲得。
それぞれ独自の持ち味を活かせるようになった。
対戦面では何とゴーストタイプの技がはがねタイプに半減されなくなった。
これによりゴーストタイプの技は半減1つ(あくタイプ)、無効1つ(ノーマルタイプ)のみという、攻撃側のタイプ相性だけ見るならドラゴンと同等の優秀さを持つようになった。
また、あくタイプの弱点にフェアリータイプが追加され弱体化したことで、ゴースト技の需要も相対的に高まっている。
「技や特性によって交代できなくなることがない」というタイプ固有の特性も追加された。
技ではギラティナの専用技「シャドーダイブ」の廉価版である「ゴーストダイブ」が登場。
同様に2ターン攻撃で、相手の守りを打ち破ることができる。
「シャドーダイブ」を除くとゴースト物理では最大威力を持つが、2ターン攻撃なのがネック。
またバケッチャ、パンプジン専用技「ハロウィン」が登場。
相手にゴーストタイプを追加するという一風変わった効果を持つ。
第7世代
ムーンのパッケージを飾る伝説のポケモンルナアーラ、初のゴーストタイプ持ち御三家であるジュナイパーが登場。
他に新ポケモンとしては仲間を弔うことで霊的な性質を得たほのお複合のアローラガラガラ、ゴルーグと同タイプだが対照的に耐久に優れた能力のシロデスナ、怖さと可愛さを兼ね備え、公式キャラソンまで持つフェアリー複合のミミッキュ、四天王戦まで存在自体に気づきづらくタイプも見た目からはまず分からない謎多きレアポケモンダダリン、USUMで初登場の新規UBズガドーンが追加。
オドリドリ(まいまいスタイル)やシルヴァディもタイプ変化でゴーストタイプになることができ、ゴーストタイプが非常に賑わった世代と言える。
特にくさタイプとの複合は前世代から一気に4系統に増え、ゴーストとの複合タイプでは最大派閥となった。
威力不足に悩まされていたゴースト技もZワザである「むげんあんやへのいざない」で一発に限り高火力を放てるようになっただけでなく、ジュナイパーの「かげぬい」(物理/威力80)、ガラガラの「シャドーボーン」(物理/威力85)、ルナアーラの「シャドーレイ」(特殊/威力100)など、新ポケモンの専用技は軒並み高威力に設定されている。
オドリドリやシルヴァディもタイプ可変の技ではあるが威力90の専用技を習得するなど、全体的に火力が底上げされている。
対戦では新規組のうちミミッキュが専用特性「ばけのかわ」を引っ提げて大暴れ。
さらにシングルバトルのレーティング使用率1位を独占した。
USUMではさらに専用Zワザを獲得したことで、より凶悪さに磨きがかかった。
他にもアローラガラガラは「ふといホネ」が原種と変わらず有効で超火力を振り回しており、「ひらいしん」も健在。
USUMで初登場のズガドーンは相手を1匹倒すたびに「ビーストブースト」で火力が上がっていくため、高い素早さも相まって、対策を怠るとどんどん手が付けられなくなる。
ただ、こちらはサブウェポンのなさや、低い耐久も相まって使用率を落とすこととなった。
一方で初代ゴーストのゲンガーは特性が活かしづらい「のろわれボディ」になり、タイプを代表する変化技であった「みちづれ」も「まもる」などのように連続使用で失敗する仕様になり弱体化した。
しかしメガゲンガーはノータッチな上、メガストーンが引き続き手に入る他フェアリータイプの躍進で事実上差し引き0と使用率こそ落ちはしたものの、まだまだ現役だった。
また既存ポケモンに調整が入る中で種族値や習得技に大きな変化があったゴーストタイプは少なく、この点においてはやや寂しさが残ることとなった。
第8世代
新規はゴーストタイプ初の600族にして禁止伝説以外では初となるドラゴン複合のドラパルトに、イギリスらしく紅茶モチーフのポットデスの2系統。
リージョンフォームではサニーゴがゴーストタイプに変わって進化したサニゴーンと、デスマスがじめん複合になって別の進化を遂げたデスバーンが登場。
サニーゴ自身もリージョンフォームでゴーストタイプを獲得した。
またDLCで準伝説のレイスポスが登場、バドレックスもレイスポスに騎乗するとゴーストタイプになる。
メガシンカやZワザが没収された一方、ダイマックスが導入された。
ゲンガーはキョダイマックスを獲得し、キョダイマックスわざ「キョダイゲンエイ」で相手が交代できなくすることでそれまでのメガゲンガーの役目を一部継承している。
ダイマックス技「ダイホロウ」の効果は何故か「ぼうぎょ」低下である。
確かに昔物理技だったが、それだけの理由でこの効果になったのだろうか?
