概要
ポケモンの世界にはその世界そのものにさまざまな影響を与え、大きな力を司ってきた特別なポケモンが存在している。
人々は希少種である彼らを敬意を込めてこう呼んだ。
――伝説ポケモン、と。
基本的には言葉の通り「神話」や「伝説」に出て来るポケモンを指し、第2世代以降は各タイトルのパッケージを飾るキーパーソンとして存在感を放つ。
勿論希少な存在とされ、ストーリー上で1匹しか登場しないものや、イベントで配布される場合が通例だが、近年は敢えてそのイメージを崩した扱い方も増えて来ている。
本来は「伝説のポケモン」という呼び名であるが、下記に示す理由から当記事を本記事とする。
分類について
ゲーム上や公式での分類は「伝説のポケモン」と「幻のポケモン」の2つである。
ゲーム上での扱いによって両者を区別することが多いが、立ち位置の関係上2つを完全に区別し難いこと例が少なくない(ミュウとミュウツー、聖剣士など)ため、本記事は両者を統合した記事として建てることとする。
また、「伝説ポケモン」内部でも区分が存在する。
伝説のポケモン
ざっくりいってしまえば「特別な存在であるが、幻ポケモンではないポケモン」という区分。
地方の言い伝えへ登場し、本編ゲーム内では(※)原則1匹のみ入手することが可能。
別地方へ行くと入手が不可能若しくは困難。
より正確にいえば「通常プレイで入手可能であるが」「原則1匹しか出現せず」「タマゴでも増やせない」ポケモンといったところか。
この「伝説のポケモン」は対戦への参戦資格に関連して明確に2つへ分けることが出来るが、この2つのグループはストーリーに関わるか否かと、ファンからは「種族値」と呼ばれることがあるポケモンの「能力」の内部設定値の合計が高いか低いかという違いも見られることからファンの間で「準伝説」「禁止級」と名付けられている。
ただしこれらのグループ名称は公式の呼称ではなく、あくまで通称であることに注意されたい。
(※)ポケモンGOなどの外伝では「1匹のみ」の制限が撤廃されていることも。
準伝説
伝説ポケモンのうち、種族値合計が600以下のポケモン。
対戦・公式大会・バトル施設に制限なく参戦出来る。
ストーリーに関わることがほぼなく、出会わなくてもクリア出来ることがほとんど。
第5世代までは3種1組(トリオ)で出現するのが通例であった。
多くの種族で合計値が600・580・570のいずれかであり、前者は600族と区別するため準伝600族と呼ぶことも稀にある。
また「主人公が入手可能なのは1匹であるが、他トレーナーも連れており複数個体の存在が確認出来る(レジ系、タイプ:ヌルなど)」「そもそも主人公も複数個体を入手可能(一部ウルトラビースト)」といった事例もあり、後述の禁止伝説程の希少種ではない模様。
バトル施設では普通にトレーナーが連れていることもある。
対戦等で一般ポケモンと変わらない扱いであること、禁止伝説ほどのレアリティの高さを感じないことから「準」と呼ばれるがゲーム内での扱いはきちんと伝説のポケモンである(そもそも「準ずる」とは「同じとして扱う」である)ため言及する際は注意が必要。
ちなみに言い伝えへ出てくるわけではない(どころか明らかに特定外来生物である)且つ、USUMでは何匹でもゲット可能(実際彼らの世界では一般ポケモンの如く普通に生息している)が、ウルトラビーストも扱い上はここに収められる。
また、パラドックスポケモンのうち、ウネルミナモ・タケルライコ・ウガツホムラ、・テツノイサハ・テツノカシラ・テツノイワオの6体は準伝説枠として扱われている。
禁止級(禁止伝説)
伝説のポケモンのうち、種族値の合計値が600を超えるポケモン。
レーティング(ランク)バトルの対戦や公式大会では出場へ制限が掛かっており、大抵は禁止扱い(これが「禁止級」の由来)。
いわゆるパケ伝(本編新作のパッケージを飾る伝説ポケモン)の全てがこの禁止級へ属し、パケ伝を中心にメディアへの露出も多い。
ちなみにパケ伝(マイナーチェンジ版のものを除く、ザシアンとザマゼンタはれきせんのゆうしゃ)はいずれも種族値合計が670 - 680となっている。
