概要
ポケモンシリーズでは冒険(シナリオ)を進めてすぐの草むら(一部例外もあるが)で大体新種の鳥ポケモンが飛び出してくる傾向にあり、これら鳥ポケモンをひっくるめて序盤鳥と呼ばれている。
ただしキャモメ系統やオニスズメ系統など、タイプや出現場所の関係で序盤鳥のカテゴリから除外されるポケモンもいる。
序盤鳥とは言うものの、序盤しか見られないわけではない。
むしろ進化形も含めると分布は広い方であり、その地方におけるメジャーなポケモンとしてのポジションでもある。
(ただしココガラ系統は始まりの街近辺を除くとほぼワイルドエリアにしか出現せず、ヤヤコマ系統に至っては(XYでは)始まりの街近辺にしか出現しない。この2系統のみ例外となっている)
ちなみに、一部の序盤鳥の最終進化系は公式サイドでの情報解禁が早く、ムクホークは2006年9月28日放送の『ポケットモンスターダイヤモンド&パール』第1話「放送の旅立ち!フタバタウンからマサゴタウンへ!」(ゲーム版発売と同日)、ファイアローは2013年6月頃に公開されている。
第6世代まで
ポッポを意識しているのか、第3世代以降どの地方の序盤にも必ずノーマル/ひこうの鳥ポケモンが新規で登場していた。
このため、これらのポケモンを指して序盤鳥と言う傾向があった。
第2世代のホーホー系統と第3世代のスバメ系統を除いて全て2回進化をする。
そのため、序盤で手に入るにもかかわらず、最終進化の個体は種族値に恵まれていることが多い。
高い素早さを活かして戦力に加えるのはもちろんのこと、ゆくゆくは秘伝技そらをとぶも覚えることから、他の強力なポケモンを入手した後も秘伝要員としてそのままエンディングまで連れて行くプレイヤーも多い。とりわけムックルはこだわれば最終的に実戦でも通用する。
(ファイアローも実戦級のポケモンであるが、フレンドサファリ産の隠れ特性個体であることが前提であるため、序盤で捕まえたヤヤコマを実戦で通用するレベルに育て上げることは難しい)
その一方、ノーマル/ひこうというタイプのマンネリ化により(主に対戦における性能面での)ネタ切れ感が否めなくなっており、第6世代のポケモンXYでは進化することでタイプがほのお/ひこうに変更されるという画期的な試みが行われた。
ストーリー攻略においては移動にも(特に第3世代から)戦闘にも便利な秘伝技そらをとぶを覚えることから序盤に手に入れてそのままパーティに入っていることが多い。インターネット通信が可能になった第4世代以降では旅パで対戦に挑む初心者の特徴になっていた。
第7世代以降
秘伝技廃止により、秘伝要員としての地位を失う。
が、2回進化をすることやそれに伴う種族値の高さは相変わらずであり、旅パに入れて損のない種族であることは変わらない。
特に第7・第8世代ともに、最序盤の中ボス(最初のぬしポケモン/最初のしまキング/最初のジムリーダー)は序盤鳥にタイプ上不利な仕様となっており、戦力が整いづらい最序盤は序盤鳥をパーティに入れておくと有利になる。
第7世代ではそれまでの世代同様にノーマル/ひこうタイプ(しかも進化で変化しない)だったが、第8世代ではとうとう序盤鳥のタイプからノーマルが消滅。
序盤鳥の定義について再考を促すような事態となっている。
ちなみに第8世代では前述の通り、自分のアーマーガアにそらをとぶを使わせることはできないが、代わりにアーマーガアのタクシーが移動手段となっており、移動要員という個性だけは復活した。
ゲーム外
アニメシリーズで、序盤でサトシがこの系列をゲットするのは恒例行事。
旅の中では飛行能力を活かしてロケット団の捜索などに駆り出される(ファンからは雑用と呼ばれることも)。
ゲットした時点でたねポケモンだったり一進化目だったりまちまちであるが、いずれもサトシは最終進化まで使っている。
『XY』編までは一度も欠かさなかった序盤鳥ゲットだが、意外なことにサトシが地方チャンピオン就任という快挙を成し遂げる『サン&ムーン』編と、世界大会優勝という偉業を達成し長い旅に一区切りを付ける『新無印』では序盤鳥をゲットせず、草御三家枠のモクローやカイリューがその枠を担っている。
前者は、モクローとのキャラ被りが懸念されたためだろうか。
序盤鳥一覧
- 第1世代
- 第2世代
※ちなみにポッポも同じくさむらで捕まえることができる。どちらを育てるかはプレイヤー次第。
- 第3世代
- 第4世代
- 第5世代
モチーフ:鳩→雉
- 第6世代
- 第7世代
- 第8世代
- 第9世代
発売前には情報無し。オープニングムービー及び序盤フィールドに以下の2種が登場。
カイデンは出現範囲が狭く、カラミンゴは遠くまで寄り道しないと登場しないという決定的な要因に欠けるため、ファンの間では解釈が分かれている。
或いは後述するイキリンコも含めて歴代の序盤鳥の特徴をそれぞれ意図的に折半してる可能性もある。
ただし、今作では、アカデミーまで寄り道・道草一切せずに進む道中でヤヤコマと出会え、さらにストーリー進行に応じムックル、ココガラともすぐ出会うことになるため、もはや必須でもない「手持ちの鳥枠」の争奪戦は壮絶。ゆえに「世代の序盤鳥」という感覚自体がプレイヤー側に希薄になりやすい面があるとも言える。
ただ、カイデン及びカラミンゴもそれなりの種族値と優秀な複合タイプ及び特性を持っており、序盤鳥の役割である「序盤から終盤まで一貫するお供」の役割は十全にこなせる。
オープニングムービーで真っ先に登場する上、序盤で浜辺で見つけてゲットすることができる。
だが範囲が狭くさほど多くは出現しないため、カラミンゴほどではないが多少寄り道をしないと会うのは難しく、序盤から出現する事に気づかなかったプレイヤーも多い。
アニポケでは後にロイがカイデンをゲットするものの、入手は第13話とやや遅め。
モチーフ:フラミンゴ
ひこう・かくとうの複合タイプ。「進化しない」「序盤に行動可能なレベル範囲ではあるが寄り道をしないと出会えない」「序盤では破格のこうげき種族値を持つ」と、余りにもこれまでの序盤鳥と違い過ぎるため序盤鳥に含めないという見方も。
しかし寄り道をすればカイデンより出会いやすいし、オープニングムービーでその存在を知ってゲットし、序盤から旅パに入れたプレイヤーがいるのも事実である。
序盤鳥予備軍一覧
- 第1世代
こちらも序盤に登場する鳥ポケモンである。ゲーム内では先述のポッポの方が先に登場することから、序盤鳥の項目から除外される傾向にあると思われる。
- 第3世代
こちらも序盤に登場する鳥ポケモンで、先述のスバメより先に登場する。しかし、他の序盤鳥がノーマルタイプであるのに対して、こちらはみずタイプであり、そこに違和感を感じて彼らを序盤鳥の項目から除外することも多い。
- 第9世代
モチーフ:インコ
従来と同様、ノーマル・ひこうの複合タイプである。タイプではそれっぽいしオープニングムービーにも登場するのだが、序盤のフィールドに一切登場しないことから序盤鳥には数えられない場合が多い(一応主人公の家の屋根にも生息するが、システム上アカデミー出発までは出現しない)。
今作ではアーマーガアがとある事情によりそらとぶタクシーでの運用ができないため、そちらに代わって彼らがプレイヤーを運ぶポジションとなる。