ただこのせいで後述の2匹が猛威を振るうことになっている。
今世代は使えるポケモンが著しく制限され、段階を経て増えていくという形式を採っているため、同世代内でも段階によってゴーストタイプの地位が変化することに。
剣盾初期
新規勢のドラパルトは「素早さが高い」「多彩な技を覚える」「ダイマックスとの相性が良い」「強力なストッパーがいない」と様々な点で環境と噛み合っており大躍進した。
ポットデスは「からをやぶる」+「バトンタッチ」によるコンボがあり、贋作と真作2種のフォルムを持つ。
リージョンフォームにより進化先を手に入れたガラルサニーゴはしんかのきせきを携えおにび、ちからをすいとるを習得し、かつてのポリゴン2よりも凶悪な物理受けとして活躍した。
最終進化のサニゴーンも「ほろびのうた」の特性版といった専用の隠れ特性「ほろびのボディ」を持つ。
デスバーンは対のデスカーン同様にユニークなさまようたましいを持つが、進化条件がかなり特殊なことが話題になった。
既存勢の内、ミミッキュが専用特性に弱体化が入り、専用Zワザも没収されたものの、特性が微妙な弱体化だったことと、ダイマックスとのシナジーの良さから前作以上に猛威を振るった。
シングルでガラルサニーゴにほぼ役割を取られたサマヨールはダイマックスの影響でトリックルームの重要性が増したダブルバトルに戦場を移し、圧倒的耐久と遅さでトップメタに上り詰めた。
デスカーンは新技「ボディプレス」との相性が良く、苦手なあくタイプに対する希少な打点を手に入れた。
ギルガルドは専用技「キングシールド」の弱体化に加え、種族値が下方修正されるという前代未聞の弱体化措置が取られたものの、「インファイト」や「てっていこうせん」といった強化点も得た。
しかしその一方で元祖ゴーストであるゲンガーは(キョダイマックスという個性こそ得たものの)、メガシンカ没収や役割対象である前作トップメタのカプ神たちの不在、ドラパルトの登場で完全に仕事を奪われており、一気に数を減らしている。
ヤミラミもオーロンゲの台頭とメガシンカ消滅で立ち位置が厳しくなったが、タイプや習得技が異なるため、かろうじて差別化できている。
初期はミミッキュとドラパルトの2匹に導かれる形で、ゴーストタイプ全体も環境の覇権を握っており、しばらくの間ゴーストタイプの天下が訪れることになった。
鎧の孤島
「鎧の孤島」ではアローラガラガラやシロデズナが復帰。
ポケモンHOMEの解禁でジュナイパーも剣盾に連れて行けるようになった。
そして念願のゴーストタイプの高威力技「ポルターガイスト」が登場。
威力110でこの技は相手の持ち物がわかるというオマケ付き。
ドラパルトやミミッキュ、ギルガルドといった環境上位のゴーストタイプは習得不可だが、この技によりゴーストダイブすら覚えなかったヨノワールが強化された。
またこれに先んじてエースバーンの隠れ特性リベロが解禁されて環境トップに上り詰めるという事態になり、安定した高速回復手段がないことから勢いを落としていたガラルサニーゴが「ダイナックルで攻撃を上げられない物理受け」という形で再評価されることに。
ポリゴン2や連撃ウーラオスを筆頭に不利となるポケモンが若干増えたものの、ミミッキュとドラパルトは相変わらず猛威を振るい続けていた。
……が、流石に暴れすぎたのか、ランクバトルのシリーズ6では上記2匹がシリーズ7まで出禁となってしまった。
冠の雪原
「冠の雪原」ではミカルゲやギラティナなどが復帰。
レイスポスは専用技こそ持たないが、こくばじょうのすがたのバドレックスは禁止級らしく強烈な全体攻撃技アストラルビットを習得する。
