曖昧さ回避
- 『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラ(モンスター)の一種。
- 明治時代に実在したインド系英国人貿易商・K.ハッサム氏の略称。明治35年、日本の兵庫県神戸市生田区(現・中央区西側)に自身の邸宅を建て、国指定重要文化財「旧ハッサム住宅」として相楽園敷地内に現存する。
本稿では1について解説。
基礎データ
全国図鑑 | No.212 |
---|---|
ジョウト図鑑 | No.111 |
シンオウ図鑑 | No.196 |
マウンテンカロス図鑑 | No.137 |
アローラ図鑑 | No.366 |
ヨロイ島図鑑 | No.119 |
ヒスイ図鑑 | No.073 |
パルデア図鑑 | No.261 |
ローマ字表記 | Hassam |
分類 | はさみポケモン |
タイプ | むし / はがね |
高さ | 1.8m |
重さ | 118.0kg |
性別比率 | 50%♂・50%♀ |
特性 | むしのしらせ / テクニシャン(第4世代以降) |
隠れ特性 | ライトメタル |
落とし物 | ストライクのツメ |
タマゴグループ | むし |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ハッサム | 挟む・鋏む・剪む(はさむ) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Scizor | scissor(鋏) |
ドイツ語 | Scherox | Schere(鋏) |
フランス語 | Cizayox | cisailler(剪断する) |
韓国語 | 핫삼 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 巨钳螳螂 | 巨(jù、大きい・巨大な)+钳(qián、ペンチ)+螳螂(tángláng、カマキリ) |
中国語(繁体字) | 巨鉗螳螂 | 巨(jù、大きい・巨大な)+鉗(qián、ペンチ)+螳螂(tángláng、カマキリ) |
ヒンズー語 | सिज़राथ | scissors(英語で鋏) |
ロシア語 | Сизор | 英語名の音写 |
タイ語 | ฮัซซัม | 日本語名の音写 |
進化
→ ハッサム(「メタルコート」を持たせて通信交換(『LEGENDSアルセウス』では使用))→メガハッサム(メガシンカ・ハッサムナイト)
概要
『金・銀』(第2世代)で初登場した、ストライクが新たに得た進化形。
緑の色調を有する生物的なフォルムから一転、鋼鉄成分を含む真っ赤な外殻に覆われたメカニカルな姿へ変化し、ちょっとやそっとの攻撃ではびくともしない防御力を獲得。
両腕のカマは目玉模様が付いたカニバサミ状に変化し、このハサミを振り上げることで相手に頭が3つある様に錯覚させ威嚇する他、強力な打撃武器にも使用され、そのまま振り下ろすことでどんなに堅いものも粉々に砕いてしまうとされる。
体重の3分の1という重量を有するこのハサミは当然挟むことも出来るが、主に殴り付ける方が得意という拳に近い性質を持っており、1度敵と判断したものは容赦なく殴り続ける。
この様に体は細いが攻撃力も凄まじく、その理由は筋繊維すら金属質に変わっているためらしい。
ひこうタイプからはがねタイプに変化したことで体重が一気に重くなり(56kg→118kg)、背中に羽根こそあるが、退化して飛行能力は失っている。
だがこの羽根は高速で羽ばたかせて、金属の身体が溶けないための体温調整に使用しているという設定があり、実際戦闘モーション中もその羽根を常時羽ばたかせている。
…だがシリーズにおいては、他ポケモンを抱えたり風に乗って空を飛んでいるシーンが度々見受けられる。
これについては、短時間・短距離飛行は可能なのでは?という見解が有力。
また、最近のゲームでは急いで移動する際は走るのではなく、地面スレスレの超低空飛行を行うモーションが確認できる。
シリーズではどうしても不遇になりがちなむしタイプにあって優秀なタイプやパラメータを持ち、外見のかっこよさからも非常に人気の高いポケモン。
色違いは黄緑と金色を基調とした、ストライクの色味を残したようなカラーデザインとなっている。
