基礎データ
全国図鑑 | No.0225 | |
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ジョウト図鑑 | No.190 | |
イッシュ図鑑 | No.254 | |
マウンテンカロス図鑑 | No.090 | |
アローラ図鑑 | No.095 | |
ガラル図鑑 | No.078 | |
パルデア図鑑 | No.354 | |
ローマ字表記 | Delibird | |
ぶんるい | はこびやポケモン | |
タイプ | こおり / ひこう | |
たかさ | 0.9m | |
おもさ | 16.0kg | |
せいべつ | 50%♂・50%♀ | |
特性 | やるき/はりきり/ふみん(隠れ特性) | |
おとしもの | デリバードのにもつ | |
タマゴグループ | すいちゅう1/りくじょう |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | デリバード | deliver(英語で配達する)+bird(英語で鳥) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Delibird | 日本語名に同じ |
ドイツ語 | Botogel | Bote(メッセンジャー)+Vogel(鳥) |
フランス語 | Cadoizo | cadeau(贈り物)+oiseau(鳥) |
韓国語 | 딜리버드 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 信使鸟 | 信使(xìnshǐ、使者、特使)+鸟(niǎo、鳥) |
中国語(繁体字) | 信使鳥 | 信使(xìnshǐ、使者、特使)+鳥(niǎo、鳥) |
ヒンズー語 | डेलिबर्ड | 英語名の音写 |
ロシア語 | Делибёрд | 英語名の音写 |
タイ語 | เดลิเบิร์ด | 日本語名の音写 |
概要
『ポケットモンスター金・銀』(第2世代)で初登場したポケモン。
名前の由来は恐らく「デリ(デリバリー<delivery>:英語で〔物などの〕配送、配達、配信)+バード(<bird>:英語で鳥)」。
タイプはこおりとひこうの複合だが、「ペンギンが空を飛べるのか?」という野暮な突っ込みをしてはいけない。
ペンギンをモチーフにしたポケモンで、直接的なモデルになったペンギンはイワトビペンギンだと思われる。
また、赤と白の体色や袋状の尻尾からして、サンタクロースがモチーフに取り入れられているのは間違いないだろう。その関係でクリスマスシーズンにはトナカイがモチーフのオドシシとコンビで描かれる事も多い。一方でドイツ語表記は「Botogel」なのであちらは郵便屋さんをイメージしてネーミングされているようだ。
ちなみに袋のような尻尾は常に片手で掴んでいるので分かりにくいが、広げると長い帯状である。イラストを描く際は留意しておきたい。
1日中ずっとエサを探しており、袋状のしっぽの中にエサを隠している。山で遭難した人に対してエサを分け与えるという献身的な習性があり、デリバードのエサのおかげで助かったという話もある。この尻尾が大きければ大きいほど群れの中で一番偉いらしい。
中にはエサをくれたおかげでエベレストを登りきることが出来たという話もある。「ポケモンの世界にエベレストがあるのか?」という野暮な突っ込みを(以下略)。ちなみに、デリバードは雑食なので、むしポケモンをプレゼントされる事も。
『NEWポケモンスナップ』によれば袋の中にはリンゴが入っており、オオタチがグラエナに襲われていた際には明後日の方向に投げつけて気を引く使い方をしている。
オオタチにもリンゴを分け与えようとしたが、海岸のトンビよろしくウォーグルに掻っ攫われてしまっている。
モチーフ・タイプともに「冬」のイメージの強いポケモンであるが、南国が舞台の『サン・ムーン』にも普通に登場しているので、特に暑さに弱いわけではなさそうである。図鑑説明によると本来は寒い土地を好むが、アローラ地方のデリバードはある程度の暑さにも耐えられる模様。