DLC解禁を通じてヨノワールの強化などの追い風はあったものの、ランクバトルへの参戦ポケモンが大幅に増えたことや、ひこう・あくの2タイプが新たに躍進してきたこともあり、タイプ全体としての勢いはだいぶ落ち着いている。
トップメタもミミッキュ、ドラパルト、レイスポスといった強豪が上位ランクに留まる程度となった。
ゲンガーは役割対象となるカプ神たちの復帰により、立ち位置も若干ながら復権している。
ランクバトルの竜王戦ルールでは、ギラティナ、ルナアーラ、月食ネクロズマ、黒馬バドレックスといった禁止級が1体まで参戦可能になった。
当初黒馬バドレックスははくばじょうのすがたに使用率が押され気味だったが、ダイマックス禁止のシリーズ10で採用率を大きく伸ばしている。
BDSP
パワーアップした第4世代。フェアリータイプ参戦後の世界で・・・。
本作での使い勝手は殆どがリメイク前と同じ。強いて言うならフォルムチェンジしたロトムが5世代以降に合わせてタイプが変更される仕様になった事で実質数が減ったという事くらいである。
第9世代
テラスタルの導入、変わる世界。
新規はラウドボーン、アノホラグサ、ソウブレイズ、サーフゴー、ハカドッグ、ハバタクカミの7系統。ハカドッグは単色で、他は複合タイプ。
世代要素のゴーストテラスは、使用頻度が高いカイリューのしんそくなどノーマル技やかくとう技を無効に出来るのでなかなかに高い使用率がある。特にダブルではねこだまし耐性が得られるため、最メジャーの一角である。
その他には元々ゴーストタイプのポケモンがテラス一致で使ったり、のろいをゴースト主体の性能に変化させるのにも使われる。
SV初期
発売直後は強力な特性を持つあくタイプの準伝説たちの存在から「ゴーストタイプは今までほど活躍できないのではないか?」と予想するプレイヤーが多かったが、発売からしばらく(シリーズ1~2)のランクマッチではその準伝説たちが使用不可。それに加えてバンギラスが数を減らしている事から天敵の少ない環境となったゴーストタイプが大暴れしている。
前作から続投のミミッキュは相変わらず強いが、元々のタイプが優秀な故にテラスタルとの相性は宜しくない。
新顔の中でははがねタイプ複合で耐性が多く、特攻も高く、特性により補助技も効かないサーフゴーがシングル・ダブルともにトップクラスの使用率を誇る。
専用技ふんどのこぶしと攻撃範囲が優秀なコノヨザル、ほのお複合で受けづらいラウドボーンやソウブレイズも上記3体ほどではないが一定数が存在しており、環境にはゴーストタイプが溢れる結果に。
シリーズ2でパラドックスポケモンが解禁されると火力と素早さを両立しあくタイプに対抗可能なハバタクカミが一躍人気となり、シングル、ダブル共に使用率1位を記録した。シリーズ3(レギュレーションC)であくタイプの準伝説が多数解禁されてもなお、ゴーストタイプの需要は第8世代程に鎮まることなかった。シリーズ4(レギュレーションD)では、解禁当初評価の低かったイダイトウ♂の使い道が開拓され、シングルのメジャー格に躍り出た。
一方でドラパルトはダイマックスの廃止やゴースト技の物理攻撃では「ゴーストダイブ」が最高打点なので第8世代と比べれば数を減らした。
WCS2023マスターカテゴリではトップ16全員がゴーストタイプを使用。大半はハバタクカミだがサーフゴー等も使われた。中にはアノホラグサという変わり種も。
複数採用の構築もあり、環境的な強さを再確認させられる結果となった。
碧の仮面
新ポケモンとして、ヤバソチャ系統が追加。技や特性が優秀であり、特にサポートに専念できるダブルで高い使用率を誇る。