モチーフは不明。名前からしてハサミムシっぽいが、尻尾に鋏がなく、見た目的にはカニムシにも似ている。
ちなみにハサミムシはバッタやゴキブリ、カマキリに近いグループで、カニムシ共々翅がない。ハッサムは翅が退化している設定に取り入れたと思われる。中にはエゾハサミムシなど翅を持ち、飛翔する種類もおり、ハサミムシがモデルであるという説も一概に間違いともいえない。
なお、進化前同様♂と♀で腹部の大きさが異なり、大きい方が♀である。
ゲーム上での特徴
進化にはアイテムを持たせての通信が必要。同じソフトをプレイしている友人がいれば問題ないが、居ない場合は2つの本体とソフトを揃える必要がある。
(第7世代までは、GTSに希望するポケモンのレベルや性別をガチガチに指定した上で預け、すぐさま別ソフトに切替えて条件に合致するポケモンと交換する……という裏技を使って本体1つでも進化させられたが、第8世代以降はGTS仕様が変わったので不可能)。
初登場作『金銀』ではストーリー進行上、野生のコイルから奪う以外はメタルコートが一つしか手に入らないため、ハガネールとどっちに使うか多くのプレイヤーを迷わせた。後にハガネールがDPt以降野生で捕獲出来るようになってもこちらは頑なに野生では出て来ず、それ故これまではGTSで伝説・幻を除くと結構な数で交換条件に出されていた。
しかし、『剣盾』DLC『鎧の孤島』で追加されたヨロイ島で遂に野生出現するようになり、ソフト1本で入手が可能になった他、すごいとっくんハードルも下がったので少しの手間を惜しまなければその個体を実践で使うことも可能。高個体値が簡単に手に入るマックスレイドバトルの存在も有難い。
さらに、『ポケモンHOME』を経由して『LEGENDSアルセウス』にストライクを送れば、「メタルコート」を使用するだけで進化出来るため、進化させやすくなった。
『SV』では相変わらず通信進化であるが、テラレイドバトルでハッサムが割と出やすいためソロでも入手自体は簡単。
特性やテラスタイプまで気にし始めると少々面倒であるが。
DLC後編『藍の円盤』ではブルーベリー学園キャニオンエリアにある高台上に野生出現する。サンドウィッチでエンカウントを調整すれば無数に出現させることが出来るため、その価値は暴落したといえる。
性能
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ハッサム | 70 | 130 | 100 | 55 | 80 | 65 | 500 |
ストライク | 70 | 110 | 80 | 55 | 80 | 105 | 500 |
進化前比較 | ±0 | +20 | +20 | ±0 | ±0 | -40 | ±0 |
鋼化して重く飛べなくなった影響か、「すばやさ」が40も下がり、代わりに「こうげき」・「ぼうぎょ」に均等配分されている。そのため、進化前と合計種族値は同じ。
進化させて合計種族値が変わらないポケモンはハッサムと分岐進化形態であるバサギリのみ。
基本的に進化前とは別のポケモンと捉えた方が正しいか。
はがねらしく耐性に優れ、半減以下9に対して弱点は4倍ほのおのみ。
多少HPが低いため総合的な耐久は極端に高くはないが、受け方面でもなかなか硬い。
なお、分類は「はさみポケモン」にもかかわらず「はさむ」と「ハサミギロチン」は如何なる手段を用いても習得不可。
後者はハサミが小さいので流石に仕方ないが、前者はイメージ的には覚えても良いとは思うが。
第2世代
当時はむし技が「れんぞくぎり」しか習得出来ず、サブウエポンもからっきし。
どちらかというとむし・はがね複合の優秀な耐性を活かし、豊富な積み技からの「バトンタッチ」で繋ぐコンボのための採用が主であった。
特に当時唯一ノーマルを半減可能な「バトンタッチ」要員という点が大きかった。
つまり初登場のハッサムの役割は専らサポーターであったのである。
一致最大火力がよりにもよって威力70「はがねのつばさ」止まりであり、アタッカーなどさんさら任せられないという事情もある。
むしでアタッカーをやらせるならヘラクロスで良いしね。
ニンテンドウカップ2000決勝大会に「きりさく」をメインウェポンにした型がエントリーされていたことからも、当時どれだけ攻撃技に困っていたかが分かるであろう。
