ボディプレス(ポケモン)
ぼでぃぷれす
※普通の用法はボディプレスを参照。
使用するポケモンの「こうげき」能力値・ランク補正の代わりに、「ぼうぎょ」を参照して攻撃する変わった技。防御は最大の攻撃也。
自力習得者はDLC『冠の雪原』で遅れて登場したレジギガス、『BDSP』で新たにレベル技に追加されたダイノーズ。
『ソード・シールド』ではわざレコード99によって多くのポケモンが習得可能。一方で『BDSP』ではわざレコードがないため、レジギガス・ダイノーズ・ドーブルの3体しか使用出来ない貴重な技。ただし、データ上は覚えることとなっているのか、バトルタワーのレジロックなどは普通に使って来る。
使用者はダイオウドウやマンムーなど巨体、鈍重なポケモンに加えて、元ネタの格闘技からか小柄なルチャブルなども習得化可能。
また、大きな体を使うことから、進化後に習得可能となるポケモンが多い。
「ぼうぎょ」種族値とランク上昇を参照することもあり、「ぼうぎょ」種族値が「こうげき」種族値よりも高いポケモンに覚えさせると効果的。というか、かなりのポケモンがこの技によって救済された。
「てっぺき」等の積み技と合わせて使えば、耐久力と攻撃力を同時に2段階アップさせることが出来る。特性「じきゅうりょく」を有するバンバドロも似た芸当が出来る。
何より「こうげき」に努力値を割かなくても物理高火力を叩き出せるので、耐久型にありがちな火力不足問題をこの技1つで簡単に解決させられてしまう点が高く評価されている。
上記のコンボを完成させる関係で、それまで余り高くなかった「てっぺき」の採用率がこの技と共に大きく上昇している。
B184のクレベースに載せれば超火力に、A45-B110のイオルブに載せれば対いわ・あくの物理サブウェポンに。「コットンガード」バイウールーや「ほおばる」ヨクバリスならば攻防共々3段階上昇させてから撃つことも可能。
「こうげき」数値がこの技の火力に一切関係ないので非物理型や特殊型ポケモンにも無理なく採用出来、例えばジバコイルに覚えさせると「じりょく」でロックしたはがねの弱点をこの技で突く等の戦術が可能。また、「攻撃力ポッポ」と揶揄されたあのイワークや低火力で有名だったダイノーズがとてつもない威力の打点を持つことが出来る様にもなった。
相手の居座りを許さないことで有名なキョジオーンもいわなので効果抜群となる上に本人が使っても強力な技となる。
地味なところではナットレイが同族突破する手段としても使える。また、ヌメルゴンやヒスイヌメルゴンも覚えたりする。
とはいえ耐久型といってもHPなどで居座るカビゴンやブルンゲル等では余り活かせない。
一方でバランス調整のためか、BD230でA10のツボツボは習得不能で(そもそも見た目的に覚えなさそうであるが、それを抜きとしても大体の相手は喰らったら消し飛んでしまう)、かくとう且つB種族値145の上、専用特性「ふくつのたて」でより「ぼうぎょ」が上がるザマゼンタも『ソード・シールド』当時は覚えることが出来なかった(後者は、次回作『SVでようやくわざマシン089を通して修得出来る様になった)。
他にも、B180のパルシェンも「からをやぶる」を使わない場合のサブウェポンとしては最高であるが覚えることが出来ず、B160のモモワロウもステータス的にも相性補完面でもサブウェポンとしてはうってつけであろうに覚えることが出来ない。
欠点としては、かくとう技ということもあってゴーストが多い環境では撃ちにくい。
また、この技を活かせる程「ぼうぎょ」が「こうげき」よりも高いポケモンは特殊耐久や「すばやさ」に乏しいことも少なくなく、特殊耐久を補うためにHPを底上げするダイマックス中にはそもそもこの技が使えなくなる。
ダイマックス中にこの技が変化する「ダイナックル」は普通に自分の「こうげき」を参照する物理技になってしまう上、追加効果である攻撃上昇もこの技に直接的な恩恵はない。「ぼうぎょ」が上昇する「ダイスチル」等と組み合わせれば強いであろうか。