復帰勢ではサマヨールが解禁され、ダブルバトルで一定数使われるように。
藍の円盤
めぼしい復帰ポケモンは無し。
レギュレーションFになると、シングル・ダブルともにハバタクカミが使用率1位を独占。特にシングルではカイリューを追い抜き、久しぶりの1位となる。
その他のポケモンはシングルではおなじみの面々が活躍しているが、ダブルでは少々厳しい。サーフゴーがギリギリ環境に踏みとどまっている程度で、前シリーズで活躍したヤバソチャは早くも環境外となった。
レギュレーションGでもハバタクカミは環境の中心を維持。解禁された禁止級伝説のこくばじょうバドレックスも下馬評通り活躍。
シングルではサーフゴーが禁止級伝説の超パワー・超スピードを受けきれず「おうごんのからだ」が腐る事態となり、ギリギリ環境に生き残っている程度。ミミッキュもサポーターとして何とか生き残りを果たしている状況。
かわったところではソウブレイズが「もらいび」とフェアリーテラスタルでコライドンを粗方受けてよし、「くだけるよろい」で超速勢のスピードに追い付いてよしの個性派枠としてそれなりに使われている。
ダブルではハバタクカミとこくばじょうバドレックスを除けば、使われてコノヨザルが「ふんどのこぶし」でインフレに喰らい付く枠として見られる程度となっている。
準伝説・パラドックスポケモン以上が使用不能なレギュレーションHでは、サーフゴー、ドラパルト、ミミッキュなどの禁止級伝説や四災、パラドックスポケモンのパワーとスピードに薙ぎ倒されていたゴースト枠が環境に復帰。また、レギュレーションGの時点で識者に注目されていたイダイトウ♂が本格的に活躍している。
ダブルではイダイトウ♂が雨パのエースとして、ヤバソチャがトリパの始動役として使われており、全体的に「ねこだまし」に屈しないギミックパのパーツとして使われている印象。
まとめ
総じて、ゴーストタイプは数こそ少ないものの、強いポケモンが多く、不遇となった時期が少ない安定したタイプと言える。
ゴーストタイプポケモンの主な使い手
女性比率が高く、トレーナーの年齢層は、少女から老人まで幅広い。 男性のトレーナーは第7世代までは、マツバだけだった。
ジムリーダーの場合は、物語の中盤辺りで立ち寄る人物が多い。
紫色の髪や服装をしている人物が多い。きとうしやイタコ、オカルトマニアなど、トレーナー自らも霊が見えたり、不思議な能力を持っている人物が大半。
更に著名なゴースト使いはその殆どが明るく穏やかだったり落ち着いているが熱血な性分だったりする。
見かけは不気味だが内気で臆病な性格とゴーストタイプのイメージ通りな性格なのは今のところオニオンただ一人だけ。
キクコ | マツバ |
---|---|
四天王(カントー) | ジムリーダー(ジョウト) |
フヨウ | メリッサ |
四天王(ホウエン) | ジムリーダー(シンオウ) |
シキミ | アセロラ |
四天王(イッシュ) | |
オニオン | ライム |
ジムリーダー(ガラル) | ジムリーダー(パルデア) |
その他のタイプ
ノーマルタイプ | ほのおタイプ | みずタイプ |
くさタイプ | でんきタイプ | こおりタイプ |
かくとうタイプ | どくタイプ | じめんタイプ |
ひこうタイプ | エスパータイプ | むしタイプ |
いわタイプ | ゴーストタイプ | ドラゴンタイプ |
あくタイプ | はがねタイプ | フェアリータイプ |
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