なお、元々「メタルクロー」をレベルアップで習得出来るのはハッサムのみであった(他のポケモンはタマゴ技)。
第3世代
暗黒期到来。
ただでさえ足りない火力が、努力値の仕様変更の煽りを受けてさらに深刻化。
一応タイプ一致技「ぎんいろのかぜ」を得たのであるが、強化といえばその程度。
何よりも厳しいのが、同じはがねポケモンである600族の重戦車・メタグロス参戦。
火力・耐久・速度・技バリエーションどれを取ってもメタグロスに勝てる要素はなく、ハッサムが勝てる要素といえば精々刺さる相手が限られるむし技火力と、前世代に引き続きバトン程度。
特性もあちらが強特性である「いかく」を始め能力低下を弾く「クリアボディ」に対して、こちらはむし技強化しかない「むしのしらせ」……。
おまけにメタグロスが流行ることでほのお技の需要が上がってしまう始末。
前世代では余り狙われなかった4倍弱点を突かれてしまえば、どうなるかはいうまでもないであろう。
当然そんな環境で活躍出来るはずもなく、哀れハッサムはあっけなくマイナーに転落。
XDで「あさのひざし」を習得し、一応メタグロス受けが出来るようになったがそれで需要がすごく伸びたということもなく、この世代では完全に日陰者状態であった。
ハッサムの現在を知っているトレーナーからすれば、到底信じられないような環境と言える。
第4世代
新たに特性「テクニシャン」を獲得。さらに「アイアンヘッド」や「シザークロス」などそこそこ決定力がある一致技を習得できるようになった。
特に有利な状況に持って行きやすい「とんぼがえり」は大きい。
進化前のお陰で「はねやすめ」も使えるように。地味にはがねでは珍しい回復技持ちとなった。
ただし、特性を最大活用するとなると「メタルクロー」や「でんこうせっか」頼みという何ともいえない状況なのが寂しく、おまけに貴重な特性が乗るむし技「ぎんいろのかぜ」が特殊化してしまうと手放しには喜べなかった。
ハッサムが真の覚醒を見せたのは『プラチナ』からである。
テクニシャン補正で威力90の先制技となる「バレットパンチ」、止められやすかったはがねタイプも「ばかぢから」で突破出来るようになった。
さらに『HGSS』では「テクニシャン」と合わせて威力135の一致技となる「むしくい」を得て火力も上がった。
第5世代
同タイプにさらに硬い・強い・遅いを体現したシュバルゴが登場。
さらにナットレイを始めとした鋼対策にめざめるパワー炎の所持率上昇と若干向かい風に。
しかし「とんぼがえり」「はねやすめ」テクニシャン「バレットパンチ」を使えることがやはり大きく、またエスパーへの抑止力として多く駆り出されたことから寧ろ前世代より使用率が上昇し、最メジャーポケモン認定を受けた。
特にラティオスとの組合わせ(「ラティハッサム」と呼ばれる)は有名。ラティオスの「りゅうせいぐん」とハッサムの「とんぼがえり」を交互に繰返すなどしてアドバンテージを取るコンビである。
特に「バレットパンチ」は最早ハッサムの代名詞となるくらい対戦での所持率が高いお約束技となっているため、ヒーロー体型なデザインも相まって「バレパンマン」という渾名が付いた。
仲間にドレインパンチを得意とするドレパンマン(ローブシン)がいる。
当時「バレットパンチ」と「でんこうせっか」を両採用していた型もあった。
苦手なウルガモス・ボルトロス・バシャーモに対して、「バレットパンチ」と異なり等倍で入る先制技であったためである。
この世代では「雨パ」での活躍が主体であった。
味方のニョロトノの「あめふらし」でほのお4倍弱点をカバー出来る上に、見せ合いで雨パであることを示すことでほのお選出を抑止出来たためである。
世代開始当初は基本的に耐久振りベースが多かったが、暫くすると「つるぎのまい」「バレットパンチ」を軸としたA振りベースが増加。また、「いのちのたま」を持って「とんぼがえり」をカットした純アタッカー型も次第に見られるように。「こだわりハチマキ」を持ってひたすら「バレットパンチ」を放つスイーパー特化型もあった。対ローブシン用「ひこうのジュエル」「アクロバット」型というのも環境に存在していたと伝わる。世代末期には対キノガッサ特化「ゴツゴツメット」「バレットパンチ」「とんぼがえり」「ねごと」「はねやすめ」型まで登場。
第6世代
メガシンカ追加。
