データ
初出 | 第6世代 |
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効果 | HPが満タンの時にひこうタイプの技の優先度が+1になる(第7世代から。それまでは無条件で発動) |
英語名 | Gale Wings |
概要
第6世代から存在する特性。
現時点ではヤヤコマ系統専用特性・かつ隠れ特性限定で、通常特性での所有者はいない。
そして、第6世代においてファイアローが環境制圧を成し遂げた原因でもある。
その強さ
効果は上の項目を読んでの通り。そしてひこうタイプの技で有名なのはやはり威力120のブレイブバード。
これが先制で飛んでくるのだからひこう弱点や紙耐久のポケモンにはただただ脅威となる。
仮に半減だったとしても現在ひこう技を無効にする手段が存在しないため、タスキ潰しの先制技の代用になるのも強み。そしてひこう技の攻撃範囲が全方向に指定されているトリプルバトルでは相手3体のうち1体を問答無用で先制攻撃できるという凶悪な仕様。
ひこう技ならば何でも特性が乗るので、「おいかぜ」や「はねやすめ」等のサポートもやりやすくなり、これを活かした補助型も十分強力。
こんな性能の特性が弱いわけがなく、その強烈さはBW期のトップクラスポケモンであったウルガモス・ローブシン・キノガッサを軒並み衰退させ、ブリガロンやメガヘラクロスの正当な評価が遅れてしまったほど。
キノガッサは勢いを取り戻したものの持ち物にきあいのタスキを、技構成にがんせきふうじを入れる事を強要される程の影響を受けた。
結果ファイアローは第6世代全般を通じて常に環境トップに居座り、同時に彼らの属すくさ・かくとう・むしタイプはもれなく冬の時代に突入してしまった。
これがデリバードなどの種族値が低いポケモン専用の特性だったらゲームバランス崩壊には至らなかっただろうに。
- せめてタイプ一致でなかったらまだましだっただろうが…
どれだけ強いか確かめたいアナタはX・Yをプレイ。ただしフレンドサファリがないと入手できない。
調整
流石にその暴威を反省してか、第7世代では優先度が増えるのはHPが満タンの時のみという弱体化を受けた。
つまり「はねやすめ」と組み合わせられなくなったことで耐久型はほぼ消滅、更には先制技自体へのマークも厳しくなり一気に使いづらくなった。
それでもヒコウZによりZワザ「ファイナルダイブクラッシュ」へと昇華させた「ブレイブバード」を使い、先制して一体を確実に無反動で倒すという戦法が生まれ、まだまだ侮れない(ただしその場合「こだわりハチマキ」等が使えなくなる)。
第8世代にてDLC第一弾が解放されるにあたりヤヤコマ一族が解禁されたが、なんと恐ろしい事にこの世代には持ち物を持たせずともポケモンを強化できるダイマックスというシステムが実装されていたのである。しかも、ひこうタイプのダイマックス技は無反動で高火力技(ブレイブバードから変化させた場合、威力は140となる)を放てて、命中すれば必ず素早さを一段階上げられる「ダイジェット」であり、ノーダメであれば先手を取り放題である。仮にステロや先制技で削られたとしてもファイアロー自身の素早さは高い方なので、ダイジェットの効果が切れない限りは大抵のポケモンは抜く事が出来る。
ただし、ファイアロー自身の「こうげき」の値ははりきりデリバードよりも低いのが難点である。このあまりにも心許ない攻撃性能が故に幸か不幸か、使用率上位が禁止されていたシリーズ6ダブル以外で環境に爪痕を残すことは全く無かった。
ダブルバトルでは敢えて素早さを最低にしたゴーストテラスタルはやてのつばさヤヤコマにどくどくだまを持たせて「そらをとぶ」を使用し、「ほろびのうた」で滅びるまでの3ターンのうち2ターンを毒のスリップダメージ以外のダメージを躱して稼ぎ切るという例の調整を利用した戦法も編み出されている。
ノーマル、格闘以外の先制技には弱いが、無対策かつ2VS2の状況ではめっぽう強い。
開発者の声
バトルディレクターの森本茂樹も調整に手間取ったと語った程で、実装前からゲームバランスを脅かすことが危惧されていた模様。
関連タグ
いたずらごころ……変化技を先制で出せる。
ヒーリングシフト…HP回復技を先制で出せる。
はやてがえし…対策として用意された技。