なお、同バージョンのきのみ畑にいる個体に話しかけると「ぐっぬー!」という妙に力んだ鳴き声を発する。
ちなみにタマゴグループは「りくじょう / すいちゅう1」である。意外にも「ひこう」は入っていない。当百科では見た目上「鳥ポケモン」という分類に収めているが、タマゴグループを見る限り鳥ポケモンではないということになる…とは言いがたく、ブレイブバードを覚えるので公式的にも鳥認識らしい。
まぁ「すいちゅう」が入っていないみずタイプも「ようせい」が入っていないフェアリータイプもいるので別におかしいことではないのだが。ちなみに、同じペンギンモチーフのエンペルト系統とはタマゴグループが全く同じ。
ゲームにおける特徴
- 「金」「ハートゴールド」では出現せず、「銀」「クリスタル」「ソウルシルバー」でこおりのぬけみちにのみ生息する。レアなポケモン。
- 第二世代では野生で出現すると毎ターン50%の確率で逃げ出すポケモンの1匹だが、スピードボールの効果はおそらく設定ミスにより適用されない。
- アローラ地方では、ポケモンSMでは3ばんどうろ、ポケモンUSUMでは海繋ぎの洞穴に出現する。メレメレ島の「きのみ畑」にもデリバードがおり、「SM」のみ主人公にスカル団から助けを求めるイベントが発生する(ちなみにきのみ畑内のデリバードに話しかけると「げんきのかけら」が貰える)。
- パルデア地方ではナッペ山に出現する。
- 本作では「デリバードポーチ」というショップがある。店名の通りデリバードがマスコットキャラクターで、ハチマキを巻いたデリバードのイラストが描かれている広告も見受けられる。外観からするに恐らく元ネタは某・激安の殿堂。つまりデリバードはパルデア地方におけるドンペンとも言える(ドンペンがサンタ帽を被っているのでそこからの連想なのだろう)。
性能
種族値 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
デリバード | 45 | 55 | 45 | 65 | 45 | 75 | 330 |
はりきり | 45 | 108 | 45 | 65 | 45 | 75 | 383 |
※攻撃の個体値v、252振りで換算
- 悲しいほどに種族値が低く、ラブカスと並びあらゆる最終進化系の中で合計種族値がワースト5位。しかも、4位以下のポケモンたちは強い個性を持っているため、実質最下位と言っても過言ではない。……じゃあデリバードは無個性なのかと言われるとそんな事もなく、寧ろデリバードはデリバードで彼らに負けられないくらい強い個性を持っているが。
- 出現率や捕獲率が地味に低く、図鑑のコンプリートを目指す際に手間……と、様々な方面でネタ要素の強いポケモン。そんな境遇から、対戦方面では長らく不遇ポケモンの筆頭格という不名誉な扱いを受けてきた。ついでに言うと初登場のポケモン金銀では銀限定ポケモンだった。(対となるのは当時無進化のひこうポケモンだったコイツ)
- 現在は自力習得技こそ貧弱だが多芸であり、「カウンター」+「こおりのつぶて」、「こごえるかぜ」+「みちづれ」、「オーロラベール」+「おきみやげ」といった有用なコンボが使えるため、意表をつくこともできる。
- 「ねこだまし」を覚える唯一の飛行タイプという個性もあるので、豊富な変化技も含めてダブルバトルには独自の適性を持つ。また、「こうそくスピン」も覚えるのでトラップ除去もお手のもの。後から出てステルスロックに引っ掛かったら流石に致命傷だが。
- 因みに技構成次第では格上の伝説ポケモンすらも返り討ちに出来るため、能力が低いからといって決して侮れない隠れた実力者である。
- 特性の「はりきり」は悲惨な火力を大きく底上げし、Zワザやダイマックスとの相性も良好。特にダイマックスは強力なダイジェットをタイプ一致で撃てるのが非常に大きく、不遇卒業の主たる要因となった。が、それでも純粋なアタッカーとしては低過ぎる耐久と半端な素早さがネック。似た運用のアタッカーにも火力・耐久共に劣るので、基本的に「やるき」が採用され、搦め手で相手を倒す型で運用することになる。