はがねの弱点を突けるフェアリーが追加され、「はたきおとす」や「どろぼう」が強化されて使いやすくなった一方、あく・ゴーストに対する耐性が下がってしまった。
さらにファイアローやメガボーマンダといった強力な飛行技を使うポケモンの躍進によって、「耐久寄り種族値でもなく、ひこう耐性がないはがねポケモン」という点が向かい風となる。特に一致技を半減させるギルガルドの存在が痛い。
それでも30位前後を推移していたが、第5世代までと比較すると勢いは落ちている。
何といっても同じはがね枠により耐性が優秀で同じ様な相性補完が組める上に高火力先制攻撃技使いとしてより火力が高いメガクチートを始めとしたメガシンカ勢インフレに押されたのが大きい。
第7世代
フェアリー跋扈とファイアローの弱体化により数が増える……かと思いきや、その中心にいるカプ・テテフのせいで強さの根幹にある先制技が使いにくくなるというまさかの事態に陥ってしまった。
加えて、カプ・コケコやカプ・レヒレ・アシレーヌなど攻防共にはがねでは対処しづらいフェアリーが増えたのも痛い。
さらに、ハッサムが主に使用する技は低威力技のため、新要素「Zワザ」とは非常に相性が悪いのも逆風。「アイアンヘッド」を採用するケースも増えて来た。
だが『USUM』では相性補完が利くアーゴヨンが登場し、多少勢力を取り戻した。
第8世代
DLC『鎧の孤島』から復活。残念ながらシステムの都合でメガシンカは廃止。
新たに「サイコカッター」を覚えるようになった他、教え技で「ダブルウイング」を習得。
特にダブルウイングは実質威力80でありながらテクニシャンの補正が乗るため、ハッサムとの相性が良い。
それ以外にはわざマシンで何故か「すなじごく」を覚えることが可能となった……本当に何故?
だが、何とメガシンカに加え「はねやすめ」などハッサムの器用さの中核となっていた技を多数剥奪されるという事態へ見舞われ、大幅な弱体化を喰らってしまった。
さらにダイマックス技としてダイジェットの人気が高まったことで、第6世代同様の飛行耐性のなさが大いに響いてしまう。
ダイマックスはどう使っても「テクニシャン」範囲外となる上に元の効果も消えるため、ハッサムとダイマックスの相性は最悪。
そのため、この世代では抜きエースではなく専らスイーパー運用が中心。
DLC「鎧の孤島」での採用率もだいたい第6世代と同等程度で収まっている。
強さとしては構築の端っこにいるような地味な立ち位置で、第6世代より不遇であった。
第9世代
今回は環境初期から参戦。『ポケモンHOME』連携により分岐進化・バサギリも登場した。
余りにも相性が悪過ぎたダイマックスは廃され、代わりにテラスタルが登場。
はがねテラスによる一致ボーナス2倍×「テクニシャン」での威力1.5倍×「バレットパンチ」の威力40で、実質威力120を誇る火力が出る様になった。
威力120というと通常一致「アイアンヘッド」と同レベルである。
ここまでいくともはや先制技の範疇を超えた火力といっても差し支えない。
一方耐性面では元々が弱点1に多耐性ということもあり切りどころを選ぶ。
この場合はみずが選ばれやすく、苦手なほのお技に耐性を持ちつつ「テラバースト」で返せる様になった。
技面では「ばかぢから」が没収された代わりに「インファイト」を習得。
火力を下げずにかくとう技を振り回しやすくなった。サイクル向け性能とも噛み合っている。
他「とびつく」「くさわけ」等、「テクニシャン」効果を受ける技も多く習得している。
環境初期ではオーロンゲやマスカーニャ等役割対象こそあるものの、ドラゴンと好相性なはがねテラスの跋扈や耐性に優れたほのおテラスの存在から20位台半ば程度と概ね今までの世代とさほど変わらぬ採用率となっていた。
しかし、シリーズ2でパラドックスポケモンが解禁されると、「テクニシャン」+「バレットパンチ」がハバタクカミ・テツノツツミ・テツノブジンといった素早さがトップクラスのポケモンに刺さるということで使用率が急増。
シリーズCにおいても相性が良い四災が追加された点も大きく、シリーズ2・3は10位台を維持していた。
シリーズ4になると、シーズン8には使用率を23位まで落としたが、同シーズン終盤に汎用性の高いテラスタイプであるフェアリーテラスタルを搭載したポケモンが増加すると、その影響でシーズン9にはフェアリーテラスタルに刺さるハッサム需要が取り戻された。
