基礎データ
全国図鑑 | No.0892 |
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ヨロイ図鑑 | No.101 |
ローマ字表記 | Wulaosu |
ぶんるい | けんぽうポケモン |
タイプ | かくとう / あく(いちげきのかた)・かくとう / みず(れんげきのかた) |
たかさ | 1.9m |
おもさ | 105.0kg |
せいべつ | 87.5%♂・12.5%♀ |
とくせい | ふかしのこぶし |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ウーラオス | 武術太極拳(ウーシュー)+老師(中国語で先生)+ウラー+押忍 |
英語・スペイン語・イタリア語 | Urshifu | Ursus(クマ属、ラテン語で熊)+師傅(中国語で師匠) |
ドイツ語 | Wulaosu | 日本語名の音写 |
フランス語 | Shifours | 師傅(中国語で師匠)+ours(熊) |
韓国語 | 우라오스 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 武道熊师 | 武道+熊+師 |
中国語(繁体字) | 武道熊師 | 武道+熊+師 |
ヒンディー語 | मारशीफ़ू | martial arts(英語で武術)+英語名の音写 |
ロシア語 | Уршифу | 英語名の音写 |
タイ語 | วูลาโอส | 日本語名の音写 |
進化
ダクマ →ウーラオス
「あくのかけじく」を悪の塔で見せる(剣盾) or 道具として使用(SV) → いちげきのかた
「みずのかけじく」を水の塔で見せる(剣盾) or 道具として使用(SV) → れんげきのかた
概要
第8世代『ポケットモンスター ソード・シールド』から新たに登場する伝説のポケモン。DLC第一弾『鎧の孤島』のメインとなる存在で、ダクマが厳しい鍛錬の末に進化した姿である。
大柄な熊の獣人の姿をしており、白と黒の『鎧』を着込んだかのような屈強な肉体や、頭部から伸びた鉢巻きのようにたなびく毛という、熟練の武術家を思わせる出で立ちを持つ。
ダクマ同様人里離れた山岳地帯で暮らし、断崖絶壁を走って足腰を鍛えるなど、相変わらず鍛錬を欠かさない気質。粘り気の強いミツが大好物。
アーゴヨンやシルヴァディ等と同じく進化によって手に入る伝説で、彼ら同様公式大会に出られる準伝説相応のポケモンである。
伝説としてはヒードラン以来と14年ぶりに進化前共々雌雄の性別がついているが、育て屋などでダクマの卵を量産することはできないので注意。
ちなみに、性別の比率は御三家同様7:1で♂の方が圧倒的に多い。
2つの「かた」
ウーラオスはダクマ時に積み重ねてきた修行により、タイプが異なる二種類の「かた」を身につけ、覚えられる専用技にも違いがある。
あくまで外見上は構えと毛の向きが違うだけでフォルムチェンジのように姿そのものが変わる訳ではないので、非戦闘時やミニアイコンなどでは共通の立ち姿で、毛並みはどちらともつかない角度になっている。
そのため対人戦でのウーラオスは選出画面の段階で他のポケモン以上に戦術が読まれにくいという、かつてのメガリザードンを彷彿とさせる特徴を持っている。
いちげきのかた
「一撃必殺」を信条とするスタイルのウーラオス。八極拳を思わせる構えをとり、所々の毛は逆立っている。タイプはズルズキンやゴロンダと同じ、あく・かくとう複合へと変化。
情け容赦のない戦い方を好み、激情すると見境なく相手を追い詰め叩きのめす。直線的な動きが特徴で、離れた間合いから瞬時に相手の懐に飛び込み、強烈な一撃を叩き込む。
れんげきのかた
「多撃必倒」を信条とするスタイルのウーラオス。蟷螂拳を思わせる構えをとり、所々の毛は流れている。タイプはニョロボンやケルディオと同じ、みず・かくとう複合へと変化。
冷静沈着で相手の敵意や攻撃をかわしながら様子を探り、実力を測って戦う。戦闘中は水のように緩やかな動きで攻撃を受け流しつつ、怒涛の連続打撃で相手を圧倒し確実に倒す。
色違い
残念ながら、色違いは現在も未解禁。
解析によってその姿は判明しており、黄色い部分がほんのりとした桃色に変わる。
ゲームでの特徴
タイトル | 登場 |
