「ストオオオクッ!!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0962 |
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パルデア図鑑 | No.290 |
ローマ字表記 | Otoshidori |
ぶんるい | おとしものポケモン |
タイプ | ひこう/あく |
高さ | 1.5m |
体重 | 42.9kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | はとむね/するどいめ/いわはこび(隠れ特性) |
タマゴグループ | ひこう |
おとしもの | オトシドリのはね |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | オトシドリ | 落とし+鳥 |
英語・スペイン語・イタリア語 | Bombirdier | bombardier(爆撃手)+bird(鳥) |
ドイツ語 | Adebom | Meister Adebar(ドイツの童話に登場する赤ん坊を運ぶといわれるコウノトリ)+Bombe(爆弾) |
フランス語 | Lestombaile | lester((船や気球に)バラストを積む)+laisse tomber(落とす)+aile(翼) |
韓国語 | 떨구새 | 떨구다(tteolguda、落とす)+새(sae、鳥) |
中国語(簡体字) | 下石鸟 | 落井下石(lùojǐng-xiàshí、人の弱みにつけこんで痛めつけることを意味する成句)+鸟(niǎo、鳥) |
中国語(繁体字) | 下石鳥 | 落井下石(lùojǐng-xiàshí、人の弱みにつけこんで痛めつけることを意味する成句)+鳥(niǎo、鳥) |
ヒンディー語 | ड्रॉपारिंदा | drop(英語で落とす)+परिंदा(parindā、鳥) |
タイ語 | โอโตชิโดริ | 日本語名の音写 |
概要
ポケットモンスター 第9世代『スカーレット・バイオレット』から登場した、嫌らしい目つきをしたシュバシコウ(コウノトリの仲間)のような鳥ポケモン。
野生下ではパルデア西海岸の断崖の近くや荒地で飛んでいる姿を見かけるが、チャンプルタウンの近くのエリアでは草原を走っている個体もいる。
腹から垂れ下がるエプロンのような長い体毛に、抜け落ちた自らの羽を編み込み袋を作る。それを常に口に咥え、おくるみのようにしているのが特徴。
袋はもちろんエサ(バスラオらしい)を運ぶのにも使うが、主な使い道はいろいろな物体を詰めて高いところから遊び半分で落とすという危ないもの。特に大きな音がするものを落とすのが好きらしい。
シュバシコウなのだから、きっと赤ちゃんやタマゴを運んでくるんだろう…と思った結果がこれだよ!赤ちゃんやタマゴでなくてよかった…と言いたい所だが、結局危険なことには変わりない。
加えて、こちらを煽るような愉悦に満ちたしたり顔、あくタイプカウントも納得というものであるが、実はこの顔は「あくタイプ」だからというわけではなく、モチーフであろう現実のシュバシコウが実際にこんな顔をしているのである(流石にしたり顔ではないが)。画像検索等をすると見れるが、ビックリするくらいオトシドリのそれと瓜二つの悪い目付きをしている。
ちなみに岩を落とすだけでなく、道具も落とせちゃいます。後述するアニポケや漫画版での描写でも危険極まりない事となっている。
糞も上から落としてくるかもしれない。
幸せを運んでくるシュバシコウがモチーフであるが、どちらかというとアフリカハゲコウに近い。
ヨーロッパではシュバシコウが子供のいない夫婦のもとに赤ちゃんを授ける伝承が幾つかあり、そこから「赤ちゃんはシュバシコウが運んできて親の元に届けられる」と言われるようになったが、ポケモンの世界では「オトシドリが赤ちゃんを運んでくるんだよ」とでも言うのだろうか。
ネーミング
- 日本語名は読んで字のごとく「落とし鳥」。中にはコウノトリというモチーフと真逆な生態から、本当は「堕とし鳥」なのではないか?という邪な考察もある。
- 余談だが、昔の日本では子供を産めない女性を指して「石女」(うまずめ)と呼んでいたりする。
- 他国版はというと、英名は「Bombirdier」、ドイツ語では「Adebom」と爆撃機に由来したネーミングとなっている事が多い。前者はbombardier(爆撃機)+bird、後者はAdebar(コウノトリ)+Bomber(爆撃機)となっており、どちらも「種族」と「爆撃機」を表す単語の組み合わせ。
