概要
『もしも日常生活の中にポケモンが居たら・・・』
『ポケモンと一緒に生活している中ではこんなことも・・・』
と言った趣旨の2020年ごろからTwitterで流行した世界観妄想ツイートとそこから生まれたハッシュタグ。
pixivではポケモンとの日常生活を描いた作品につけられる。
特に作者オリジナルのキャラクターとポケモンを描いた作品につけられる事が多い。
経緯
ポケモンは「野生で捕まえたポケモン同士をバトルさせる」というコンセプトからスタートしたゲームである。それゆえ、冒険やバトルと関係ないポケモンの描写は世代を重ねるごとに増えてはいたものの重要性としては低かった。
さらにポケモンの世界は現実にある地方や国をモデルとし、文明のレベルも近いようでありながら、ポケモンとポケモンにまつわる技術については謎が多く、安易に我々の生きる現実とは混同できないところがあった。
しかし2016年にAR(拡張現実)を用いたスマホゲーム『ポケモンGO』が配信され、2019年5月に人間とポケモンが共生する社会を描いた実写映画『名探偵ピカチュウ(ポケモン映画)』がヒットすると、日常的な風景にポケモンが溶けこみ人々と共に生活するイメージは、ゲームのポケモンに触れた事が無かった層まで巻き込み、急速に広まった。
そしてゲームのポケモン本編も2019年11月15日発売の『ポケモン剣盾』でスマホロトムが登場しジムバトルがエンタメ化するなど世界観が一気に現実寄りになり、グラフィックの向上によりエンカウント前のポケモンや街中のポケモンが可視化され、ポケモンと共に暮らす生活をよりイメージしやすくなった。
この流れに既に普及していたSNSが合わさり、ゲームやアニメの主人公ではない一般人である自分とポケモンの暮らしを想像し発信したり、自分ではない誰かとポケモンの暮らしに共感する「#ポケモンと生活」は広まっていったというわけである。
今では日常に溶けこんだポケモンの描写はメディア展開での重要な要素の一つとなっており、公式、二次創作共に大きなムーブメントとなっている。
映像作品では
映像作品はこのムーブメントにおいて大きな牽引役となっている。
特に映画でのポケモンと世界観の描写は初期から定評があったが、それを毎週のアニポケにまで反映するのは難しかった。
しかし原作であるゲーム本編の進化やアニメの制作体制の変化からシリーズごとにポケモンの描写は進化を遂げ、2023年の4月14日から始まった主人公及び世界観が一新された新シリーズでは、ポケモンと共に暮らし、共に冒険する様子がかなり丁寧に描かれるようになっている。
オリジナルwebアニメ『薄明の翼』『雪ほどきし二藍』『放課後のブレス』や『POKÉTOON』の作品も人間とポケモンの描写には定評があり、ゲームやアニポケとは違った視点でポケモンのいる日常を描いている。
Netflixで配信されたストップモーションアニメ『ポケモンコンシェルジュ』で描かれたリゾート施設を舞台にしたポケモンとの和やかな日々はアニメとしても評価され、国際的なアニメーションの賞「アニー賞」にもノミネートされた。
海外作品では、先述の『ポケモンGO』の各種PVや映画版『名探偵ピカチュウ』など実写でのポケモンの表現に力を入れており、ポケモンSVの挿入歌であるエド・シーランの『Celestial』のMVもその流れを汲んでいると言える。
中国でもクリエイター集団「日食記」が手掛けた『ポケモンたちとの甘い冬』や、アニメスタジオ「寒木春華」が手掛けた『ただいま』などの力の入った作品が新たに作られている。
余談
ポケモンカードゲームでも人間の暮らしに溶けこんだポケモンの姿が描かれる事があり、レアカードのイラストとして採用される事も増えてきている。
全てのポケモンを網羅せんとするぬいぐるみシリーズ『ポケモンfit』の発売やぬい撮りのブームもあって、ポケモンのぬいぐるみなどと一緒に日々の写真を撮る者も増えており、その写真をSNSに投稿する際にもハッシュタグ「#ポケモンと生活」は使われている。
関連イラスト
関連動画
関連タグ
オリトレ(ポケモン):オリジナルのポケモントレーナーを扱うポケモンの二次創作。人間側の職業やポケモンとの関係を問わないこちらとは違い、明確にポケモントレーナーとポケモンの関係である。