テラスタルとの齟齬は余りないが、タイプ一致補正を乗せようとしてかくとうにテラスタルした場合、本来受かるはずのポケモンが耐性が消えたことで受からなくなる可能性がある。通常のバトルでは余り意識する必要がないが、テラスタイプ一致で殴るのが前提となるテラレイドバトルではこの問題が深刻。
習得幅とその特性から様々な用途が考えられるが、普通の物理サブウェポンとして使うには様々な考慮が必要。
モチーフがモチーフなだけにこの技が良く似合いそうなルチャブルが仕様上余りこの技を生かすことが出来ないのも残念といえば残念。
ちなみに、他のレスラーモチーフのポケモンは覚えない。ガオガエンは『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で使っていたのに。
『SV』時点で最も高い威力を出せるのはB種族値131にタイプ一致補正まで乗るイダイナキバとなり、その下にB種族値129+タイプ一致コバルオン、B種族値125+タイプ一致ジャラランガ、B種族値200のレジロックが続く。『SV』には未登場であるが、B種族値211のツンデツンデはタイプ不一致にもかかわらずイダイナキバと同等の威力を叩き出す。
禁止級まで含めるとB種族値140とタイプ一致補正に加えて特性が発動すればさらに威力を上げられるザマゼンタ(たてのおう)が1位。
逆に最も低威力となってしまうのはB種族値20のプリンである。
ちなみにこの「ボディプレス」、防御力参照は能力値とランク補正に限られるらしく、
「おにび」でやけどとなればダメージが減るし、「しんかのきせき」ではなく「こだわりハチマキ」を持たせないと火力が増えない。これは「イカサマ」と似た性質である。
なお、一見して「ぼうぎょ」が下がらないことを活用出来そうな「スロースタート」発動中のレジギガスが使用した場合でも、特性による下降補正が入る。まさに、レジワロス……
同様に「こだいかっせい」や「クォークチャージ」で「ぼうぎょ」でなく「こうげき」が上がった状態で使用しても、それらの特性による上昇補正が入る。
これらは本来ダメージ計算に使われる攻撃の部分をまんま防御に置換えたが故の現象と思われるが、何というか、少し残念である(この技は正確にいうと、内部的には「攻撃数値にランク補正込みの防御実数値をコピーした上でダメージ計算に参照する」という技であるため、攻撃値自体に最終補正を掛けて来る効果がある場合それらが乗っかるのである)。
与えるダメージが自分の「こうげき」「とくこう」に依存しない技というのは性質は違えど多数存在し、例えばイカサマは自分ではなく相手の「こうげき」を参照して繰出すあくタイプの物理技で、「ボディプレス」と同じく自分の「こうげき」が低くても関係なくダメージを与える事ができる。内容自体は大分異なるが現存で「ボディプレス」と性質が最も近い技だと言える。
最初から与えるダメージが決まっているソニッブーム りゅうのいかり。使用者のレベルと同じ数値のダメージを与えるナイトヘッド ちきゅうなげ。相手の残りHPの×0.5のダメージ(つまり半分)を与えるいかりのまえば しぜんのいかり カタストロフィ。自分の残りHPや相手の残りHPを計算したダメージを与えるいたみわけ がむしゃら。
これらは自分の「こうげき」に関係なくダメージを与えられる。
カウンター ミラーコート メタルバースト ほうふく がまん等は相手から受けたダメージによって与えるダメージが決まるため、自分の「こうげき」には関係なく使用できる。
ちなみに「反射」とよく言われるが、攻撃そのものを無効化して跳ね返しているわけではないので使う際は要注意。
ハサミギロチン じわれ ぜったいれいどは命中すれば確実に相手を戦闘不能にできる技なので、自分の「こうげき」が低かろうが相手がどれだけタフだろうが関係なく、当たりさえすれば問答無用で倒す事ができる。