概要
伝説のポケモンのうち、バトル施設やレーティングバトル(ランクバトル)での使用制限が無いポケモンのことを指す。
ただしこの呼称は基本的にバトル施設や対戦での使用が制限されている、いわゆる「禁止伝説」と区別するためにファンが用いている通称であり、あくまで対戦環境上の理由で禁止伝説と分けられているだけなので、作中世界での扱いとしてはほとんど禁止伝説と変わりない。
強いて違いを挙げるなら、ソフトパッケージを飾る伝説ポケモン、通称パケ伝になったことがほとんどない(第8世代時点ではスイクンのみ)点か。
本編のストーリーにも(前述のスイクンを除き)あまり関わってこず、「仮にも伝説がこんな出オチでいいのか?」なんて扱いになったこともあった。
だが第7世代以降はライバルの相棒だったり、エンディング直後のイベント戦闘に出たり、アフターシナリオの目玉だったり、DLCのストーリーの主役だったりして禁伝との違いはますます無くなってきている。
(ちなみに第7世代直前にも、リメイク内で、準伝説がよりストーリーに関わってくるような変更が施されたことがあった)。
第2世代まではトリオタイプの3匹のみであったが第3世代以降は新規である準伝説の数が増加しつつあった(サン/ムーンの新規追加の準伝説が最多である)。
そういった影響からかポケモンXYでは新規の準伝説ポジションのポケモンは登場せず、ポケモン剣盾に至っては当初新規がいなかったどころか、既存の準伝説すら2匹を除く全員がガラル地方から締め出されてしまっていた。
しかし、ダウンロードコンテンツ『ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス』「鎧の孤島・冠の雪原」にて全ての伝説ポケモンが復帰と相成った。
その後新規にダクマ、ウーラオス、レジエレキ、レジドラゴの4匹、さらに伝説のポケモン初のリージョンフォームでもある所謂ガラル三鳥が追加され、めでたく剣盾にも固有の準伝説が登場となった。
対戦要素はないものの、LEGENDSアルセウスではラブトロスが新たに追加された。
ポケモンSVではパラドックスポケモンというグループが追加されたが、既存の準伝説と共通する特徴・異なる特徴の両方を持っているため、公式から回答が出されるまで解釈が分かれていた。
似たような設定を持つウルトラビースト共々、両者は作中において伝説ポケモンと呼ばれておらず、未知の危険生物としての扱いが強い。
SVの追加DLC碧の仮面にはガチグマの姿違いであるアカツキが登場したが、システム的にはリージョンフォームに近いもので孵化も出来る。
無論、準伝説とは言われないが進化方法も存在せず、さらにはソフトひとつに付き一匹しか入手出来ないなど、準伝説枠の様な奇妙な立ち位置にある。
ただ、ポケモン廃人の間ではかなり流布しているが、公式では呼称されたことはなく、あくまで前述の通り通称であることに注意されたい(禁止級に関しても同様)。
ゲームにおける準伝説のポケモン
対戦での制限がかかっていないとはいえ、その基本の能力値はどれも高水準。
合計種族値は下記の例外を除いて550~600となっている。
洞窟・廃墟などダンジョンと呼ばれる場所で待ち構える(固定シンボル系)タイプの他に、ゲームの舞台となる地方を徘徊する(徘徊系)タイプもいる。
徘徊系の捕獲は通常より難しくなるので、工夫を凝らさないと捕まえることができない。
プラチナ以降は倒してしまっても殿堂入り後に復活するが、それ以前の作品では(徘徊系も含めて)倒してしまうと二度と出現しない。
剣盾のポケモンキャンプで彼らの顔を近づけると、一般ポケモンと同様目を細めて笑い、口角も上げるポケモンがいれば(UMAトリオ、ラティ兄妹、コバルオン、ビリジオン、カプ神など)、禁止級と同様口角のみ上げるポケモンもいるし(三犬、テラキオン、ヒードラン、クレセリア、ガラル三鳥など)、顔を近づけても表情を変えないポケモンもいる(レジギガスが該当。他のレジ系は仲良くなると点字の光が消える)。
世代ごとの詳細
第2〜第5世代まで、あちこちの道路や水道を徘徊して回る準伝説が確認されていた。おまけに第4世代までは初手に必ず逃げようとする有様。あまりの入手難易度と能力厳選の困難さから、以降の世代では(BDSPを除いて)登場しなくなった。
しかも第3世代のうちエメラルド以外ではバグの影響で、これらの徘徊系準伝説はBCDSの個体値が0確定かつAも最高7という仕様になっていたため手に入れても…と言うべきものであった。
もし仮に今復活したとしたら、BDSPのように大問題になっていることは間違いないだろう。
第6世代からは個体値が確定で3Vで登場するようになるという改善が施された。
その後も、第7世代以降のすごいとっくん、第8世代以降のめざパ廃止やミントといった厳選の易化の影響を強く受けている。
また、剣盾からはとくせいパッチにより隠れ特性を容易に入手できるようになり、更にBDSPでは、ハマナスパークに登場する隠れ特性を持つポケモンはすべて隠れ特性で登場した。
ただし、第9世代ではおやつによる入手だと確定3V補正が掛からなくなった。もっとも、逆V厳選がしやすくなっているとも言えるため、一概に改悪とは言えない。
アニメにおける準伝説のポケモン
アニポケでも希少種とされ、メイン回が設けられることもよくあるが、種類によっては普通のポケモントレーナーの手持ちポケモンとして登場する事もしばしば。
映画の場合、重要な役割を果たしている。
ポケモンGOでは
おさんぽおこう限定のガラル三鳥を除き、実装済の準伝説は全てレイドボスとして登場。タイムチャレンジやGOバトルリーグ、大発見等の報酬となることもある。レイドの難易度は伝説ポケモンと同じく最高のレベル5、黒い卵から出現する(ウルトラビーストのみウルトラホールから出現)。最高難度なだけあってソロ討伐は基本的に不可能、出来たとしても甚大な被害は避けられないため複数人で挑む事が推奨される。
今作では扱いが伝説と同等となっており、トレーナーバトルやレイドバトル、ジム攻撃では使用できるもののジム防衛に置くことができない。これが準伝説ポケモンにとってなかなかの痛手となっており、「高性能ながら一般ポケモンと同等扱い」という原作での強みを失ってしまっている。そのため一部を除き、「高性能ではあるものの同タイプの伝説の代用品感が否めない」という評価のポケモンが多い(これは原作の幻のポケモンに近い立ち位置と言える)。
…と、原作と比べると寂しい立ち位置ではあるものの、もちろん攻撃においては一般ポケモンより高性能なものが多いため、伝説を大量に揃えるのが難しい無課金やライト勢のプレーヤーにとっては頼もしい味方になる。
歴代の準伝説のポケモン
※そのポケモンが初登場した作品で分類する。
第1世代
第2世代
第3世代
第4世代
第5世代
第7世代
第8世代
第9世代
三匹の準伝説
初代から第五世代までは、一世代につき一組、三匹トリオで同種族値合計の準伝説が存在した(コピペロスはランドロスのみ種族値合計が異なるがラブトロス追加によりそれ以外の3匹が同じとなった)。七、八世代の準伝説は三匹のものがなかったが、九世代で久しぶりにともっこが追加され、やはりマスターとなるポケモンも存在する。
それぞれのトリオにはマスターのような立ち位置であるポケモンが存在する。
なお、三匹ではないがポス馬にもバドレックスがマスターとして存在する。