- 鎧の孤島ではトリプルアクセル、ダブルウイングを習得。これにより氷技の威力が大幅に上昇したが、はりきりだと3回当たる確率が約37%と一撃必殺技に匹敵する低命中となってしまう。じゅうりょくと組み合わせるのもいいかもしれない。
- 第5世代では隠れ特性の「ふみん」が追加されたが、なんとこれが通常特性の「やるき」の下位互換であった。当然ながら現時点では採用価値は無い。本来は救済要素となるハズの隠れ特性をふいにされたポケモンは、他にそうそういないだろう。
マックスレイドバトルにおいて
- 『ソード・シールド』のマックスレイドバトルに出現する個体は、サンタというイメージに合わせてか、倒すと他のポケモンより多めに「けいけんアメ」や換金アイテムが貰える。クリスマスには毎回ピックアップされ、この期間中はアメを大量獲得できる。
- さらに、冠の雪原で太い光を出してデリバードを倒すと、アメ各種5つ、低確率できんのおうかんやドリームボール(3%だとされている)をドロップできる。当然ながら、こいつらに狩られまくっているのは言うまでもないであろう。
- なお、2019年と2020年の年末にそれぞれピックアップの対象になっているが、遭遇率が上がるためなのか、さすがにこの時はぎんのおうかんやドリボのようなレアアイテムは報酬に並ばなかった。残念。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:ポケモンスタジアム金銀
※2:『ポケモンマスターズ』でのマジコスメイ(シーズン19)のバディ
アニメ版
- ロケット団
- サンタクロース(無印番外編)
漫画版
番外作品
『ポケモンGO』
- 2017年2月に第2世代のポケモンが実装されたが、この時はドーブル共々未実装であり、ゲーム内に登場したのはそれから10ヶ月以上が経った12月22日になってからであった(恐らくモチーフの1つであるサンタクロースにちなんでこの時期に登場したものと思われる)。
- 実装が遅れた経緯については、Nianticのジョン・ハンケCEOが以前コメントを発表しており、「専用ワザの“プレゼント”の特性をどうゲームに落とし込むかに苦労した」とのこと(要するに、かつてのメタモンと同じ事情である)。ちなみに、相方のドーブルの実装が遅れているのも同様の理由からだったらしい。
- いずれもそこまで威力の高い技ではなく、はっきり言って戦闘面では全くと言っていいほど使い物にならない(これら3つの技は全て1/3ゲージ技なので、ささやかながらジム戦やトレーナーバトルで抵抗ができるかどうかといったところ)。
- デリバードの真価は別にあり、捕まえると、通常よりも多くほしのすなが貰えるというものである(ボーナスとして250個もらえる)。ほしのすなはポケモンの育成に不可欠なアイテムであり、何かと枯渇しやすいアイテムなのでこの点は地味にありがたい。
- その代償なのか、このデリバード、非常に捕獲するのが困難という厄介な特性を持っている。どれくらいかというと、CP値が300を超えたあたりから「スーパーボール」単体での捕獲が非常に困難になる。「ハイパーボール」とズリのみを併用してようやく……といったところ(元々原作でも非常に捕まりにくいので要するに原作再現なのかもしれないが)。
- 恐らくそう安易に「ほしのすな」を稼げないようにするための措置なのだろうが、あまりにデリバードを捕まえるのに固執しすぎていると、こちらのアイテムが枯渇しかねないので、そのあたりには十分注意すること。
- だが、2018年以降は年末の特定の期間に星の砂の獲得量を増やす措置が取られたため、残念ながら現在はデリバードを捕まえても星の砂を多くもらうことはできなかった。その代わりと言っては難だが色違いが実装されている。