- ここまでネーミングは凶悪なものが揃っているが、フランス語名の「Lestombaile」はlaisse tomber et d'aileの短縮形だと思われる。直訳すると「落として飛び去る」=オトシドリだが、Leisse tomberで「あきらめる、やめておく」という熟語になる。「あっ荷物おとしちゃった。まあいいか」とでもいいたいのだろうか。
色違い
色違いはクチバシと足が灰色、目元の模様が赤色に変わり、シュバシコウではなくコウノトリによく似た姿となる。
ゲーム上の特徴
パルデア地方では、西1・3番エリア、南6番エリア、西パルデア海に生息。DLC『ゼロの秘宝・碧の仮面』ではキタカミの里の「楽土の荒地」 「鬼角峡谷」 「キタカミ原生地域」に生息。
おとしものである「オトシドリのはね」は「アクロバット」「そらをとぶ」「おいかぜ」「ダブルウイング」の素材となる。
【大空のヌシ】
ペパー:「岩落とすあぶねぇヤツには しょっぱい敗北めしあがれ だ!」
レジェンドルートでは「大空のヌシ」の異名でにがスパイスの番人たる巨大個体が出現。
どうやって詰めたのか、主人公の倍はあろうかという大岩を次々と落として転がしてくるので、これをミラコラで躱しながら近づいていくというマリオカートじみた体験ができる。これが本当のいわなだれか…。ぶつかっても怯むだけでゲームオーバーにはならないので安心されたし。
ちなみに、ペパーのアドバイスを無視してミラコラに乗らずに徒歩で突破することもできる。そしてこの場合も、岩にあたってもスタート地点に強制送還されるだけで済んでしまう……。
バトルではロックブラストを覚えて耐久も高いガケガニ(テラスタイプ:いわ)を使うのがおすすめ。空中で悦に浸っているヤツを岩で撃ち落としてやろう。
ガケガニにはヌシだった個体がいるのでそいつを捕まえておくと赤子の手を捻るレベルでアッサリと倒してしまう。
2戦目ではペパーの繰り出すコジオもうちおとすで援護してくれるので、彼の言う通りしょっぱい敗北をお見舞いしてやるのもたやすいであろう。ヌシ戦の中では唯一1戦目から間髪入れずの2連戦になるが、ペパー任せでも勝てる程度には弱い。
なお、レジェンドルートのヌシは倒した後に近くに通常サイズの固定シンボルとして(何故かその場でとどまりながら低空飛行しているシュールな状態で)出現し、話しかけることで再戦できる。
このヌシは「ヌシのあかしを持つ」「個体値が6U固定」「体が大きい」といった特徴を持つのだが、オトシドリの場合は特性も隠れ特性のいわはこびになっている。更に性格も物理型に向いた「ようき」で固定。
旅パなら十分な種族値と高個体値、それに噛み合った性格に加えて実質3タイプをタイプ一致で扱えるため、戦った時とはほぼ別ポケモンレベルで活躍してくれるだろう。手持ちのひこうタイプやあくタイプに不安があるなら、大空のヌシ撃破後すぐに捕獲に向かうのも手。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
70 | 103 | 85 | 60 | 85 | 82 | 485 |
岩を落とすというだけあっていわタイプの物理技を多く習得でき、隠れ特性のいわはこびとも噛み合っている。
弱点が多い一方で攻撃で優秀ないわタイプでないにもかかわらずいわ技をタイプ一致に等しい威力が出る等、いわタイプのいいとこ取りしたような印象で弱点は4つとやや多いが、半減3つと無効が2つといわタイプの耐性と比べれば悪くない耐性である。
こうげきが突出して伸び、防御と特防が同値でそれなりに高く、3番目に素早さが高いというバランス型だが、入手の速さや攻撃/素早さ/HP/とくこうのステータスではカラミンゴが優っている。
勿論、差別化できる要素はある。あくタイプであるがゆえか、搦め手を使いながら攻撃できるという点である。
いわなだれ、ふいうち、イカサマ、がんせきふうじ、すてゼリフ、フェザーダンス(タマゴわざ)、ステルスロック、ちょうはつ、こわいかお、おきみやげ、ふきとばし、はたきおとすとこれでもかというほど嫌がらせのできる技が揃っている。
より大きいのは起点作り技として優秀ながんせきふうじ、はたきおとすに火力補正を乗せることができる点であろう。
単に搦め手を使うだけが能ではなく、ブレイブバード、ドリルライナー、ストーンエッジといった高威力の技を覚えるので素で殴るのも、おいかぜでサポートするのも全然アリ。
素の特殊火力はイマイチだが、こごえるかぜ、ねっぷう、ぼうふうといった技を習得でき、わるだくみで補正が可能なので特殊型にする事もできるといえばできる。
