基礎データ
全国図鑑 | No.0977 |
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パルデア図鑑 | No.374 |
ローマ字表記 | Heyrusher |
ぶんるい | おおなまずポケモン |
タイプ | みず |
たかさ | 12.0m |
おもさ | 220.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | てんねん/どんかん/みずのベール(隠れ特性) |
タマゴグループ | すいちゅう2 |
おとしもの | ヘイラッシャのヒゲ |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ヘイラッシャ | へいらっしゃい |
英語・スペイン語・イタリア語 | Dondozo | don(スペイン語で首領・ドン)+どうぞ |
ドイツ語 | Heerashai | Herr(ミスター)+日本語名の音写 |
フランス語 | Oyacata | 親方+catfish(英語でナマズ) |
韓国語 | 어써러셔 | 어서 오세요(eoseo oseyo、いらっしゃい) |
中国語 | 吃吼霸 | 吃(chī、食べる)+吼(hǒu、叫ぶ)+霸(bà、主君) |
タイ語 | เฮรัชเชอร์ | 日本語名の音写 |
概要
ポケットモンスター 第9世代『スカーレット・バイオレット』から登場した、分類通り大きなナマズの姿をした魚ポケモン。
各部の造形は先輩のナマズン以上にリアル寄りとなっており、頭にはねじり鉢巻きっぽく見える小さなヒラヒラが生えている。
また、特徴的な唇やエラ穴が複数あることからメガマウスザメもモチーフとなっている可能性があり、更に背中の模様はジンベエザメを連想させる。
特筆すべきは12.0mと非常に大きい全長で、数ある魚ポケモンの中でも最大の体躯を有し、伝説を除く非進化のたねポケモンでもイワークを超して最大。単に設定上だけの話ではなく、ゲーム内でもボールから出してみるとインパクト抜群の巨体が広がる特別仕様。
その割にやたら体重が軽い。現実でヘイラッシャ並みの大きさを誇る動物にメスのマッコウクジラ(約25トン)がいるが、その100分の1にも満たない事になる。体格の割にふわっふわである。内臓の比率が大きいのだろうか?
ちなみにシンクロマシンを用いて高山帯から飛び降りようとすると、多くの魚ポケモンよろしく空中遊泳が出来るが、無論、「そらをとぶ」を覚えているわけではない。
その大きな身体に違わぬ力持ちの大喰らいだが、知能の方はお世辞にも良いとは言えず、動きも極めて単調なため獲物に逃げられてばかりと、単体ではウドの大木じみた設定が目立つ。
しかし、小さく非力だが知能が高いシャリタツの指示を受けて動く事で、その体躯のポテンシャルを十全に活かして狩りを進める事が出来る。
それ故シャリタツを「親分」と慕って密接な共生関係を築いており、彼らを口の中に住まわせたりと忠実に働く事で、互いの欠点を補い合い生き抜いている。
ゲームでは確認できないが、水色の舌は寿司下駄の様な形をしていることが、ポケモンワールドチャンピオンシップス2023のキーアートから明らかになった(公式アカウントでも描写されている)。
名前
相方のシャリタツが寿司モチーフなのに対し、こちらは板前のようなデザインとなっており、名前の由来も寿司屋の掛け声「へい、らっしゃい!」をもじったものと推測できる。
他国の名称も趣きがあり、例を挙げると英語はDondozo(丼どうぞ)、フランス語はOyacata(親方)となっている。
色違い
色違いは体色が黄色と白メインとなり、舌も黄色になっている。
ゲーム上の特徴
野生ではオージャの湖に生息。湖の中からあの巨体がぬっと浮上してくる事がある。
【偽竜のヌシ】
ペパー 「この湖のどっかに偽竜のヌシがいるらしい」
「でも 誰ひとりとして 姿かたちを 見たことねえんだと」
「いったい どんな 恐ろしい見た目 してんだろうな?」
「姿が わかんねぇから 探しようが ないぜ…」
「『オレが ヌシー!』って 自己紹介してくれたらわかりやすいのにな!」
ストーリーにおいては、レジェンドルートで最もレベルの高い「偽竜のヌシ」に登場。
湖にポツンとある島にはたくさんのシャリタツがおり「スシスシー」「スシッスー」「スメーシー」などと鳴いているが、一匹だけ「ヌシヌシー」と鳴いており(体も他のシャリタツより一回り大きい)、話しかけると