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ソード・シールド | ○(DLC) |
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール | ✕ |
LEGENDSアルセウス | ✕ |
スカーレット・バイオレット | ○ |
DLC『鎧の孤島』ストーリー中にて、ダクマを『双拳の塔』のどちらかを踏破するかの選択によって決める事となる。また、ウーラオスに進化するには塔に挑む前に十分懐かせる事が必須である。「あくのとう」を踏破して掛け軸を見せると「いちげきのかた」、「みずのとう」を踏破し掛け軸を見せると「れんげきのかた」に進化する。
逃がすか、ポケモンホームやポケジョブに移してストーリーを進行すると、悲しいイベントが発生する上に通信交換で貰ったダクマしか進化できなくなる為注意が必要。
進化した時点ではキョダイマックスする事はできず、ダイキノコを使った「ダイスープ」を飲ませる必要がある…のだが、マスタード曰く、ウーラオスはダイキノコの風味が苦手なためそのままでは飲めないとの事で、ダイキノコだけではなく、ダイマックスしたミツハニー・ビークインから取得できる『ダイミツ』が必要になる。
また、主人公とダクマが踏破した塔によって、マスタードの切り札となるウーラオスも主人公が踏破しなかった方の姿となる。
ポケモンホームやDLC『藍の円盤』クリア後にダクマを手に入れると、マリナードタウンの競りで『みずのかけじく』と『あくのかけじく』が大事なものとして手に入り、それらを使用して進化が出来る。さすがに上記の物とは別物とは思うものの秘伝のかけじくが競りで売られてるのは何とも言えないが…。
性能
※ 各フォルムの性能詳細はいちげきのかた、れんげきのかたの記事も参照。
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
両フォルム共通 | 100 | 130 | 100 | 63 | 60 | 97 | 550 |
どちらのかたでも種族値は同じで、HP、攻撃、防御と共に高い水準。素早さもかのミミッキュを1上回り先手を取れる絶妙なライン。
合計値は550と伝説としては控え目だが、その実態は伝説どころか、全ポケモンでもトップに入る実力者である(総合使用率ならトップ3にも入る程)。
特性は共通し、ウーラオスだけが持つ「ふかしのこぶし」。接触技を使用した時に、「まもる」など攻撃から身を守る技を貫通して攻撃できる効果を持つ。
特性や専用技が非常に強力で、まもるやダイウォールといった時間稼ぎ手段にとても強いのが特徴。
特に「れんげきのかた」に至っては比較対象が霊獣ランドロスと言われているレベルでブッ飛んだ性能を持っている。
どれくらいかというとかつて霊獣ランドロスが言われていた
『パーティー決めは5匹で十分(1匹はれんげきウーラオスで確定の為)』がこのポケモンで再度出た程である。
得手不得手が非常にハッキリしているポケモンで、一方のかたが苦手とする相手にも、もう一方のかたなら対抗できるというケースが多い。カプ神(特にカプ・コケコ)の様などちらのかたでも厳しいポケモンもいる為、そういった相手には潔く「とんぼがえり」等で引くという選択肢が取りやすい。
また、育成次第で速くも硬くもなる数値故、状況に応じた方向に特化させやすいカスタマイズ性も魅力的。
なお、どちらが強いかはよく議論の俎上に載せられるが、実際は「甲乙つけがたい」といった所。
とはいえ、特防が低いので等倍であっても火力特化したサザンドラの「りゅうせいぐん」はさすがに受けられない。素早さでも上回られているため対峙した場合は無理に突っ張らずに交代しよう。
また、専用技は確定急所技の関係でシェルアーマーやカブトアーマーといった急所に当たらなくなる特性には火力が大きく落ちてしまう。これらの特性の持ち主に対してはかくとう技やサブウェポンで弱点を突けるものも多いが留意しておきたい。
2020年8月に行われたポケモン日本一決定戦では、いちげきのかたがマスターカテゴリで、れんげきのかたがジュニアカテゴリでそれぞれ優勝を飾っている。
