「カ…… シ……」
「カキシルス」
基礎データ
全国図鑑 | No.1001 |
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パルデア図鑑 | No.393 |
ローマ字表記 | Chionjen |
ぶんるい | さいやくポケモン |
タイプ | あく/くさ |
高さ | 1.5m |
重さ | 74.2kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | わざわいのおふだ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | チオンジェン | 蟲/虫(chóng、中国語で虫)+簡/简(jiǎn、中国語で竹簡)+木簡/木简(中国語で木簡) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Wo-Chien | 蝸/蜗(ウェード式、wo1、中国語でカタツムリ)+簡/简(ウェード式、chien3、中国語で竹簡)+木簡/木简(中国語で木簡) |
ドイツ語・フランス語 | Chongjian | 日本語名に同じ |
韓国語 | 총지엔 | 日本語名に同じ |
中国語(簡体字) | 古简蜗 | 古(gǔ)+简(jiǎn、竹簡)+木简(木簡)+蜗牛(wōniú、カタツムリ) |
中国語(繁体字) | 古簡蝸 | 古(gǔ)+簡(jiǎn、竹簡)+木簡+蝸牛(guāniú、カタツムリ) |
概要
初登場は『ポケモンSV』。本作の準伝説にあたるポケモンであり、パルデア地方に封じられた四体の災厄ポケモンのうちの一体。
枯れ葉の体と白色の蔦でできた目を持つカタツムリ(アフリカマイマイ)のような姿をしており、背中には連なった多数の木簡が渦を巻いて貝殻を形作っている。
図鑑では古の時代、王の悪事を木簡に記して処罰された人の恨みが周囲の枯れ葉を纏い、ポケモンになったとされている。
背中の木簡には、正にその当時の王に対する告発と推測される文がまるで物語、或いは呪詛のように長々と綴られているが、悠久の時を経た現在では文字が薄れて殆ど消えかかっており、解読は非常に困難らしい。
また、草木からエネルギーを吸い上げて土地を荒廃させる力を持っており、周囲の森や田畑をたちどころに枯れ果てさせて不作にするといった非常にタチの悪い災いを引き起こす。
中国語の「蟲簡」をそのまま読んだもので、意味は「蝸牛の書簡」となる。
英語、イタリア語、スペイン語版は「Wo-Chien(ウォージェン)」で「蝸簡」を中国語読みしたものになっており、若干異なっている。
なお中国語版はというと簡体字では古简蜗(Gǔjiǎnwō、グージァンウォ)、繁体字は古簡蝸(Gǔjiǎnguā、グージァングァ)という名前になっており、上記の二つともこれまた違う読みに。
残念ながら色違いは2024年現在、未解禁。
しかし、解析によって姿は判明しており、体の緑色だった処が赤色になる。
紅葉したのだろうか。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
85 | 85 | 100 | 95 | 135 | 70 | 570 |
外見に恥じぬ耐久型の種族値を持つ。
特防に秀でた種族値だが、専用特性「わざわいのおふだ」によって自分以外の攻撃を3/4に減らすため実質的には物理耐久に優れる。
だからと言って特殊耐久が甘いという事はなく、物理・特殊共に高水準の耐久を備える。
一見ディンルーと比べると無駄が多く感じるが、HPよりも防御や特防が高いことは回復量が自身のHPに依存しない「やどりぎのタネ」を活用する上ではむしろ効率的と言える。
回復量が同じならば受けるダメージを減らした方が受け切れる範囲は広がる。
攻撃特攻も物理・特殊どちらでも殴れることからカスタマイズ性が高いとも言える。
ちなみにHPは252振りするとちょうど16の倍数となりたべのこしの回復効率が最大となる。
一方耐久型としては弱点は多いのは懸念点だが、高い耐久でその欠点を上手く補っている。
物理耐久に特化するとなんとハッサムの「とんぼがえり」(4倍)すら確定で耐える。
とは言え高威力の弱点技をそう何度もいなせる程ではない為、受けをしやすくするためにテラスタイプによるタイプ変更も一考だろう。
攻撃面もスイクンやカプ・レヒレ以上。弱点を突くには十分なラインで、鈍そうな見た目だが、素早さも70と中速ポケモンの激戦区に該当する。バンギラス抜きなど役割に応じて調整のしがいがあるだろう。
総合的に見ると、無駄なようで活かしたいときに活きるいい意味でバランスの取れた性能と言える。
習得技はかなり優秀。