「オレヌシー!!」
…と言った矢先に、藪から棒に後ろから現れたヘイラッシャにシャリタツが食べられるという出オチをかまし、そのままヘイラッシャとのヌシバトルが始まる。
事前にペパーが冒頭のセリフを言っていたのを、見事にフラグ回収してしまった。
2戦目直前に合流したペパー曰く「でっけえ……竜……ってか さかなポケモン じゃね!?」。
実際、ヘイラッシャはドラゴンタイプではない。
2戦目で能力の上がったヘイラッシャをバトルの末に撃破したのもつかの間、スパイスを回収しようとしたペパーが気配を感じて振り返ると……
あくまでもシャリタツのお供なのでヌシとして戦ったヘイラッシャの捕獲は出来ない(まず捕獲しようにも前述の怪物的まで言われるほどの高能力値が高個体値で立ちはだかる。おまけに捕まえられたならガブリアス並にゲームバランスを崩壊させてしまうのは間違いなかったと思われるが救済措置としては正しいと言えるのも事実である。というか適正ルートでヘイラッシャを捕まえたとして後の相手は『ビワ』、『四天王』、『クラベル校長』、『仲間達』、『ラスボス』と本作屈指の強敵ばかりでありむしろいた方がバランスは良くなる)。
ヘイラッシャも巨大化しているように見えるが、12mという元々の大きさを考えると寧ろあのサイズが適切なレベルである(湖で泳いでいる野生個体が小さすぎるのもあるが)。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
150 | 100 | 115 | 65 | 65 | 35 | 530 |
その外見と設定に違わず高耐久な鈍足重物理アタッカー。
特性てんねんを持つポケモンの中でも耐久関連の種族値が最も高く、特に物理方面に関してはHP150の防御115と大変頑丈であり、物理アタッカーでの突破は極めて困難。
特殊耐久も異常に高いHPのおかげでそこそこあり、D無補正HD極振りの場合、HB特化スイクンの特殊耐久を超える。ついでに言えば補正箇所がBなら同じ努力値の振り方で物理耐久も上回る。
総じて物理耐久版カビゴンといったステータス。これにヌオーめいて耐久面に優れた水単タイプと相手の能力変化を無視する特性「てんねん」が加わった、伝説級に迫りかねない恐ろしいポケモンである。
特化時の物理耐久指数47031はしんかのきせき持ちや条件付き発動の特性を除けば、ハカドッグの59786、クレベースの52318に次ぎ、準伝説やパラドックスポケモンが使えないルールのランクバトルシリーズ1ルールでは3位の指数。
習得技も物理大偏重となっており、のろいやあくびなど最低限の小技も持つ他、ナマズだからかじしんにじわれまで習得できる。
ハバタクカミ対策の「ヘビーボンバー」もその気になれば使える。
「てんねん」耐久型としては素早さが低いため、「あくび」や「でんじは」、「おにび」を上から撒かれるのが怖い。いっそのこと、それらの状態異常技に強気に出られるように「ねむねご」型として育てるのも1つの手。
かなりの耐久と特性のおかげで、無対策の相手ならこれ1体で詰ませられるポテンシャルがあるが、「みがわり」で一撃必殺技を寸断する、ウォッシュロトムで「トリック」して「こだわりスカーフ」を押し付けるなど、対策はしようと思えば十分にできる。
他にも「ちょうはつ」で「あくび」「ねむる」を封じる、「ねむる」を切った型なら「どくどく」や「おにび」の定数ダメージで疲弊を狙う、
また幸い(?)所謂再生回復技を持たないため、「はたきおとす」で「たべのこし」を潰して供給源を断つといった対処法もある。
また、耐久自体も絶対というレベルではない。
特殊耐久だが、C252「こだわりメガネ」カットロトムの「リーフストーム」は流石にHD特化してもテラスタイプを変えたり「とつげきチョッキ」を持ったりせずに受けると確定1発になる。
自慢の物理耐久ですら、A特化イッカネズミの「テクニシャン」込み「ネズミざん」10発全弾ヒットならHB特化でも「たべのこし」込みで確定2発。イッカネズミを見るならわざわざ「ゴツゴツメット」を持たせないといけないという事である。
言い換えると、ランクバトル開始直前の時点では「ゴーストタイプに滅法弱い」という点で低評価されていたイッカネズミが、こうして役割対象を発掘されたという事にもなる。
とはいえ、「とつげきチョッキ」を持たせつつ「ゆきなだれ」を覚えさせればサザンドラに「りゅうせいぐん」を連打されたとて対面勝ちできるので、特殊耐久は案外どうにでもなる。物理耐久も「のろい」を積めば強化できるため、対策となる特殊アタッカーがいないパーティをこれ1体で詰ませるポテンシャルがある。