第5世代以降、パケ伝あるいは彼らと縁の深いとある禁止級を捕まえないとストーリーが進まないため、さっさとクリア後のマップを解禁したいポケモン廃人達の目の上のたんこぶ的存在ともなっている。
その代わり捕獲はしやすく、続編・リメイク等では捕獲しなくてもストーリーが進むようになっている。
第7世代まではフリーバトル以外の対戦のみならず、バトル施設にも出場不可であったが、第8世代ではバトルタワーやランクバトルシリーズルール(竜王戦・GSルール準拠)で解禁された。
コスモッグ、コスモウム、素のバドレックスは合計値600未満であり強さも控え目であるが、種族として見るとソルガレオやルナアーラ、はくばじょうのすがたやこくばじょうのすがたと同一であるためか禁止級へ含まれる。
前述のように禁止級が解禁されるルールでない限りは対戦等へ出場出来ない。
幻のポケモン
特別な存在で、且つ通常プレイでは入手出来ないポケモン。
(後述の通り最近は通常プレイでも入手出来る事例があるが、基本的に複数世代前の幻へ限られており「登場世代では通常プレイで入手不可」なのは変わっていない)
いわゆる隠し要素であり、人前へ滅多に姿を見せない、若しくは個体数が余りに少ないため、その存在が謎へ包まれて(幻とされて)いる。
ちなみにゲーム内には以前ミニリュウが幻ポケモンとされていたとする図鑑説明が存在し、ここからも「幻」とは「存在自体が不確か」という意味であることが分かる。
映画で初登場し、その映画と連動して配布されることで入手可能というパターンが多い。
最大の特徴として「ポケモン図鑑完成条件へ含まれない」ことがある。
持っていない人が永遠に図鑑完成にならないことを防ぐための処置と思われる。
上記2つと違い種族値のくくりは存在せず、上は720のアルセウスから下は300のメルタン(ただし、一部幻ポケモンは後述の通り禁止級扱いとされることも)までピンキリ。
ただ第5世代まで種族値が全て100(=合計種族値600)となっているポケモンが必ず1種類以上登場しており、この縛りが崩れた現在でも種族値合計が600となっているポケモンが非常に多い。
存在そのものが不確かであるため、例え数世代後となっても通常プレイでは入手できないのが通例(唯一の例外が孵化量産によっていくらでも入手出来るフィオネ)であったが、第6世代でデオキシス、第7世代でセレビィ、第8世代でケルディオ・ミュウ・ジラーチ・マナフィ・ダークライ・シェイミ・アルセウス、第9世代でメロエッタと例外がどんどん増えて来ておりその定義が揺らいでいる。
これらのポケモンはファンより禁止級扱いを受けることもあり、以前はホウオウ・ルギアもこの枠へ入っていた時期があった(第3世代『RSE』 - 第4世代『Pt』まではゲーム本編での入手方法がなく、外伝作品でしか手に入らなかったため)。
また、『ポケモンGO』と『LPLE』または『ポケモンホーム』があればいくらでも手に入るメルタン・メルメタルについては公式側が「幻ポケモン」として紹介している。
禁止級同様、基本的にレーティング(ランク)バトル・バトル施設・公式大会での使用は禁止される(バトル施設に関しては、第8世代のバトルタワーのような例外も一部である)。
性能面は一部を除き一般ポケである600族と大差ないが、期間限定でしか入手出来ないことから、それによる戦力差をなくすべく禁止されているものと思われる。
赤・緑 - BDSPへ至るまでの長い間、本編シリーズパッケージで幻ポケモンが触れられることはなかったが、LEGENDSアルセウスではイラストに描かれてはいないものの、タイトル表記という形でアルセウスが言及された。
特別なポケモン
バトル施設や公式大会、通常レーティング(ランク)バトルでは上記のうち「禁止級」「幻ポケモン」の2つが原則的に出場出来ない。
このためこれら2つを統合して「特別なポケモン」という呼称がゲーム内で使われることがある。
ただし、『剣盾』のランクバトルにおいては禁止級のみを指して「特別なポケモン」とカテゴライズされている(出場可否を設定するためと思われる)。
伝承について
伝承の真偽
