基礎データ
概要
体が一回り大きく(身長は0.6m→1.0m、体重は11.5kg→23.5kg)成長し、鋼のツノが変化した特徴的なおおあごは更に大型化した上2つに増加してツインテール状になった。
頭の左右にあるもみあげ状の部分も長く伸びている他、下半身と手首部分に紫がかったピンク色が入り、より袴らしい雰囲気の巫女装束のような外観となる。
攻撃性も従来のクチートより増しており、岩石も一咬みで粉砕する2つのおおあごを意志があるかのように暴れさせ、獲物を挟んだまま力任せに引きちぎってしまうという。
色違いの変化パターンは基本的にメガシンカ前と同様であるが、ピンク色の部分が青みがかり、黒に近い濃い紫色となっている。
ゲームでの特徴
クチートナイト入手方法
XY | 殿堂入り後にヒャッコクシティでメガリングを強化した後、20時00分~59分の間にコボクタウンのショボンヌ城で拾う。 |
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ORAS | シダケタウンで拾う(117ばんどうろの南から回りこむ)。 |
SM | ふしぎなおくりもののあいことばで「INTIMIDATE」と入力する。 |
USUM | バトルツリーで64BPと交換。 |
対戦における特徴
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
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クチート | 50 | 85 | 85 | 55 | 55 | 50 | 380 |
メガクチート | 50 | 105 | 125 | 55 | 95 | 50 | 480 |
上昇値 | ±0 | +20 | +40 | ±0 | +40 | ±0 | +100 |
体格の向上を反映して「ぼうぎょ」「とくぼう」が上昇し、「こうげき」もこれに次いで上昇する。
元々のステータスが低いものの、他のメガシンカポケモンと同じ上昇幅が適用された事から「ぼうぎょ」以外はさほど高い数値とはなっておらず、「とくこう」「すばやさ」に至ってはそのまま据え置かれた。
優秀なタイプと合わせればそれなりの活躍は期待できるだろうが、発動に制約のあるメガシンカとしては正直「力不足」と言わざるを得ないレベルである・・・数値上の話では。
クチートはメガシンカによってとくせいが変化するが、新たに得たとくせいは、まさかの「ちからもち」。
「攻撃力が2倍になる」という圧倒的な火力ブーストの効果は「青い悪魔」マリルリが散々証明してきた通りであり、メガクチートの「こうげき」はマリルリの倍以上。言うまでもなく火力は同とくせい中ぶっちぎりのトップである。
攻撃特化時の実数値は344と、特化「こだわりハチマキ」マリルリの336を凌駕すると書けばその凄さが分かるだろう。こだわり系アイテムとは異なり技の撃ち分けは可能であるし、メガストーンなので「トリック」や「はたきおとす」の影響も受けない。
しかも、クチートは元のとくせいに「いかく」を持っている。これを発動させた直後にメガシンカすると、実質的な「ぼうぎょ」も200近くに達し、余裕で「600族」を超えるスペックとなる。
具体的にどれぐらい堅いのかと言うと、HPに「努力値」を振るだけで攻撃特化ガブリアスの「じしん」を耐えきるレベル。防御特化していれば「こだわりハチマキ」を持ち出しても倒せず、その状態でもクチート側はガブリアスを一撃で落とせる。そして「つるぎのまい」で更に攻撃力を上げる事もできる。勝てる気がしない。
とは言え、倒し方も当然存在する。
特に、メガシンカしても遅いままの「すばやさ」は大きな弱点と言え、多くのポケモンに先制を許している。それを覆す「ふいうち」を持ってはいるが、癖の強い技故回避手段も多く、安定するわけではない。
目の前の相手はほぼ確実に持っていくが、メガクチート側も無傷では済まない可能性が高いのである。特殊耐久は上昇してようやく並程度なので、後続に「ふいうち」に強い特殊アタッカーを控えさせておけば、弱点技を持ち出すまでもなくあっさり押し切れてしまったりする。
また、元の能力は何ら変わっていないため、相変わらず交代戦は苦手なまま。
物理技ならば「いかく」を利用しながら強引に出てくる事もあるが、それも一度メガシンカした後は発動しなくなる。故に登場のタイミングは高確率で先発か「死に出し」と、メガシンカポケモンとしては比較的運用が固定化されており、対策を立てやすい。
能力的に特殊型やサポート型の可能性もほぼ潰えており、持ち前であった器用さも半ば自分から放棄した形となっている。このあたりは「そもそもメガシンカしない」という選択肢が普通に入ってくる「600族」らとは大きく事情が異なる。