A種族値も耐久型としては十分高いため、「のろい」で強化すれば心強い。Bに厚く振った型と相性の良い「ボディプレス」、みず一致技の「アクアブレイク」があるため、決して一撃必殺技に依存し切ったポケモンではない。
テラスタイプはくさ、ひこうが目ぼしい所。前者は苦手なキノガッサや「リーフストーム」型カットロトムへの対策になり、後者はヘイラッシャミラーマッチやキョジオーンの「じわれ」へのメタになる。くさにとっての弱点を大方カバーできるドラゴン、「りゅうせいぐん」や「こだわりハチマキ」+「げきりん」などの「てんねん」対策のドラゴンウエポンに強気に出られるようになるフェアリー、弱点のでんきを無効化できる上に「じしん」による遂行力を高められるじめんもおススメ。勿論一致技火力を追求できるみずも悪くない。
ダブルバトルの相方にシャリタツがいると、向こうの専用特性「しれいとう」が発動。シャリタツがバトルから除外されてヘイラッシャ一体で戦うリスクを負う代わりに、全能力が二段階上昇した凄まじいポケモンとして暴れられる。
かなりクセは強いが、美味く……もとい上手くハマれば全抜きを狙う事も可能。
ただし、ステータスこそ実質倍とはいえ集中砲火を浴びる事が避けられず、状態異常を受ければそれだけで機能停止するため、何らかのケアが必要となる。
そこで開発されたのが「しれいとう発動後、どくやヘドロでシャリタツだけをダウンさせる」という外道戦法。
シャリタツはしれいとうが発動して行動・干渉不能になっても仕様上は場に存在しているため、どく・やけどのダメージやヘドロダメージ、ほろびのうたのカウントなどは進んでしまう。この性質を逆手に取り、「レベル1のシャリタツにどくどくだまを持たせヘイラッシャと共に場に出す」、「ヘドロを持ってこらえるを使用しているHB最脆個体のシャリタツにとんぼ返りで攻撃してヘイラッシャに交換」することで完成する。
これを成功させると、能力が上がった次の瞬間にシャリタツが倒れる。しかしシャリタツが倒れても一度上がったヘイラッシャの能力は下がらないので、そのまま能力値の倍化したヘイラッシャとシャリタツの後続に出てきたポケモンが並ぶ事になり、上述の「手数の不足」「集中砲火の危険」を補う事ができるようになる。
ここに「じこあんじ」を使えるポケモンや、場に出ると仲間を対象に自動で「じこあんじ」する特性「きょうえん」を持つカラミンゴを出す事でヘイラッシャの強化効果をコピーし、能力値の暴力で一気に無双するというギミックパーティが話題となっている。
シャリタツは犠牲になったのだ…しれいとうの仕様の悪用、その犠牲にな…
更に専用技として、ドラゴンタイプの技「いっちょうあがり」を覚える。
これはシャリタツの「しれいとう」が発動している場合、そのフォルムによって黄色:素早さ、赤:防御、オレンジ:攻撃が上がる追加効果を持つという独特の性能を持つ。
ただ、そのままではタイプ一致にならないため、メインに使っていきたいならドラゴンのテラスタル個体を見繕う必要があり、やや育成難易度が高い。一応、ハッサク先生とのイベントを進めていくと、最終的にドラゴンテラピース50個を貰えるので、これを使わせて貰うのも一つの手。
一方で特殊技は貧弱どころか、みず技とはかいこうせんしかないと言う潔さで、特殊型は完全なるネタである。寿司だけに。
シリーズ1シーズン1が開始して早々にトップメタに進出。程無くしてねむねご耐久型が「ちょうはつ」や「トリック」、「みがわり」などで対策されるようになると、「とつげきチョッキ」型や「こだわりハチマキ」型など受けループ戦術を捨ててでも相手の対策が無駄になるようにした型が上位陣の間で使われるようになった。
居座り耐久型というより「あくび」により対面操作をする型もあり、これはこだわり系アイテムを持ったカイリューやサザンドラを通すのに使われる。
その後、「ウェーブタックル」や「ゆきなだれ」などのような技を覚え、ある程度の水準の攻撃種族値を活かせるようにした、一撃必殺技への依存度の低い型が主流化。
シリーズ1においては反動がない上に追加効果が優秀な「アクアブレイク」を採用した型も流行したが、このシリーズに流行したきり廃れた。
その後も、フェアリーテラスタルを見越したどくテラスタル型、はがね打点に強い上に毒殺戦術を寸断できるはがねテラスタル型などが開発された。