伝説(幻)ポケモンは「○○の神」というような異名を有していたり、伝承を残しているものが多いが、実はゲームにおいてはそれらが本当に事実であるという断定は成されていない。
伝承自体も、眉唾の域を出ないような表現が数多く存在する。
『ポケットモンスター 金・銀』では、史実に基づいた伝説を有するホウオウとは違い、双璧を成しているルギアにのみ「海の神」という異名が付けられている。
ただし、ストーリーで伝説内容が語られるホウオウとは異なり、ルギアの場合は異名しか語られることはなかった。根拠は不明である。
リメイク版『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』において、オーキド博士は「ポケモンに天変地異を引起こす力があるのかは不明」と話している。
『ポケットモンスター プラチナ』において、シロナは「大昔の人がディアルガとパルキアの力を目の当たりとし、それを時空のシンボルとして語り継ぐ中で神話が生まれたのでは?」と持論を展開している。
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』では、キュレムが夜となると現れ人やポケモンを喰らうと伝わっており、これを信じている人も少なくない。
もっとも、グラードンやカイオーガが天変地異もかくやという被害をもたらす程の力を有することは確かであるし、ディアルガやパルキアはゲーム中でアカギの手によって実際に新世界を創造し掛けており、またアルセウスはシント遺跡でそのディアルガとパルキア、そしてギラティナを生み出すなど、神話や伝承が全て虚構であるとは思えない描写は随所に存在している。
寧ろ、前述したゲーム中の否定的な表現は、伝説ポケモンの異常性や神秘性を引立たせるフレーバーと捉えることも出来るであろう。
一方、メルタンやダクマにザルード、コライドンやミライドンの様に、これといった伝承が存在せず、生態も一般ポケモンと大差ない伝説ポケモンも存在する。
ゲームシステムにおいて
フィオネを除き、タマゴで繁殖させることは不可能。
故にほとんどの種族で(ゲーム上では)性別が存在しない。
経験値タイプは一部の幻ポケモンは105万、それ以外は全て125万となっている。
野生・固定シンボルで出現する伝説ポケモンは捕獲率が非常に低く設定されている。
ストーリーに関わって来る種は捕獲率が高めとなっているが、それは第4世代(DPt)以降の話で、それが全く考慮されていなかったルビー・サファイア、捕獲率が変更されないことが仇となっているHGSSは結構大変なこととなっている。
第6世代以降は捕まえた伝説ポケモン(厳密には「タマゴ未発見」グループへ属するポケモン)は個体値最高(31:V)が最低3つ入っている。
また、捕獲時のなかよし度(第7世代までは懐き度)が低いポケモンが多いのも特徴。
戦闘面でも他を圧倒する力を持ち、能力が高水準で纏まっていることが多い。
「エアロブラスト」や「サイコブレイク」のような固有技を有している者も多いが、「せいなるほのお」「らいげき」のように後に別伝説(配布限定含む)へもばらまかれた技も存在する。
また、同作のGTSでは幻含めた全伝説ポケモンを検索より外すことが出来るようになっている(第6世代では準伝説は除外対象へ含まれていなかった)。
『スカーレット・バイオレット』にて最大最小のポケモンにつく証である「でっかいあかし」「ちっさいあかし」を伝説のポケモンにつける事は可能であるが、伝説のポケモンの大きさは同一サイズに統一されていてどの大きさのポケモンでもサイズが変わらない仕様になっている。(これは幻のポケモンも同様である)
ポケモンGO
野生の個体はほぼ存在せず、不定期にジムにレイドボスとして襲来して来る個体へレイドバトルで勝利した後の「ゲットチャンス」で捕獲に成功するか、フィールドリサーチを7日間こなして「大発見」報酬として捕獲する以外の入手方法がない。
レイドボスとしては、伝説だけあって通常レイドボスとは比較とならない程高い戦闘力を有しているため、倒すだけでも相当な労力を必要とする。
さらに、原典同様、基礎捕獲成功率が低く(2%、一部3%や6%もいる)、高確率で暴れたり動き回るため狙いを定めにくい。さらに、ボールもレイドバトル参加賞で平均十個前後しか貰えないプレミアボールと入手機会が限られるマスターボールしか使えない。