- 2021年にはフィールドリサーチの報酬としても入手ができるようになった。そのためか野生での出現率はかなり下げられている(年末年始イベントの際には再びアップしているが、こちらはリボンを付けた特別仕様で、通常の個体ではない点には注意)。また、ゲット時に取得できるほしのすなの量が500にアップしている。
- なお、イベント以外の期間は全世界から姿を消している。恐らく、年末年始イベント限定のポケモンという扱いになっているのだろう。捕まえ損ねてしまうとまた1年待たねばならないので、図鑑の穴埋めをしたいのであればイベント開催中に確実に捕まえておきたいところ。
『ポケモンマスターズ』
- メイ(19シーズン)&デリバード
『ポケモン不思議のダンジョン』
- みんなのトラウマの1つ。
- 『赤・青の救助隊』では何を間違ったのか「プレゼント」の効果が「相手を40回復するか、40・80・120の固定ダメージを与える」という「マグニチュード」も真っ青の最大ダメージで多くの救助隊を危機に追いやってきた。
- 『探検隊』では75に下がったがそれでも強力なことに変わりはない。
- 『ポケモン超不思議のダンジョン』以降はここまでの固定ダメージではなくなったが、代わりにダンジョン内の敵が傷つくとどこからともなくやってきてHPを回復させるようになった。
- 特性「はりきり」の個体は物理技のダメージも強烈。命中不安定だが当たれば大ダメージ必至。
『ポケモンスタジアム金銀』
- 『はこんでデリバード』という、コンベアから流れてくるプレゼントを仕分け場所まで運ぶミニゲームがある。
- 途中を移動しているウリムーに当たるとプレゼントを全て落としてしまう(超低確率でイノムーが出てくることもある)。
- グランドピアノやカビゴン人形は得点が高いが重く移動速度が下がる。ダイヤの指輪は軽く得点も高いが中々出てこない。
- また、流れてくるゲーム機が特定の条件下だとGBCと64がGBAとGCに変わる。それぞれ元より少し軽い。
『ポケパークWii』
- アイスゾーンでキルリアに話をすると遊びにきてくれる。「タマザラシ・ゼニガメ・ムチュール・ヒメグマと友達になる」を達成すると木につける飾りをくれる。その後、ちからくらべ「クイズ」で正解すれば親友になってくれる。
アニメ版
アニポケ・第1~7シリーズ
- ロケット団のデリー
(CV.小西克幸)
無印第232(金銀115)話から登場。
ロケット団といっても、ムサシ達の手持ちではなく、むしろムサシ達への借金取りとしてやってくるのが役目である(ただし、DP編ではその様な描写は無くなり、宅配便や連絡係としての色合いが濃くなった)。
意外にも、その実力はロケット団のポケモンの中ではかなり強い部類であり、ムサシ達のポケモンは勿論、サトシのゴマゾウを瞬殺したり、ピカチュウをあと一歩まで追い詰めたほど(もっとも、ゴマゾウについてはデリバードの登場回の1話前で孵化したばかりであり、ドンファンに進化した現在であればどうなるかはわからない。ピカチュウについては止めの筈の「プレゼント」がよりによって相手を回復させてしまったため、形勢逆転されてしまったのが敗因である)。
「最終章・めざポケ」第9話で再登場した際、コジロウの台詞から「デリー」というNNがついていることが判明した。
- OVA『ピチューとピカチュウのふゆやすみ2001』
ワニノコにみずでっぽうをぶつけられる・ニャースにぶつかる・エアームドにふきとばしをされてプレゼントを町中に落とすと散々な目にあっていた。
その他
アニポケ・第8シリーズ
- 60話:ナッペ山の野生個体。ウブのみを食べていたが、突如セビエとカチコールの喧嘩が発生した為、逃亡する。
- 63話:現役時代のグルーシャの表紙を飾る雑誌の裏面に登場しているが、おそらく「デリバードポーチ」の宣伝と思われる。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 仮面の男のデリバード
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0224.オクタン→0225.デリバード→0226.マンタイン
同複合タイプ
配達仲間
他関連ポケモン等
その他