さらに、ステータスの底上げをとくせいに頼っている関係上、その発動を防がれたり逆利用されると、一気に弱体化する。クチート自身が「いかく」を使われる事にも弱く、攻撃力の維持を優先して元のとくせいを「かいりきバサミ」にする事も選択肢に入ってきている。
素の状態でも準伝説級のエムリットに匹敵する攻撃力と考えれば、決して無力化できるとまでは言えないのだが、先述した「すばやさ」の兼ね合いから、撃ち漏らしを出すとその後が厳しくなってくるのである。
メガシンカポケモンに共通する事であるが、持ち物が固定されるため状態異常への対策もできない。はがねタイプの耐性でどく状態にこそならないものの、それ以外はどれも十分脅威となり得る。
もっとも、メガクチートの「ふいうち」の威力は本家あくタイプであるメガアブソルを上回るなど、決して簡単に対策を実行させてくれるポケモンでもない。
弱点が「すばやさ」にあるという事は、「トリックルーム」等で比較的容易に克服できるという事でもあり、上手く場を整えられると「普通に強い」パーティがなすすべも無く壊滅しかねない。
特に、高速のドラゴンポケモンが増える禁止級解禁戦ではそれが顕著に表れ、「クチート対策」という言葉が当たり前に飛び交うほどである。器用ながらそれを活かすパワーに恵まれなかった前世代までのクチートからすれば、やはり願ってもないほどの一大強化に違いないだろう。
使用トレーナー
ゲーム版
※『ポケモンマスターズ』シーズン22のバディ
アニメ版
- メープル(XY33話)
漫画版
番外作品
『ポケモンGO』
2024年10月12日に実装。この日のメガレイドでメガクチートを倒せば、メガエナジーを多く貰え、一定確率で色違いのクチートを捕まえる事もできた。
性能に関しては、本作では特性の概念が存在せず、低い素早さもある程度反映されたのか、原作程の火力が発揮出来ていない。コンボDPSに関してはフェアリータイプとして見た場合はメガシンカ無しのサーナイトに、はがねタイプに至ってはメタグロスどころかアイアントにすら(CPでも)劣る始末(そもそも本作のクチートは通常技ではがね技を覚えられず、メタグロスに関しては同じくメガシンカが可能なので実装されればますます差が開いてしまう)。おまけに最大CPも3000は超えないという有様。一応、2500ですら到達できない相方のメガシンカと比べればマシな性能ではあるのだが…。
ここまで言うとただの残念性能のように思えるが、他のメガシンカポケモンに漏れず、アメボーナスもしっかりと見受けられる。
メガクチートははがね・フェアリーというメガシンカでは固有のタイプを持っており、そのタイプと同じポケモンを捕まえた場合はアメが加算される。イベントなどではがねタイプ・フェアリータイプがピックアップされている時には使ってみるといいだろう。
『ポケとる』
ステージ90にボスとして登場。このゲームにおいてははがねタイプ単体故に弱点を突くにはほのお、じめん、かくとうのいずれかで攻めるしかないが、同時に半減属性も11と多いので等倍によるゴリ押しが通用しにくいため前のボスのメガチルタリスよりも辛い難敵である。
攻略時は先にEXステージでルカリオをゲットしておくとやりやすい。特に何らかのイベントでルカリオナイトを入手しているならば無い状態よりもだいぶ楽になるだろう。
『ポケモンマスターズ』
マリィ(シーズン22)のバディとして登場したクチートが、バディーズ技「甘い想いを形にするスチールインパクト」を使用するとメガクチートにメガシンカする。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- メープルのメガクチート
- XY33話にてムスト山に住むコンコンブルの古くからの知人・メープルのポケモンで登場。頭にメガストーンの飾りが付いており、メガクチートになる事ができる。暴走したコルニのメガルカリオを打ち負かしている。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
12章でコンコンブルの弟子のポケモンであるクチートがメガシンカする。
その他
ポケモンと初音ミクのコラボ「ProjectVOLTAGE」において、17曲目のオリジナル楽曲として公開された『メロメロイド』が本種を強く意識した内容となっている。
ミクの服装や髪型も本種に合わせたオリジナルデザインとなっており、2人(?)合わせてラスボス系主人公の風格を漂わせる。
関連イラスト
また、その風貌から、登場当初はとある人物を連想する声も相次いだ。
余談
pixivには『BW』の時代にクチートの進化予想図を投稿していた預言者がいる。
なお、このユーザーは(進化前の想定だったようだが)メガヤミラミに準じた「大きな宝石を持つヤミラミ」も描いている。
関連タグ
0302.ヤミラミ(メガヤミラミ)→0303.クチート(メガクチート)→0304.ココドラ