きんのズリの実を使ってようやく「運が良ければ捕獲可能」となるぐらいである。ボール数は出現場所を獲得しているチームが自分と同じ等、有利な要因を揃えることで増えるので積極的に条件を上げて行きたい。
なお、色違い個体が出現した場合は捕獲率は100%となる場合があるが、その確率も約5%と低めな上、色違いが実装されている種族へ限られる。当然、ボールが当たらなければ捕獲は失敗となるためボールを投げるタイミングはしっかり見極めよう。
リサーチの方は毎日コツコツこなして行けば何とか手に入るが、条件が厳しいものもあり安定はしない(それでもレイドバトルよりは大分マシであるが)。
また、ミュウ、セレビィ、ジラーチ、ビクティニの4匹については「スペシャルリサーチ」による決まったミッションをこなす必要がある。
こちらもミッションは簡単なものから厳しいものまでピンキリであり、何ヶ月も達成出来ないままということもしばしば。
一般のポケモンと比べると、ジムに防衛要員として設置することができない(メルタンとメルメタルは例外で、ジムに設置することが可能)、相棒ポケモンに設定しても20kmもの長距離を歩かないとアメが貰えない(そのため、強化やサードアタックの解放等の育成には、「ふしぎなアメ」がほぼ必須である)など、強力である分育成や使用には非常に厳しい制限が設けられている。
また、ステータス自体は確かに高いのだが、一般ポケモンと比べると、通常技・ゲージ技共に、威力が高い分、連射の利かない技を与えられることが多い傾向にあり、小回りが利きにくい種族が多く存在する。
以前はジム戦やレイドバトルしか自身の戦闘力を活かす場面がなかったため、攻撃力や優秀な技を持たない種族は伝説とは思えない程の冷遇振りを受けていたが、トレーナーバトル実装後は耐久力も注目されるようになり、これらの種族の多くが救済された。
該当ポケモンの収集について
- 第2世代
『赤・緑・青・ピカチュウ』と『金・銀・クリスタル』があれば、幻(セレビィに関してはVC版『クリスタル』のみ通常遭遇可)を除く全伝説ポケモンを揃えることが可能。
他の世代に比べて収集難易度は低めであるが、『クリスタル』のみ三犬を全て捕獲し且つ殿堂入り後でないとホウオウを入手出来ないので注意。
また、3DSVC版でのみポケムーバー経由で第7世代へ送ることが可能。
- 第3世代
『エメラルド』と『ファイアレッド・リーフグリーン』があれば、幻とホウオウ・ルギア除く全伝説ポケモンを揃えることが可能。
ただし、3犬は殿堂入り後且つ最初に選んだ御三家へ応じた1種類しか出現しないため、3種コンプするには一苦労要る(データリセット、ソフト複数買いなど)が、『ポケモンコロシアム』でも捕獲可能。
同じくラティ兄妹も殿堂入り後且つ『エメラルド』では選択に応じた1種類しか出現しないため、データをリセットせずに双方揃えるなら『ルビー・サファイア』でそれぞれ捕獲するか、現在は入手困難な無限のチケットが必須となる。
なお、ホウオウは『ポケモンコロシアム』でのやり込み要素、ルギアは『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』で入手可能。
- 第4世代
『プラチナ』と『ハートゴールド・ソウルシルバー』があれば、通常プレイなら幻とレジ系を除く全伝説ポケモンを揃えられる。
過去作からの輸送なしでレジ系を入手するには『プラチナ』と現在は入手困難なテンイ村のレジギガスが必須。
その代わりなのか三鳥が殿堂入り後のプラチナ・HGSS双方で入手可能。
また、HGSSでホウオウ・ルギアが本編で入手可能となったため、DPPtとは異なり全国図鑑完成に必須となった。
- 第5世代
『ブラック2・ホワイト2』をもってしてもカントー・ジョウトの伝説ポケモンは手に入らない。
逆にホウエンはグラードン・カイオーガ・レックウザ以外を、シンオウはディアルガ・パルキア・ギラティナ以外を入手可能。