DLC解禁によりわざマシン追加で、「ダブルウイング」「はたきおとす」「むしくい」を再習得可能となった。
残念ながら「どくどく」復活はなし。
続くレギュレーションEに関しても、原種ガチグマやディンルー、ヒスイヌメルゴンなどが大きく順位を落としている中、10位以内をキープし続ける。
上述の通りDLC後編『藍の円盤』ではブルーベリー学園の敷地内で無数且つ簡単に入手することが出来るようになり、入手事情がこれ以上ない程の改善されたといえるため、シリーズ6でも高い使用率をキープ。
理由としては前述の増加したフェアリーテラスもそうであるが、やはりハバタクカミやパオジアンに有利を取れるのがまだまだ需要が高く、さらには解禁されたアカツキガチグマのノーマル技を半減出来るのも大きい。パオジアンとハバタクカミの2匹に強いのに加えてれんげきウーラオスにそこそこ出し負けしないという点でも強い。
また使用率トップのオーガポンの草技も0.25倍に出来るので、環境に非常にマッチしている。
この頃にはウーラオス対策となるいじっぱりAS準速「こだわりスカーフ」ひこうテラスタル「ダブルウィング」スイーパー型まで環境で見られる様に。
シーズン15最終1桁には「とんぼがえり」切りあくテラスタル「はたきおとす」型が残っていた。
DLC後編『藍の円盤』で第2世代以来となる「のろい」再習得。バレットパンチを多用するなど素早さへの依存が低く、また高耐久バトン持ちでもあるハッサムとの相性はとても良いが、悠長に積める余裕があるかはまた別問題。使いこなすにはトレーナー発想と手腕が問われるところであろう。
シリーズ7ではハバタクカミに相変わらず強い上に、こくばじょうバドレックスも余程極端な型でなければテラスタルを切らない限り「はたきおとす」で確定1発に仕留められるため、使用率は3つのシーズンで10位台をキープ。ただし、禁止級伝説パワーインフレの影響はやはり否定出来ず、ミライドンやコライドンなどの様に余程対策特化しなければクッションの役割すらままならない対面も目立つ様になった。また、打点を持てるこくばじょうバドレックスとの対面も、「じんばいったい(くろのいななき)」を積まれると確定1発がざらなため、実際は不安定である。
とはいえそもそもの役割がミライドンが苦手なパオジアン・ゴリランダー・「こだわりハチマキ」カイリューの引先であり、シーズン18最終2桁以内構築にもそれを示すようにHB特化「ゴツゴツメット」型が散見された。また、「とつげきチョッキ」ミライドンとのサイクルコンビも目立つ様になった。
このレギュレーションではひたすら「はたきおとす」へ特化したあくテラスタル型も主流の1つ。
レギュレーションHでもミミッキュ、アローラキュウコンといったフェアリー枠、マスカーニャ、ジャローダなどのくさ枠、ガブリアス。カイリュー。ドラパルトといったはがねテラスタル型の割合の比較的少ないドラゴン枠に強いことから、ハバタクカミやパオジアンといった役割対象が不在なもののそこそこの使用率をキープ。ただ、同じはがね枠としてブリジュラスが余りに多過ぎ、需要を吸われる場面も目立っていったため、レギュレーションGほどの使用率ではない。
このレギュレーションではアローラキュウコンの「オーロラベール」が厄介なため、「かわらわり」型が一部で見られる様に。
使用トレーナー
ゲーム版
- ツクシ:ジムリーダー(ジョウト)
- ミカン:ジムリーダー(ジョウト)
- ナツメ:ジムリーダー(カントー)※1
- レッド:ポケモントレーナー※1
- リョウ:四天王(シンオウ)
- トウガン:ジムリーダー(シンオウ)
- N:ポケモントレーナー
- ガンピ:四天王(カロス)
- グズマ:スカル団ボス
- ピオニー:ポケモントレーナー
- マキシ:ジムリーダー(シンオウ)
- レホール先生:パルデア教員
- ネリネ:ブルベリーグ四天王
- ワルダック:シャドーのボス(オーレ地方)
- ユウキ:ゴーゴー4兄弟(ポケモンレンジャー)
- アルロ:GOロケット団リーダー
※1:ポケモンスタジアム金銀
アニメ版
- シンゴ(無印140話)
- ムラマサ(無印140話)
- シゲル
- カエデ(AG129話)
- ルナ(AG166話)
- ヤマブキシティのジョーイ(AG143話)
- ミナエ(DP8話)
- ミツゾウ(DP154話)
- グズマ(SM)