中でもマスターカテゴリの選手はキョダイマックスではなく敢えてダイマックスを採用して優勝した(理由は本人曰く「ダイアークから隣のトゲキッスによる『マジカルシャイン』に繋げる立ち回りなどを想定していた」とのこと)ため、その多様性が窺える。
第9世代
ポケモンホームの連携と共に解禁。新たに『つるぎのまい』を習得し、攻撃性能がさらに高まった。今作に置いても選出画面でのかた判別は不可能となっている。
テラスタルとも相性は良く、4倍弱点のある一撃の型と弱点が多い連撃の型もそれらをカバー出来、なおかつ専用技のタイプ一致の強化もはかれる。
ランクマで使用率が高いポケモン、特に四災に比較的強く出れる。パオジアンにはタイプ上有利であり、まもるを絡めるヘイラッシャ、キョジオーン、チオンジェンもふかしのこぶしで貫通できてしまう。
ウーラオス登場後にこれらの使用率が激減した程である。
8世代出身のポケモンでダイマックス前提でデザインされたにも拘らず(キョダイマックスがあるため)、なぜかこの9世代のテラスタル環境の方が強くなっている。
一つは8世代のダイジェット環境のように飛行技が頻繁に飛んでこないこと、二つ目はあまり良いとは言えないタイプ耐性で調整されていた所をテラスタルで克服したことだろう。その分素のフィジカルの強さが出たのだろう(後者はカイリューにも当てはまる)。
ちなみに、ウーラオスの専用技はどちらもパンチ技なのでSVで追加された持ち物パンチグローブの対象となる。
パンチ技のみふかしのこぶしのまもる貫通効果は無くなるが、威力アップだけではなく、ゴツメやせいでんき無効のメリットもあるので一考の余地あり。(インファイト等は特性が発動する)
藍の円盤でステラテラスタイプが追加され、その強さは最早止まる事を知らない。
シーズン16辺りからこだわり系アイテムを持たないことによる撃ち分けと「パンチグローブ」よりも高い火力増強幅を両立したアイテムである「しんぴのしずく」を持ったれんげきウーラオスが流行。「パンチグローブ」やこだわり系アイテムを前提とした調整が浸透し、攻略法で丸裸にされていたれんげきウーラオスの新境地である。
この世代ではパオジアンとハバタクカミに強い大体のポケモンに「すいりゅうれんだ」が通るのが大きい。言い換えると、ハッサムはその2匹とれんげきウーラオスにそこそこ出し負けしないという点で強い。
シリーズ7環境でもれんげきウーラオスが活躍している。というのも、禁止級伝説が解禁され、その超速に付き合う中で俊足勢が耐久まで振る余裕をなくしているためである。言い換えれば、甘えた「きあいのタスキ」型を「すいりゅうれんだ」で粉砕できる機会が目立つようになったということである。ただし、コライドンやミライドンのように元々みずが半減で、れんげきウーラオスにとって絶望的な対面もあるため、油断は禁物。
このレギュレーションでは対ミライドン特化の「アイススピナー」型も散見される。
シーズン20辺りにはランク最上位帯でHASベースの「みがわり」+「きあいパンチ」型が流行。ドヒドイデの「どくどく」やヘイラッシャの「あくび」をカットしながら「きあいパンチ」で遂行する趣旨の型である。
いちげきウーラオスも無警戒かつ耐久調整の甘いミライドンやホウオウならA特化テラスタル「あんこくきょうだ」+「ふいうち」のハッピーセットで落とせるため、「きあいのタスキ」1:1交換型として一定数使われる。
WCS2024世界大会ではDay2進出者の使用率61.32%と2位のゴリランダーの37.74%に1.5倍余りの差を付けて堂々の通常ポケモンとしての使用率1位。優勝パーティにも王道の「きあいのタスキ」アタッカー型が使われた。ジュニアカテゴリ、シニアカテゴリでも世界一を獲得し、堂々の3冠を達成。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:『ポケモンマスターズ』でのバディーはれんげき
アニメ版
漫画版
番外作品
ポケモンカードゲーム
本作では「いちげきウーラオス」・「れんげきウーラオス」と表記されている。
ポケモンマスターズ
ユウリ(アナザー)のバディーとして「れんげきのかた」が実装。なお、ユウリのアナザー衣装はマスター道場のもので、ポケマス時空における彼女は「みずのとう」を踏破したものと思われる(詳細はれんげきのかた参照)。
「いちげきのかた」は今のところ実装されていないが?
