※テレビアニメ版である「アニポケシリーズ」のものは『パートナーポケモン(アニポケ)』を参照。
概要
ゲーム『ポケットモンスター』シリーズにおいて冒険の最初に選ぶポケモンの候補達、そしてその進化系列を指す公式総称。
ただし、この名称が判明したのは本編シリーズの初代である『ポケットモンスター赤・緑』が発売されて実に28年の時が過ぎた時期であり、英語圏版ではStarter Pokémonという公式の呼び方がそれより前からあった。
公式名称が判明するまでは代わりにネットユーザー等で「ポケモン御三家」という非公式の通称が用いられており、実際pixivでも現時点ではこちらの表記でのイラスト登録が多い。
というか、厳密に言うとポケモン御三家はピカチュウやイーブイを含まない表現のため、「パートナーポケモン=ポケモン御三家であり、ポケモン御三家は全てパートナーポケモンに言い換えられる」というのは誤解にほかならず、使用する際には注意した方がよい。
『ポケットモンスター』シリーズは、一部を除くたいていのシリーズ作品で、プレイヤーが最初に仲間にするポケモンを複数の中から一匹だけ選ぶことが出来、冒険がスタートする。
一部例外(例:ピカチュウ版)が存在するものの、該当ポケモンの多くは「ほのおタイプ」、「みずタイプ」、「くさタイプ」のいずれかを持っている場合が多い。
歴代パートナーポケモン一覧
※幾つかの作品は移植・マイナーチェンジ・リメイク版が存在するが、その場合はダブりを減らすためにオリジナル版(初登場時)と同じ世代に記載している。
『ポケットモンスター』本編
第1世代とその派生作品
シリーズ | 該当ポケモン1 | 該当ポケモン2 | 該当ポケモン3 |
---|---|---|---|
RGB/FRLG | フシギダネ→フシギソウ→フシギバナ | ヒトカゲ→リザード→リザードン | ゼニガメ→カメール→カメックス |
ピカチュウ | ピカチュウ | - | - |
ピカブイ | ピカチュウ | イーブイ | - |
第2世代とその派生作品
第3世代とその派生作品
第4世代とその派生作品
第5世代
第6世代
第7世代
第8世代
第9世代
外伝・派生作品(ゲーム)
シリーズ | 該当ポケモン1 | 該当ポケモン2 | 該当ポケモン3 |
---|---|---|---|
ポケモンコロシアム | ブラッキー | エーフィ | - |
ポケモンXD | イーブイ | - | - |
ポケモン+ノブナガの野望 | イーブイ | - | - |
ポケモンマスターズ | ピカチュウ | - | - |
LEGENDSアルセウス | モクロー→フクスロー→ヒスイジュナイパー | ヒノアラシ→マグマラシ→ヒスイバクフーン | ミジュマル→フタチマル→ヒスイダイケンキ |
個別記事が存在するシリーズ
以下のシリーズは、他シリーズと若干ニュアンスが異なることと、該当ポケモンが多すぎるため、個別記事を参照。
歴史
基本的に初心者にタイプ相性を三すくみで覚えてもらうというコンセプトを兼ねているため、たねポケモン(初期状態のポケモン)時点では単タイプ、進化してから複合タイプが加わる傾向が強い。
複合タイプで一番多いのは第9世代時点でかくとうであり、全9世代中5世代(+LEGENDSアルセウス)でかくとう複合になるパートナーポケモンがいる、というほどの多さ。第9世代にてあくタイプともども、「くさ・ほのお・みず」の全てに該当者が揃うこととなった。
逆にノーマルタイプ※、でんきタイプ※、こおりタイプ、むしタイプ、いわタイプ、ドラゴンタイプ※のパートナーポケモンは不在。
※イーブイ、ピカチュウ、メガジュカイン、メガリザードンXを除外した場合。
ちなみに最初からの複合タイプ持ちはどちらもくさタイプで、どくタイプ複合のフシギダネ、ひこうタイプ複合のモクローが該当する。
「パートナーポケモン全てがたねポケモン状態で複合だった」という例は未だにないが、「最終進化しても全員が単タイプのまま」という例は第2世代と第8世代の2例存在する。
シリーズ全体で見ると、野生ポケモンが比較的希少かつ序盤のくさタイプ対策になるほのおタイプは活躍しやすく思えるが、序盤でいわタイプが採用されやすいジム戦では分が悪いことも。