- コロミ(新無印33話・図鑑のみ)
- ゴウ
- ビシャス(時を超えた遭遇)
- グーン(幻影の覇者)
- ガンピ(破壊の繭とディアンシー)
漫画版
番外作品
ポケモンスタジアム金銀
「いあいぎりがっせん」という、上から落下して来る白線が引かれた丸太を斬るミニゲームでは通常はストライクとカイロスがプレイヤーなのであるが、持っていればハッサムも出場可能。
『ポケモンGO』
ストライクに「メタルコート」を使って進化させることでのみ入手が可能。現状野生個体は一切確認されていない。同作では進化アイテムが非常に入手し辛いこともあり、入手難易度は高い。
メタルコート自体も、他にイワーク → ハガネール進化に必要となり、あちらも非常に強力なポケモンなので、どちらに使うか悩みどころである。
ただ、それだけ入手に苦労させられる分、その性能は本作でも非常に高い。
全体的に今一なステータスが多いむしポケモンの中において、ハッサムは「こうげき」種族値が全ポケモンの中でもトップクラスに高く、アタッカーとしては超が付く程優秀。「ぼうぎょ」種族値も全ポケモン中59位とまずまずといったところ。
弱点もほのおしかないため、汎用性が高い点も原典同様(ただし、他鋼ポケモンと異なりひこうやいわ技は等倍で受けてしまうので、相手とする場合は無理をさせないように)。
反面、HPは余り高くないため耐久は思った程高くはない。
技はむし・はがねどちらで揃えても優秀で、特に「れんぞくぎり」「シザークロス」の組合わせは単発威力こそ低いものの、連射性やゲージ回収能力が恐ろしい程高く、かつ相手に技を高速で畳み掛けられることから非常に人気が高い。
はがねもはがねで「バレットパンチ」「アイアンヘッド」を揃えられ、この2つを同時に覚えられるのは意外にもハッサムとゴロンダしかいない。
以前は合計CPが低いことが災いしジム攻略専用であったが、2017年6月にジム仕様が変更されて合計CPではなく配置された順番で戦う様になったことから、ジムへも結構顔を出し始めている。
また、2017年6月以降実装されたレイドバトルでは、ボスポケモンにむし・はがねが優位を取れるエスパーポケモンが多い(ナッシー・フーディン・ミュウツー・ラティ兄妹)ことなどもあって、バンギラス補佐メンバーとして採用されることもある。
トレーナーバトルでも、主にハイパーリーグでたまに顔を出している。
こちらではそれまで残念技とされた「つじぎり」が高速発動、確率で攻撃UP、そして悪で今一つを取られにくいとして重宝されるようになった。
現状、むしポケモンの中ではカイロスやヘラクロスと並んで並居る強豪達と対等以上に渡り合える数少ない存在。
さらに本作ではメガシンカが存在しさらなる火力が期待されるので、ぜひ1匹は育てておきたい。
GOロケット団のリーダー(幹部)の1人であるアルロの切札の1つでもある。
同ポジションにはハッサム以外にも2体のポケモンが割当てられており、3体のうちいずれかと戦うことになっているが、実際にはハッサムを繰出す確率の方が高い。
さらにいうと、他の2体がアップデートの度に顔ぶれが変わるのに対し、ハッサムは実装から一貫してアルロの手持ちに残り続けている他、4周年記念イラストでもアルロの傍にいる様子が描かれていたことから、公式でもアルロの切札はハッサムという認識らしい。
なお、アルロが繰出す個体はシャドウポケモンであるため、通常個体と比べて攻撃力が底上げされているので、ガチで殴り合って勝とうとなると相当な難敵となっている。
幸い、ほのお技に滅法弱い点は変わっておらず、予めほのお技ゲージを溜めておき、アルロがハッサムを繰り出すと同時に使用すれば(技威力や「こうげき」個体値にもよるが)ほぼ確一で仕留められる。
ただし、当然ながらシールドで防がれると意味がない。事前に相手のシールドを使い切らせておくことも忘れないように。
ポケモンマスターズ
ミヅキ(スペシャル)&ハッサム
2024/04/14実装。ロールはフィールドで、EXロールはアタッカー。バディーズ技を使用する事でメガシンカする。
元々はヨウの手持ち出会った「メタルコート」好き個体で、パシオに来てから通信交換したことでハッサムに進化してミヅキの手持ちとなったという。
技
メタルクロー |
---|
10%の確率で自分の攻撃を1段階あげる |
こうてつのねがい |