ポケモンユナイト
2022年12月1日にプレイアブル実装。初期はダクマで、レベル5時に「あんこくきょうだ」か「すいりゅうれんだ」のどちらかを選ぶ事でウーラオスのかたを選択可能。
アニメ版
アニポケ・サトシの旅シリーズ
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
剣創人のアーマン
- 特性:ふかしのこぶし
ヨロイ島でマスタードから託されたポケモン。みずの塔を攻略した事で「れんげきのかた」に進化した。
名前の由来は「鎧」。マスタードから「秘伝のヨロイ」と言われていた事・ヨロイみたいに創人を守った事からである。唯一「身具」を持っていない手持ちだが、創人いわく「気持ちと力が身具そのもの」との事。
〈創人の手持ち〉 |
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ランスン (ガラルカモネギ→ネギガナイト♂️) |
スティックン (サルノリ→バチンキー→ゴリランダー♂️) |
テッコツン (ドテッコツ♂️) |
グンバイン (ヤレユータン♂️) |
ステッキン (バリコオル♂️) |
アーマン (ダクマ→ウーラオス(れんげき)♂️) |
- 15章(同章):「いちげきのかた」はマスタードのポケモンで登場する。
ポケモンローカルacts
和歌山県高野町にて、れんげきのかたがデザインされたポケモンマンホールが設置された(参照)。おそらく修行からの連想されての抜擢と思われる。
余談
名前の由来は厳密には不明だが、ラテン語で「クマ」を表すUrusと、ギリシャ神話の天の神ウーラノスが関係していると思われる。キョダイマックスにも、「邪気を払う神の使い」という説明がある。
または、ローブシンにも似ているが、中国語での「武老子」の可能性も否定できない。根拠として、英語表記の「Urshifu」が、ラテン語で「クマ」を表す「Urus」と、中国語で「師匠」を表す「師父」の「Shifu」の組み合わせの可能性がある。
単純に武術の掛け声である「ウラァッ!」と「押忍!」という可能性もあるが。また一見今作のモチーフとなっているアーサー王伝説とは無関係そうだがアーサー王の別名に「熊の王」があり一概に無関係とも言えない。
モチーフになったかは不明であるが、それぞれのかたが『北斗の拳』のラオウ(剛の拳の使い手)とトキ(柔の拳の使い手)を彷彿とさせるという指摘も一部である。というか、「キョダイイチゲキ」は拳から暗黒のエネルギーをぶっ放して敵を攻撃するという技で、どこからどう見ても北斗剛掌波にしか見えないと一部で話題になっている。
また、いちげきのかたがバーチャファイターの結城晶に似ているという声も一部存在する。
蒼の円盤にて実装されたシンクロマシンによって泳げないことがわかった。水タイプなのに…
関連イラスト
関連タグ
Ver | 第8世代 ソード・シールド 鎧の孤島 |
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タイプ | かくとうタイプ あくタイプ みずタイプ 複合タイプ |
進化 | 1進化ポケモン どうぐ進化(あくのかけじく・みずのかけじく) ダクマ |
形態 | すがた(ポケモン) いちげきのかた れんげきのかた キョダイマックス |
図鑑番号順
0891.ダクマ→0892.ウーラオス(いちげきのかた/れんげきのかた(キョダイマックスウーラオス(いちげきのかた/れんげきのかた)))→0893.ザルード
準伝説
ダクマ←・→レジエレキ
同複合タイプ
- いちげきのかた
- れんげきのかた
関連ポケモン等・グループタグ