シリーズ4シングルバトルでは、オオニューラが増えた影響でシリーズ3では陰りが見えた「ねむる」が若干採用率を回復している。なんだかんだシングルバトルのSV新規登場ポケモンとしてはサーフゴーに続く選出率をキープしている。
その後も特殊耐久に寄せた型は一部で見掛けられるが、HBにできるだけ厚くした型が最大多数である。
しかし新たな不利対面であるオーガポンの解禁を機に徐々に立場が揺らいでいった。また、碧の仮面で追加されたマシンわざである「はたきおとす」の普及も、再生回復技を覚えられず「たべのこし」や「カゴのみ」、「とつげきチョッキ」といった回復・耐久系アイテムの重要性が高いヘイラッシャにとっては厄介であった。
シリーズ5になると「アンコール」型のポケモンの増加やアカツキガチグマのような不利の付きやすい対面の追加によって、思うように活躍できない場面も増えた。生半可なH振り程度なら等倍特化眼鏡テラスタル程度で確定1発がざらというのが浸透し、大した特殊耐久をしていない点が浮き彫りになった。この頃になるとグッドスタッフとしての印象は後退し、受けループなどのかなり受けに寄せた構築での採用に限定されていった。単体では微妙なスペックと化しつつあったため特殊受けのハピナスとの同時採用がメインになり始め、ヘイラッシャには物理しか受けさせないようにするケースが激増した。
レギュレーションGで禁止級がパーティ内1体限定で解禁され、ヘイラッシャは「てんねん」を活かしてザシアンやバドレックス(はくばじょうのすがた)等に対する抑止力として期待がかかっているが、キュレム系統はその「てんねん」を無視して攻撃できる(しかもゼクロム/ブラックキュレムはでんき技も使える)ため完全な抑止力になれるとは言い難い。
実際にレギュレーションGが開始されると、数値と「てんねん」は伊達ではないというのか、それなりの立場を築き上げている。ただし、返す返すハバタクカミの「ムーンフォース」での等倍ごり押しでゴリゴリ削られる他、等倍ごり押し型としてはこくばじょうバドレックスも追加されている。それでも、シーズン18最終1位構築に王道の耐久型がエントリーされるなど、その実力は健在である。
流石に無対策だとコライドンの「ひひいろのこどう」発動状態の「インファイト」を受けきれないため、シーズン19辺りからゴーストテラスタル型も一部で見られるようになった。
準伝説、パラドックスポケモン以上が使用不能なレギュレーションHでは競合するみず枠のアシレーヌ、高火力特殊アタッカー、対ヘイラッシャ兵器のマスカーニャが環境にいることから、需要こそそれなりにあるものの使用率は若干伸び悩んでいる。とはいえシーズン22では最終1桁に顔を出しており、まだまだ実力は健在である。このレギュレーションではカイリュー、ガブリアス、グライオンなどのこおり4倍弱点を始めとしてこおり弱点持ちが目立つため、「ゆきなだれ」型が増加。また、サーフゴーの「シャドーボール」での雑殴りやクエスパトラの「ルミナコリジョン」での崩しをケアするあくテラスタル型も一部で使われるように。シーズン24からは特殊技での等倍雑殴りをケアするしんちょうHD「タラプのみ」型が上位帯で散見されるように。
ダブルバトルでもデザイナーズコンボ通り使用され、初期環境が始まるなり環境の中心に立った。コンボの開拓や掘り下げが進まないシーズン1に於いて手軽に使用できる完成されたコンボというのはとても貴重なためである。
やや誇張が入るかもしれないが、ヘイラッシャの「しれいとう」コンボの対策のためにそちらを逆用できる「ものまねハーブ」が使われることもあるくらいである。シーズン1終盤にはシャリタツとのコンビ、所謂「寿司構築」にマスカーニャとサーフゴー、カイリューに加え、ウルガモスやウインディなどのほのお枠の6匹で組んだパーティが激増。更にシャリタツの特性を「よびみず」にした「偽装寿司構築」も存在する。ヘイシャリコンビにみず弱点のポケモンがいたら警戒すべきだろう。
パラドックスポケモンの解禁により高火力ポケモンが増えたシリーズ2でもその高い耐久の数値を武器に環境に生き残っておりその高性能っぷりが良く分かる。
シリーズ3になって四災が追加されてもその耐久力で対抗し続けており、シングル・ダブル共に苦手寄りなチオンジェンもくさテラスタルによる「やどりぎのタネ」無効化、ひこうテラスタルでの打点用意、「みがわり」での変化技対策などで案外何とかなる。
それまで特性は「てんねん」ほぼ一択であったが、このシリーズから「いかく」や「ちょうはつ」に強い「どんかん」型も増え始めた。