ゾーンをこうてつゾーンとする(こうてつゾーンははがね技威力を上げる) |
シンクロ技:メタルバレットパンチ |
【解放条件】ゾーンがこうてつゾーンとなった時 |
【封印条件】こうてつゾーンが解除された時 |
攻撃が必ず命中する。相手をひるみ状態にする。自分がメガハッサムになっている際はさらに自分のシンクロ技回数を1回復する |
ゼンリョク充填! |
味方の攻撃と急所率を2段階あげる |
バディーズ技
赤き鋼の正義が砕くスチールインパクト |
---|
バトル終了までメガハッサムになる |
★6EXアップ後:初めてバディーズ技を使う直前に以下の場の効果を発生させる。このときだけ発生した場の効果時間を延長する。
|
パッシブスキル
攻撃時防御アップG9 |
---|
技での攻撃が成功した際に味方全員の防御を1段階あげる。 |
こうてつゾーン時技ゲージ加速2(3) |
ゾーンがこうてつゾーンの際は技ゲージが早く貯まるようになる。()はメガシンカ後 |
こうてつゾーン時威力上昇2(5) |
ゾーンがこうてつゾーンの際は技威力を上げる。()はメガシンカ後 |
攻撃時命中率ダウン3 |
専用Pクッキー1ポテンシャルで解放。技での攻撃が成功した時に40%の確率で相手の命中率を1段階さげる |
ポケモン不思議のダンジョンシリーズ
時・闇・空の探検隊にて、探検中にユキメノコに襲われ捕らえられていたが、主人公らに救助される。「~ござる」などやや古臭い口調で喋る。
自称ポケモン探検隊連盟の名誉隊員とのことであるが、情報通のペラップやおやかたさまでもその名前は知らなかった。
彼を救助することで、シークレットランクを入手でき「特別司令」(配信ダンジョン)に挑戦できるようになる。
ポケモン+ノブナガの野望
ミツナリの初期手持ち(ベストリンクではない)。
ミツナリトリオ(年少組、あるいは3馬鹿子飼いトリオ)のシナリオを進めるに当たり、特にミツナリ以外の2名にとっては強敵となる。
場合によっては別シナリオから、4倍弱点を突けるポケモンを輸入した方が早いことも(特にマサノリルート)。
ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT
2016年10月13日、通算18番目のファイターとして参戦することが発表された。
翌週20日に解禁され、バトルポケモンとしては唯一のむしタイプ。
はがねタイプらしくメタリックな質感で、ジャック・アリサといったロボット系キャラモチーフのモーションを取る技がある。
分類はパワータイプ。
既存のパワーファイターと比べると、ステップから派生して弱い飛び道具を搔き消せるダッシュを持ち、遠距離からのコンボ始動技も持つため非常に動きが素早くコンボを決めやすい。また「つるぎのまい」を使うことで溜まるスタックを消費して「つばめがえし」や「メタルクロー」といった一部の技を強化することでコンボに磨きが掛かる。
またブロック攻撃は最大まで貯めるとかなり広範囲まで届く上に、ブロック中も僅かながら動くことが可能。投げ技の「むしくい」はコンボに組み込める上に相手のバフを奪うことも出来る。
総じて牽制や差込みに長けた扱いやすいファイターであるが、一撃の威力が他パワータイプと比べると軽いことや、「つるぎのまい」を発動させないとコンボを決めにくいのが難点。
『ポケモンユナイト』
ストライクと共に参戦。
ロール | バランス型 |
---|---|
タイプ | 攻撃 |
攻撃範囲 | 近接 |
技1 | れんぞくぎり→Lv.5 バレットパンチ(近接・ムーブ) |
技2 | でんこうせっか(ムーブ)→Lv.7 ダブルアタック(ムーブ)/つるぎのまい(ムーブ・能力上昇) |
ユナイト技 | レッドスターダイブ(必中) |
特性 | テクニシャン:技を使用した後の通常攻撃は、通常攻撃を2回連続で繰出す様になる。2回目の通常攻撃はダメージが50%下がる。 |
ホロウェア |
|
Lv.5段階で技1「バレットパンチ」か「ダブルウイング」どちらかを選択することで進化するか否か決められ、「バレットパンチ」を選択すると進化する。原作でもストライクがハッサムに進化しても合計種族値は変わらないので、原作に準拠した仕様といえる。
ポケモンレンジャー
