基礎データ
全国図鑑 | No.637 |
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ぶんるい | たいようポケモン |
タイプ | むし/ほのお |
たかさ | 1.6m |
おもさ | 46.0kg |
とくせい | ほのおのからだ/むしのしらせ(隠れ特性) |
他言語版の名称
英語 | Volcarona |
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イタリア語 | Volcarona |
スペイン語 | Volcarona |
フランス語 | Pyrax |
ドイツ語 | Ramoth |
進化
メラルバ→ウルガモス(Lv.59)
概要
初登場は『ポケットモンスターブラック・ホワイト』(第5世代)。メラルバの進化系。
メラルバ共々、シリーズ初となるむしとほのおの複合タイプである。第8世代にて同じタイプの新たな系統が登場するまでは、この系統が唯一の組み合わせであった。
6枚の翅を持つ巨大な蛾のような姿をしたポケモン。モデルとなった蛾は恐らくカイコとスズメガだと思われる。
名前の由来はローマ神話に登場する火の神「ウルカヌス」と英語で蛾を意味する「モス」の掛け合わせ。{ウルカヌスは英語で火山をさす「ボルケーノ」の語源になった言葉であり、直訳すると「火山の蛾」とも言うべきか}
なお、飛んで火に入る夏の虫ということわざがあるが、この夏の虫とはガ(火取蛾)を指す為、この諺もウルガモスの元ネタなのかもしれない。
「たいようポケモン」という分類はエーフィと同じである。分類が示す意味は違うと思われるが。ちなみに太陽に関する設定や異名を持つポケモンの中でほのおタイプはこの系統だけである。
火山灰で地上が暗くなった時にウルガモスの炎が太陽の代わりになった、炎の繭から産まれ寒さに苦しむ人々やポケモンを救った、炎の鱗粉を撒き散らし辺りを火の海にする様子が古代人に「太陽の怒り」と恐れられた……など、図鑑説明が全体的に伝説のポケモンじみている。
加えてBW・BW2ではダンジョンの最奥に構え、固定シンボルまで用意されているのだが伝説のポケモンではなく、普通にタマゴを作れる。
そしてXYやORASでは進化前のメラルバがこれでもかと言う程大量に出現する。元が固定シンボルだったとは思えない扱いである…。
但し進化レベルは1進化ポケモンぶっちぎりの最遅である59である為、育てるには相応の苦労を要する。
なお、メラルバの時と比べると実際の蛾に近いモチーフとなるため、一見表情がほとんどないように見えていたが、剣盾では懐いてる個体にキャンプ中に近づいたり話しかけたりすると、通常時は目の内部に光がともっているような状態、笑顔の時や寝てる時は目の内部の光が消えてるような状態であることが確認できる。
進化前のメラルバ同様、高い能力ともふもふな外見に魅了されるトレーナーが後を立たない。公式で行われたポケモン人気投票(ポケモン・オブ・ザ・イヤー)のイッシュ地方編では4位にランクインしていることからも人気の高さは窺える。
登場当初よりシングルでもダブルでも猛威を振るっていたこいつとこいつに釘を刺すために生まれてきたとしか思えないポケモンである。
色違い個体は羽が山吹色(アニポケでは黄金と表現)、目が緑色と体の部分が紫色に変化し、こちらも厳選するプレイヤーは多い。
ゲームでの性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
85 | 60 | 65 | 135 | 105 | 100 | 550 |
製作者曰く「元々強いポケモン」を意識して制作されただけあって能力は高く、とくこう、とくぼう、すばやさに優れ、特にとくこうは非常に高く、その種族値は登場時点でむしタイプ最高の135。
当時は比較対象を全ポケモンに拡大してもウルガモスの特攻を越えているのは同期のシャンデラを除くと全て禁止伝説級。順位を数字にすると第9位という高さであり、古代の城に専用の部屋があるのも頷けるというものであった。(現在は禁止級、メガシンカなども含めた全ポケモンのなかでは42位タイ。おそるべし火力インフレ。)
ちなみにこの部屋で聞ける鳴き声は「ぷひぃぃぃぃぃぃっぷ!!」である。
各ポケモンには倒したときに得られる努力値が設定されており、ウルガモスならとくこう+3である。しかしメラルバの設定値はこうげき+1で、+2が飛ばされている。
メロメロも覚えないし、当初は伝説の位置づけ(設定値はレシラムやランドロスのそれに一致する)だった?