シーズン5最終1桁構築にはどくテラスタル個体がエントリーされている。「どくどく」を無効化できる上に「どくびし」を踏み消せ、さらにハバタクカミの「ムーンフォース」やくさ打点も半減できる。その影響でシーズン6からはどくテラスタル型がある程度流行。
また、このシリーズのダブルバトルでは相方だったシャリタツの素のスペックでは厳しくなったことからシャリタツの使用率がヘイラッシャと比べて有意に低くなり、ヘイラッシャ単採用も目立つように。
一体何なんだ、このナマズは…。
その後、シリーズ4になるとダブルバトルでは他の優秀なポケモンに押される形で選出率が落ちている。そんな中でシーズン13には「どんかん」型が4割近くの割合を記録している。
性格は物理耐久に厚いわんぱくがメジャーで、次いで比較的脆い特殊耐久を補ったしんちょうや遂行力を重視したいじっぱりが人気。
本来の凄まじいスペックを引き出せるか図鑑通り引き出せないかはプレイヤー次第である。
競合相手にはミロカロスとラプラスがいるが前者は特殊耐久型、後者はタイプ差で十分に分けられる。
テラレイドバトル
ややピンポイント気味になるが、一部の高難易度テラレイドバトルでもアタッカーとして有効だったりする。
特性「てんねん」により、相手の積み技による能力上昇を実質無効化できる(しかも、「てんねん」持ちのポケモンの中では物理防御が最も高い)ため、積み技が通常行動に組み込まれた★5ダイオウドウや★6カイリュー、特性が「じしんかじょう」のギャラドスやボーマンダ相手に駆り出されることがある。みず技が刺さるテラスタイプは勿論、等倍で通る相手もうまく立ち回ればギリギリクリアできることも。
なお、自力での回復手段に乏しい(こちらの行動が制限されてしまう「ねむる」しかない)ため、持ち物は「かいがらのすず」一択。
そして、2024年8月には、サマーイベントの一環として、とうとうヘイラッシャ自身が最強レイドに進出するというまさかの事態に。
パートナーポケモンや伝説ポケモンでもないポケモンが最強レイドに駆り出されるという珍しい事例となった(一応、テツノツツミやカイリュー等他に例がないわけではないが)。
本当に何なんだ、このナマズは…。
アニメ版
放課後のブレス
第3話『息をつく』にて、報道部の部室に貼られてる記事にそれらしき姿が。
ポケモンWCS2023PV
テツノツツミとコンビを組んで登場。マスカーニャとカイリューのコンビと戦闘していた。
ポケモンローカルacts
福井県高浜町にて、地域応援ポケモンのカイリューとシャリタツと共にデザインされたポケモンマンホールが設置された。
一説によれば、高浜町は寿司発祥の地とされている。
余談
元ネタについて
ナマズのようなその姿と巨体から、ベースになっているモチーフはヨーロッパオオナマズではないかと思われる。このナマズはヨーロッパ各地に生息している巨大なナマズで、なんと最大で4mにも達するという淡水魚でも屈指の巨体に成長する。性格もこちらと同様に貪欲で、犬猫や水面を飛ぶ鳥をも飲み込んだという記録も報告されている恐ろしい魚である。流石に12mに達するヘイラッシャよりは小さいが、魚ポケモン屈指の巨体やその大食漢ぶりの元ネタなのかもしれない。
パルデア地方の元になったスペインにはこのヨーロッパオオナマズが外来種として定着しており、エブロ川ではハトを飲み込むという狩りの様子が有名になった。共生関係にあるシャリタツが「弱ったエサのふりをして鳥ポケモン誘き寄せ別のポケモンに襲わせる」という生態もここから来ていると思われる。
なおこのヨーロッパオオナマズは寿司のサーモンの具材にもなるタイセイヨウサケも餌にしており絶滅の危機や商業的影響を出しかねない関係であるなど皮肉にもポケモンとは異なり本物との寿司との関係は悪い模様。
余談であるが、口の中に仲間を入れて保護するという特性を持った魚は現実にも存在し、有名どころで言えば口で子育てをするティラピアが該当する。
ただし、ヘイラッシャの元ネタであるナマズは非常に大食らいであるが故に共食いをする事も珍しくない。シャリタツの事が心配になってくるが、お互いに信頼し合った上での共生関係なのでそんな事はないと信じたいものである。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0976.ミガルーサ→0977.ヘイラッシャ→0978.シャリタツ(たれたすがた/そったすがた/のびたすがた)
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