概要
『ポケットモンスター』シリーズのひとつで、初代『ポケットモンスター赤・緑』のリメイクである。
正式名称は『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』で、「ファイアレッド(Fire Red)」、「リーフグリーン(Leaf Green)」それぞれの頭文字を取って『FRLG』と略される。
『ルビー・サファイア・エメラルド』(以下RSE)のシステムをベースにリメイクした作品。
株式会社ポケモンから2004年1月29日に発売された。様々な要素が追加されている。
『RSE』とやりとりできるが、できるのはクリア後となる。
仕様上、GBA系以外にゲームキューブやDSLite以前のDS系ハードでも遊ぶことができる。
先述の『RSE』(ホウエン地方)が『オメガルビー・アルファサファイア』(以下『ORAS』)としてリメイクされてから、『ピカチュウ』が『Let's Go!ピカチュウ・Let's Go!イーブイ>LPLE』(以下『LPLE』)としてリメイクされるまでの間、本作で描写されたカントー地方が最も古い舞台となっていた。
本作品では、初代の全ポケモン及び第2世代の一部ポケモンの公式絵がリニューアルされ、アニポケなどの他メディアとの違和感の差異がなくなっている。
なお、海外版では『緑』版が『青』に相当するタイトルで発売されたが、『リーフグリーン』については差し替えられずそのままである。したがって海外版でフシギバナがパッケージを飾るのは同作が初。
初代マイナーチェンジ版の『青』と『ピカチュウ』に相当するリメイクは存在しない。『青』と『ピカチュウ』の存在がなかった事になった訳ではなく、スタッフロールでは『赤』から『ピカチュウ』までのパッケージを飾ったポケモン達が次々と登場する演出がある。
本作品の発売に合わせ、アニメ『アドバンスジェネレーション』でもカントー地方のポケモンが次々に登場するようになった。
本作の特色
旧作品リメイクの先駆け
原作の『赤・緑』では登場しなかった女主人公が原作の攻略本などで描かれた少女を意識しつつも新デザインで登場。
男主人公やライバルのデザインも変更され、以降の作品でもこちらのデザインが使われるようになった。
会話時等のフォントが男女別に異なっている。当然ながら男主人公もしくは女主人公でもフォントが変わる。
所々にあるバグを修正し、新しい舞台「ナナシマ」も追加された。
システムも第3世代仕様に一新されたため、世界設定上この時代ではまだ発見されていない、ニドラン以外の性別とタマゴが登場するのはご愛嬌。
時計機能が無い為、ポケルス感染ポケモンは『FRLG』に移すと感染状態を保持したままになる。
その後も『HGSS』、『ORAS』と新規マップの追加や発売時期の全国図鑑に対応したリメイクが続いたが、『LPLE』でその伝統は途切れ、続く『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(以下BDSP)でも大半が原作寄りの内容になった。
なお、ナナシマに行ける作品は本作だけであり、『HGSS』や『LPLE』では行く事ができない。
ワイヤレス通信
本作と同時に発売されたワイヤレスアダプタを取り付けることで、無線通信が可能となる。このワイヤレス通信限定のミニゲームも登場。その後発売の『エメラルド』もワイヤレスアダプタに対応しているが、『ルビー・サファイア』とは通信ケーブルを使ってのみ通信プレイができる(ワイヤレス通信非対応)点には注意。
また、初回生産分には通信ケーブルに代わる通信機器「ワイヤレスアダプタ」が同梱されている。
DS時代でいうニンテンドーゾーンに当たるジョイスポットサービスを利用すればふしぎなニュースが受け取れたり、ポケモンチャレンジバトルというバトルに参加する事もできた。
加えて『RSE』同様にカードeリーダー+とも連動しており、ポケモンバトルカードe+をスキャンすればトレーナータワーのトレーナーを入れ替える事ができた。
全国図鑑の件を含め、本作を遊び尽くすには上記の周辺機器、『RSE』(外伝の『ポケモンコロシアム』や『ポケモンXD』があると更に遊びの幅が広がる)が必要となる。
とはいえ、7の島の民家やへんげのどうくつなど未回収の伏線も存在している他、幻のポケモンの配布期間も終わっているので全てを遊び尽くすのは(展開当時の時点で)ほぼ不可能である。
いままでのあらすじ
しばらくプレイしていないプレイヤーの為に、最近までのプレイ状況を伝える機能。
この機能は次回作にも登場した。
一枚絵
マップに入ると一枚絵が表示される。
道具
No.151まで記録する「カントーずかん」とNo.386まで表示する「ぜんこくずかん」に切り替え可能。
「ぜんこくずかん」取得前まではNo.151までのポケモンしか出現せず、ジョウト地方やホウエン地方のポケモンを進化を含めて入手することもできない。なのでなつき進化でクロバットやハピナスに進化させようとしても進化が強制キャンセルさせられる。
加えて、ポケモンネットワークセンターにルビーとサファイアをはめ込むイベントをクリアしないと『RSE』『ポケモンコロシアム』『ポケモンXD』と通信交換できないという制約がある。
おまけに図鑑を一定数完成させないと特定のアイテムが入手できず、クリア後のストーリーも遊べないという仕様も他のシリーズと同様である。
この仕様がかなりめんどくさかった為か、次世代のリメイクではアイテム進化を除いたクリア前でも進化条件を満たせるポケモン(特定の技の習得で進化する個体)のみ、「ぜんこくずかん」入手前でも新世代で追加された進化系に進化できるようになった(ただし、アイテムを持っているソフトと通信交換した場合はその限りではない)。
全国図鑑完成のためには『ルビー・サファイア』に加えてハードの異なる『ポケモンコロシアム』が必要になっていたが、のちに『エメラルド』に『ポケモンコロシアム』に登場するポケモンが一部参戦したことでより図鑑完成への道が容易になった。