合計種族値自体は550とかなり高く、むしタイプとしては圧倒的数値を誇っている。
使わない攻撃の種族値が低いので能力的には600族にも劣らないといえる。
とくぼうの種族値105と固く、すばやさも種族値100と激戦区とはいえかなりの速さである。
更にとくこう、とくぼう、すばやさを1段階ずつ強化できる優れた積み技「ちょうのまい」を覚えられる。
対策を怠ると「ちょうのまい」を積まれてなすすべなく3タテされるだろう。
今作におけるむしタイプ、ほのおタイプの大躍進を象徴しているポケモンと言えよう。
実際に制作者の期待通りに対策必須ポケモンの1匹となっており、多くのポケモンと相性が良く、シングルでは最強レベルとも。
欠点は技のレパートリーがそんなに多くないため、実力を過信しすぎると意外な相手で止まる事。
晴れパ前提だが岩と水の複合タイプが相手なら「ソーラービーム」を覚えておけば何とかなるが、
むしとほのお両方の主力技が効かない同族(ほのおタイプ)相手には非常に分が悪い。
「サイコキネシス」で誤魔化すか、粘れるものなら、めざめるパワー水か地面、もしくは岩を粘っておいた方が良いだろう。他では雨パ対応の「ぼうふう」も面白いかもしれない。
もう一つは物理耐久が並程度なのに加え、4倍弱点のいわが非常に痛い事。
ステロで致命傷を受けるのはもちろんのこと、2倍だがみずタイプでもみずのジュエル+アクアジェットのような強化で先制で潰される可能性もある。
ちなみに物理アタッカーないし両刀アタッカーのサブウェポンとしていわなだれやストーンエッジが採用されるのは、他の技との相性補完という意味もあるがウルガモスへの対抗手段という側面も少なからずあるだろう。
Lv100で覚える専用技の「ほのおのまい」は、速水御舟作の炎舞からか。
威力は80と他のほのお技よりも劣るが、50%で特攻アップの追加効果があるのでかえんほうしゃなどとは相互互換といえる。
特性がタマゴ孵化の歩数を減少させる「ほのおのからだ」である上、孵ったばかりのポケモンの個体値をジャッジしてもらう際、移動に必要な「そらをとぶ」も覚えるため、戦闘以外でも孵化厳選において非常に役に立つ。
殿堂入り後に古代の城の地下で捕まえられる手軽さも売りの1つ。
殿堂入り前でも18番水道の家で進化前のメラルバのタマゴを入手できるが、レベルアップが大変なので作業用の個体は古代の城で捕まえるのがいいだろう。
その使い勝手の良さからポケモン廃人達からも引っ張りだこにされており、ポケモンの廃人要素の強いイラストにウルガモスが一緒に描かれている事が多いのはその為である。
BW2では公式でネタ扱いされた。
BW2
BW2では、ウルガモスはクリア前にLv.35で入手することが可能であるのだが、ウルガモスのLV59習得の「ちょうのまい」を除けばLVが10の倍数になるたびに技を習得すると言う特徴のせいで、わざが「きゅうけつ」「いとをはく」「かぜおこし」「ほのおのうず」の4つ。最高威力は僅か40でとても貧弱。思い出しも「ひのこ」ただ一つのため、ストーリー上の使用はかなり辛い。
ほのおタイプの技マシンの入手が終盤になりがちなので、正直苦行である。
ぶっちゃけ同LVならば進化前のメラルバの方が技に恵まれているのが痛い(メラルバはLv30で「ニトロチャージ」、Lv40で「とっしん」を覚えるのでまだマシ)。
それだけには留まらず、BW2では育て屋にクリア前に行けないし、肝心のクリア後にはジョインアベニューに「保育所」という、ウルガモスを超える最強のタマゴ孵化システムもあると言うトドメまで刺されている。
BW1との通信環境があるなら、BW1から送ったほうが戦力的には効率的なため、今回登場のウルガモスは放流されている…というのが事実である…。