草・悪の攻撃技は一通り覚え、「イカサマ」や「ボディプレス」、「カタストロフィ」や「はたきおとす」といった耐久型に嬉しい攻撃技も備わっている。このおかげで耐久型向けでありながら「ちょうはつ」で機能停止しない(悪タイプのおかげで相手のいたずらごころにも強い)性能を誇る。
変化技は「リフレクター」や「ちょうはつ」に加え、草タイプ特有の優秀な変化技を多数覚える。
攻撃技が十分揃っている上に火力もそれほど酷いラインではないため、育てようと思えば「こだわりメガネ」型や「とつげきチョッキ」型といったフルアタ型も十分育てられる。
なおダブルバトルのバフ要員として考えると、わざわいのおふだがいかくと違って味方を巻き込むので、極力特殊アタッカーの傍で動けるようにしたいという運用の難しさはあるが、トリックフラワーのような確定急所技のダメージを軽減できるというメリットもある。
同様の効果を期待できるフレンドガード持ちと比べると、こちらは種族値の高さ、草タイプゆえのイルカマンへの圧力の強さ、そして場持ちの良さからかふんだんごによる味方の回復がしやすい、といったメリットがある。
耐久型としては不安になる弱点の多さに加え「超長期戦タイプ」と言うどうしても人を選んでしまう立ち回りが主軸になる事もあり、他の四災と比較すると使用率は一段劣るが、それでもシングル・ダブル共に使用率はなかなか高め。
むしろガッチガチの耐久型が高順位をマークすると言う時点で異常であり、同じように高順位をマークした耐久型と言う事で付いた渾名は「パルデアナットレイ」。
ほとんどこのポケモン1匹のせいでシングルバトル環境全体において「ちょうはつ」が増えていることからもその影響力の程が分かるだろう。
超長期戦向けと言うだけあり、ランクバトルでは主に「やどりぎのタネ」「みがわり」「まもる」を活かした、特性と合わせて要塞と化して相手の体力をじわじわと吸い取っていく型が一番多い。
残りの技の選択肢はかなり幅が広い。「カタストロフィ」と合わせれば、ヘイラッシャですら「じわれ」や「あくび」を「みがわり」で回避しつつHP半減とやどりぎで追いつめていける。
これにドヒドイデと組ませたサイクル構築が流行しているが、テツノツツミの「フリーズドライ」が抜群で一貫するため過信は禁物。
最近はそのフリーズドライの一貫すら切り捨てたテツノドクガとの組み合わせも考案されている。
一部では「くろいまなざし」で得意対面を固定してから「ねをはる」で強制交代技に対処しつつ回復ソースを設置し、そのまま「ギガドレイン」と「まもる」で時間切れ判定まで粘る型も使われる。当然対面を固定した時点で選出した他の2体は使わなくなるので、わざわざテラスタルを後生大事に取っておく必要もないため、相手のタイプに合わせて上手く適切なタイミングでテラスタルを切りたい。
草タイプならではの変化技に加えキョジオーンやサーフゴー、そしてディンルーといった強力な耐久ポケモンに相性で有利を取れ、物理・特殊双方で殴れるこのポケモンも「災厄」に恥じぬポテンシャルは十分に秘めていると言えよう。
シーズン7辺りになると、性格をひかえめにして「ギガドレイン」での遂行力に寄せた型が散見されるようになった。
シーズン8以降になると「ちょうはつ」で止めづらくするように時間稼ぎを「まもる」のみにし、より撃ち合いに向けた技構成が中心となり、「みがわり」持ちは減少している。
テラスタイプはむし・かくとう対策のどくやフェアリー、単タイプとして単純に優秀なみずが目ぼしいところ。単純に耐性が多い上にパオジアンのこおりウエポンに強気に出られるようにしてくれるほのおも候補に挙がる。
シリーズ5以降から耐久型のラインナップが増えたことで使用率が低下したものの、禁止級伝説が解禁されるシリーズ7になると数値受けできるスペックが再評価されて使用率が幾分か回復。
ダブルバトルではディンルーと共に特性を生かしてキラフロルやキョジオーンの耐久を上げてサポートし、耐久型として回す型が使われる。
捕獲難易度に関して
捕獲に関しては自身がくさタイプであり「キノコのほうし」が効かない事と、吸収技の「ギガドレイン」及び特性の存在から四災の中でも捕獲難易度はトップクラス。
特に捕獲要員として名高いキノガッサが刺さらないのは痛手。大人しくエルレイドを使用し「さいみんじゅつ」で眠らせるか、命中不安定を嫌うならキリキザン/ドドゲザンを使用し「でんじは」で麻痺させることを推奨する。(1ターンの手間が問題なければヨクアタールを使うと催眠術は外れなくなる)
ギガドレイン対策にそうしょく持ちを出す場合、上がった攻撃を「イカサマ」で利用してくるので注意。起用するなら「うたう」をタマゴ技で覚え、悪半減で攻撃ステータスそのものは低いマリルリがいいだろう。
それでもキノガッサを使って眠らせるなら、「みずびたし」の併用は必須。
関連イラスト
関連タグ
1000.サーフゴー→1001.チオンジェン→1002.パオジアン