SVのポケモンプールにおいて「ステルスロック」、「おいかぜ」、「おきみやげ」の3つを同時に覚えられるポケモンはオトシドリのみ。そのため、いっそのこと通常火力をカットした型として育てるのもアリ。
余談だが、何故か「ねむる」を覚えられない。
ちなみに他にも「ねむる」を覚えられない同期はいるが、彼らは進化すれば覚えられるようになるのに対してオトシドリには現状そんな未来も無い状態である。仮に回復技が欲しいなら「はねやすめ」で十分と言えばそうだが、選択肢そのものが無いということには注意しておこう。
アニメ版
アニポケ・第8シリーズ
- 第70話『カヌチャンのハンマーは1日にしてならず』
新たなハンマーを作るため、手頃な金属を探していたドットのカヌチャンを脅かして作業を妨害。
カヌチャンを探しに来たドットとウェルカモにも攻撃を加える。
バトルの最中、なんと単独であくテラスタルを発動。おまけに不意打ちでつがいと思われる2体目が参戦しドット&ウェルカモを圧倒するも、進化したナカヌチャンのじゃれつくを喰らわされて退散した。これに懲りてもう2度と悪さをしなくなるだろう。
わざ名こそ出ていなかったが、使用わざはいわおとし、はたきおとす、ふいうち(2匹目のみ使用)と思われる。
作中では巣に金属などを溜め込んでおり、金ダライ・水風船・動く入れ歯(のオモチャ?)を落としていた他、リコ達に向かって少しの刺激で自爆するクヌギダマを落として爆発させている。
- 第73話『孤高の戦士バサギリ』
『フリード博士のポケモンゼミ』で登場。キャプテンピカチュウとバサギリがバトルしてるところに上から岩を落としたが、返り討ちにされた。
放課後のブレス
SV本編前日譚アニメの第4話『息をあわせて』で大空のヌシが登場。
漫画版
16章で大空のヌシが登場。
こちらではふもとで路上ミュージシャンをやっていたものの大空のヌシのせいで音楽を聴いてくれる人が減ってしまい岩を落とすのをやめさせようとしたケイコにケガを負わせるという人的被害が発生している。
ピーニャからの連絡で情報を貰ってやって来たバイオレットとペパーが山付近にいた人達から「どうやら山頂を伺う人間が現れると岩を落とすのを行う」と聞いて「岩壁のヌシ同様に秘伝スパイスがあって守っているのでは?」と考え、ミライドンで山頂へ向かう。
バイオレットのマメバッタの攻撃で怯み、袋の岩を全て落とされた事でバイオレット達と対峙する。
余談
- 没ポケモンにコウノトリモチーフのポケモンがおり、原型になったと思われる。
- パルデア地方のモデルになったスペインはシュバシコウの飛来地として有名であり、春先になると町中で繁殖のために巣作りや子育ての様子を見る事が出来る。今作でシュバシコウがモチーフとして選ばれたのもそれが理由だろう。
- 実際のシュバシコウやコウノトリは、エサの確保が難しくなると育ちが悪いヒナに見切りをつけて巣から落としてしまう。こういった「間引き」は猛禽類やサギの仲間にも見られる行動でありコウノトリに限った話ではない。
- また、タカ目の鳥には獲物を高所から落下させて殺したり、骨を高所から投げ落として割り中の骨髄を食べるものもおり、生態はここから着想を得たものであるかもしれない。
- 鳴き声はおそらく「stork」(英語でコウノトリ)の捩り。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0961.ウミトリオ→0962.オトシドリ→0963.ナミイルカ
同複合タイプ
関連ポケモン等・グループタグ
グループ | 鳥ポケモン ヌシポケモン |
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パルデアのヌシ | ガケガニ ミミズズ イダイナキバ テツノワダチ ヘイラッシャ シャリタツ |
タイプ | いわタイプ:隠れ特性でいわタイプの技の威力が上がる他、いわ技を多く覚える |
他関連 | |
ペリッパー | 小さなポケモンを運んでくるという設定から、コウノトリの要素も入っていたと思われる(そちらのモチーフはあくまでもペリカンである)。 |
デリバード | 物を運ぶ鳥ポケモン。きのみ等のプレゼントを渡す事はあるが、技の方のプレゼントは10%の確率で最大威力120にも及ぶ… |
フワライド | 人を運んでくれるが、フワライドに乗って旅に出た男が行方不明になったという事件が… |
ダダリン | 同じく自身の持つタイプとは違うタイプを強化する特性を持ったポケモン |