ちなみにシナリオで使用する場合、ホドモエとセイガイハの「技教え職人」の利用が勧められる。ホドモエでは威力75のタイプ一致特殊技「シグナルビーム」、セイガイハではまずこの時点では到達していないであろうLv.60で覚える「ねっぷう」、弱点のいわやみずに抜群を取ることができ回復技としても利用できる「ギガドレイン」などがある。
…捕獲可能時期が最速でひこうタイプ専門のフキヨセジム前である為、シグナルビームが付いたところで大して変わらなかったりするが。
XY
これまでとあるポケモンを泣かせてきたのは気のせいだが、第6世代ではファイアローに泣かされるウルガモスがもはや気のせいでは片付かなくなってしまった。
というのも、ファイアローのタイプはほのおとひこうでウルガモスのタイプ一致はどちらも半減、序盤鳥ながら通常特性はほのおのからだ、隠れ特性はウルガモスが苦手とするひこうタイプのわざを先制されてしまう「はやてのつばさ」といった具合に一方的有利。ポケムーバー解禁後はファイアローが減少するかと思えばそんなことは一切無く(むしろ増えた)、対策のいわタイプの増加の影響でやはり冬の時代は続いた。
ORAS
XYから環境が変わったもののファイアローが強いのには変わりなく、相変わらず活躍の機会には恵まれず、冬の時期は続く…と思いきや、ここに来てウルガモスと相性が良いボーマンダがメガシンカを得た。
ウルガモスが苦手な相手にボーマンダが強く、ボーマンダが苦手な相手にウルガモスが積んでいく、マンダガモスと呼ばれる組み合わせが流行するようになった。
苦手なバンギラスやヒードランが減り、クレセリアの増加の影響で再び環境に顔を出すようになった。
但し相変わらずファイアローは多く、マンダもガモスも同時に見れるガブリアスやアロー対策のいわタイプもまた多いので結構相手を選ぶ事に変わりは無かったりする。
第6世代では思い出しで習得できる技が増えている。
ねっぷう・ぼうふう・むしのさざめき・いかりのこな・ほのおのまい…具体的にはウルガモスが進化してから習得できる技を思い出せるようになった、というのが正しい。
さらにフレアドライブ・あばれる・ドわすれ・かえんぐるまも思い出せるようになり、メラルバのまま戦闘させる場合でも一々レベル100にせずにフレアドライブを思い出させたレベル59のウルガモス2匹から遺伝させると言う形で早期習得させる事が可能となった。
SM
XY・ORASで大暴れしてたファイアローだが暴れ過ぎが原因で弱体化させられた。その結果相対的にウルガモスの大躍進が始まった。
全体的に素早さの遅いアローラポケモンに対して素早さ100からのちょうのまいが非常に脅威。また、新要素であるZワザが使い勝手の微妙に悪かったサブウェポン(ぼうふう・サイコキネシス)の強化につながった。他にもまひの弱体化・先制技を無効にするカプ・テテフの登場などで長い長い冬の時代が終わり春が来たと言えるだろう。
この世代から環境に多く見られるようになったフェアリータイプの一致技に耐性を持つことも大きなポイント。
ただ元々苦手であったボーマンダやギャラドスも相変わらず環境に存在するため立ち回りには工夫が必要である。
またいわタイプの先制技を持ち、ちょうのまいなしでは素早さでも負けてしまうルガルガンの登場もマイナスといえばマイナス。
ちなみに、レベル技であるちょうのまいがハートのうろこで思い出しが可能になり非常に育成しやすくなった。
なお本人の躍進の裏で、実はクワガノンとフェローチェの登場によってとくこうむしタイプ1位の座から転落している。
剣盾
DLC「鎧の孤島」で登場。
新しく登場した同タイプのマルヤクデはウルガモスに比べて物理方面と両刀性能に優れるが、素早さと特攻はこちらが圧倒的に優っており、方向性の違いから差別化の必要は無いと思われる。