……と書いてしまえば分かる通り、要はHGSSとプラチナを買って揃えてくれという話だったわけである(HGSSもプラチナも、第5世代のソフトと同じニンテンドーDS用なので、ハード自体は共用であり、買い揃えるのにさほど苦労は要らなかった)。
なお、『ポケモンARサーチャー』経由でなら、過去作を買わずとも入手可能な種族が何種類かいた。
- 第6世代
『XY』と『オメガルビー・アルファサファイア』があれば、通常プレイなら幻(デオキシスに関してはORASのみ通常遭遇可)を除く全伝説ポケモンを揃えることが可能。
この世代から”伝説祭り”と呼ばれる、過去作伝説ポケモンが多く出現する要素が登場した。
ただし3鳥に関しては、『XY』の殿堂入り後且つ最初に選んだ御三家に応じて一種類しか出現しないため、3種コンプするには一工夫要る(リセット、ソフト複数買い、過去作からの輸送など)。
また、『オメガルビー・アルファサファイア』のマボロシのばしょに出現する伝説ポケモンの内、クレセリアのみ特定の条件は必要としない代わりに低確率のランダム出現という点にだけは注意。
- 第7世代
『USUM』2本で、幻を除く全伝説ポケモンを捕獲可能。
第7世代以降からは全国図鑑がソフトの中より消え、ポケモンを預けるサービス専用コンテンツとなったため、第7世代時点でのソフトでは集める必要性は低くなったが。
- 第8世代
『剣盾』と『エキスパンションパス』で、ほぼ全ての禁止伝説+準伝説ポケモンを捕獲可能(「ほぼ」なのは、冠の雪原リリース後にちゃっかり1匹増えたからである)。
『ダイマックスアドベンチャー』では、出現するソフト主催コースへゲストで参加することで該当するソフトを持っていなくても捕獲が可能。
また、捕獲せずに居場所を登録さえしておけば、自分のソフトでも出現させられる。
冠の雪原でケルディオ、BDSPでミュウとジラーチ、LEGENDSアルセウスでシンオウの幻ポケモン達が条件を揃えればいつでも入手可能となり、幻ポケモン入手難易度に軟化傾向が見られた反面、剣盾本体とDLC双方を買い揃えただけでは2匹中1匹しか手に入らないレジエレキ/レジドラゴ、ブリザポス/レイスポスや、LEGENDSアルセウスをクリアした上である程度やり込まないと出現しないラブトロスなど、下手な幻よりも入手が難しい伝説ポケモンが出て来るようになり、これまで絶対であった伝説<幻という基準が揺らいだ。
ポケモンホームでは、全国図鑑におけるムゲンダイナまでの図鑑番号のポケモンをポケモンホームの全国図鑑へ揃えることで、500年前の姿のマギアナを入手出来るようになったため、伝説ポケモンを揃える意義が高まった。
以上のことから、レジエレキ・レジドラゴ・ブリザポス・レイスポス・ラブトロスの5種は一時期かなり需要高且つ供給難状態となり、ホームで見掛けてもまず改造かどうかを疑わなければならない程であった。
その後ポケモンGOでレジエレキとレジドラゴ、SVのDLC藍の円盤でブリザポスとレイスポスの捕獲が解禁され、特に前者は時期限定とはいえ複数匹捕まえられたことで、供給難はかなり解消された。
- 第9世代
ポケモンHOME解禁後は一部を転送出来たが、追加コンテンツ『ゼロの秘宝』の藍の円盤のシナリオをクリアすると現れる、おやつおやじから貰えるおやつで本格的に捕獲が可能。バージョン違いもあるが、サークルミッションをこなせば1つのソフトで別バージョンの伝説ポケモンも揃えられる。
なお、本作では初めて全解禁とはならなかったようであり、内定できなかったカロス禁止伝説3種やタイプ:ヌル系、カプ神やウルトラビーストは「SV」へ転送出来ない。
伝説ポケモン一覧
並び順は図鑑番号順。
第1世代
第2世代
第3世代
第4世代
第5世代
第6世代
第7世代
- ツンデツンデ (※1)
- ズガドーン (※1)
- ゼラオラ (※1)
第8世代
- ガラルフリーザー(※4)
- ガラルサンダー(※4)
- ガラルファイヤー(※4)
- レジエレキ(※4)
- レジドラゴ(※4)
- ブリザポス(※4)
- レイスポス(※4)
- バドレックス(※4)
- ラブトロス(※5)
第9世代
- ウネルミナモ(※6)
- テツノイサハ(※6)
- イイネイヌ(※7)