リメイク作と本筋で全国図鑑を完成させるという商法は『ORAS』まで続いた。
なお、出現ポケモンに2世代産が多いのは当時、互換切れで『金銀』が初出のポケモンが内定しそびれていた為だと思われ、第3世代産のポケモンで本作だけで手に入るポケモンはベイビィポケモンのルリリ、ソーナノぐらい。
また、『RSE』に転送しないと進化しないポケモンもおり、該当ポケモンは時計の概念が必須となるブラッキーとエーフィ、ポケモンコンテスト関連要素である「うつくしさ」のステータスが進化条件に入っているミロカロスである。
また、その後の世代のリメイク作とは違って、クリア後のカントー本土に第2世代以降のポケモンが追加出現する事はないので、ナナシマでの捕獲が中心となる。
バトルサーチャー
トレーナーと再戦できる。
使うには100歩以上歩く必要がある。再戦できないトレーナーもいる。
ボイスチェッカー
人物の噂が自動的に登録される。すべて集めると本人のメッセージが聞ける。
おしえテレビ
初心者救済用アイテムで、酔っ払いから貰える。
ポケットモンスターシリーズの基本的な動作を教えてくれるポータブルテレビで、使うと番組が始まり、お兄さんが実演してくれるが、番組内で戦うポケモンは偶に色違いになる事も。
このお兄さんは後に実写化されてポケモンカード化したり、おしえテレビのBGMが歌になったりもした。
登場人物
※「ポケモンの登場人物一覧」もあわせて参照。
主人公
ライバル
グリーン※
※『リーフグリーン』でのデフォルトネームは「レッド」。
サポートキャラクター
タケシ カスミ マチス エリカ ナツメ キョウ カツラ サカキ
敵対組織
ポケモン
※上記3匹は、最初に選んだポケモンによって、『RSE』と通信ができるようになった後にどのポケモンが出現するかが変わる。
※ただしこのソフトでは配信されていない。
※この2匹は当時本家シリーズでは配信でのみゲット可能だったため幻扱いだった。GCソフトの『コロシアム』や『XD』を遊べば、現在も入手可能。
※初出は第3世代だがイベント配信はこのソフトのみ。
本作に登場するポケモン一覧
それ以外はポケモン一覧を参照。
FRLG単体で入手可能な第2世代以降のポケモン
通信交換含む/幻のポケモンはノーカウントとしている。
図鑑No. | ポケモン | 備考 |
---|---|---|
161 | オタチ | 5のしまに野生出現する |
162 | オオタチ | |
165 | レディバ | 6のしまに野生出現する |
166 | レディアン | |
167 | イトマル | 6のしまに野生出現する |
168 | アリアドス | |
169 | クロバット | |
172 | ピチュー | タマゴで入手 |
173 | ピィ | " |
174 | ププリン | " |
175 | トゲピー | 5のしまでタマゴをもらう |
176 | トゲチック | |
177 | ネイティ | 6のしまに野生出現する |
178 | ネイティオ | |
182 | キレイハナ | |
183 | マリル | 6のしまに野生出現する(LG限定) |
184 | マリルリ | |
185 | ニョロトノ | |
187 | ハネッコ | 5のしまに野生出現する |
188 | ポポッコ | |
189 | ワタッコ | |
193 | ヤンヤンマ | 6のしまに野生出現する |
194 | ウパー | 6のしまに野生出現する(FR限定) |
195 | ヌオー | |
198 | ヤミカラス | 5のしまに野生出現する(FR限定) |
199 | ヤドキング | |
200 | ムウマ | 5のしまに野生出現する(LG限定) |
201 | アンノーン | 7のしまに野生出現する |
202 | ソーナンス | 6のしまに野生出現する |
206 | ノコッチ | 3のしまに野生出現する |
208 | ハガネール | |
211 | ハリーセン | 5のしまに野生出現する(FR限定) |
212 | ハッサム | |
214 | ヘラクロス | 6のしまに野生出現する |
215 | ニューラ | 4のしまに野生出現する(LG限定) |
218 | マグマッグ | 1のしまに野生出現する |
219 | マグカルゴ | " |
220 | ウリムー | 4のしまに野生出現する |
221 | イノムー | |
223 | テッポウオ | 5のしまに野生出現する(LG限定) |
224 | オクタン | |
225 | デリバード | 4のしまに野生出現する(FR限定) |
226 | マンタイン | 7のしまに野生出現する(LG限定) |
227 | エアームド | 7のしまに野生出現する(FR限定) |
230 | キングドラ | |
231 | ゴマゾウ | 7のしまに野生出現する |
232 | ドンファン | |
233 | ポリゴン2 | |
236 | バルキー | タマゴで入手 |
237 | カポエラー | |
238 | ムチュール | タマゴで入手 |
239 | エレキッド | " |
240 | ブビィ | " |
242 | ハピナス | |
243 | ライコウ | 三犬の記事参照 |
244 | エンテイ | " |
245 | スイクン | " |
246 | ヨーギラス | 7のしまに野生出現する |
247 | サナギラス | |
248 | バンギラス | |
298 | ルリリ | うしおのおこうを持たせてタマゴで入手 |
360 | ソーナノ | のんきのおこうを持たせてタマゴで入手 |
ソフト情報
機種 | ゲームボーイアドバンス |
---|---|
ジャンル | RPG |
発売日 | 2004年1月29日(木) |
価格 | 4,800円→2004年夏あたりから4,571円→廉価版3,619円(いずれも税別) |
販売元 | 任天堂 |
発売元 | 株式会社ポケモン |
開発 | ゲームフリーク |
CERO | 全年齢対象 |