孵化要員としてはセキタンザンがライバルとなるか。入手が簡単な上に通常特性の両方に孵化促進効果がある優秀な孵化要員だが、やはり素早さはウルガモスの方が遥かに上である。
また、くさ技の威力を1/4に抑えるため、現在トップメタの1匹であるゴリランダーに優位を取れる。
特性のほのおのからだにより接触技のグラススライダーを牽制でき、素のすばやさでゴリランダーを上回るので上からおにびを入れてやけど状態にしてしまうこともできる。
ゴリランダーがアクロバットを持っている場合は要注意だが、持っていない場合はこちらもグラスフィールドの体力回復の恩恵を受けることができるので、そのまま居座ってちょうのまいを積む起点にすることも可能。
ただし、はねやすめとあさのひざしといった回復技の習得が過去作限定になったため、ランクバトルでこれらの技が使えなくなったのは向かい風。現状回復効果を持った技はギガドレインのみとなっている。
それでも尚、使用率はむしタイプトップクラスであり、まだまだ活躍の場はあると言えるだろう。
ちなみに何故かメロメロを新たに習得した。
使用するトレーナー
Newポケモンスナップでのウルガモス
本作の舞台となるレンティル地方ではイルミナポケモンとして抜擢されている。生息地はボルク島の火山内部で、2匹で活動している。
ゲーム本編で準伝説のような雰囲気を醸し出していたが、本作ではさらに立ち上る溶岩の中から現れる、炎の煌めきやイルミナ現象特有の光を羽に纏いながら火山の中を舞うように飛ぶ様など、さらに神々しさが増している他、地方限定ではあるが伝説ポケモンのような扱いを受けている。(ちなみに完成後の図鑑を見るとわかるが番ではなく、どちらもメスの個体である)
イルミナ現象を撮影するには、体に纏っている炎の渦を、ふわりんごを2回当てて剥がしてからオーブを当てる必要がある。が、ただでさえ二匹いて狙いが定めづらい状態なのに素早く飛び回る上、よく周りも見ていないとステージ中央の岩山に阻まれる、ふわりんごを当てる回数が足りないなど、これまでのステージよりも撮影難易度が上がり、初見殺しにあったプレイヤーも少なくない。幸い、初回は一匹に狙いを定め、オーブを当ててイルミナ状態を撮影することに集中できればクリアできる。また、飛び回るルートや止まる位置はある程度決まっているため、止まる位置に狙いを定めていれば当てやすくなる。
二回目以降、撮影レベルが上がるとモウカザルやファイアローなど火山に住むポケモン達との交流や、ウルガモス同士でのコミュニケーションなどが撮影できる。
アニポケでのウルガモス
一般ポケモンではあるものの、登場回数はアニメの中では2回と少なめ、かつなぜかどちらの回でもポケモンハンターから狙われている。
ベストウイッシュ
第78話で登場。野生の個体が森の守り神として扱われているが、ポケモンハンターに狙われている。詳細はこちら。
新無印
第80話で「プロジェクト・ミュウ」のトライアルミッションの対象ポケモンとして登場。洞窟に生息するメラルバ達を狙ったポケモンハンターを撃退するために現れた色違いのメラルバがその直後に進化し、黄金のウルガモスとなる。ゲーム本編の図鑑説明同様、進化の最中に炎に包まれるようなエフェクトが表現されている。なお、鳴き声はゲーム独特のものではなく、「ウー」。
関連イラスト
関連タグ
ポケモン一覧 ポケモンBW ポケモンBW2 蛾 むしタイプ ほのおタイプ
蛾モチーフのポケモン:モルフォン ドクケイル ガーメイル モスノウ
太陽に関したポケモン:エーフィ ソルロック ソルガレオ
廃人ロード フカガモス 麗ガモス
モスラ ソル・ティターニャン