- マシマシラ(※7)
- キチキギス(※7)
- オーガポン(※7)
- ウガツホムラ(※8)
- タケルライコ(※8)
- テツノイワオ(※8)
- テツノカシラ(※8)
- テラパゴス(※8)
- モモワロウ(※9)
※1:初登場はUSUM。
※2:初出はポケモンGOなのであるが、公式人気投票では第8世代と扱われている。
※3:初登場は鎧の孤島。
※4:初登場は冠の雪原。ガラル三鳥は図鑑番号を三鳥と共有するが、別種説設定もある。
※5:初登場はLEGENDSアルセウス。
※6:初登場は期間限定レイド。
※7:初登場は碧の仮面。
※8:初登場は藍の円盤。
「トリオ」「パケ伝」とそのマスター
前述の通り、第4世代までの準伝説は毎回3種1組(かつ1匹ずつ)で登場することが多かったが、その場合は同時にそれら3匹を統べるものの存在が示唆されていた。
ファンの間ではこの3匹を「トリオ」、3匹を統べる存在を「トリオマスター」と呼ぶ習慣があった。
第5世代からはトリオを統べる存在がいない、これに加え第6世代からは準伝説が登場しない、登場したが4匹(4種類)である、元々トリオだったが新メンバーが増えるといったケースが立て続けに生じ、トリオとトリオマスターの概念は廃れつつある。
- サンダー・フリーザー・ファイヤー(三鳥):ルギア(映画より、三鳥が争ったときにルギアがそれを止めると言われている)
- エンテイ・ライコウ・スイクン(三犬):ホウオウ(ホウオウが3匹を復活させた)
- レジロック・レジスチル・レジアイス(レジ系、レジトリオ):レジギガス(レジギガスが3匹を作った)、後にレジドラゴとレジエレキが追加。
- ディアルガ・パルキア・ギラティナ、及びユクシー・エムリット・アグノム:アルセウス(アルセウスがこれらのポケモン達を創造した)
- コバルオン・ビリジオン・テラキオン(三剣、聖剣士):ケルディオ(弟子でありマスターではないが、慣習上「マスターに相当する存在」とされていた)またはキュレム(映画では聖剣士になるにあたり越えるべき試練として立ちはだかる)
- イイネイヌ・マシマシラ・キチキギス:モモワロウ(モモワロウが3匹へどくのくさりと力・知能・美貌を与えた)
他方、パッケージを飾るパケ伝はその商法上常に2種1組であるが、彼らについてもその行いを鎮めたり監視したりする者の存在が示唆されることがある。
上記の習慣の名残で、パケ伝を鎮め監視するこれらのポケモンもマスターと呼ばれる場合がある。
- グラードンとカイオーガ:レックウザにより争いを鎮められる。
- ゼルネアスとイベルタル:ジガルデに監視されている。
なお、パケ伝というよりはDLC看板ではあるが、『冠の雪原』ではマスター(バドレックス)が先に登場し、後から存在が判明した配下2匹(ブリザポス・レイスポス)を操るという関係性が登場した。
また、準伝説同士ではあるが、登場当初はランドロスがトルネロス・ボルトロスを鎮める役割で登場していた。
余談
初代産ポケモンの中には分類としては一般ポケモンでありながら、様々なメディアで伝説ポケモンと同格の扱いを受けていたポケモンも存在する。
1体目はウインディであり、分類も「伝説ポケモン」で作中世界の伝承にも語られる存在となっている。
公式設定資料集の1つ『ポケットモンスター図鑑』(アスペクト)やアニメ『ポケットモンスター』無印編第2話のポケモンセンターのレリーフでも三鳥と同格として扱われていた。
2体目はミニリュウ系譜。
アニメ『ポケットモンスター』金銀編OPテーマである『Ready Go!』の映像では伝説ポケモンが彫られた門が開くという演出があるが、準伝説や禁止伝説に混じってハクリューの姿が確認可能。
一般ポケモンでありながら、図鑑ナンバーは3鳥とミュウツーの間に位置し(※)、当時は固有タイプに等しかったドラゴンタイプを持つだけでなく、作中設定でも貴重な存在として扱われている点がそうさせたのであろう。
(※)600族が準伝説と禁止伝説間にナンバリングされる仕様は金銀まで続いた。
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