ゴーゴー4兄弟次男・ユウキが使用して来る。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『DX』『SPECIAL』でのモンスターボールから登場。声優は前者は小西克幸、後者は三木眞一郎。
『DX』では初代に登場したサワムラーの強化版といった感じで、「メタルクロー」で攻撃した後、空中に吹っ飛ばした相手を追撃する。
『SP』では技名が「れんぞくぎり」になり、攻撃回数が3回に増えた。
アニメ版
アニポケ・第1 - 7シリーズ』
〈レギュラー〉
- ゴウのハッサム
- 新無印編6話でゲットしたゴウのストライクが第56話で、ガンピの計らいによって進化。これによりゴウは、全18タイプ全てのゲットを達成した(放送期間にして1年3ヶ月であり、旅仲間のサトシが全18タイプゲットに23年弱もかけたのとは対照的な早さである)。
- 第60話ではサトシのカモネギの特訓相手となったりしている。
〈ライバルやゲストなど〉
- ムラマサのマサムネ、シンゴのブレード
- カエデのハッサム
- ルナのハッサム
- AG166話では、ルナという少女の手持ちとして登場。彼女とはストライクからの付合いで、両親が多忙で構ってくれないことの寂しさから、「紅い稲妻」として、バトルに負けたポケモンに落書きをするという悪戯をしていた(ただし、喋っているように見えるのは合成音声である)。
- ミナエのハッサム
- DP8話に登場。ロケット団の偽ジム・ポワゾジムに挑戦した時に使い、当初は素早い動きでジムリーダーのプリンセス/ポワゾン(ムサシ)が使うグレッグル(後のタケシの手持ち)を圧倒するが、ジムリーダーの弟で審判のプリンス・ポロロ(コジロウ)の判定引き延ばし作戦でグレッグルが復活してしまい逆に倒される。その後ロケット団がジムに預ければ強くするというので預けられ案の定奪われるがサトシ達によって助けられた。
- ミツゾウのハッサム
- DP154話では、エアバトルマスター・ミツゾウの手持ちとして登場。サトシのグライオンを鍛え上げた末、シンジの切札・ドラピオンを倒すという快挙を作るキッカケを作った。
- グズマのハッサム
- 劇場版『セレビィ 時を超えた遭遇』
- ロケット団最高幹部・仮面のビシャスの手持ちで登場。
サトシのベイリーフ相手に「かげぶんしん」で惑わそうとしたが、サトシの指示でハッサムの動きを見切ったベイリーフの攻撃で倒されて岩に縛り付けられる。その後ビシャスから開放された後は森の中に消えた。
- 劇場版『幻影の覇者ゾロアーク』
- コーダイのボディーガード・グーンのポケモンで2匹登場。ちなみに2010年6 - 7月の間、ニンテンドーWi-Fiコネクションにて配信していた。
- 劇場版『破壊の繭とディアンシー』
- 冒頭でガンピのポケモンとして登場し、メガシンカしている。
その他
新無印33話で、コロミの図鑑にハッサムが登録しているため、手持ちにしている可能性がある。
アニポケ・第8シリーズ
- 48話
- ボウルタウンで行われる芸術祭の手伝いで布を裁断するモブで登場。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
- グリーンのハッサム
- 性別:♂️ 特性:むしのしらせ
- 性格:素直 個性:昼寝を良くする
- 第1章からの手持ちで、シジマの下で修行していた頃には既に共にいた幼馴染みポケモン。第3章に登場した時にはハッサムに進化していた。
- 火球や形なき敵を切り裂けるほどキレが鋭く、5章でナナシマ行のシーギャロップの船上で姿を消したデオキシスに対して気配のみを感じ取って攻撃を繰出している。本来ハッサムへ進化するとすばやさは落ちるはずであるが、グリーンのハッサムは進化前と変わっておらず、第5章でカイリキーを掴んで飛んでいる。
- 12章ではフレア団にのよる最終兵器起動の影響で宿命のライバルとして毎度戦い続けていたストライクが生体エネルギーを奪われてしまい力を持て余していたエックスのルット(カイロス)と手合わせして闘争本能を落ち着かせている。
- 12章ではコンコンブルの元で修行を積んだ兄弟弟子・オーのポケモンで登場。メガシンカが可能。
関連イラスト
関連タグ
0211.ハリーセン(ヒスイハリーセン)→0212.ハッサム(メガハッサム)→0213.ツボツボ
同複合タイプ
関連ポケモン等
- ハサミ仲間