みずタイプはくさタイプに弱いのだが、くさタイプの弱点であるこおりタイプのわざをわざマシンなどで覚えるため、くさタイプおよびほのおタイプの両方に対処しやすくなっている。とはいえ同じみずタイプへの対抗策に乏しくなるというデメリットもあるため、必ずしも万能ではない。
登場当初から「ストーリーにおける格差」というものが存在した。どのタイプが優遇されどのタイプが冷遇されているかは世代により異なるが、第3世代までは序盤でゲットできるみずポケモンの種類が限られるという問題があり、さらに『なみのり』『たきのぼり』といった秘伝技が攻略のために必須だったこともあり、強いて言えばみず御三家が常に不遇を回避している状態といえた。
とはいえ、経験値タイプは105万と一般的な成長速度であり、育成には苦労しないため、ほかのポケモンと弱点を補完しつつ進んでいきさえすればまず詰むことはない。いわゆる「不遇」なパートナーポケモンが苦労するのは手持ちの選択肢が少ない序盤のジム戦、あとはパートナーポケモン単騎縛りの時ぐらいである。
基本的な能力が高水準でバランス良くまとまっているので、旅パだけでなく対戦にも使いやすい。ラグラージ・ゴウカザル・ゲッコウガ・ゴリランダー・エースバーン・マスカーニャなどがその例だろう。
ただ、特に昔の世代では「平均的に強い」程度の種族値に収まっているケースが多く、対戦では突出したところがないパートナーポケモンの評価は低いのが当たり前だった。
パートナーポケモンが本格的に対戦に進出したのは、専用技、強力な隠れ特性、世代の新要素等の恩恵を得られるようになった第3世代以降(実質的にはパートナーポケモンの隠れ特性が本格解禁された第6世代以降)である。
これらの恩恵がほぼ一切なく純粋に種族値と複合タイプと技だけで環境入りしたラグラージとゴウカザルは異質の存在である。
旅パでも「突出した部分に乏しい」という部分が足を引っ張る場合があり、特に第5世代では新ポケモンの多さもあってパートナーポケモンを旅パから外すユーザーが続出しており、相対的に秘伝要因になれるダイケンキがストーリー攻略面で評価されるような事態にもなっていた。
御三家とイーブイ系統については希少性や特別感を出すためなのか、繁殖しづらいようにオスとメスの比率が極端に偏っており、7:1でオスが多いという仕様もある(上述のイーブイも同様)。アシレーヌなどの明らかにメスを意識してデザインされたようなポケモンもいるためそれを狙ったり、アニポケのキャラクターの真似をしてメス個体をゲットしようとすると、自然とハードルは高くなる。
アニメにおいても「シリーズやその世代の顔」であるため出番はぶっちぎりに多い。詳細はパートナーポケモン(アニポケ)を参照。
ただし、そのアニメの中でも活躍度合いに差があり、上述のストーリー格差や対戦性能など全体を考慮すると、公式で非常に顕著な格差を形成していることになり、特にパートナーポケモンのファンの間ではしばしば議論を引き起こすことにもなっている。
「ポケモン御三家」について
何だかんだで通常の野生ポケモンと同じような登場のし方をするピカチュウ、近年はピカチュウ同様の立ち位置であることが多いイーブイなどとは異なり、御三家は明確に作中世界における希少種として設定されているふしがある。
例えば、第2~5世代は野生個体が出現せずモブトレーナーもほとんど使用しないという状態であった。第1世代は野生出現しないがモブトレーナーが普通に繰り出してくる。第6世代からは一部のみ野生出現するようになったが、フレンドサファリの一ヶ所限定だったりしまスキャンという特定の方法を使わない限り出現しなかったりとごく低確率だったりする。
別の言い方をすると、博士から貰った時に入っているモンスターボール以外のボールに入れる(いわゆるオシャボ厳選)難易度が高いということである。
第8世代時点で、第1~6世代の御三家は野生出現するポイントがあるため厳選可能だが、逆に言うと第7・8世代御三家はこれができない。また、サファリボール・コンペボール・ドリームボールは「入手できるが御三家には使えない」という状況が多く、サファリとコンペはカントーとホウエンの御三家、ドリームはカントー・ホウエン・シンオウの御三家にしか使うことができない。
そして、第9世代にしてなんと、DLCにて1〜8世代の御三家が全員野生で出現することが発表され、これによりオシャボ厳選の難易度が急激に低くなった。ただし、シナリオを始めたばかりでは入手できず、ドーム部に各エリアごとに3000BP援助するとテラリウムドームが整備されて登場するようになる。
それ以外では、最強のテラレイドバトルにて一部の御三家が、一度だけだが好きなオシャボで確定入手することができるようになった(恐らく、このままいけば最終的にはすべての御三家が最強レイドに登場することになるものと推測される)。
なお、初代時点では御三家の最終形態の種族値合計は全員425で統一されていたが、金銀になり「とくこう」「とくぼう」の分化が行われた際に、「くさタイプ:525、ほのおタイプ:534、みずタイプ:530」という合計値に設定されたため、タイプ間で差が生まれてしまっていた。
その後は多くの世代で種族値合計530に統一する動きになっている。
現在種族値合計が最も高い最終形態は、何故かその世代の3匹の中で唯一合計値が高かったラグラージ(535)である。
容姿
パートナーポケモンのデザインに関して、爬虫類または両生類モチーフが投入されたり(アローラを除く)、ほのおタイプは最終進化で直立するなどの傾向が見られる。
共通する特徴としてはいずれも脊椎動物がモチーフ(チコリータ系統のみモチーフが曖昧だが恐らくは恐竜→脊椎動物)であり、むしタイプや軟体動物がパートナーポケモンになった事はない。完全な魚類型もまた登場していないが、ムツゴロウがモチーフのミズゴロウは両生類の特徴を与えられて登場している。また、亀・カエル・猫・ワニは2回モチーフに起用されており、過去にモチーフとなった動物を再起用しないといった縛りもない様子。
近年は、ほのおタイプに限らず最終進化で直立するパートナーポケモンが増えている。また、ポケモン全体のデザインの複雑化により、服やアクセサリーにしか見えない模様や器官があったり、人間文化的または機械チックな能力があったり、顔が動物なだけで人間のようだったりするようなポケモンも珍しくなくなっており、パートナーポケモンもその例外ではない。
第5世代からは動物をベースとして明確にもう1つのモチーフを付け加えるようになっており、第6世代からは動物+クラスで統一されている。ただし、ただただ組み合わせるのではなく、ベースの動物と何かしら共通点を見出す(例:
- カエル+忍者…水面を駆け回ったり水中で忍んだりする、水のように変幻自在、カエルの忍術を使う自来也
- フクロウ+アーチャー(ロビンフッド)…木陰や森に潜む、狩猟や戦闘のスタイルが暗殺
- トラ+プロレスラー…強面で力強い、タイガーマスク
- ゴリラ+ドラマー…ドラミング、パワフル、木を道具として使う→楽器も木製が多い
- 野ウサギ+サッカー選手…脚力が強い、平原を駆け回り跳ね回る
ことで、一応は動物の擬人化ではなく、あくまで「架空の生き物」としてデザインされてはいる。
・・・・・・と思っていたら、「どこか怪しく色気を感じる」猫+仮面舞踏会の手品師はともかく、ワニ+死者の日の歌手という、一見共通性が見出しづらいポケモンや、クジャク+カーニバルのダンサーといった「派手な羽飾りで魅せる」という共通点こそあるものの水生生物がモチーフでない水パートナー(一応、表向きは鴨であるらしいが)という新たなパターンも見受けられるように。(ちなみにそのワニが5世代のダイケンキ以来の四足歩行ポケモンとなった)
pixivにおいて
上記の意味の他に、投稿者自身(またはその投稿者が考えたオリトレ)が大事にしているポケモンを指している場合がある。
関連イラスト
関連タグ
パートナーポケモン枠のみが覚えることが出来るわざ
pixivオリジナルの細部カテゴライズタグ
上記のパートナーポケモン達を登場したシリーズごとにカテゴライズした非公式呼称タグ。
- 第1世代:カントー御三家
- 第2世代:ジョウト御三家
- 第3世代:ホウエン御三家
- 第4世代:シンオウ御三家
- 第5世代:イッシュ御三家
- 第6世代:カロス御三家
- 第7世代:アローラ御三家
- 第8世代:ガラル御三家、ヒスイ御三家
- 第9世代:パルデア御三家